あらすじ
株式会社マジルミエへようこそ
一つの職業として魔法少女が認められている世界。「魔法少女」という言葉は、突如発生する自然災害の一種「怪異」を退治する企業所属団体の総称である。魔法少女企業は、怪異の鎮静と救助活動を主要業務としていた。そんな世界で就職活動中の桜木カナは、類いまれなる記憶力と状況把握能力を備えつつも、なかなかこれらの能力をアピールできず就活に苦戦していた。この日もカナは一つ目の会社面接に失敗し、二つ目の会社「榎津金融」の面接に出向くものの、不自然なまでに極寒の面接室に体は冷えきっていた。それもそのはずで、この面接室には以前から冷却系の怪異が潜んでいた。しかし会社は怪異値調査を怠っており、怪異を放置し続けていたのだ。そんな中、怪異がとうとう暴れ出したことで鎮圧のため、魔法少女・越谷仁美が派遣されてくる。しかし仁美は、この怪異はすでに魔法少女一人で対処できるような簡単なものではなく、ほかの魔法少女の協力が必要だと応援を要求。だが、他社の魔法少女が到着するには時間がかかり、榎津金融の社員は手助けを渋っていた。そこでカナは仁美に協力を申し出て、彼女の所持する魔法管理アプリ「弾数ちゃん」を代わりに操作してサポートすることになる。しかし、操作中にカナはアプリの設定が古いままで、冷却系怪異向けではないことに気づく。
ホーキなんて楽勝だから
桜木カナの的確な判断とアプリ操作により、「榎津金融」で発生した怪異は越谷仁美が退治することに成功する。この一件から、仁美はカナに魔法少女としての才能を見いだし、その場でカナをスカウトして、仁美の所属する「株式会社マジルミエ」に新卒社員として採用される。しかしカナは、会社に出社すると個性的すぎる社員たちに驚愕する。営業の翠川楓は明るく話しやすいものの超楽天家で、社長の重本浩司は中年男性ながら魔法少女のコスプレをしており、エンジニアの二子山和夫は作業に集中して、カナの存在もまったく気づいていない様子だった。この変人だらけの会社におじけづいたカナは逃げ出そうとするものの、魔法少女が使う移動用魔導具「ホーキ」に乗ってみたいという好奇心には勝てず、新人のカナもすぐに活躍できるという翠川の言葉に心打たれて働き始める。こうしてカナは仁美に魔法少女としての指導を受けるが、天才肌に加えて感覚派の仁美の指導では今一つコツをつかむことができず、結局マニュアルと参考書を熟読して勉強に励むのだった。そんな中、会社に怪異退治の依頼が舞い込むが、その依頼は浩司がカナの能力を見込んで入れた仕事だった。カナは自分が評価されていること、そして期待されていることに驚きつつも、この仕事を引き受けると決める。
業務実行
桜木カナは、越谷仁美のサポート役として怪異退治の初仕事へと向かう。そんなカナはマニュアルを熟読したことで順調に移動用魔導具「ホーキ」を乗りこなすが、怪異退治の現場はビルのワンフロアが建造物寄生型の怪異に支配されたうえ、まだ逃げ遅れた人々がいた。そんな中、仁美はカナを危険にさらさないために、いつもよりも少々無理をしながら業務を行っていたため、仁美のホーキに亀裂が入ってしまう。いち早くこの異変に気づいたカナは、すぐさま管制室の重本浩司たちに報告するが、それでも仁美はこの状態で戦おうとする。まだ魔法を使うことができないカナだったが、マニュアルでホーキには一発だけ魔法弾が仕込まれていることを思い出す。そこでカナは浩司たちに、これから自分が魔法弾を打ち、そのスキに仁美が怪異を封印するという作戦を提案する。この作戦がみごと成功し、カナは初仕事で上々の成果を上げるのだった。
魔法少女業界の最大手
桜木カナが「株式会社マジルミエ」に就職して1か月ほどが経ち、カナは越谷仁美とペアを組んで順調に怪異退治を行っていた。そんなある日、二人が怪異に苦戦を強いられていると、突如見知らぬ魔法少女が現れて怪異を倒してしまう。彼女は魔法少女業界の最大手「アスト株式会社」に所属する魔法少女・土刃メイで、超クールな仕事人気質であることから、仁美とは相性が悪いようだった。これがきっかけで魔法少女についてさらに興味を持ったカナは、勉強を重ねて「広域魔法陣」という、低コストで広い範囲を攻撃できる魔法のことを知る。そんな中、マジルミエに新たな依頼が舞い込む。甘麦地区のメイン通りに微弱な怪異反応があり、調べてほしいというものだった。この仕事は広域魔法陣が適していると考えたカナは、早速重本浩司に進言するが、現場を見ずに判断するのは社の美学に反するとして応じず、カナは今一つ納得できないまま現場に向かうことになる。しかし到着した現場は、カナが想像していたものとは大きく違い、すでに怪異が大量発生しているうえに、古びた商店街だった。この場所で広域魔法陣を使えば、怪異は一掃できるものの、商店街には甚大な被害が出てしまう。浩司はこういった状況もあり得ることを熟知しているため、まずは現場の状況を把握する大切さをカナに教えようとしたのだ。
