恋は双子で割り切れない

恋は双子で割り切れない

OKARIの代表作で、髙村資本の小説『恋は双子で割り切れない』のコミカライズ作品。現代日本が舞台。隣家に住む双子の姉・神宮寺琉実と付き合っていた白崎純が、ある日、別れを告げられるとともに初恋の相手であり、彼女の妹でもある神宮寺那織と付き合うようにせまられたことから始まる、幼なじみ三人の初恋こじらせラブ・コメディ。純文学から推理小説、過去の名作映画や現代の特撮映画まで幅広いジャンルから引用された、ヒロインと主人公の機知に富んだ会話が大きな魅力となっている。KADOKAWA『コミック電撃だいおうじ』VOL.104(2022年4月27日)から連載の作品。2021年8月には原作小説と双子お笑い芸人のザ・たっちがコラボし、「双子恋愛あるある!?」にちなんだコント動画がYouTubeで3本公開された。2022年7月にはヌルサク「mimicle」でASMRボイスドラマを公開。神宮寺琉実を小原好美、神宮寺那織を古賀葵が演じている。また、2024年7月10日よりテレビアニメ版『恋は双子で割り切れない』がAT-X、TOKYO MX、サンテレビほかで放送。白崎純を坂田将吾、神宮寺那織を内田真礼、神宮寺琉実を後本萌葉が演じている。

正式名称
恋は双子で割り切れない
ふりがな
こいはふたごでわりきれない
原作者
髙村 資本
作画
ジャンル
ラブコメ
 
学園
レーベル
電撃コミックスNEXT(KADOKAWA)
巻数
既刊3巻
関連商品
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初恋を拗らせた三人の恋愛模様

学年主席の主人公・白崎純と、隣家で暮らす双子の姉妹・神宮司那織と神宮寺琉実の三人は小学1年生の頃からの幼なじみ。幼い頃から自分の遙か上を行く那織に、対抗意識を燃やすうちに恋心を抱くようになった純。自分に思いを寄せている純を大切に思うあまり、一歩踏み出すことのできない臆病な那織。そんな二人の気持ちに気づいていながら純に告白し、恋人同士となった琉実。やがて高校に進学した三人が、初恋を拗らせる姿を描いた三角関係ラブ・コメディ。

衒学(げんがく)的美少女の那織

双子の妹・那織の台詞は非常に難解ながらウィットに富んでいる。小説と映画を幅広く受容する彼女の台詞は豊富な語彙と、数多くの名作から引用された言葉で彩られている。そのため、彼女の台詞は難解でどんな意味を持っているのか理解しづらい。しかし作中に散りばめられたヒントから、那織が何を思ってその台詞を発したのかが理解できたとき、彼女の魅力を感じ取ることができる。その一方で、那織は少し抜けたところがあり、純との初デートで気合いの入った下着をはいて醜態を晒したりと、天才肌ながらも年相応の少女らしいかわいらしさを見せる。

魅力的な双子姉妹からのアプローチ

理屈っぽく理論派の那織と、快活なスポーツ少女の琉実。顔はそっくりながら性格は正反対な双子の姉妹に、思いを寄せられる純は二人からまったく違うアプローチを受ける。インドア派の那織は、サブカル好きでオタクのような忌憚のない会話を繰り広げる。また、デートでは下ネタを連発するなど、小悪魔的な振る舞いも多いが、いっしょにベットで読書するときに腕枕をせがんで赤面したりとかわいらしい一面を見せる。一方、行動派の琉実は、純に思いを寄せながらも別れ話を切り出した引け目から積極的に行動できずにいる。しかし休日には純を起こしに行ったり、人目のない場所で抱きついたり、かつて恋人だった時のような触れ合いを求めたりと、恋心を我慢できない少女の等身大な魅力にあふれている。

登場人物・キャラクター

白崎 純 (しろさき じゅん)

名の知れた中高一貫校に通う高等部1年生の男子。運動は苦手ながら、中等部から学年主席を維持し続ける秀才で、映画や小説などのサブカルをこよなく愛している。隣家に住む双子の神宮寺姉妹とは、小学1年生の頃に引っ越してきて以来の幼なじみ。自分よりも博識な神宮寺那織に対抗意識を燃やすうちに、初恋を抱くようになる。小説や映画の知識も彼女に負けないように努力した結果、身につけたもので、学年首席の座も那織への対抗意識からの偶然の産物である。しかし中等部2年生の頃、那織が本気を出していなかったことを知って絶望すると、中等部3年生になる春休みに那織の姉である神宮寺琉実に告白され、付き合うようになる。1年間恋人同士として過ごすが、高等部への進学を控えた春休みに琉実に突然フラれると、那織と付き合うようにせまられる。

神宮寺 那織 (じんぐうじ なおり)

神宮司家の双子の妹。白崎純と同じ中高一貫校に通う高等部1年生。映画や小説などのサブカルをこよなく愛するインドア派で、人混みを嫌悪している。理屈っぽい理論派で、難解な言い回しを好み、純は会話についていくだけでも一苦労している。趣味である読書と映画に造詣が深く、純文学からパルプフィクション、特撮映画からアニメ作品まで、ありとあらゆるジャンルを網羅している。特に村上龍の『コインロッカー・ベイビーズ』の影響を強く受けており、作中に登場するおまじないである「ダチュラ」を罵倒代わりに頻用している。双子の姉・神宮司琉実と共に、隣家の純に幼い頃から思いを寄せている。しかし、現在の関係性を大切に思うあまり一歩を踏み出せず、琉実が先に純に告白した結果、二人が恋人同士になるのを見届ける羽目になった。しかし二人が別れたことを知り、今度は遠慮しないと心に決めている。

神宮寺 琉実 (じんぐうじ るみ)

神宮司家の双子の姉。白崎純と同じ中高一貫校に通う高等部1年生。前向きな性格の行動派で、学校の部活や行事に励んでいる。隣家の幼なじみである純に、初めて会った小学1年生の時から一目惚れしており、中等部2年生の時に告白した。純が妹の神宮寺那織に思いを寄せていることを知りながら告白したため、半ばあきらめていたが、予想外にOKをもらって恋人同士となる。しかし高等部へ進学を控えた春休みに、突然純に別れを告げるとともに那織と付き合うように強要した。純と別れてからも彼のことを思い続けており、日頃は感情を顔に出さないように我慢しているが、ショックなことがあったときはタガが外れたように感情があふれ出ることがある。

クレジット

原作

髙村 資本

キャラクター原案

あるみっく

書誌情報

恋は双子で割り切れない 3巻 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉

第1巻

(2022-11-25発行、 978-4049147353)

第2巻

(2023-07-26発行、 978-4049151633)

第3巻

(2024-08-27発行、 978-4049159257)

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