概要・あらすじ
幼いころに両親を亡くした少女花園花鈴。彼女はペットの猫であるしーちゃんも亡くしてしまったある日少年九条和音に出会う。母親の形見である神化の指輪の力で強大な力を扱う「神さま」の姿に神化できるようになった花鈴は、和音の従兄妹である九条姫香を守るために戸惑いながらも烏丸キリオらとの戦いに身を投じる。
和音と姫香と同居し学園生活を送る花鈴だったが、ある日出会った上級生烏丸霧火の優しさにときめいてしまう。霧火がキリオの関係者だという疑いから葛藤の日々を送るが、そこに神化の指輪を持つ転校生錦織みちるが現れる。
登場人物・キャラクター
花園 花鈴 (はなぞの かりん)
母親の形見である神化の指輪の力を借り、「アイアムゴッド」の掛け声で神化し女神アテナの力を持つ姿に変身する少女。明るく前向きな性格で、相手が男子だろうと物怖じせずに接する。幼いころに両親を亡くし親戚の家に預けられていたが、九条和音と九条姫香に引き取られ聖英学院桜ヶ丘中学部の1年生として学園生活を送るようになる。 ぶっきらぼうながらも自分を気にかけてくれる和音と敵である烏丸霧火の間で恋心が揺れていたが、霧火が女性だと判明した後は和音を強く意識するようになる。コロッケのつもりが正体不明の物体を作ってしまうほどに料理が下手だったが、のちに姫香に教わりまともな料理を作れるようになった。
九条 和音 (くじょう かずね)
「エゴスムデウス」の掛け声とともに神化の指輪の力で神化し、従兄妹の九条姫香を守るために神アポロンの力で戦う少年。聖英学院桜ヶ丘中学部の1年生で、王子様のような容姿とクールな性格、文武両道のに秀でることから学園内に「和音ーズ」と称する親衛隊が結成されるほど女子からの人気がある。 当初、花鈴からは男尊女卑がひどいと毛嫌いされていたが、共に生活していく中で次第に心を通わせるようになる。神化状態を長く維持することができず、神化後は倒れてしまうため必要以上の戦いは避けている。気絶してしまうほど虫が苦手。
九条 姫香 (くじょう ひめか)
九条和音の従兄妹で、どこかおっとりとした口調で喋る天然ボケのような性格の少女。和音いわく「半分」の存在で、烏丸キリオたちの元にいる少女烏丸妃路の半身。妃路と体調が連動しており、どちらかが好調であればどちらかが不調になる。そのことからキリオたちに狙われている。自分のために戦う和音のことをいつも心配しており、特別な感情を抱いている。 料理が得意で、共に暮らす和音と花園花鈴に料理を振る舞う。また、和音とは正反対で大の虫好き。
ニャケ
花園花鈴が親戚の家に住んでいたころに飼っていた猫しーちゃんにそっくりな生き物で、正体は女神ニケ。額に星の形のマークがある。しーちゃんの中に潜んでいたが、しーちゃんが亡くなったことで姿を現し盾の姿に神化することで花鈴の戦いをサポートする。語尾に「しー」と付ける癖がある。
烏丸 キリオ (からすま きりお)
聖英学院桜ヶ丘中学部の生徒会長であり、神化の指輪で神アレスの力を持つ姿に神化し腹違いの妹である烏丸妃路を守るため花園花鈴、九条和音らと戦う。眼鏡をかけていることから花鈴からは「メガネっ子」と呼ばれるが、逆に花鈴のことは神化して日が浅いことから「素人神」と呼ぶ。 手段を択ばない冷酷な性格だが、どこか抜けている部分もありたびたび双子の妹である烏丸霧火に突っ込まれている。
烏丸 霧火 (からすま きりか)
烏丸キリオの双子の妹で、烏丸妃路の腹違いの姉。神化の指輪で女神ニュクスの力を持つ姿に神化しキリオの戦いのサポートをするが、花園花鈴たちと戦うことに対しては内心複雑な思いを抱いている。普段は男装をしているせいか、そうとは知らない花鈴に思いを寄せられてしまった。 キリオが時折見せる奇行には呆れながらも突っ込み役に回る。
錦織 みちる (にしきおり みちる)
イギリス人と日本人のハーフで、入院していたため1年遅れで聖英学院桜ヶ丘中学部の花園花鈴たちのクラスへ転校してきたオッドアイの少年。挨拶代わりにキスをするほどに明るくオープンな性格だが、時折どこかシリアスな一面を見せる。過去に九条和音の父親である九条和人に助けられたことがあり、その時に貰った神化の指輪を大切に持っている。 和音と同じく、学園内に「ミッチリアン」と称する親衛隊がいる。
烏丸 妃路 (からすま ひめか)
烏丸キリオ、烏丸霧火の腹違いの妹で、キリオたちと共に暮らす少女。九条和音の従兄妹である九条姫香の半身であり、姫香と体調が連動しているせいかどちらかが好調であればどちらかが不調になってしまう。そのことからキリオが九条和音たちと戦うきっかけを作ってしまった。体調の良い時だけはキリオたちと一緒に外出できる。
李 美永 (い みよん)
聖英学院桜ヶ丘中学部の1年生で、花園花鈴や九条和音、九条姫香たちのクラスメイトの少女。コリア出身で、現在は母親とともに暮らしている。桜井優生とは幼馴染の関係で、優生のバイオリンの才能を信じるとともに好意も抱いている。あまり日本語が上手ではないからか、時折片言で喋ったり語尾を伸ばしてしまう癖がある。
桜井 優生 (さくらい ゆうき)
聖英学院桜ヶ丘中学部の1年生で、花園花鈴や九条和音、九条姫香たちのクラスメイトの少年。バイオリンが得意で、将来は音楽の学校に通いたいと思っている。李美永とは幼馴染の関係で、自分のバイオリンを応援してくれている美永を大切に思っている。烏丸キリオの持つ謎の指輪に触れ光らせてしまったことでキリオに狙われることになる。
和佐 (かずさ)
九条和音の妹であり、九条姫香とそっくりの顔をしている。花園花鈴や和音と同じ屋敷に住むが、普段は鳥の姿をしており和音のペットという扱いになっていたため花鈴は和佐の存在を知らなかった。人間の姿の際は頭にうさぎのような耳をつけ、和服を身にまとっている。女神アルテミスの姿に神化し、和音たちの戦いを陰ながら支える。
愛美 (あみ)
イギリスに住む、錦織みちるの幼馴染の少女。神化や九条姫香について書かれたノートを託すためにみちるを追って日本に来たものの極度の方向音痴のせいかなかなか合流することができなかった。エプロンを着ていた花園花鈴が酔っぱらった九条和音にキスされるシーンを目撃して以来、花鈴のことを「ハレンチメイド」と呼ぶ。
場所
聖英学院桜ヶ丘中学部 (せいえいがくいんさくらがおかちゅうとうぶ)
花園花鈴や九条和音、九条姫香の通う名門私立校。烏丸キリオが生徒会長を務める。もともとは花鈴が通う予定ではなかったところを和音が裏口同然で入学させたせいか当初の花鈴はまったく学業についていけず、下から数えたほうが早い成績だったところを和音に勉強を教えてもらったことでなんとか持ち直した。
その他キーワード
神化の指輪 (かみかのゆびわ)
両親がいない、十代であるなどの条件を満たすことで人間の第六感を引き出し、「誰かを守りたい」という願いに応えて所有者に神の力を与え神化させる指輪。本来は九条和音の父親である九条和人が研究の末に作り出した小型装置。花園花鈴は母親の形見として神化の指輪を所有していた。