理想主義で非効率的なバカ
桜木カナは、今回の怪異が下水道を辿って発生していることを知り、地上から攻撃するのではなく、魔法を下水道に通して地下から消毒するような形で攻撃する作戦を思いつく。しかし、そんな便利な魔法は存在せず、実現には難しいことをカナも理解していた。そんなカナに対して、重本浩司と二子山和夫は、既成の魔法がなければ新しい魔法を作るので、20分ほど待ってほしいと言い出す。しかし本来魔法は、簡単に作り出すことができずに自社開発しているのは極一部の大手企業だけだった。だが、超が付くほどの魔法オタクの浩司と和夫であれば、現実離れした魔法作りも可能としていた。こうして二人はマンホールを魔法発動地点にして魔法陣を張り、カナの記憶力と越谷仁美の天才的な攻撃テクニックで怪異の退治に成功し、二人は商店街の人々に感謝されるのだった。こうしてカナは現場を把握して対応することの大切さを学び、また一つ成長を遂げる。
協働業務
大手化粧品メーカー「株式会社ミヤコ堂」から「株式会社マジルミエ」に、1週間の協働業務が持ち掛けられる。ミヤコ堂の社長を務める麻生美弥子は重本浩司の知人で、ミヤコ堂には魔法少女部門があることから、この依頼が持ち込まれたのだった。こうして桜木カナは、ミヤコ堂の魔法少女・葵リリーと1週間コンビを組んで働くことになる。しかし最初に二人で行ったのは、なぜか服や化粧品の買物とお茶をすることだった。カナは想定外の業務に困惑するが、これはミヤコ堂で行われている新卒研修と同じもので、まずはカナにミヤコ堂のこと、そしてカナ自身を知ってもらうために行ったのだという。こうして研修を通じて交流を深めた二人は、いよいよいっしょに魔法少女業務を始めることとなる。それはホテル「アルベリク」での定期的な怪異調査で、そこまで危険性はないものだった。しかし二人は、点検中にとなりの工事中のビルから、不審な音がすることに気づいて工事現場に向かうと、そこにはやはり怪異がいた。
笑って
桜木カナと葵リリーは、工事現場にいた怪異が突然変異したことを知り、二人だけでは対処できないと判断し、土刃メイを応援に呼ぶ。カナはメイの指示で市民を避難させたのち、まだ何かできることはないだろうかと現場に戻るが、そこでメイの機械的な戦い方を見て違和感を覚える。メイは自らが負傷することもいとわず、効率的な戦い方やデータ収集を重視しているため、カナたちの支援も不要だという。それでもカナはメイをサポートしようとするが、結局カナはほとんど手助けすることができないまま、メイは怪異を倒してすぐに帰ってしまう。こうしてメイが一人で怪異を退治したのだが、リリーは落ち込むカナを優しく励まし、彼女にさまざまな魔法少女がいても当たり前だし、自分なりの美学を持って戦うためにも、もっと強くなろうと誓い合うのだった。一方その頃、重本浩司とミヤコ堂の社長・麻生美弥子は、今回の突然変異怪異について話し合っていた。
魔法業界EXPO
「株式会社マジルミエ」の面々は、年に一度行われる魔法少女業界の展示会「魔法業界EXPO」に行くことになった。ここでは新たな魔導具や魔法技術の披露、関係者の公演が行われるため、業界人にとっては非常に重要なイベントなのである。そこでカナは「株式会社サステファ」の突然変異する怪異に対応する技術のプレゼンを聞きに行くが、その最中に異変が起こる。プレゼン用に準備された安全なはずの怪異が突如暴走し、サステファの魔法少女だけでは対応しきれなくなってしまう。これを見たマジルミエの面々、桜木カナと越谷仁美がその場で怪異を調査し、二子山和夫がそのデータを基に魔法を作るという、マジルミエならではの方法で怪異に戦いを挑む。こうして二人は順調に準備を進めていたが、ここで和夫のパソコンに問題が発生する。ふだん和夫は、社の管制室にあるスペックの高いパソコンで魔法を作り、二人に送っていたが、今回はノートパソコンで作業を行っていたため、処理が間に合わなくなってしまったのだ。
仲間
時はさかのぼる。3年前、大学生の二子山和夫は、魔法作りに並々ならぬ情熱を燃やし、個人で魔法の開発を行っていた。しかし、なかなか評価されることなく、コンクールでもルールを超過した魔法の発表をして落選を繰り返していた。そんなある日、突如学校に重本浩司と翠川楓がやって来る。熱意のある技術者を探していた浩司は、和夫の学校のホームページの片隅に掲載されていた、熱心に魔法作りをしている和夫の写真を見て興味を抱いたのだった。そして自社の社員にスカウトすべく、直接学校に問い合わせて会いに来たのである。しかし自信をなくしていた和夫は、自分は魔法作成の仕事には向いておらず、別の道に進むべきではないかと考えていた。だが浩司の熱い思いと、足りない部分を補い合いながらいっしょに働いてほしいとの言葉に胸打たれ、入社を決意する。
