概要・あらすじ
幽霊屋敷と呼ばれる廃アパートを面白半分で見物に来た、井沢ゆかり、ちか子、美苗の仲良し女子学生3人組。ゆかりは怖くてアパートに入らなかったものの、アパートに入ったちか子と美苗は、それ以来様子がおかしい。心配したゆかりは、廃アパートに足を踏み入れることになる。(エピソード「仲間の家」)
登場人物・キャラクター
井沢 ゆかり (いざわ ゆかり)
エピソード「仲間の家」に登場する。幽霊屋敷と呼ばれる廃アパートを見物に来た女子高生。怖くて廃アパートには入らなかったものの、いっしょに来た親友の2人は中に入り、それがきっかけで恐ろしい体験をすることになる。
利恵 (りえ)
エピソード「なめくじ少女」に登場する。夕子の親友で女子高生。夕子とは幼なじみ。最近、急に無口になった夕子を心配して彼女のもとを訪ねるが、舌が巨大なナメクジになった夕子を目撃し、恐ろしさのあまり逃げ出してしまう。
坂口 ヒロシ (さかぐち ひろし)
エピソード「隣の窓」に登場する。両親と共に新しい家に引っ越してきた青年。引っ越し早々、窓がひとつしかない隣家の不自然な点を見抜く。新居では2階の1室しかない部屋を自室としてあてがわれるが、毎夜現れる隣家の不気味な老婆沼毛の存在に悩まされることになる。
青年 (せいねん)
エピソード「漂着物」に登場する。浜辺に打ち上げられた謎の巨大生物を見物に来た青年。幼い頃父に連れられていった小さな水族館で、薄暗い中で漂う不気味な深海魚を見て以来、魚が苦手になった。海そのものも嫌いになっていたが、巨大生物のニュースを聞き、なぜか導かれるように半日もかけて浜辺へとやってきた。
理沙 (りさ)
エピソード「ご先祖様」に登場する。ある恐ろしいものを目撃したことが原因で記憶を無くした少女。結婚を約束したという恋人牧田秀一がいるが、彼のことも思い出せない。ある日、巨大な毛虫が部屋に入ってくる幻を見て、自分が過去に何を目撃したのかを恐れる。
引摺 一也 (ひきずり かずや)
エピソード「怪奇ひきずり兄弟◎次女の恋人/降霊会」に登場する。引摺家の長男で19歳。父の剛造、母の増枝がすでに亡くなっているため、引摺家の家長となる。引摺家には遺産があり、それで生活していけるのだが、長男がぶらぶらしていては弟と妹の教育上よろしくないという理由から、兄弟には大手保険会社に勤めるエリートサラリーマンをしていると言っている。 実際は仕事に出かけるふりをして公園で時間をつぶしている。
夕子 (ゆうこ)
エピソード「なめくじ少女」に登場する。利恵の親友で女子高生。おしゃべりで有名だったが、最近妙に滑舌が悪くなり、まったくしゃべらなくなってしまった。ナメクジが大嫌いなのだが、自宅の裏庭にはなぜか大量のナメクジがいる。原因は不明だが舌が巨大なナメクジになってしまう。
沼毛 (ぬまげ)
エピソード「隣の窓」に登場する。坂口ヒロシが越してきた家の右隣に住む老婆。窓がひとつしかない不自然な家に住んでいるが、姿を見せず、近所の人でさえここ十年、一度も顔を見ていないという。しかし、ヒロシが越してきて以来は、彼にのみ姿を見せ、ヒロシの部屋にまで侵入してこようとする。その姿は恐ろしく、異様に面長の顔にはフジツボのような大量のできものがあり、汚れて鋭く尖った歯が生えた口元からはヨダレまで垂らしている。
牧田 秀一 (まきた しゅういち)
エピソード「ご先祖様」に登場する。理沙の恋人で、彼女が記憶を無くす前に結婚する約束をしている。記憶を無くして歩いていた理沙を見つけ、彼女の自宅まで送り届けた。その後も献身的に彼女を支える。後日、家に彼女を招くが、牧田家には先祖代々続くある恐ろしい風習があった。
引摺 黄子 (ひきずり きなこ)
エピソード「怪奇ひきずり兄弟◎次女の恋人/降霊会」に登場する。引摺家の長女で18歳。太っていて醜く、暗い性格。引摺家のなかでは割とまともなほうだが、美人なうえ自分よりも年下で男と同棲していた引摺成美をねたんでいた。
引摺 四五郎 (ひきずり しごろう)
エピソード「怪奇ひきずり兄弟◎次女の恋人/降霊会」に登場する。引摺家の次男で16歳。年よりも老けてみえ、太っており、口からはヨダレを垂らしている。食事の仕方が汚く、じゅるじゅる、ぶぼぶぼ、もぐもぐ、むしゃむしゃと音を大きく立てながら食べる。降霊会を利用して、引摺一也から家長の座を奪おうと画策する。
引摺 成美 (ひきずり なるみ)
エピソード「怪奇ひきずり兄弟◎次女の恋人/降霊会」に登場する。引摺家の次女で14歳。姉や妹とは違って美人で、中学に入学した際は全校男子が彼女に注目したほど。ただし、性格はずぼらで、彼氏と同棲した際も彼の貯金を下ろして一日中家でおしゃればかりしていた。不都合なことがあるとすぐに自殺をほのめかす。兄弟との暮らしにうんざりしている。
引摺 ヒトシ (ひきずり ひとし)
エピソード「怪奇ひきずり兄弟◎次女の恋人/降霊会」に登場する。引摺家の三男で10歳。引摺家のなかではもっともおとなしく、気の弱い性格。妹の引摺みさ子にからまれて逃げ回ることもしばしば。しかし、写真を撮ると、背後には尋常ではない量の霊が写り込む。実は兄弟のなかでは霊的にもっとも危険な存在。
引摺 みさ子 (ひきずり みさこ)
エピソード「怪奇ひきずり兄弟◎次女の恋人/降霊会」に登場する。引摺家の三女で8歳。凶悪な顔をしたお転婆娘。落着きがなく、いつも柱の上を飛び回ったりしている。性格は凶暴で、「キキキ」と笑いながら兄の引摺ヒトシをハエ叩きではたいたりすることも。亡くなった母を思い出して泣きだす、少女らしい一面もある。