概要・あらすじ
立花響と風鳴翼、更に雪音クリスも加わった特異災害対策機動部二課は、以前と変わらず謎の脅威・ノイズへと立ち向かう日々を送っていた。しかしアメリカから出向してきていたウェル博士が、ノイズに襲われ護送中の「ソロモンの杖」とともに行方不明となってしまう事態が起こる。
時を同じくして、翼とともにコンサートを行っていたマリア・カデンツァヴナ・イヴが突如、武装組織「フィーネ」を名乗り全世界へと宣戦布告を行なう。
彼女もシンフォギアの装者であり、フィーネの生まれ変わりとして黒いガングニールを見に纏う存在であった。マリアに加え月読調と暁切歌という2人の装者、更には本性を現したウェル博士を擁する武装組織「フィーネ」を相手に、その野望を阻止すべく特異災害対策機動部二課一同は激化する戦いへと身を投じていく。
登場人物・キャラクター
立花 響 (たちばな ひびき)
私立リディアン音楽院高等科1年に在籍する少女。飛び抜けて明るいが壊滅的に空気を読めず、また人助けのためなら躊躇なく危険を冒せるほどの正義感の持ち主。2年前に訪れたツヴァイウィングのコンサートでノイズの襲撃に巻き込まれるも、天羽奏に助けられ一命を取り留める。 その際に奏のシンフォギアの破片を胸に受け重傷を負うが、それにより自らの体内に「ガングニール」の力を宿すことになり、能力が覚醒した後、適合者としてノイズとの戦いへと身を投じることになる。 本来シンフォギ操者の主武装であるアームドギアの生成は出来ず、そのため近接格闘を得意とする。ルームメイトの小日向未来は幼馴染であり、大の親友。
ノイズ
『戦姫絶唱シンフォギアG』の登場生物。人類共通の脅威とされる、認定特異災害の総称。様々な形状を持って突如発生し、触れた人間を炭素転換し崩壊させるという特徴を持つ。一般的な物理エネルギーは有効性を持たないため、シンフォギア・システムのみが有効な対抗策である。
マリア
デビューからわずか2ヶ月ほどで全米チャートを制覇した、新進気鋭の歌姫。そのミステリアスかつ力強い歌声で世界中から注目を浴びる中、風鳴翼とのジョイントライブを開催する。しかしそこで、突如として武装組織「フィーネ」の一員として全世界へと宣戦布告。 自らをフィーネの生まれ変わりであると称し、シンフォギア装者として黒い「ガングニール」を身に纏う。普段は気高く勝ち気な態度で振る舞うが、本性は心優しく、戦いに身を投じることに対し覚悟を決めきれていない。 セレナという妹がいたが、6年前に行われた完全聖遺物の起動実験に際して亡くしており、この出来事が深く心へと刻まれ続けている。
月読 調 (つくよみ しらべ)
武装組織「フィーネ」の一員で、シンフォギア「シュルシャガナ」を身に纏う黒髪のツインテールの少女。フィーネの魂の器候補「レセプターチルドレン」としての過去を持ち、同じ境遇にある親友・暁切歌と常に行動をともにしている。 また、マリアに対しては強い感謝の念を抱く。普段は大人しく物静かであるが、豊かかつ素直な感受性の持ち主であり、立花響のことを世界を救った「英雄」ではなく痛みの知らない「偽善者」呼ばわりする。
風鳴 弦十郎 (かざなり げんじゅうろう)
特異災害対策機動部二課の司令官を務める、屈強な体格の男。トップアーティスト兼シンフォギア装者である風鳴翼の叔父にあたる。指揮においては直感を重要視し、また規格外の身体能力も備える。
暁 切歌 (あかつき きりか)
武装組織「フィーネ」の一員で、シンフォギア「イガリマ」を身に纏う金髪の少女。フィーネの魂の器候補「レセプターチルドレン」としての過去を持ち、同じ境遇にある親友・月読調と常に行動をともにしては何かと面倒を見ている。 また、マリアに対しては強い感謝の念を抱く。明るく活発、仲間思いの性格で、とにかく語尾に「デス」をつけるのが口癖。他人を守るということに対して強い拘りを持っており、ウェル博士の姿勢に対し不信感を抱いている。
小日向 未来 (こひなた みく)
私立リディアン音楽院高等科1年に在籍する少女。ルームメイトの立花響は幼馴染であり、お互いに隠し事をしないと約束するほどに大切な親友。協力者として特別災害対策特務二課にも出入りし、ノイズと戦う響たちを心配しつつ見守っている。
ナスターシャ教授 (なすたーしゃきょうじゅ)