協力
二子山和夫は、今の自分に足りないところを補ってもらうため、柏呑をはじめとする会場に残っていた「株式会社マジルミエ」の三人の技術者たちに声をかけ、いっしょに魔法開発を手伝ってもらう。これでマシンの処理速度の問題は解決し、桜木カナと越谷仁美は、突然変異怪異を倒すことに成功する。しかしそこに「アスト株式会社」の社長である古賀圭が現れる。圭と重本浩司は旧知の仲なのだが、現在はあまりいい関係ではないらしく、圭は浩司を目の前にしてカナと仁美をスカウトしようとする。二人は当然この申し出を断るが、浩司は圭に何かを伝えると怒っていなくなってしまう。こうして事態はひとまず収まるが、「株式会社サステファ」のCEOを務める及川真幸は、あまりの浩司の手際のよさに違和感を覚える。そこで真幸は、浩司はすでに今回の事故の原因を理解しているのではないか、そして最近頻発する突然変異怪異についても知っているのではないかと尋ねる。浩司はこれを認め、強力な魔法を使用することは、怪異の変異を推し進め、制御が利かなくなるというのだった。
銀次さん
ある日、桜木カナと越谷仁美は、移動用魔導具「ホーキ」の専用調整を行うため、ホーキ専門調整業者の銀次ハナに会いに行くことになった。ハナはまだ小学生ながら非常に優秀な技術者で、仁美も全幅の信頼を寄せているため、カナも彼女にホーキをチューンナップしてもらうことにしたのだ。こうしてカナは早速ホーキをハナに見てもらうが、彼女はすぐにあることに気づく。それはカナがホーキを移動手段や攻撃手段としてだけでなく、魔道具としても利用しているということだった。カナの人柄であれば、専用の機能を多く付けても活用してくれるのではないかと考えたハナは、カナ専用の新作ホーキを作ることを決める。カナは一旦ホーキをハナに預け、仁美と会社に戻ると、問い合わせの対応に追われる翠川楓たちがいた。楓は先日の魔法業界EXPOで、カナたちが怪異退治を行う姿を撮影しており、すぐに編集してその動画をインターネットに投稿した。これによって「株式会社マジルミエ」の技術は世間で一躍有名となり、問い合わせが殺到していたのだ。この大きな反響を受けて重本浩司は、業務拡大を宣言する。
すっごくすごい
「株式会社マジルミエ」は社の技術とノウハウを、社外にも提供するために動き出した。その直後、桜木カナが使用する新作のホーキ「貴方の隣人桜木号」も完成するが、分厚い説明書が何冊も付属していること以外はこれといった特徴のないホーキに見え、カナは困惑する。それでもカナは説明書を熟読するうちに新機能を理解していく。そんな中、新規退治の依頼が舞い込む。その依頼は俵日和町(たわらひよりちょう)にあるビルの周囲に怪異が発生し、なかなか退治できずに困っているというものだった。そこでカナと越谷仁美は早速現場に向うと、すぐにその原因が判明する。怪異はビルとビルの隙間に隠れており、その隙間は暗くて全体像が把握できない状況だった。それに加えて怪異は近寄ると嚙みつくため、性質を見極めるのが極めて困難だったのだ。だがカナは、貴方の隣人桜木号の機能を使えば、この難局を打破できると考えていた。銀次ハナはカナの、貴方の隣人桜木号に、108個もの機能を仕込んでいたのだ。カナはハナの期待に応え、さまざまな機能を駆使して怪異退治に成功する。
システムの要
桜木カナは、「株式会社マジルミエ」に技術を学ぶために出向してくる槇野あかねの教育係を務めることになった。あかねは先日の魔法業界EXPOで知り合ったエンジニア・柏呑の勤務する「アプダ株式会社」の魔法少女で、学習意欲の高い女性だった。そんなあかねと接するうち、カナは15年前に起きた災害怪異のことを知る。当時カナはまだ幼かったため、詳細な記憶ではないものの、それはSクラスのとてつもない変異怪異で、魔法少女や民間人共に多くの犠牲者を出した。事件後、魔法少女の民営起業は劇的に増加したが、この怪異を越えるものは未だに発生していない。重本浩司が当時のことをよく覚えているからこそ、変異に対応したシステムを会社で作っているのではないかとあかねは考えていたのだ。この言葉を聞いたカナは、もっとマジルミエのことを知りたいと思うようになる。その翌日、カナと越谷仁美、あかねの三人は、再開発区域の廃団地に出た怪異退治に出向く。そこでカナは「アリスシステム」と名づけられたマジルミエの独自システムをあかねに説明しながら、まずは街灯に巣食う、電気系と思われる怪異を退治していく。しかし、すべての街灯を破壊してもまだ怪異反応は消えず、カナたちは建物の中もチェックする。そこでカナとあかねの二人と、仁美のみの二組に分かれて調査を続けるが、カナはあかねを見失ってしまう。
