概要・あらすじ
相撲がアメリカの国技となりデトロイトがその聖地として繁栄する、西暦2XXX年。横綱・五大湖は原因不明の病に冒され、引退を余儀なくされていた。だが五大湖は、謎の女性科学者ドクター・グラマラスの甘言に乗り、全身を機械化した姿で土俵に上がる。全米相撲協会理事長は、機械化された五大湖と彼に蹂躙される相撲界を見かね、教会の奥で石像となって眠る伝説の横綱を復活させる。
登場人物・キャラクター
五大湖 (ごだいこ)
西暦2XXX年のアメリカ相撲界において、200連勝を成し遂げ「技の横綱」と讃えられる当代随一の名力士。だが原因不明の病に冒されて衰え、引退を余儀なくされていた所にドクター・グラマラスの誘いを受け、全身を機械化されロボットのような姿となる。少年期から養父である理事長に勝利だけを求められ、家庭を犠牲にした結果、息子のクリスとの間に深い溝が生じていた。 生身の時の必殺技は「デトロイト・スペシャル」。機械化後の必殺技は「八艘フラーイ」からの「新・デトロイト・スペシャル」、「四十八手フルバースト」など。
伝説の横綱 (でんせつのよこづな)
合衆国相撲教会の奥で石像となっていた力士。デトロイトへの相撲伝来と共に伝えられた古文書によれば、相撲界に危機が訪れた際に蘇らせるべき相撲の守護神。太刀・賜杯・まわしの3種の神器によって復活し、五大湖との大一番を引き受ける。 五大湖の鋼鉄の身体や重火器さえものともしない強さと、人情に篤い心を持つ、まさに心・技・体を完全に揃えた真の力士。
クリス・ガブリヨル
五大湖の息子。5歳の誕生日に母を交通事故で亡くし、さらに父の五大湖が事故の報を受けても相撲を優先させた事で、心を閉ざす。以来、10歳になっても指しゃぶりの癖が抜けない。五大湖と伝説の横綱の大一番を観戦し、葛藤を経て五大湖に声援を送る。
ドクター・グラマラス
金髪の妖艶な女性科学者。病身の五大湖を重火器をも備えた機械の身体に改造し、アメリカ相撲界に送り込んだ。デトロイトが機械と科学の街と主張し、相撲によって再興した事を否定するため機械化した五大湖をもってアメリカ相撲界を滅ぼす計画を立てた。 五大湖が罹った奇病も、彼女が作った病原菌によるもの。自らの身体をも一部機械化しているようで、怪力と飛行機能を有する。
理事長 (りじちょう)
禿頭とサングラスが特徴の老人。捨て子だった五大湖を不世出の名横綱に育て上げたが、期待のあまり相撲に勝つことだけを求め、親子の情愛を示せなかった。五大湖を育てた功績によりアメリカの相撲協会理事長となったが、病で衰えながらも引退を受け入れない五大湖に、そして機械化された五大湖と彼に蹂躙されるアメリカ相撲界に心を痛める。 古文書に従い、伝説の横綱を復活させた。