概要・あらすじ
一家無理心中で父親と弟妹を失った才谷駿は、精神を病んだ母に悩まされる生活の中、心に余裕を失くしていた。そんな彼が、息抜きできるのは、定時制高校の部活動でハンドボールを行っている時だけだった。
登場人物・キャラクター
才谷 駿 (さいたに しゅん)
一家無理心中で父親と弟妹を失い、塞ぎ込むようになった母を助けるため、働きながら東大阪第二高校の定時制に通う。中学生時代から国立大学も狙えると言われたほど優秀で、高校ではクライスメイトに勉強を教え、仕事場ではCADを使った図面制作を評価されている。163cmと小柄だが、ハンドボールではチームの中心選手となっている。 古賀瑶子に好意を抱いている。
古賀 毅 (こが つよし)
才谷駿のクラスメイトで幼馴染。才谷駿のことを慕っており、常に一緒にいたいと思っている。193cmの長身で高校生ながらハンドボール日本代表合宿に呼ばれるほどの逸材。趣味は寝ることで1日に16時間以上寝る。
古賀 瑶子 (こが ようこ)
古賀毅の姉。父子家庭のため、父親と古賀毅の面倒を見ているしっかり者だが、非常に気が強い。近鉄線の2大アイドルと呼ばれ、街中を歩くとスカウトに常に声をかけられる。才谷駿に好意を寄せている。
才谷 美和子 (さいたに みわこ)
才谷駿の母親。一家無理心中の生き残りで、その凄惨な現場を見たことや、家族を失ったことで塞ぎ込んでしまい、たびたび自殺を図っている。しかし才谷駿が事件の真相を知ることで快方に向かい、息子の将来を考えて出家する。
我那覇 力 (がなは つとむ)
浦和大付属高校ハンドボール部のエースで高校選抜に選ばれるほどの実力を持つ。古賀毅のことをライバル視していたが、後にハンドボール日本代表合宿に呼ばれてチームメイトになる。
ヨンハ
才谷駿と同じ東大阪第二高校の定時制に通う韓国人。ハンドボール部ではゴールキーパーを務める。父親は韓国代表で、妹のヨンエと弟のヨンチョルもハンドボールをしているハンドボール一家に育つ。
池目 (いけめ)
才谷駿と同じ東大阪第二高校の定時制に通い、ハンドボール部に所属している。
加山 りか (かやま りか)
才谷駿と才谷美和子をカウンセリングしているカウンセラー。一家無理心中で生き残った母親の証言メモを非公式ながら受け取り、事件の真実を才谷駿に告げた。また、その責任から才谷親子を見守らなければと考えている。
山崎 大輔
ハンドボール日本リーグ1位の大崎電気に所属するエース。古賀毅にハンドボールの厳しさを教え込むも、その才能を評価している。
集団・組織
東大阪第二高校 (ひがしおおさかだいにこうこう)
『明日のない空』に登場する高校。才谷駿や古賀毅がここの定時制に通っている。ハンドボール部は向かうところ敵なしの実力を有するが、通常の高校とは違うカテゴリーであることや、交通費などが念出できずに対外試合もままならない状態であり、その実力は世に知られていない。