大丈夫
廃団地に出た怪異の正体は、電気系の怪異ではなく火炎系の怪異だった。いち早くこれに気づいた越谷仁美は、すぐさま桜木カナに連絡して行方のわからなくなった槇野あかねを捜すように命じる。もし火炎系の怪異が変異すれば、すぐに大きな火事になる恐れがある。カナはあかねときちんと意見を交わさず、彼女の大丈夫だという言葉を安易に信じてしまったことを悔いるが、その後、あかねを発見して火事が起きそうな棟から救い出す。そのままカナは、一人で燃え盛る怪異と対峙するものの、魔法が間に合わずに窮地に陥るが、そこに仁美が到着する。態勢を整えた三人は、あかねの提案した作戦で、みごと怪異を打ち倒す。こうしてその日の業務は終了し、カナは仁美がいかに自分のことを見守ってくれ、自分に合った指導をしてくれていたかを実感する。この経験を通して、仁美への尊敬の念をさらに強めるのだった。そして、カナとあかねは交流を深めながら研修を続け、最終日、今後は友人としてもなかよくしていこうと誓い合って別れる。
魔法少女の怪異変異に対する退治対策方針会議
ある日、重本浩司は「魔法団体連盟」が主催する「魔法少女の怪異変異に対する退治対策方針会議」に参加することになった。ここで浩司は、先日「アリスシステム」と名づけた「株式会社マジルミエ」独自の技術を売り込もうとしていた。無駄な魔力消費を抑えることで、怪異が強くなるのを防ぐことを目的とするアリスシステムに対し、現在の魔法少女業界では魔力消費の大きい強力な魔法で、無理やり怪異を抑え込むのが主流になっていた。また、魔力の消費と怪異の異変は関連性が不確かなことや、コスト面でアリスシステム導入は見送られそうになるが、ここで「独立行政法人魔法技術総合研究所」所長を務める萬田が割って入る。萬田も浩司の指摘どおり、魔力使用量と怪異の強くなるスピードには関連があるのではないかと考えていたのだ。それでも多くの参加者、特に魔力エネルギー庁長官を務める越谷は、アリスシステムに否定的だった。すると浩司は、少ない魔力量で戦う方が怪異を抑えられることを証明するために、現在、魔法技術総合研究所で抑え込んでいる新型怪異を倒してみせると宣言する。
親の職業
桜木カナと越谷仁美は、「アリスシステム」の有用性を示すため、現在「独立行政法人魔法技術総合研究所」で抑え込んでいる新型の怪異を退治することになった。そこで二人は、副所長兼魔法少女である赤坂いろはと三人で新型怪異の待つ地下に向かうが、今回の業務には、さまざまな問題があった。まずは魔力規制緩和問題があり、現在仁美の父親・越谷が長官を務める魔力エネルギー庁と、古賀圭が社長を務める「アスト株式会社」は、国で定められている年間魔力使用量の規制緩和を進めており、怪異退治に使える魔力量を増やそうとしている。しかし、アリスシステムは省魔力を基盤としているため、もしアリスシステムの有用性が示された場合、魔力規制緩和は意味を失ってしまう。もしそうなった場合、計画は破綻して越谷は責任を取って失脚するかもしれない。このことを先日、渓央(けいおう)大学魔学研究所の堤に指摘された仁美は、父親を守りたいのであれば、この仕事で手を抜けと脅されていたのだ。仁美はその要求に応じるつもりはなかったものの、相談に乗ったカナは彼女を心配していた。さらに地下にいる新型怪異は、不明な点が多い非常に危険な存在だった。ふだん魔法技術総合研究所で調査している怪異は、どれだけ強い怪異でも危険度が最大80であった。しかし新型怪異は、計測不能の数値を叩き出していたのだ。そんな中、その現場に堤と越谷が視察にやって来る。
退治方法はありません
「独立行政法人魔法技術総合研究所」で「丙型怪異」と名づけられた新型怪異は、体中に口のような器官を持ち、受けた魔法を食べてしまうという性質があった。あらかじめこの情報を共有していた桜木カナと越谷仁美は、赤坂いろはから説明を受けながら、事前に立案した作戦を基に対応していくが、ここで異変が起きる。なぜか丙型怪異のいるラボ内の魔力値が上昇していたのだ。これは堤の画策したもので、カナたちには対応しきれないほど丙型怪異を強くしてから、大量の魔力を使って倒すことを得意とする土刃メイを呼び寄せ、彼女に丙型怪異を倒させようとしていたのだ。これには萬田も激怒するが、堤は気にも留めない。そこで越谷が堤に質問すると、これは魔力規制緩和を実現させ、越谷をはじめとした自分たちのような現場に出ない人間の立場を盤石にするためだと言い放つ。
働きやすい会社
