概要・あらすじ
ロボット工学に打ち込んでいる女子大生光明寺ミツコは、消息不明だった父光明寺博士から十数年ぶりに連絡をもらう。異母妹光明寺ヒナノとともに光明寺研究所を訪れるように指示を受ける。そこに眠る人造人間ジローの不完全な良心回路を完成させるか、ジローを破壊しろという。だがジローが起動するより早く、謎のロボットが研究所を襲撃。
登場人物・キャラクター
光明寺 ミツコ (こうみょうじ みつこ)
ショートカットにカチューシャをつけていた。光明寺研究所爆発事件後はナノマシンに侵食された顔の右半分を隠すため髪を伸ばす。光明寺博士の娘で、大学ではロボット工学一筋のため、「女フランケンシュタイン」と呼ばれた。仲のよかった兄光明寺一郎を慕う気持ちは今も強い。10年以上、消息不明だった父光明寺博士から、異母妹の光明寺ヒナノと、ジローの良心回路の完成、または破壊を託される。 DARKに研究所を襲撃されるなどで、さまざまな疑惑が膨らんだ。そこで、真実を明らかにするため、自らの手で修復したイチローを伴ってDARKを追っている。
キカイダー/ジロー
ロボット工学の世界的権威である光明寺博士が、死亡した息子光明寺一郎を模して作った人造人間。動作に失敗した不完全な良心回路を搭載。ジローの前段階の良心回路を搭載したコウモリ型人造人間から、悩みをインストールして成長した。光明寺研究所爆発事件後はひどく損傷したまま放浪していたがサブロウに連れ去られて完全に修復される。 光明寺ミツコに対して恋のような気持ちを持っている。戦闘用にチェンジしたとき、不完全な良心回路の影響で、左半身は赤く肥大し、一部回路は透明パーツから見通せてしまう。だが、サブロウによる改造後は良心回路が正常動作し、全身が青い完全体になる。 左右の腕をショートさせて電磁メスのように使うデンジ・エンドや、熱エネルギーをプラズマ化した破壊光線(ブラスター)などの必殺技がある。
光明寺 ヒナノ (こうみょうじ ひなの)
中学生くらいの少女。光明寺ミツコとは異母妹とされたが、実際は最終兵器の制御ユニットとして作られたアンドロイド。光明寺博士の妻坂本チグサが14歳だった頃の姿を模している。2体作られ、1体はチグサの思考を持ちミツコと暮らすようにプログラムされ、もう1体はDARKの手に渡り、光明寺博士の側にいる。
01/イチロー (ぜろわん/いちろー)
光明寺博士によるCODE01の設計図をもとに、瘋癲和尚が作った戦闘用人造人間。6体あった。DARKが回収して光明寺研究所襲撃に利用したが、光明寺ミツコがその残骸を集めて1体にしたものがイチロー。太陽電池で動作する。良心回路は搭載されておらず、人間的な行動はほとんどとらない。 集めた太陽のエネルギーを利用したサンライズ・ビーム、ジローのデンジ・エンドから学習したブラスト・エンドなどの必殺技を持つ。
光明寺博士 (こうみょうじはかせ)
メガネをかけ、後頭部と側頭部だけの白髪、白い鬚のやや太めの老人。世界的なロボット工学博士で、長男光明寺一郎の死後、複合企業体のDARKの支援を受けて光明寺研究所にこもって、人造人間の開発に没頭していた。DARKが悪の組織だと気付いて良心回路の開発を急いだが完成せず、娘の光明寺ミツコに後を託す。 その後DARKに回収された光明寺ヒナノとともに、最終兵器起動のチャンスを狙っていた。
ギル・ヘルバート
