描くなるうえは

描くなるうえは

『人類を滅亡させてはいけません』に次ぐ、作画・蒲夕二、原作・高畑弓による連載作品。現代日本を舞台に、漫画家を目指しているオタクの上原勇紀と、彼のクラスメイトで美少女ギャルの宮本仁衣奈の高校生活と恋愛模様を描いたマンガ家×青春ラブコメディ。白泉社「ヤングアニマル」2023年No.5より連載の作品。2024年6月「次にくるマンガ大賞 2024」コミックス部門にノミネートされた。

正式名称
描くなるうえは
ふりがな
かくなるうえは
原作者
高畑 弓
作画
ジャンル
ラブコメ
レーベル
ヤングアニマルコミックス(白泉社)
巻数
既刊3巻
関連商品
Amazon 楽天

漫画家を目指す男女の疑似恋愛ラブコメディ

漫画家を目指している勇紀は夢をあきらめかけていたある日、偶然にも同じクラスの仁衣奈に漫画を見られてしまう。勇紀と同様に漫画家を夢見る仁衣奈から、恋愛経験を積んで恋愛描写にリアリティを出すため付き合って欲しいと頼まれ、お互いの利害が一致したことで二人の疑似恋愛が始める。そして、よりリアルなラブコメ漫画を描くための過激な現実体験を重ねながら、二人の創作意欲はますます高まっていく。

二次元を愛するオタク少年×三次元の美少女ギャル

オタク少年の勇紀は自分の描いた漫画を見られたことで、クラスで一番の美少女ギャルの仁衣奈と初めて言葉を交わす。天真爛漫(らんまん)な仁衣奈はクラスの人気者で友人も多く、根暗で目立たない存在の勇紀とは性格や校内ヒエラルキーも真逆で、漫画家を夢見ているという共通点がなければ、一生交わるはずのない薄い関係性だった。しかし、勇紀の描いた漫画に感動した仁衣奈の提案で、二人はお互いの夢を叶(かな)えるべく恋愛描写にリアリティを出すため疑似恋愛を始める。当初は冴(さ)えないオタクという自覚もあり、二次元の女性にしか興味がないと言い張っていた勇紀だったが、仁衣奈とかかわるうちに、彼女に思いを寄せるようになる。

正反対な二人が漫画を通して距離を縮めていく

疑似恋愛を続ける勇紀は、仁衣奈の勧めで出版社への持ち込みを再開し、編集者から初めて名刺を渡されるまでに成長を遂げる。その日にラブホテルで一泊して以来、勇紀と仁衣奈は急速に距離を縮めていく。物語は二人が通う高校が主な舞台となっていたが、中盤からはデートや水着デッサンのために海へ出かけたりと、学校以外が舞台となる華やかなエピソードも増えていく。当初は未熟だった勇紀と仁衣奈が、交流を深めて漫画家の卵として成長していく姿も見どころとなっている。また、パンチラや胸チラといったお色気シーンと共に、勇紀が二次元を愛するオタクだけに、オタクネタもふんだんに盛り込まれている。

登場人物・キャラクター

上原 勇紀 (うえはら ゆうき)

とある高校に通う男子。仁衣奈のクラスメイト。黒髪短髪の小柄な体型で、地味な風貌のオタク。スクールカースト最下位を自覚している。三次元よりも二次元をこよなく愛し、漫画家を目指している。根暗な性格でクラスでも目立たない存在で、友人もいないためいつも孤立している。二次元への理想を詰め込んだ「白石清音」という、清楚(せいそ)なオリジナル美少女キャラクターを愛(め)でながら漫画制作に励んでいる。清音をヒロインにしたラブコメ漫画を満を持して出版社に持ち込んだところ、恋愛にリアリティがないと編集者に一蹴されてしまう。いきなりの挫折に漫画家になる夢をあきらめようとするも、漫画を仁衣奈に見られてしまったのを機に、彼女と疑似恋愛を始める。そして二人は切磋琢磨(せっさたくま)しながら、漫画家を目指すこととなる。

宮本 仁衣奈 (みやもと にいな)

勇紀と同じ高校に通う女子。勇紀のクラスメイト。校内でも有名なモデル体型の美少女で、ギャル口調でしゃべる。勇紀の中でもスクールカーストランク1位。愛称は「ニーナ」。紺色の髪をシニョンヘアにしており、制服やジャージはいつも着崩している。明るい性格で交友関係も広いが、学業の傍らで密かに漫画を描いている。勇紀よりも画力が高く、以前から出版社への持ち込みを始めており担当編集もいるが、勇紀同様に恋愛描写にリアリティがないと指摘されている。リアルな恋愛経験を積むため、利害が一致した勇紀と疑似恋愛を始める。恋愛に積極的に見えるが初心(うぶ)なところがあり、勇紀をからかっているように見えるが内心ではかなり緊張している。

クレジット

原作

高畑 弓

書誌情報

描くなるうえは 3巻 白泉社〈ヤングアニマルコミックス〉

第1巻

(2023-08-29発行、 978-4592166566)

第2巻

(2023-12-27発行、 978-4592166573)

第3巻

(2024-06-28発行、 978-4592166580)

SHARE
EC
Amazon
logo