時はさかのぼる。重本浩司と翠川楓は、自社で働いてくれる魔法少女を探していたが、なかなかいい人材に出会えずにいた。そんな中、二人は卓越した技能の魔法少女が怪異を退治する姿を目撃する。そこで二人はその魔法少女・越谷仁美を早速スカウトするが、あっさり断られてしまう。しかし楓は仁美を調査した結果、彼女が子供の頃から魔法少女にあこがれていたが、思うように働けていないらしいことを知る。仁美の父親は魔力エネルギー庁長官の越谷で、越谷自身はこの事実を隠していた。だがこれは公然の秘密となっていたため、仁美はどこに行っても、どこか腫れ物に触るような扱いを受け、自分らしく働けずにいたのだ。そんな仁美に、楓は「株式会社マジルミエ」であれば、純粋に魔法少女としての力を発揮できると伝え、仁美はその言葉に熱意を感じて入社を決意するのだった。
エンジニア重本浩司
越谷によって土刃メイの出動はキャンセルされたものの、越谷仁美は丙型怪異の退治にはメイが必要であると判断し、協力してもらうことにした。こうして桜木カナたちは四人で丙型怪異と戦うことになるが、四人で戦うことは当初のプランにはなかった。そしてカナは、魔法業界EXPOの時のように、二子山和夫だけでは対処しきれなくなることを不安視していた。そんな中、現場では重本浩司が臨時オペレーターとして参加することが決定する。浩司と翠川楓は、こうなる状況も見越して事前に準備していたのだ。それでもメイは浩司を信用していなかったが、彼の的確なサポートによって守られるうちに心境の変化が訪れる。こうして仁美とメイが、予定の場所に到着する。そして丙型怪異の口は、一つ一つの魔法耐性が少しずつ違っており、弱点があるらしいことが判明する。そこでカナは、まずは弱点を突き止めたのち、仁美の移動用魔導具「ホーキ」を爪のように変形させてこじ開け、そこに大きな魔法を打ち込んで倒す作戦を立案する。この作戦はみごと成功し、その戦う姿を一部始終見ていた越谷と萬田は、アリスシステムの長所はカナのような新人魔法少女が、現場で考える力を身につけることのできる育成力にあることを理解する。
登場人物・キャラクター
桜木 カナ (さくらぎ かな)
魔法少女のベンチャー企業「株式会社マジルミエ」で、専属魔法少女として働く女性。年齢は20代前半。ピンク色のロングヘアをツインテールにしている。かわいらしい顔立ちをしており、先輩魔法少女である越谷仁美からは「カナちゃん」と呼ばれている。生真面目な努力家で、人の役に立ちたいという気持ちが非常に強い。また、一度見たものは決して忘れない卓越した記憶力と、どんなことでも入念に下調べしてから挑む準備能力、そして正確かつ適切な状況判断能力を持つ。そのため就職活動でも、試験を受ける会社の詳細なことまでチェックしているが、桜木カナ自身の強みをうまくアピールすることができず、就職活動に苦戦している。また、これまで本で学んだことが何かの役に立ったことがないため、自己評価が非常に低い。そんなある日、面接に出向いた会社が怪異に襲われ、これを鎮静にやって来た仁美と出会う。これがきっかけで魔法少女という仕事に心惹かれ、仁美にその能力を高く評価されたことで、新入社員としてマジルミエに入社した。入社後はマジルミエの即戦力となり、自らの力をいかんなく発揮しながら、経験を積んでいく。また、仕事にも非常に意欲的で勉強家なことから、まだ新人でありながらも現場の指揮を執ることもある。就職後は一人暮らしをしている。身長153センチで、靴のサイズは23.5センチ。
越谷 仁美 (こしがや ひとみ)
魔法少女のベンチャー企業「株式会社マジルミエ」で、専属魔法少女として働く若い女性。生え際が黒い金髪をストレートロングヘアにしている。いくつものピアスを付け、少しヤンキーっぽいところがある。服装にこだわりはなく、いつもジャージ姿で過ごしており、少し乱暴な口調で話す。このような外見や話し方から一見近寄りがたく見えるが、実際は明るく面倒見のよい姉御肌で、細かいことを気にしないさっぱりした性格をしている。魔力エネルギー庁長官の娘で、子供の頃から魔法少女に強いあこがれを抱いていた。しかし、父親には魔法少女になることを反対されて家を出た。その後は、とある企業の魔法少女として活躍するようになるものの、父親の呪縛からは逃れられず、周囲に腫れ物扱いされて過ごす日々に窮屈さを感じていた。そんな中、魔法少女を探していた重本浩司と翠川楓にスカウトされ、株式会社マジルミエであれば、一人の魔法少女としての自分を認めてくれると考えて入社した。魔法少女としての腕は高く、感覚的に怪異を倒してしまう天才肌。また現場での判断力にも長け、周囲もよく見ているために頼りになる。その反面、感覚に頼りがちなところがあり、人に教えるのを苦手としている。漠然とした表現や擬音を使った説明をするため、越谷仁美の指示を即座に理解できるのは、二子山和夫をはじめとした仁美をよく知る人物のみである。趣味はラーメンの食べ歩きで、カナをよくラーメン屋に誘っている。
