マイロボット

マイロボット

藤子・F・不二雄によるSF短編の1作。ロボットが単なる機械ではなく、ひとつの生命体となりうる可能性を描く作品。作中では「お掃除ロボット」などが一般的になりつつある現代を予見したかのような描写も見られる。

正式名称
マイロボット
ふりがな
まいろぼっと
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

流行中の組み立て式キット・マイロボットの新製品である「エポック1」が富夫のもとに送られてきた。しかし、それに興味津々の弟・哲也や父が勝手に組み立ててしまったことで、設計図とは違うロボットが完成。富夫ゴンベと名付けたそのロボットは、まるで赤ん坊のように泣き声をあげ、そしてひとつひとつ学習しながら成長していく。

やがて感情や自我まで持ったゴンベは、富夫に対して好意を抱くようになってしまう。

登場人物・キャラクター

富夫 (とみお)

高校生。組み立て式キットである「マイロボット」を完成させ、「ゴンベ」と名付ける。共通1次が迫っているため母親には勉強するように言いつけられているが、ロボットの組み立てや、ガールフレンドのリカとのデートに忙しい。

ゴンベ

『マイロボット』に登場するキャラクター。ゼネラルロボッツカンパニーの販売する組み立て式キットのロボット。製品名は「エポック1」。箱型のボディに簡素な手足が付いたデザインだが、家事や夜食作りまでこなす高性能ロボット。富夫の手で完成され、「ゴンベ」と名付けられる。しかし、「知能素子(イミクトロン)」に不安定な部分があるという欠陥に加え、途中で富夫の弟や父が間違った組み立てをした偶然が重なり、感情を持った一種の「人造人間」として成長。 やがて自我が芽生え、造り主の富夫に対して好意をもつようになる。そして彼のガールフレンドに嫉妬の感情を向け、ついには暴力を働いてしまう。

リカ

富夫のガールフレンド。「ザ・ダンマツマ」というロックバンドのファン。しかしゴンベが富夫に対して強い好意を抱き始めたために、嫉妬の感情を向けられ、様々な災難に遭うこととなる。

哲也 (てつや)

富夫の弟。兄の組み立てるマイロボットに興味津々。そのため、兄の留守中に勝手に一部を組み立ててしまい、偶然ゴンベが感情を持つ原因の一端を担う。

富夫の父 (とみおのちち)

富夫と哲也の父親だが、作中に名前は登場しない。立ち入った富夫の部屋に置かれていた作りかけのマイロボットに興味を持ち、勝手に組み立ててしまう。結果的には、偶然ゴンベが感情を持つ原因の一端を担う。

坂田さん (さかたさん)

富夫の家の近所に住む大学生。ロボット工学が専門で、設計の段階から自身の手によるロボットをいくつも製作している。専門家の視点から富夫にアドバイスを行うが、それゆえにゴンベが自我を持ったことに誰よりも驚く。

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