概要・あらすじ
人類の殲滅を狙う地球の先住民族ハチュウ人類の恐竜帝国によって進化を促された爬虫類の怪物による襲撃が日本列島各地で起こるようになった。その脅威に対抗するため、早乙女博士は謎の宇宙線ゲッター線を動力とするゲッターロボを開発した。だが三機からなるゲッターロボを動かすパイロットとなるためには、頑強な身体と不屈の精神を持った若者でなくてはならない。
その条件を持って早乙女博士によって選び出された高校生空手家の流竜馬、学生運動家の神隼人、柔道家の巴武蔵の三人は、合体してゲッターロボとなるゲットマシンイーグル号、ジャガー号、ベアー号の各機を操縦し、恐竜帝国の送り出す兵器メカザウルスとの戦いに身を投じることとなる。
登場人物・キャラクター
流 竜馬 (ながれ りょうま)
高校生。勝てば良いという思想ゆえに日本武道界から追放された空手家である父流一岩によって、幼少期から激しい特訓を受けて鍛え上げられてきた。一岩の死後、全日本武道大会に乱入、全員を叩きのめして父の雪辱を果たすが、弱体化した武道界に失望を覚え、生きる目的を見失っていた。しかし武道大会の一件を見ていた政府機関の人間により、ゲッターロボのパイロットにふさわしい人間として早乙女博士に推挙される。 早乙女博士も竜馬を適格者として認め、研究所へほぼ強引に連行、パイロットとしての訓練を受けさせようとする。混乱する竜馬だったが、恐竜帝国の襲撃を実際に受け、事態を把握。ゲットマシンイーグル号のパイロットとなり、恐竜帝国と戦う運命を選ぶ。 直情で喧嘩っ早いが、弱い者には優しく、情に厚い一面を見せる。
早乙女 (さおとめ)
未知の力を持つ宇宙線ゲッター線を発見した天才科学者。元は宇宙開発用にゲッター線を利用したロボットゲッターロボを開発していたが、恐竜帝国の来襲を察知し、戦闘用に改修した。ゲッターロボを操縦できる若者を政府機関と協力し選定、流竜馬、神隼人、巴武蔵の三人をパイロットとして迎える。 浅間山の麓に早乙女研究所を構え、ゲッターロボの開発及びメンテナンスを行う。人類を恐竜帝国の脅威から救うという目的のためであれば、手段を選ばず、いかなる犠牲をも厭わない、マッドサイエンティスト的な一面を持つ。巴武蔵がベアー号のパイロットとなるまでは、早乙女博士自らがベアー号の操縦を担当していた。
早乙女 ミチル (さおとめ みちる)
早乙女博士の娘。早乙女研究所で生活しており、流竜馬たちゲッターロボのパイロットや、他の研究者たちの食事の世話やアシスタント的な仕事をしている。
早乙女 達人 (さおとめ たつひと)
早乙女博士の息子。早乙女研究所で働いており、流竜馬をゲッターロボのパイロットとするため三ヶ月間の特訓をするよう早乙女博士に命じられていた。しかし恐竜帝国が早乙女研究所に放った人間を操る力を持ったイモリに体を乗っ取られてしまう。
神 隼人 (じん はやと)
IQ300の天才にして、体操で鍛えた文武両道の才を持つ学生運動家の高校生。革命を目指すグループを率いて学園側を負かし、校舎を明け渡させ、占拠し続けている。非情な性格で、組織の掟を破るものは素手で耳や鼻を削ぐといった処刑を自ら行う。隼人の能力を政府機関の調査によって知った早乙女博士の命により隼人の校舎を訪れた流竜馬に、ゲッターロボのパイロットとしてのスカウトを受ける。 一旦は拒否した隼人だったが、竜馬との喧嘩の最中に恐竜帝国の襲撃を受け、無理やりゲットマシンジャガー号に乗せられてしまう。初めは未知の力を持つ怪物に恐れを抱くが、ゴールの野望を知ったことや、メカザウルス・ジガとの戦いを経て、ゲッターチームの一員となる覚悟を持つ。 以降ジャガー号のパイロットとしてだけではなく、その優れた頭脳を生かしゲッターロボの研究や開発にも携わる。
ゴール
太古の昔、地球を支配していた先住生物ハチュウ人類の国恐竜帝国の帝王。宇宙から降り注いだゲッター線によって滅びかけたハチュウ人類をまとめて地下に逃れ、高い科学力で王国を作り生き延びてきた。長い苦難の歳月を経てゲッター線に対抗する力を蓄え、今また地上侵略を目論む。ゲッター線を動力とするゲッターロボを最も危険視している。
巴 武蔵 (ともえ むさし)