重本 浩司 (しげもと こうじ)
魔法少女のベンチャー企業「株式会社マジルミエ」の社長を務める男性。黒の腰まで伸ばしたロングウエーブヘアにしている。大きくてギョロギョロした目の下には深いクマがある。つねに女装のコスプレをしており、魔法少女風の衣装を好むことから、近寄りがたい雰囲気を醸し出している。しかし実際は誠実な性格で、リーダーシップに長けた頼りがいのある人物。街にあふれる怪異から人々を守り、現場の魔法少女が危険に晒されないように尽力し、業務にあたっている。元々は魔法関係の技術者だったが、10年前に翠川楓と共にスタッフを一人一人スカウトして現在の会社を作り上げた。魔法少女が大好きで、会社で働いている魔法少女たちのことはもちろん、魔法少女を題材にしたコンテンツ全般を愛している。また、仕事道具も魔法少女が使用するかわいらしいアイテム風にデコレーションしたり、カラオケでは延々魔法少女アニメの歌を歌ったりと、どっぷり魔法少女文化に浸って生活している。技術者としても優秀で、現場の魔法少女とリアルタイムで連絡を取りながら、その場に応じた魔法を作成して送る「アリスシステム」を開発するなど、卓越した技能を持つ。しかしその経歴には謎が多く、桜木カナも詳しいことはよく知らずにいる。越谷仁美からは「社長ちゃん」と呼ばれている。ラーメンは硬めの麵が好き。
翠川 楓 (みどりかわ かえで)
魔法少女のベンチャー企業「株式会社マジルミエ」で、営業を務める若い男性。ベリーショートヘアで、つねに笑顔を浮かべている。明るく温和な性格で、気配りができるため、相手の求めているものを瞬時に見抜いて準備を怠らない。しかし、あまりにも気が利くため、少々怖いと言われることもある。また、複数の問い合わせを同時に対応できる特殊技能を持つ。さまざまな高い能力を持つことから重本浩司のサポート役として非常に頼りにされている。桜木カナが疲れているときはカナの好みのお菓子を用意したり、時間のないときは書類をまとめたりと、細やかなサポートを行っている。
二子山 和夫 (にこやま かずお)
魔法少女のベンチャー企業「株式会社マジルミエ」で、魔法エンジニアを務める若い男性。移動用魔導具「ホーキ」の調整や変身道具の制作、遠隔指示を担当している。緑がかったじゃもじゃの癖っ毛で、丸眼鏡をかけている。小柄な体型のかわいらしい顔立ちで、愛称は「ニコ」。好きなことをとことん追求するオタク気質で、作業中は周囲がまったく見えなくなってしまうほどの集中力を発揮する。その一方で、恥ずかしがり屋で引っ込み思案なところがあり、初対面の人とはうまくコミュニケーションを取ることができない。他人にあまり関心がなく、よく相手から無視していると誤解されてしまうことがある。学生時代から趣味で魔法作りをしており、就職活動の傍らでアニメ作品に登場した魔法を再現したり、自作の魔法をコンテストに応募したりしていた。しかし、その熱意がから回りして細か過ぎる作り込みをするためになかなか認められず、自分は魔法作りの仕事に向いてないのではないかと考えるようになる。そんな大学時代のある日、魔法作りをしている姿が重本浩司と翠川楓の目に留まり、スカウトされて入社した。自分の熱意と技術を存分に生かすことができる会社での仕事を愛しており、桜木カナと越谷仁美が怪異退治を行っている際は、管制室でオペレーターとして二人を見守りながら、二人が必要とする魔法をその場で制作している。
葵 リリー (あおい りりー)
大手化粧品メーカー「株式会社ミヤコ堂」で、専属魔法少女として働く若い女性。新卒時は開発部にいたが、2年前から魔法少女部署に異動となり、魔法少女となった。水色がかった白の髪の毛をロングウエーブヘアにしている。落ち着いた穏やかな性格で、困難な局面でも決して笑顔を忘れず、美しく戦うことを信条としている。昔からミヤコ堂の商品のファンで入社したが、魔法少女にも興味を持っていた。そして、魔法少女部門に異動になったのを機に、怪異退治はもちろん、魔法少女がいかに素敵な仕事であるかをみんなに伝えるべく尽力している。しかし、ドラマ作品に夢中になりすぎて寝坊したり、髪やメイクを整えずに出社したりと、天然気味なところがある。桜木カナとは株式会社マジルミエとミヤコ堂の協働業務がきっかけで知り合い、親しくなった。協働業務が終わっても、カナの相談に乗るなど良好な関係を築いている。
土刃 メイ (つちば めい)
