幕張サボテンキャンパス

幕張サボテンキャンパス

千葉県の幕張にある、あまりレベルが高くない大学。そこに通う4人の若者たち(柏明日香・三咲桜子・誉田武・津田沼聡)とその友人たちの奇妙だが、ゆるくて楽しい学生生活を描いた4コマギャグ漫画。4人のメインメンバーは、卒業しても、バイトや大学院生として大学に関わり続け、ギャグでありながら感動的な挫折と成長が語られる。登場人物の名前は、千葉県の地名から取られている。作品終了後も、『けものとチャット』とコラボレーションしたり(『けものとチャット』単行本に収録)、文庫化した際に新作が何本か描き下ろされた。

正式名称
幕張サボテンキャンパス
ふりがな
まくはりさぼてんきゃんぱす
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

整理整頓が苦手なとてもだらしない女柏明日香が、千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に入学し、3人の友人(三咲桜子誉田武津田沼聡)を作る。彼ら4人は、クラブ活動をするでもなく、ゆるい学生生活をエンジョイしながら友人や後輩を増やしていく。4年が経ち、明日香・桜子・津田沼は卒業するが、大学の事務でバイトをしたり、大学院に入ったりして学校と関わり続ける(誉田のみバイト生活のせいで3留する)。

そして最後に、卒業した彼女らの成長した姿が示されるのだった。

登場人物・キャラクター

柏 明日香 (かしわ あすか)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に通う女子大生。大学名・学部不明。横に長い楕円形の輪郭に、大きいがいつもまぶたが半分下がっている眼をしており、鼻と口は描かれないのが特徴。おかっぱに近いショートヘアーの髪型。身長155㎝。整理整頓が苦手で、いつも散らかりまくった部屋で暮らしている。 作品冒頭で、彼氏にもらったサボテンを枯らし、いきなり別れている。無気力無感動の「サボテン女」で(作品題名の由来)、それゆえクラブ活動など一切拒否している。モットーは、「今日できることは、明日もしない」。三咲桜子・誉田武・津田沼聡らと、ゆるく楽しい学生生活を送る。カコ・今日子という2人の姉がいる。 大学卒業後、大学の事務のバイトをし、その後大学院に入る。大学院卒業後に、驚くべき展開を迎える。モデルは作者の大学時代の友人(『幕張サボテンキャンパス--実録篇』に登場している)。

三咲 桜子 (みさき さくらこ)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に通う女子大生。大学名・学部不明。眉毛の太い美人で、身長164㎝。東京都板橋区にある家から通っている。運動神経抜群な上に怪力で、すぐ暴力をふるう。金にうるさく、ほとんど犯罪行為のような行動を何度もとっている。カンニングや、ソーシャルハッキングの名手でもある。 気まぐれで、体育会系の上下関係が大嫌い。そのため勧誘されてもクラブ活動はしなかった。体脂肪率が非常に低いため、泳げないというのが唯一の弱点。家の車をグループの足として提供するが、運転がものすごく荒っぽいので、同乗者は死にそうになる。未散という1歳年下の弟がいる。大学卒業後に、小学校教師への道を歩むことを決意し、見事に夢を実現する。 モデルは作者の大学時代の友人(『幕張サボテンキャンパス--実録篇』に登場)。

誉田 武 (ほんだ たけし)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に通う男子学生。大学名・学部不明。大阪出身で、いつも関西弁を使う。とても小柄だがガッチリとした体型で、上唇が尖っている。複雑な家庭の事情で、バイトをいくつも掛け持ちし、そのせいか3留する。猪突猛進型の性格で、ボケをカマしまくり、周囲を混乱に陥れる。

津田沼 聡 (つだぬま さとし)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に通う男子学生。大学名不明。理系らしいが、学部や専攻は不明。長身で、顔も長い。穏やかな性格で、料理・裁縫・掃除・洗濯といった家事系に抜群の才能を見せる。実は2浪しており、他のメンバーより2歳年上。運動神経が全くないのと、酒に弱くかつ酒癖が非常に悪いのが弱点。 「さだまさし研究会」(さだ研)の部長であり、さだまさしの悪口を言うと激昂する(部員に千葉みなとという男子学生がいる)。「浜荻祭」(大学祭)では、「さだまさし研究会」の模擬店でお菓子を出し、味が評判を呼んで日本の首相やアメリカ大統領が来るほどになってしまう。 大学卒業後、1浪して大学院に入った。卒業後、自分の夢をかなえている。