世界的複合企業体DARKのCEO。長身で痩せぎすの遺伝子工学博士。社内にパイプオルガンを置いて演奏を楽しむ一面もあるが、その音はDARKロボットを操るものでもある。数百年前に「隠された神の知」を手に入れた錬金術師であった。住んでいた村を襲った疫病を治めたが、魔術師として村人に処刑されたことで人類を恨んでいる。 現在の人類を抹殺して、新たな生命が住まう地球へと再生するのが最終目的。クローンへの脳移植で生き延びてきたが、高齢のためにクローンの肉体も限界を迎えつつある。クローンではなくサブロウへの移植を検討中。
サブロウ
光明寺博士の手による人造人間。左頬に十字傷のある、髪をオールバックにしたサングラスの青年。光明寺一郎の遺体の脳がまだ生きていることをギル・ヘルバート教授が確認したことで、光明寺博士が新たな肉体として作り上げた。一郎の脳は飾り物でサブロウの機能には無関係のはずだった。 DARK製だがジロー破壊がギルの命令より優先される。光明寺研究所を襲撃したときのダメージが原因で一郎がサブロウを支配。ジローを回収して完成させるなど、DARKと敵対する行動を取り始める。
瘋癲 (ふうてん)
右目がつぶれた僧侶。かつてはロボット工学博士だったが、思うところあって仏門に入った。正気でないという意味の瘋癲を名乗る。光明寺博士の師。光明寺博士の設計図から6体の01を作った。01起動時に寺が崩壊し、巻き込まれて死亡。
光明寺 一郎 (こうみょうじ いちろう)
光明寺博士の息子。環境保護団体の活動家で、世界でも注目されるジャーナリストだった。裏では手段を選ばないコードネームKと呼ばれる活動家で、第1級テロ工作員として国際指名手配されている。10数年前に事故死したが、何者かによる殺人だと光明寺博士は主張し続けた。 遺体から取り出した脳に生体反応があり、サブロウの頭部に収められた。
集団・組織
DARK (だーく)
『キカイダー02』に登場する組織。表向きは世界的な複合企業体で、幅広い分野に進出している。CEOは遺伝子工学の教授でもあるギル・ヘルバート。裏の顔は人類の抹殺を計画する悪魔の組織。そのため、環境を回復させる研究を妨害している。
SHADOW (しゃどう)
『キカイダー02』に登場する謎の組織。人類が誕生したときから礎があり、歴史の陰に常に存在したといわれる謎の組織。多くの政府を陰から操る力を持つが、上層部でもその全体像はわからないと噂される。最終兵器を作ったが光明寺ヒナノがいなかったため、消滅してしまった。
場所
光明寺研究所 (こうみょうじけんきゅうじょ)
光明寺博士がDARKの支援で研究に没頭した場所。あまり人が寄りつかない岬にあり、外観は壊れかけた洋館で、内部は最新鋭のセキュリティシステムが装備された最先端の施設。01、02と書かれた巨大なゲートがあり、02は光明寺ミツコの網膜パターンで開いた。01のゲートの中に封印されていたCODE01の崩壊とともに大爆発をした。
その他キーワード
CODE01 (こーどぜろわん)
『キカイダー02』の登場メカ。光明寺博士が太陽エネルギーで起動する人造人間のプロトタイプとして制作した。あまりにも巨大なうえ、搭載したサンライズ・ビームは強力。ただの兵器として光明寺研究所の01と記されたゲートの中に封印され、起動するとナノシステムが本体を侵食するようになっていた。
最終兵器 (あーまげどんごっど)
『キカイダー02』の登場メカ。人類抹殺のための巨大兵器。巨大な本体と別に制御ユニットである光明寺ヒナノが不可欠。さまざまな兵器を内蔵しているが、最も危険なのはナノマシンを放出する攻撃。ナノマシンの侵食は人類の文明を塵と化し、地球を砂漠化する。
関連
人造人間キカイダー (じんぞうにんげんきかいだー)
不完全な良心回路を持つジロー(キカイダー)は生みの親である光明寺博士を救い出すために戦いの旅に出る。 関連ページ：人造人間キカイダー
- SHARE
-
-
- EC
-