魔法少女の業界最大手「アスト株式会社」で、魔法少女として働く若い女性。まだ新卒でありながら、エース魔法少女でもある。ショートボブヘアで目に生気がなく、つねにクールで無表情な人物。つねに丁寧な敬語で話すが慇懃無礼な態度で、思っていることを遠慮なく口にするために協調性に欠けている。また、他社が請け負っている怪異も、発見すればルールの範囲で独断で倒してしまう。「株式会社マジルミエ」の越谷仁美とは正反対の性格から相性が悪い。効率的に行動し、怪異や魔導具の正確なデータ分析を行いながら戦うことを重要視している。そのため、ほかの魔法少女との協力を拒否したり、自分が傷を負うこともいとわなかったりと、よくも悪くも自分勝手に振る舞っている。そのため、「株式会社マジルミエ」の魔法少女と接しても関係が深まることはなかったが、「独立行政法人魔法技術総合研究所」で桜木カナたちと共に丙型怪異と戦って、重本浩司のオペレーションに助けられてからは、心境の変化が生じている。
古賀 圭 (こが けい)
魔法少女の業界最大手「アスト株式会社」の社長を務める男性。ストレートショートヘアにしている。業界最大手のトップとして知られ、洞察力に優れた極端な効率且つ実利主義者。そのため会社の利益にならない者や、コストパフォーマンスが悪いと判断した者はあっさりリストラしたり、採用を取りやめたりするため、会社内外で恐れられている。また、自分の時間を奪われることを非常に嫌い、つねに成果を上げることを最優先に考えている。重本浩司とは旧知の仲だが、現在は関係が良好とはいえない。そのため、浩司が自分と協力して怪異を倒そうと考えていることを理解しながら、冷たくあしらっている。
及川 真幸 (おいかわ まさゆき)
中堅の魔法技術会社「株式会社サステファ」のCEOを務める男性。癖のあるショートヘアで、無精ひげを生やしている。まだ若いながらにCEOとしての風格が漂っている。明るく社交的な性格で、大勢の人々の前でも堂々とスピーチを行う。ある日、新たな魔導具や技術を披露するイベント「魔法業界EXPO」で、変異する怪異に対応した最新技術「GOG」に関する講演を行った。しかしその途中で、講演用に準備した怪異が想定よりも強く変異し、その場に居合わせた「株式会社マジルミエ」の面々に助けられることになる。当初はあまりにも常識破りなマジルミエの退治方法に驚愕するが、二子山和夫に協力を求められ、柏呑らといっしょに「アリスシステム」と名づけられたマジルミエの独自システムを用いるようになる。
柏呑 (かしのみ)
中堅の魔法少女企業「アプダ株式会社」で、エンジニアを務める若い男性。オールバックのショートヘアを撫でつけ髪にして眼鏡をかけている。甘麦地区のメイン通りで行われた「株式会社マジルミエ」の怪異退治をきっかけに、マジルミエに関心を持つようになる。そんな中、「魔法業界EXPO」で二子山和夫と出会い、マジルミエの独自技術「アリスシステム」の導入を検討するようになる。そこで槇野あかねを、1週間の研修に向かわせた。熱意を真摯に伝えようとするあまり、つい相手に長文のメッセージを送ってしまうことがある。
槇野 あかね (まきの あかね)
中堅の魔法少女企業「アプダ株式会社」で、魔法少女として働く若い女性。くるくるに巻いたセミロングヘアを一つにまとめている。明るく生真面目な性格で、学習意欲と上昇志向が非常に高い。現在社会人4年目だが、このまま順調にキャリアアップを重ね、3年以内に部長に昇進したいと考えている。そんなある日、エンジニアの柏呑から「株式会社マジルミエ」の独自技術「アリスシステム」を学ぶために研修出向しないかと打診され、桜木カナたちと知り合った。当初はマジルミエの社屋がぼろぼろすぎることや、重本浩司をはじめとする社員たちが超個性的なことに困惑していた。しかし、すぐにアリスシステムの斬新さや面白さを知り、積極的に学ぶようになる。マジルミエにやって来るまでは、現場を一人だけで対応していたため、どうしても自己判断で行動してしまいがちだった。しかし、カナが教育係に付いたことで変化し、研修の終了後もカナと良好な関係を築いている。
銀次 ハナ (ぎんじ はな)
移動用魔導具「ホーキ」調整の専門業者をしている女子小学生。癖のあるロングヘアをバレッタで上げ、二本の三つ編みにしてまとめている。実年齢よりもはるかに落ち着いており、眼鏡をかけている。エリート科学者のもとに生まれ、赤ちゃんの頃にはすでに頭角を現した天才少女。しかしそれを鼻にかけることなく、学校に通いながら、赤ちゃんの頃からの弟子兼助手の仁科と共に自宅で業務をこなしている。越谷仁美からも全幅の信頼を寄せられており、桜木カナとは専用のホーキ調整が必要になったことで知り合った。この時、カナのホーキの使い方に大きな可能性を感じ、カナ専用ホーキ「貴方の隣人桜木号」を作成することになる。道具を見れば使用者の人柄もわかるというのを信条にしている。カナに興味を持ったのも、カナの丁寧かつ説明書をしっかり読みこなして道具を最大限に活用する人間性を見抜いたからである。赤ちゃんの頃、コマゴメピペットでミリ単位でミルクを飲んでいたという逸話を持つ。「やらと」の羊羹が好き。難しい漢字は読めず、漢字ドリルを苦手としている。作業に集中しすぎるとお風呂にも入らなくなる。