東葉高校柔道部主将。北海道大雪山で山篭りをしていた。恐竜帝国の北海道灼熱地獄作戦による異変の調査に訪れた流竜馬をハチュウ人類の襲撃から救い、そのままイーグル号に同乗、傷ついた竜馬の操縦を助けて戦う。これによりゲッターロボに惚れこんだ武蔵は、パイロットとなるため早乙女研究所でテストを志願したが、反射神経や運動神経、知能などの低さから失格とされてしまう。 諦めきれない武蔵は、ゲッターロボ出動に際して早乙女博士と入れ替わり、恐竜帝国の繰り出してきた巨大クラゲの攻撃に最後まで耐え、これを撃退。晴れてベアー号の正パイロットとして認められる。 明るくのんきな性格だが、いざという時はとことん戦う強さを持っている。得意な柔道技は大雪山おろし。
ニオン
ゴールに仕える恐竜帝国の部下。メカザウルス・ラドを操り早乙女研究所を襲撃した地リュウ一族のリーダー。地リュウ一族は恐竜帝国において長年虐げられており、ニオンはゲッターロボを倒した暁にはその復権をゴールに約束されていた。
敷島 (しきしま)
顔に大きな傷のある老人。早乙女研究所の地下研究所に篭もり、一人で日々武器開発に明け暮れているマッドサイエンティスト。第二次世界大戦時から武器の研究をしており、水爆の研究をしていた時期もある。戦後お払い箱になっていたが、早乙女博士だけは彼の力を認め、研究所に招いた。趣味は自分の作った武器で死んだ者を見ることで、夢は自分の作った武器で醜く死ぬことだと語る。 ハチュウ人類に捕まり、人質にされた際は流竜馬に死に様の記念写真を撮って欲しいと頼んだこともある。
ブライ
巨大ロボット百鬼獣を駆り、地球征服とゲッターロボ打倒を狙う百鬼帝国を率いる大帝。頭部に巨大な2本の角を生やし、自らを鬼の一族であると名乗っている。恐竜帝国とゲッターロボの戦いに付け込み、共倒れの隙を狙って侵略を開始せんとする。ゴールを無能な小物と蔑んでいる。
ヒドラー
ブライ大帝に仕える百鬼帝国の元帥。世界征服を成し得るのはブライ大帝のみと考える忠実な部下。額に2本の角を生やし、鼻の下にチョビ髭がある。
ガレリイ
ゴールに仕える恐竜帝国の科学者。ゴールの命を受け、地下研究所で兵器の開発を行っている。一年かけてゲッター線をも取り込んで巨大化する新種のクラゲを開発した。
バット
ゴールに仕える恐竜帝国の将軍。冷静沈着な判断力を持つ慎重派。好戦的なゴールを諌め、経験から学ぶよう諭すが聞き入れられない。
流 一岩
流竜馬の父親。勝ちさえすれば良いという考え方の空手家で、日本武道界から追放されたため、自らの道場を開くことができず、他の道場破りを行っていた。幼い息子竜馬を容赦なく徹底的に鍛え上げた。作中ではすでに死亡している。
メカザウルス・ジガ
『ゲッターロボ』に登場する恐竜帝国の巨大ロボット。恐竜の頭に、蛸のような手足を持ち、胴体にドリルがついている。海中の戦いでゲッターロボを追い詰める。
キャプテンランバ
恐竜帝国に仕える部下のひとり。北海道の地下に「人間虐殺研究所」を作り、人体実験を繰り返すことで人類を効率よく滅ぼす方法を探っていた。地中のマグマ熱を人工太陽とし、地上を焼き尽くす北海道灼熱地獄作戦をゴールによって命じられ、配下のメカザウルス・ドバ、メカザウルス・バル、メカザウルス・ボアを出動させ、自らもメカザウルス・ギロに乗り込みゲッターロボに立ち向かう。
メカザウルス・ラド
『ゲッターロボ』の登場する恐竜帝国の恐竜型巨大ロボット。翼竜のような形をした装置を装着することにより、空を飛ぶ。操縦者は地リュウ一族のリーダーニオン。尻尾のような部分を持ち手のついた砲丸状の武器に変えることができる。
ゲッターロボ
『ゲッターロボ』に登場する巨大ロボット。早乙女博士によって開発された。イーグル号、ジャガー号、ベアー号の三機のゲットマシンから構成され、この三機が合体することにより一体の巨大ロボットとなる。また、三機のゲットマシンの合体する順番によって、それぞれ能力と姿の異なるゲッター1、ゲッター2、ゲッター3に変身することができる。 宇宙線ゲッター線をその動力としている。
ゲッター1 (げったーわん)
