概要・あらすじ
汎銀河軍の兵士をしていたテル=テク=カッキーは、任務中に遭難し、伝説上の存在と思われていた脱出不能の宇宙船の墓場、サルガッソーへと漂着する。そこには、木造アパートの沙流我荘があり、沙流我荘管理人で「サルガッソーの魔女」であるメウ、そして何人かの漂流者たちが奇妙な共同生活を行っていた。
登場人物・キャラクター
テル=テク=カッキー (てるてくかっきー)
汎銀河軍の兵士をしていたが、任務中に被弾して遭難し、サルガッソーへと流されてきた。曾祖父であり、かつてサルガッソーの住人だったアルに似ていることもあって、サルガッソーの魔女であるメウに惚れられている。姓の「カッキー」は軍務に就く人間の一族であることを表している。
メウ
「サルガッソーの魔女」と呼ばれる存在であり、ホウキで空を飛ぶなどの魔法が使えるほか、漂流者を保護するために沙流我荘を作った。見た目は少女だが、少なくとも100年ほどは生きており、サルガッソーそのものに深く結びついた存在。しかし、自分がなぜここに存在するのかなどについては記憶がなく、謎が多い。 貧乳をかなり気にしており、また、セクハラを受けると風呂場にテレポートしてしまう習性がある。
スイ=ホウ=テン (すいほうてん)
サルガッソーの漂流者の一人である女性で、沙流我荘居住歴は1年。レズビアンであり、メウに盛んにアプローチしている。テルと同郷で、王族の姫だった。王位継承権が33位と低位だったこともあり、外の世界が見たいため家を飛び出して放浪していた。
リコ=ルリシマ (りこるりしま)
サルガッソーの漂流者の一人である科学者の男性。他の漂流者と違い、サルガッソーの謎を解くために自らの意志でやってきた。何らかの薬を常飲しており、残された時間に限りがあることを匂わせる発言をする。
キティ=デ=ペッパー (きてぃでぺっぱー)
サルガッソーの漂流者の一人である女性で、沙流我荘居住歴は5年。前髪で片目を隠しているのと、ただのナットをイヤリングにしているのが特徴。酒や煙草などで不摂生極まりない生活をしている。かつてはバーテンダーをしていたが、保険金目当ての結婚詐欺師を、騙されていると分かっていながら愛してしまい、宇宙船の事故に見せかけて殺害されそうになった過去がある。
ロリロルロゥウェ
サルガッソーの漂流者の一人である男性で、現在の沙流我荘の中では最古株。テルたち汎銀河軍と長年戦争を続けている宇宙人であるステラコドランの一族。壊れた宇宙船内を使っての農業など、主に力仕事を担当している。人格者だがロリコンの気があり、アサに対して妙に優しい。
アサ=アサコ (あさあさこ)
サルガッソーの漂流者の一人である14歳の少女で、沙流我荘居住歴は2年。照れ屋だが小中学校を飛びこして大学に通っていたほどの天才であり、頭の回転が良すぎるために「蟻が問うご財マス(ありがとうございます)」というような、誤変換の喋りをする。メガネを掛けると本領を発揮し、喋り方も普通になる。 趣味は漬物作りで、その腕は超一流。
アヴェ
テルが乗っていた戦闘機「AVE(エイヴ)」のAIを、リコの技術とメウの魔力によってアンドロイドの体に移した存在。AVEの状態の時は事務的な性格だが、アヴェの状態だと女好きの軟派な性格となる。頭のアンテナを引っ張ると戦闘機形態に戻る。
アル=チャム=カッキー (あるちゃむかっきー)
テルの曾祖父。70年前にサルガッソーに漂着してメウと出会い、その後サルガッソーを脱出した唯一の人物。現在はほぼボケ老人と化しており、かなり不正確なサルガッソー脱出の自慢話ばかり繰り返し、周囲に辟易されている。
ビル=ウィル=カッキー (びるうぃるかっきー)
テルの父親で、テルがサルガッソーへ漂流したのと同様に行方不明となっていたが、後にサルガッソーの秘密を知った状態でテルたちの前に現れる。
集団・組織
ステラコドラン
『宇宙賃貸サルガッ荘』に登場する宇宙人の種族。腕が4本あるトカゲのような見た目の種族で、汎銀河軍と長年戦争を続けている。
汎銀河軍 (はんぎんがぐん)
『宇宙賃貸サルガッ荘』に登場する軍隊。かつてテルが所属していた。地球からの移民を出自とする各星系の連合軍であり、長年ステラコドランと戦争をしている。
場所
沙流我荘 (さるがそう)
『宇宙賃貸サルガッ荘』の舞台となるアパート。サルガッソー内の、汎銀河軍の偽装基地をベースにした小惑星に建っており、テルたち漂着者が生活している。管理人はメウで、メウの感情に応じて周囲の天候が大きく変化する。木造モルタル2階建て全6戸+管理人室の構造で、築230年相当。
サルガッソー
宇宙のどこかにあり、迷い込んだが最後脱出不可能という宇宙船の墓場。巷間ではただの伝説と言われていたが、実際に存在しており、テルが迷い込むこととなった。成り立ちには「サルガッソーの魔女」と言われるメウの存在自体が深く関わっている。