概要・あらすじ
柾木天地の下には、復活した鬼の魎呼、宇宙からやってきた阿重霞と砂沙美、魎呼の生みの親である鷲羽、ギャラクシーポリスの美星などが集い、ドタバタな日常を繰り返していた。ある日、魎呼にそっくりな女性の巫薙と矢陰が訪れる。彼女は天地に、伝説と言われる光鷹真剣の力を見せろと言い出し、阿重霞と魎呼を拉致。
天地は光鷹真剣を持ち、魎呼と阿重霞を助けるべく矢陰を打ち倒す。帰還後、阿重霞らを姉と慕う建部旭の宇宙船が墜落。父が拉致され、助けを求めに来たという。天地一行は手助けに向かった先の星で、建部旭の幼なじみで想い人、豪渓に遭遇、共に戦うことになる。
この戦いの後、鷲羽の同期の天才科学者、瑜免が樹雷星への宣戦布告をしたり、阿重霞が臥龍に洗脳されて天地を殺そうとしたりなど、様々な事件が起きるものの、皆で力を合わせて乗り越え、ゆるやかな日常が続いていく。
登場人物・キャラクター
柾木 天地 (まさき てんち)
真面目で優しい性格で、女性に対して極めて奥手。自宅は神社で、祖父は柾木勝仁。ごく一般的な高校生活を送っていたが、たまたま「鬼」である魎呼を解放してしまったため、宇宙規模の事件に巻き込まれる。銀河最大勢力の王政国家「樹雷」の四大皇家のひとつ、柾木家の血筋を引く人物で、現在は退学しており、柾木勝仁の下で剣術などの修行を受けている。 天地剣を手にして、皇家の樹だけが生み出す謎のエネルギーの場「光鷹翼」を自力展開、それを物体化した「光翼真剣」を使いこなすことができる。魎呼や阿重霞をはじめとした数多くの女性に強く慕われているが、本人は恋愛には疎く、振り回され続けている。
柾木 勝仁 (まさき かつひと)
またの名を柾木遥照樹雷。柾木天地の祖父で、一見普通の老人だが、あらゆる戦略と情報戦に長けた策士。柾木天地が樹雷の正統後継者であることが明らかになってからは、彼の心身を鍛えるため、厳しい修行をさせている。
魎呼 (りょうこ)
鷲羽に創られた人工生命体。かつては柾木遥照によって柾木神社の祠に封印されていた。柾木天地が封印を解いたことで、自由に動きまわれるようになった。普段から誰に対しても口が悪く、乱暴で攻撃的な性格。自分のためなら手加減しない質だが、今は迷惑をかけることは極力控えている。柾木天地のことは愛しており、幾度もモーションをかけている。 恋敵である阿重霞とは口論のみならず、激しい喧嘩を繰り返している。しかし、阿重霞奪還のために命を賭して戦うことも。柾木天地のためならなんでもしようとするも、大雑把なため家事などはほとんどできていない。
阿重霞 (あえか)
樹雷星の第一皇女。砂沙美の姉で、上品な出で立ちの女性。しかし極めて短気で、ヒステリーを起こすと攻撃的な性格が露わになる。柾木天地と行動をともにするうちに恋をするようになり、恋敵の魎呼とは激しい喧嘩を日々繰り返している。ただしお互い認め合う仲であることも描かれている。柾木天地に「はしたない」と思われるのではないかと、普段から恥じている。 結界を作る能力があり、度々柾木天地の戦闘時に補助をしている。彼のために日常でも手を尽くそうとするが、家事がほとんどできない。
砂沙美 (ささみ)
樹雷星の第二皇女。大きなツインテールの、阿重霞の妹。柾木家の家事全般をこなす、明るく天真爛漫なムードメーカー。しっかりもので、魎呼や阿重霞のけんかを止めることもある。心優しい少女で、敵であろうと動物であろうと、誰かが傷つくのを好まない。『魔法少女プリティサミー』というスピンオフで主人公を務めている。
魎皇鬼 (りょうおうき)
うさぎのような大きな耳を持った動物の形をしている。実は魎呼の宇宙船そのもの。砂沙美と仲がよく、常に頭に乗っている。危険を察知すると激しく吠える。人参が好き。メインで登場する1匹の他に、数多くの魎皇鬼が存在している(マンガ作中では明言されてはいないが、シリーズでは101匹という設定がされており、マンガでもその設定が反映されている)。
美星 (みほし)
褐色にくせっ毛のポニーテールの女性。ギャラクシーポリスの刑事。天然ボケな性格の上、何をやらせてもドジばかり踏むが、彼女がいると偶然にもあらゆる困難が解決してしまう不思議な存在。本人に自覚はない。彼女のミスによって柾木天地や魎呼がひどい目にあったり、柾木家が壊れたりすることがとても多い。
鷲羽 (わしゅう)
魎呼と魎皇鬼を作った、自称「宇宙一の天才科学者」。ざっくりした性格で、面白いことがあると何にでも首を突っ込む。カニのような髪型にヘアバンドをしており、普段は幼く小さい少女の姿をしているが、桁外れの高齢。冷静沈着で、熱血で混乱しがちな柾木天地たちにアドバイスや援助をしている。 同僚だった矢陰によって、鷲羽の遺伝子の一部が奪われて巫薙が創られたため、鷲羽は魎呼と巫薙を自分の娘であり、2人は姉妹だと考えている。銀河アカデミー時代には「拳聖」と呼ばれるほどの、素手格闘の手練れ。同期生の瑜免から、長い間ライバルとして敵対心を燃やされていた。
巫薙 (みなぎ)
矢陰が、鷲羽が開発中だった魎呼の遺伝子(鷲羽の卵子)と自らの遺伝子で作り上げた、魎呼に瓜二つの存在。鷲羽は自分の娘であり、魎呼の妹と考えている。矢陰のことを慕っていた。極めて真面目な性格で、礼儀ただしい。矢陰亡き後、「妃儺世(ひなせ)」に乗って、宇宙で義賊として活動するも、あらゆる人から魎呼と間違えられている。
矢陰 (やかげ)
鷲羽の弟子であり、魎呼製造プロジェクトに関わっていた、元樹雷の剣士。解析できないエネルギー「光鷹翼」で作り上げた「光鷹真剣」を再現した「人造光鷹真剣」を開発。その使用者として、開発中だった魎呼の遺伝子と自分の遺伝子を用いて、科学力で巫薙を生み出す。オリジナルの光鷹真剣を持った柾木天地と一対一で勝負した後、死亡する。
瑜免 (ゆめ)
自称「宇宙一の大天才科学者」。5000年前の鷲羽の、銀河アカデミーでの同期であり、ライバル。長い耳を持っており、大きなツインテールに髪をしばっている。ギャンブルが好き。矢陰が作った「人造光鷹真剣」を手にする。銀河アカデミー時代、鷲羽が酔っ払った際に、軽口で樹雷星を獲る勝負をしかけていたことを覚えており、今も樹雷星転覆を目論んでいる。