『ゲッターロボ』に登場する巨大ロボット。ゲットマシンイーグル号を頭部、ジャガー号を胴体及び腕部、ベアー号を脚部とする組み合わせで合体することで完成するゲッターロボの一形態。空と陸での戦いを得意とする、ゲッターロボのメイン形態。マント状のゲッターウィングを後背部に展開し、飛行する。主な武器は、肩口に収納されているゲッタートマホーク、腹部から放射する超高温の熱線ゲッタービームなど。
ゲッター2 (げったーつー)
『ゲッターロボ』に登場する巨大ロボット。ゲットマシンジャガー号を頭部及び腕部、ベアー号を胴体、イーグル号を脚部とする組み合わせで合体することで完成するゲッターロボの一形態。陸及び地中での戦いを得意とし、ゲッターロボの形態の中でも最速を誇る。右手がペンチ型アーム、左手がドリル型アームとなっている。 ドリル型アームは武器となるばかりでなく、高速回転させることで地中を掘り進むことができる。
ゲッター3 (げったーすりー)
『ゲッターロボ』に登場する巨大ロボット。ゲットマシンベアー号を頭部及び腕部、イーグル号を胴体、ジャガー号を脚部とする組み合わせで合体することで完成するゲッターロボの一形態。馬力の高さが特徴で、脚部がキャタピラ状になっている。格闘戦を得意とし、巴武蔵の柔道技大雪山おろしを再現することができる。
集団・組織
ハチュウ人類
『ゲッターロボ』に登場する種族。人類が地球上に姿を現す以前、地上に一大帝国を築いていた二足歩行する恐竜・爬虫類型の先住生物。高い科学力と文化を持っていたが、突然宇宙から降り注いだゲッター線により死滅に追いやられる。わずかに生き残ったハチュウ人類は持てる化学力を駆使し、地底に国を築いて生き延びた。地上の爬虫類とは異なり、長い周期の冬眠期間がある。
地リュウ一族
『ゲッターロボ』に登場する種族ハチュウ人類の中の一族。生まれながらにして不思議な能力を持ち、一種の奇形としてハチュウ人類の中でも虐げられている。
早乙女研究所 (さおとめけんきゅうじょ)
『ゲッターロボ』に登場する組織。早乙女博士がゲッター線の研究とゲッターロボの開発及び修理、メンテナンス等を行うために設立した研究所。浅間山の麓にある。ゲッターロボのパイロットたちの他、作業員や研究員の寝泊りする施設が併設されている。資金面の提供等は不明だが、調査などの作業に関しては政府機関から人員が派遣されている様子。
恐竜帝国 (きょうりゅうていこく)
『ゲッターロボ』に登場する組織。人類の誕生以前に地球を支配していたハチュウ人類が作り上げた帝国。科学・文化共に高い水準を誇っていたが、突如宇宙から降り注いだゲッター線によって滅んでしまう。わずかに生き残ったハチュウ人類たちは地下に逃れ、恐竜帝国を再興。人類に支配されてしまった地上を取り返す時を待ち続けていた。 現在の国王はゴール。
その他キーワード
マシンランドウ
『ゲッターロボ』に登場する恐竜帝国の超兵器。直径3000メートル、高さ900メートルの横長の球形で、表面に無数の突起があり、そこから亜硫酸を含んだ炭酸ガスを大量に排出する。その目的は、地球の大気を原始に戻し、現在の生物を絶滅させることと、宇宙から降り注ぐゲッター線を遮断すること。
ゲッター線
『ゲッターロボ』に登場するエネルギー。早乙女博士が発見した、微量で膨大なエネルギーを生み出す光体。元は宇宙線。ハチュウ人類の弱点で、ゴールによれば、かつて地上に栄えたハチュウ人類を滅ぼし、同時に猿を人間へと進化させる働きをしたという。
イーグル号
『ゲッターロボ』に登場する戦闘機。早乙女博士によって開発された、ゲッターロボを構成する三機のゲットマシンのうちの一機。機銃などの武装で攻撃が可能。色は赤。戦闘機形態でも、ゲッター1の頭部形態でも単独で飛行することができる。メインパイロットは流竜馬。
ジャガー号
『ゲッターロボ』に登場する戦闘機。早乙女博士によって開発された、ゲッターロボを構成する三機のゲットマシンのうちの一機。色は白。高い加速力を誇る。メインパイロットは神隼人。
ベアー号
『ゲッターロボ』に登場する戦闘機。早乙女博士によって開発された、ゲッターロボを構成する三機のゲットマシンのうちの一機。色は黄色。メインパイロットは巴武蔵だが、武蔵の加入前は早乙女博士が主に操縦を担当していた。