概要・あらすじ
ある日、魔王ランヌが戦に破れて死亡した。1500年もの間、ランヌに支配されていたガーゴイルのアルベルトは、魔王の隷属魔法から開放され、自由を手に入れる。生後1年で、魔王ランヌに支配されていたアルベルトは、やっと自分の人生を歩めると大喜び。とりあえず、街を目指していたアルベルトは、森の中で何者かの悲鳴を耳にする。アルベルトが現場に駆けつけてみると、ゴブリンの少年とスライムが、ワイバーンに襲われていた。魔物を倒して食料にしようと考えていたアルベルトは、ワイバーンを倒し、少年を助ける。さっそくワイバーンを食べようとするガーゴイルを、少年が制止した。ダイダリアンと名乗る少年によれば、ワイバーンは毒抜きをしないと食べられないという。ダイダリアンは、相棒のスライム、バウムに頼み、ワイバーンの毒抜きをする。さらに、持っていた火魔石で火をおこし、すごくうまいバーベキューを作った。久しぶりのごちそうにありついたアルベルトは、そのうまさに感激する。そして、ダイダリアンに感謝した。毒のことを教えなければ、ダイダリアンがワイバーンの肉を独占できたのだ。アルベルトは、ダイダリアンの真っ直ぐな性根に好感を持つ。そして、生まれ故郷に戻るというダイダリアンの身を案じたアルベルトは、自分も一緒に行くことを決意した。
登場人物・キャラクター
アルベルト
ガーゴイル。1500年以上を生きる。生後1年で、魔王ランヌの隷属魔法の支配下に置かれ、戦闘の駒として闘い続ける。魔王ランヌと魔王ベリアの最終戦で、ベリアによって両翼を焼かれ失った。ランヌの死により支配を解かれ、目一杯自由に生きることを誓う。1500年の闘いを生き抜いた最強のガーゴイルであり、その強さは、魔王の中でも最強ランクのベリアと同等かそれ以上。水魔法を使用することができる。水膜結界(ウォーターバリア)や魔力結界の他、レベル7(最高位)の水魔法、大津波(タイダルヴェイヴ)まで使いこなす。
ダイダリアン
アルベルトに生命を救われたゴブリンの少年。3か月前、故郷を魔王ランヌに襲われる。そのときに捕まり隷属魔法をかけられ、魔王に使えていたが、ランヌの死により自由になる。心優しい少年。サバイバル能力が高く、動植物の知識に長(た)ける。
バウム
ダイダリアンと行動をともにするスライム。言葉は話せないが、ダイダリアンとは念話で意思疎通できる。体の99パーセントが水分でできており、透明な核に水をまとわせて、生命活動のエネルギーにしている。そのため、水分がなくなると干からびて死んでしまう。アルベルトの水魔法により、大量の水を補給したため巨大化する。
ベリア
吸血鬼の真祖である女性。12人の魔王の中でも別格の力を持つ「イモータルフォー(死なずの四人)」のひとり。魔王ランヌとの戦争でアルベルトと遭遇し、自分以上の魔法量に驚く。火の魔法で翼を焼き、なんとかアルベルトの足止めに成功。そのすきに、ランヌを仕留めた。アルベルトによって地面に叩(たた)きつけられ、腹に穴を開けられ、顔に泥を吐きかけられるという、ひどい目にあっている。
クレジット
- 原作
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大地の怒り
- キャラクター原案
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りりんら