概要・あらすじ
私立帷野(トバリノ)高校の理事長の娘である野々宮伽耶は、新しく赴任してきた保健医の化野千里が気に入らない。女生徒にベタベタ触り、保健室では女生徒と抱き合っている姿を目撃。「ハレンチ教師だ。問題が起きる前にいますぐクビにしてよ」と父である理事長に直談判するが、「生徒には評判がいい。伽耶は保健委員長なのだから、化野先生の仕事を手伝いながら、真偽を確かめては?」と言われてしまう。伽耶は「ホントにハレンチ教師だった場合はクビにする」と父に約束を取り付け、しぶしぶ化野の手伝いをすることに。化野は保健医としての仕事もきちんとこなしていたが、相変わらず保健室で診察と称して女生徒に触っていた。化野は伽耶をじっと見て診察するから横になれと言うが、伽耶はきっぱりと断って帰ろうとした。ところが、廊下を歩いていると、突然何かに足をつかまれて倒されてしまい、身動きがとれなくなる。そこへ化野がやって来て「だから言ったのに」とつぶやき、伽耶の体を触り始めた。伽耶は身動きが取れないときに触るなんてと屈辱を感じていたが、その後は不思議と体が動くようになった。話を聞くと化野は呪術協会から秘密裏に派遣された除霊師で霊障が多くて困っていた私立帷野高校から頼まれて保健医として潜り込んだのだという。さらに、体に憑いた霊を負担なく祓うためには体を触らないとできないとの説明を受ける。翌日、同じクラスの小松の様子がおかしかったため、伽耶はあとを尾けて屋上に上がった。小松が飛び降りようとしていたところを伽耶は間一髪で助けるが、小松についていた霊が今度は伽耶を襲い始め、すんでのところで化野に助けられる。伽耶を襲った黒い物体は浮遊霊の集合体で、化野は除霊道具の銃を使い、黒い物体を祓うのだった。こうして伽耶は「探しに行かなくても浮遊霊を引き連れてきてくれる」存在として化野の手伝いをするハメに。そして化野は人助けのために無謀な行動に出て霊に襲われてしまう伽耶を助ける日々が始まるのだった。
登場人物・キャラクター
野々宮 伽耶 (ののみや かや)
私立帷野(トバリノ)高校の理事長の娘。潔癖で正義感の強い優等生で、保健委員長を務めている。髪は背中までのロングストレート。霊を引き寄せてしまう体質なのに、自らの危険を顧みずに人助けをしてしまう。小さい頃に母親を亡くしている。女子高生に触りまくっている保健医の化野千里を、胡散臭いハレンチ教師だからと学校から追い出そうとした。
化野 千里 (あだしの せんり)
私立帷野(トバリノ)高校の保健医。実は呪術協会から派遣されてきた除霊師で、背が高く、切れ長の目で端正な顔立ちの男性。裸眼ではたくさんの邪気が見えてしまうため、ふだんは細身のメガネを掛けている。体を触って除霊するため、野々宮伽耶からハレンチ教師と言われてしまう。とにかく口が悪く、伽耶をよく怒らせるが、生徒からの評判はいい。