戦車椅子-TANK CHAIR-

戦車椅子-TANK CHAIR-

『夏と神輿と巨大怪獣』(原作:横田卓馬)以来、約9年ぶりとなった、やしろ学の連載作品。舞台は、はぐれ者たちの巣窟「鬼城島(グイチェンとう)」。最強の殺し屋・平良凪は、妹の平良静を庇って銃弾を受け、意識が戻らない体になってしまう。“殺意”を向けられたわずかな時間だけ意識を取り戻す、改造車椅子の殺し屋・凪と妹・静の活躍を描いた、最凶バイオレンスアクション。講談社「マガジンポケット」にて、2022年11月5日より連載。2024年度(第48回)「講談社漫画賞」少年部門にノミネートされた。

正式名称
戦車椅子-TANK CHAIR-
ふりがな
たんくちぇあ
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
バトル
レーベル
シリウスKC(講談社)
巻数
既刊6巻
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車椅子のダークヒーロー

本作の舞台は、半世紀前の経済破綻によって破棄された人工の島「鬼城島(グイチェンとう)」。現在は、凶悪犯や不法入国者など、あらゆるはぐれ者たちの巣窟となっている。平良凪は、そんな宇宙一治安が悪い街で、最強の殺し屋と呼ばれていた。しかし3年前のある日、人質にとられた妹・静を庇って頭部に銃弾を受け、立って歩くことはおろか、意識が戻ることもない状態になってしまう。だが、凪は“殺意”を向けられると、わずかな間だが覚醒する特殊体質の持ち主だった。そこで静は、兄のために、特にヤバイ殺しの仕事を選んで引き受け始める。とびきりの“殺意”にさらされたとき、凪は完全に元通りになるのではと考えたのだ。こうして凪は改造車椅子「戦車椅子(タンクチェア)」に乗って戦う暗殺者となり、静と共に“リハビリ”に励むことになった。

超個性的な敵と車椅子特有のアクション

凪は“殺意”によって意識を取り戻せるが、下半身を動かすことはできない。そんな凪の武器は、戦車椅子という、戦闘用に改造された車椅子である。戦車椅子は基本的に7台で、接近戦に特化した「鉄拳車椅子(フィスト)」や、砲丸で遠距離攻撃をする「砲台車椅子(キャノン)」など、さまざまな機能を持つ。一方、凪のターゲットとなる犯罪者たちも、遺伝子ドーピングを繰り返してゴリラの10倍以上の腕力を持つ強盗団のボスや、カメレオンのような目を持つ元軍人の残忍な狙撃手など、特殊能力を持つ強敵ばかりである。超個性的なキャラクター同士のド迫力のバトルと、車椅子特有の誰も見たことがないアクションが本作の魅力である。

暗殺者を養成する闇の組織「学園」

凪と静は、世界中から連れてきた子どもたちに“教育”を施し、一流の暗殺者に仕立て上げる「学園」という組織の出身である。「学園」は能力至上主義で、成績によってクラス分けされているほか、力のない者は捨て駒にされるか、人知れず始末される。凪は「学園」創設以来の天才だったが、静は落ちこぼれであった。ある日、「学園」の支配者「先生」が、静を始末しようとしたため、凪は彼女を連れて脱走し、鬼城島に逃げ込んだ。それから3年が経ち、任務のために鬼城島に来ていた「学園」の生徒により、凪と静の生存が発覚。「先生」は凪を連れ戻すため、鬼城島に追っ手を放つ。

登場人物・キャラクター

平良 凪 (たいら なぎ)

脳を損傷し、意識が戻らない状態で入院中の青年。“殺意”を向けられると覚醒し、「戦車椅子(タンクチェア)」という戦闘用車椅子に乗った、最強の殺し屋に変貌する。仕事の際はホッケーマスクを被り、異形のプロテクターに身を包む。「学園」という暗殺者養成組織出身で、創設以来の天才といわれていたが、3年前に妹・平良静を連れて脱走。名前を変えて「鬼城島(グイチェンとう)」に移住した。本名は「挓平凪」。

平良 静 (たいら しずか)

平良凪の妹。「学園」という暗殺者養成組織出身。落ちこぼれて抹殺されるところを、兄に救われて「学園」を脱走。名前を変えて「鬼城島(グイチェンとう)」に移住した。自分を庇って意識が戻らなくなってしまった兄を元に戻すことが悲願である。“殺意”を受けると覚醒する兄のために、ヤバイ殺しの仕事を引き受け、とびきり“殺意”に満ちた強敵をぶつける。本名は「挓平静」。

書誌情報

戦車椅子-TANK CHAIR- 6巻 講談社〈シリウスKC〉

第1巻

(2023-01-06発行、 978-4065299234)

第2巻

(2023-03-09発行、 978-4065308851)

第3巻

(2023-05-09発行、 978-4065315019)

第4巻

(2023-08-08発行、 978-4065324561)

第5巻

(2023-12-07発行、 978-4065338254)

第6巻

(2024-05-09発行、 978-4065354476)

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