薬園台 松子 (やくえんだい まつこ)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に通う女子大生。大学名・学部不明。上流家庭のお嬢様を自称して、高飛車な態度を取っていた。明日香・桜子を敵視する。しかし、作品中盤後、インド旅行を経験してそれまでの自分を反省。その後、中国にかぶれて、大学院に進学し、中国文化を学ぶ。

三咲 未散 (みさき みちる)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に通う男子学生。三咲桜子の1歳下の弟。法学部に在籍し、『六法全書』を持ち歩いている。あだ名は「ミサチル」。姉に常に虐待され、パシリにされている。車の運転は、姉と同じでめっぽう荒っぽい。東京都板橋区在住のくせに、サングラスを掛けて「千葉の伝道師」となり、「全員千葉出身」が売りのアイドルグループ「ピーナッツ娘。」に、千葉の知識についてダメ出しをする。 強度のシスター・コンプレックスだったこともある。2年のとき1つ下の八積ちとせに、ストーキングされたあと付き合い、その後捨てられてしまう。1留したあと卒業するが、直後に驚くべき経験をする。

ユーカリ・パキン (ゆーかりぱきん)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学の大学院に通う、オーストラリアから来た留学生の女性。院では日本語を研究している。誉田武に「キミはユカちゃんや」と言われ、「ユカチン」と聞き違え、以後あだ名も1人称も「ユカチン」になる。実は30歳で、14歳年上の元五輪選手の夫がいる(ロシア人で親日家)。 昔はモデルをしていて、バルセロナで夫と知り合った。院を出たあと、研究室にいたが、その後、帰国して日本語を教えている。

君津 拓三郎 (きみつ たくさぶろう)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に通う男子学生。三咲未散と同学年の法学部で、友人。大学でも一、二を争うルックスを誇るが、いろいろ思い込みが強すぎて、まだ彼女はいない。ひょんなことから、柏明日香を運命の人と思い込み、常識をはるかに超えたアタックを繰り返す。

八積 ちとせ (やづみ ちとせ)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に通う女子大生。小柄で非常に目が大きく描かれ、鼻と口は描かれたことがない。三咲未散のストーキングを行い、その後、彼と付き合うが、飽きたので別れてしまう。格闘技と大型バイクを愛する。

里見 密成 (さとみ みつなり)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に通う男子学生。演劇部部長を自称し、君津拓三郎を勧誘する。「浜荻祭」(大学祭)では、ゲリラ的に適当な場所で演劇を行う。里見由貴緒という2歳下の妹がいる。卒業後は俳優を志すが果たせず、ホストクラブでダンサーをやっている。

大貫 マキ (おおぬき まき)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学の英語講師。大学を卒業してすぐ講師になったので、まだ22歳(津田沼と同じ年)。帰国子女なので、語学力は非常に高いが、異常に忘れっぽい(もしくは、意図的に忘れたふりをしている節もある)。三咲桜子のカンニングを完全に封じる知識と技術を持つ。

里見 由貴緒 (さとみ ゆきお)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に通う女子大生。小柄で非常に目が大きく描かれ、髪は横に尖っている。入試の時カンニングをして、試験官のバイトをしていた三咲桜子に見つかるが、桜子が由貴緒をパシリとしてこき使うつもりで見て見ぬふりをしたので入学できた。里見密成は兄で、会うといつも喧嘩をする。 幼なじみの榎戸麗市も一緒に入学し、共に行動することが多かった。

矢切 真知 (やぎり まち)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学に通う女子大生。「全員千葉出身」が売りのアイドルグループ「ピーナッツ娘。」のメンバーで、発売したシングル盤が、オリコンで1位になれなかったので、罰ゲームとして入学させられたという裏事情がある。大学構内でマスコミに追われるも、卒業して事務のバイトをしていた明日香・桜子に救われ、大学事務室に匿われる。 以後、授業とグループの営業以外は、事務室で仕事をしてしまうという状況になる。明日香たちと一緒にいるせいで、何度もピーナッツ娘。の営業をすっぽかす羽目に陥った。

我孫子 おさむ (あびこ おさむ)

千葉県幕張にある、あまりレベルの高くない大学の学長。禿頭で、耳の上にモジャモジャの白髪を生やしている。入学式などの挨拶が非常に長い。

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