15歳から20歳までの人生をループする主人公
公爵令嬢のリーシェ・イルムガルド・ヴェルツナーは、15歳から20歳までの5年間を何度も繰り返している少女。1度目の人生では、王太子から一方的に婚約破棄を言い渡されて国外追放となり、行商の馬車に拾われて商人に。その後成功するも戦争に巻き込まれて20歳で死亡。気がつくと15歳の婚約破棄の夜に戻っていた。2度目以降は薬師、錬金術師、侍女、狩人、男装の騎士として5年間を過ごすが、どうしても20歳で死んでは婚約破棄の夜に戻ってしまう。いわゆる「タイムループもの」と言われるジャンルだが、主人公がポジティブである点が特徴的。どの人生においても楽しんでおり、7度目も過去に得たスキルを活かして何とか20歳を超えて長生きしようと考えている。
自分を殺したイケメン✕7度目の人生を送る少女
リーシェの7度目の人生の目標は、長生きしてゴロゴロした生活を送ること。そんな彼女は、皇国ガルクハインの皇太子、アルノルト・ハインとばったり出会い、突如プロポーズされる。しかし、彼こそ6度目の人生で、騎士だったリーシェを殺した男である。夜会で出会った際に惚(ほ)れ込んだというアルノルトだが、リーシェにはなにか企みがあるとしか思えなかった。アルノルトは、後に悪逆非道の皇帝として世界中を敵に回す侵略戦争を起こす。リーシェのこれまでの人生、すべての死因がその戦争が原因だった。戦争を未然に防ぎ、ゴロゴロした生活を手に入れるため、リーシェはプロポーズを受諾。アルノルトの婚約者としてガルクハインに入国する。しかし、アルノルトが何を考えているのかまったく読めず、リーシェは困惑してしまう。
アルノルトの真の姿に惹かれていくリーシェ
後に父を殺して皇帝になり、様々な国を侵略し、人々を踏みにじる悪逆非道な男、それがアルノルトである。しかし、19歳のアルノルトは、リーシェが薬師の経験を活かして彼の臣下を救った際は素直にお礼を言い、リーシェのガルクハインでの望みを支え、力になり続けると誓った。また、リーシェが夜、城を抜け出して戻った際は彼女の無事を一番に喜んだ。意地悪な一面はあるが、アルノルトは無慈悲で冷徹な殺戮(さつりく)者ではない。そのことを実感したリーシェは先入観を捨て、しだいに彼に惹(ひ)かれていく。そして、本当は未来の侵略戦争を望んでいないかもしれないアルノルトのために、妻としてできることをやろうと決める。
登場人物・キャラクター
リーシェ・イルムガルド・ヴェルツナー
15歳で王太子から婚約破棄を言い渡され、20歳で命を落とすという人生を繰り返している公爵令嬢。珊瑚色のロングヘアーと淡いエメラルド色の瞳が特徴。明るい性格で6回も死を迎えているにもかかわらず、人生をやり直すことを楽しみ、前向きに捉えている。過去6回の人生では、商人、薬師(くすし)、やり手の侍女、男装の騎士などを経験。7回目の人生こそは、長生きしてのんびり暮らしたいと望むが、6回目の人生の「死」の原因となっている、敵国の皇太子アルノルト・ハインにプロポーズされ、婚約者となる。
アルノルト・ハイン
軍事大国である皇国ガルクハインの皇太子。黒髪と青い瞳が特徴の超美形の19歳。剣と軍略に優れ、たった一人で敵の騎士団を壊滅させたという噂を持つ。ループ人生を送るリーシェ・イルムガルド・ヴェルツナーが、7回目の婚約破棄を言い渡された夜会に出席しており、突如リーシェにプロポーズする。リーシェの6回の「死」の原因となっている人物。
クレジット
- 原作
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雨川 透子
- その他
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八美☆わん
書誌情報
ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する 7巻 オーバーラップ〈ガルドコミックス〉
第1巻
(2021-06-25発行、 978-4865549522)
第2巻
(2021-11-25発行、 978-4824000361)
第3巻
(2022-06-25発行、 978-4824002242)
第4巻
(2023-02-25発行、 978-4824004314)
第5巻
(2023-08-25発行、 978-4824005991)
第6巻
(2024-02-25発行、 978-4824007513)
第7巻
(2024-10-25発行、 978-4824009845)