武装組織「フィーネ」の一員で、聖遺物に精通する異端技術者の老女。右目を眼帯で隠した隻眼であり、足も不自由で車椅子を使用、病に侵された体はウェル博士の治療によりなんとか保たれている。 マリアたちからは「マム」と呼び慕われ、また自らも彼女たちを大切に思う気持ちを抱いているものの、使命を果たすべく厳しい態度で接する。
緒川 慎次 (おがわ しんじ)
特異災害対策機動部二課に所属するエージェントの青年。主に情報捜査を始めとした裏仕事を担当し、また風鳴翼のアーティストマネージャーという顔も持つ。忍者の家系に育ち、「影縫い」を始めとした忍法を扱う事が可能。
セレナ
フィーネの魂の器候補「レセプターチルドレン」の一人で、マリアの妹。類稀な才能を有しシンフォギアの適合者となったが、その力を戦いに用いることに対しては抵抗感を抱く、優しい性格の持ち主。 6年前に行われた完全聖遺物の起動実験に際し、暴走を始めたネフィリムを止めるべく絶唱を行った結果、施設の崩落に巻き込まれつつ絶命した。
風鳴 翼 (かざなり つばさ)
ツインボーカルユニット「ツヴァイウィング」のメンバーであり、シンフォギア「天羽々斬」の適合者でもある少女。私立リディアン音楽院高等科3年に在籍。やや時代がかった口調で喋り、自らを始めとしたシンフォギア適合者を「防人」と称す。 生来よりシンフォギア・システムへの高い適合素質を有しており、また祖父が特異災害対策機動部二課の初代指令、現指令の風鳴弦十郎は叔父という環境に育った。 生真面目な性格の持ち主で、相棒であった天羽奏を亡くしてからはソロ歌手に転向しつつ、自責の念に駆られ戦う時期が続いていた。そのため精神面で奏への依存が消えずにいたものの、立花響と雪音クリスの存在により克服しつつある。 主武装であるアームドギアは「刀」。
ウェル博士 (うぇるはかせ)
米国連邦の聖遺物研究機関から出向し、特異災害対策機動部二課とともに櫻井理論の解析をしている生化学研究者の男。「英雄」に対して強い憧れを抱く。完全生遺物「ソロモンの杖」の移送任務中、ノイズに襲われて行方不明となる。 その正体は武装組織「フィーネ」の一員であり、マリアたちに投与するLiNKERの調合やナスターシャ教授の治療等を主に担当している。 また、時には自作自演の失踪劇により奪取に成功した「ソロモンの杖」を用いノイズを使役、一般人でも躊躇なく手にかける残忍さを持つ。
雪音 クリス (ゆきね くりす)
シンフォギア「イチイバル」の適合者で、私立リディアン音楽院高等科2年に在籍する少女。主武装であるアームドギアは「クロスボウ」であるが、時々に応じてガトリング砲等にも変形する。 シンフォギア装者候補と目されつつ長らく行方不明となっていた過去を持ち、その間に両親を亡くし、また捕虜生活を経験している。かつてはフィーネに唆され立花響たちと敵対するも、現在では共闘する大切な仲間。 性格や言葉遣いは苛烈であるが、素直になれないだけで本性は臆病かつ純真であり、内心では特異災害対策機動部二課や学校といった居場所が出来たことを喜ばしく思っている。
その他キーワード
シンフォギア・システム (しんふぉぎあしすてむ)
『戦姫絶唱シンフォギアG』の登場概念。櫻井了子が提唱した「櫻井理論」に基づき、聖遺物の欠片から生み出された武装束。現行憲法に抵触しかねないため、対外的には操者を含めた存在が秘匿されている。 普段はペンダントの形状をとっているが、「聖詠」によりギア状へと再構成され、操者の身へと纏われる。ノイズに対抗可能な唯一の装備であり、「アームドギア」をその主武装とする。装者の戦意に共鳴し旋律を奏でる機構を有し、それに合わせて歌唱することで戦闘力が向上していく。
LiNKER (りんかー)
『戦姫絶唱シンフォギアG』の登場アイテム櫻井了子が開発した、聖遺物の力と人体を繋ぐための制御薬。投与することにより、素質次第ではシンフォギア・システムへの後天的な適合を可能とするが、その弊害として肉体へと多大なる負荷をもたらす。
絶唱 (ぜっしょう)
『戦姫絶唱シンフォギアG』の登場概念。シンフォギア装者が用いる最終奥義。歌唱により増幅されたエネルギーを一気に解き放つことで絶大な威力を発揮する反面、使用者の体へもバックファイアにより強大な負荷がもたらされる。