仁科 (にしな)
銀次ハナの弟子兼助手の老齢な男性。住み込みで働いており、白髪オールバックの髪を撫でつけている。元々は国の技術者だったが、ある日ハナの才能に惚れ込み、仕事をやめて当時赤ちゃんだったハナに弟子入りを志願した。その後はハナと生活を共にしながら技術を学んでおり、父親のようにハナと接しているが、頭が上がらない。
赤坂 いろは (あかさか いろは)
「独立行政法人魔法技術総合研究所」の副所長を務める若い女性。白衣を身につけている。魔法少女でもあり、丁寧なお嬢様口調で話す。ある日、魔法技術総合研究所で抑え込んでいる新型怪異「丙型怪異」を「株式会社マジルミエ」からやって来た桜木カナと越谷仁美が倒すことになり、その手助けをするために同行する。魔法少女ではあるが、研究者の活動をメインにしているため、強いとはいえない。所長の萬田の自由奔放さに手を焼いており、部下でありながらも遠慮なく萬田に意見している。
萬田 (まんだ)
「独立行政法人魔法技術総合研究所」の所長を務める男性。癖のあるショートヘアにサングラスをかけている。仕事場でもアロハシャツを好んで着用するなど、自由奔放に振る舞っている。重本浩司同様に、むやみに強い魔法を使うことは怪異を強くしてしまうことにつながるのではないかと危惧している。そのため、省魔力を信条とする「アリスシステム」の導入に前向きで、現在、魔法技術総合研究所で抑え込んでいる新型怪異「丙型怪異」を「株式会社マジルミエ」からやって来た桜木カナと越谷仁美が倒すことを許可した。
堤 (つつみ)
渓央(けいおう)大学魔学研究所で働く男性。細身の体型で、短髪をきっちりと分けて眼鏡をかけている。国で定められている年間魔力使用量の規制緩和を推進しており、怪異退治に使える魔力量を増やそうとしている。そのため、省魔力を基盤とする「アリスシステム」には反対の立場である。そこで「アリスシステム」の有用性を示すために「丙型怪異」を倒すことになった越谷仁美に対して、規制緩和派の中心人物である仁美の父親・越谷を守りたければ、この仕事で手を抜けと脅す。
越谷 (こしがや)
越谷仁美の父親で、魔力エネルギー庁の長官を務める中年男性。オールバックの髪を撫でつけており、近寄りがたい雰囲気を漂わせている。顔立ちと眉間のしわが仁美と似ている。何事もきちんとしていないと気が済まない厳格な性格で、家では食器の配置場所まで完璧に決めている。仁美が魔法少女になることには反対しており、仁美が反対を押し切って家を出てからは会っていない。しかし、「株式会社マジルミエ」が開発した「アリスシステム」の有用性を示すため、桜木カナと仁美が「丙型怪異」を倒すことになったのをきっかけに現場に出向き、再会する。
その他キーワード
ホーキ
魔法少女の必需品ともいえる移動用魔導具。桜木カナも、魔法少女のベンチャー企業「株式会社マジルミエ」に入社して実地体験することになった。通称「ホーキ」と呼ばれており、専用ソフトをダウンロードすることでカスタムもできる。例えるなら一般人のパソコンやスマートフォンのようなもの。また、モード変更機能を活用すれば一発だけ魔法弾を撃つことができる。
クレジット
- 原作
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岩田 雪花
書誌情報
株式会社マジルミエ 14巻 集英社〈ジャンプコミックス〉
第3巻
(2022-07-04発行、 978-4088832197)
第4巻
(2022-09-02発行、 978-4088832432)
第5巻
(2022-11-04発行、 978-4088833309)
第6巻
(2023-02-03発行、 978-4088834818)
第7巻
(2023-05-02発行、 978-4088835402)
第8巻
(2023-08-04発行、 978-4088836799)
第9巻
(2023-10-04発行、 978-4088837345)
第10巻
(2023-12-04発行、 978-4088837352)
第11巻
(2024-04-04発行、 978-4088840031)
第12巻
(2024-06-04発行、 978-4088840581)
第13巻
(2024-09-04発行、 978-4088842011)
第14巻
(2024-10-04発行、 978-4088842301)