概要・あらすじ
賢帝国には、国が乱れるとき、身体に北辰の紋様を持つ七人の英傑・北辰天君が現れ民を導くという伝説があった。賢帝国の民衆の拠り所である六伽宗(りっかしゅう)の総本山・蓮通寺の本堂奥深くには、抜いた者が天下を取るとされる剣・賢嘉爛舞(けんからんぶ)が人知れず納められていた。
賢帝国の武将・慶狼は、賢嘉爛舞を狙って蓮通寺を襲うが、そこに少年武人・岱燈が立ち塞がった。
二人は北辰天君の二大巨星・二天神尊だった。同じ時代には現れないと言われていた二つの星が出会い、戦う。
登場人物・キャラクター
岱燈 (たいとう)
破軍の紋様を持つ二天神尊の片割れ。義を尊び、何でも自分だけで解決しようとする。泰山の蓮通寺に居候している。自警団・青龍党の当主、曹栄の息子として育てられたが、秘められた出自を持っている。 大華八法の奥技・操気法の遣い手だが、制御ができず、己の身体を壊す危険と隣り合わせである。蓮通寺を襲った慶狼を倒すために、帝都・落昌への旅に出る。
劉煌 (りゅうこう)
六伽宗・統悠寺の修行僧で、武曲の紋様を持つ五神闘士の一人。統悠寺随一の遣い手で、螺穿棍を操る。頭が堅く、自分に激しいが、その激しさを他人にも強要する面がある。実の父親である慶狼に捨てられた過去を持つ。
鳳星 (ほうせい)
五神闘士の一人で、禄存の紋様を持つ。軽い性格に見えるが、実は熱血漢。頼羅に一目ぼれし、頼羅の義兄である岱燈と張り合っている。師匠の紅英の命で霜纏弓を探す途上で岱燈達と出会う。
麟盟 (りんめい)
五神闘士の一人で、巨門の紋様を持つ女性。統悠寺の賄い婦で、料理が得意。武器の凛閃華を着物の下に隠している。
虎楊 (こよう)
文曲の紋様を持つ五神闘士の一人で、水賊・渦津団を率いる。八節棍に似た牙龍旋のを武器としている。岱燈・鳳星が、かつて住んでいた村を滅ぼした慶狼を倒す旅をしていると知り、行動を共にする。
頼羅 (らいら)
青龍党当首・曹栄の娘で岱燈の義妹。武術の腕前も確かで、言動も性別を感じさせないが、女の子らしい面もある。すぐに我を忘れる岱燈を元に戻せる存在。
史明 (しめい)
不死身の体を持つ慶狼の部下。魔剣・萬詳史明(ばんしょうしめい)を武器とするが、萬詳史明こそが本体で、人間は萬詳史明が操る死体である。
将鶴 (しょうかく)
廉貞の紋様を持つ五神闘士の一人。賢帝国皇帝・汰臥帝の典医を務める。賢帝国の存続のため、岱燈・慶狼双方を天秤にかける。
汰臥帝 (たいがてい)
16才の若き賢帝国の皇帝。気弱な性格で、側近・重臣の言いなりとなっている。岱燈の双子の弟だが、汰臥帝はそれを知らされていない。
曹栄 (そうえい)
元は賢帝国の軍人で、師・孫寧を頼って泰山・蓮通寺に来た。現在は泰山の自警団・青龍党の党首である。頼羅の父親。岱燈の養父。
慶狼 (けいろう)
賢帝国の武将で、玄狼党の党首。破軍である岱燈と争うことを運命付けられた二天神尊の一方の貪狼。自己の正義のためなら、無辜の民を虐殺することも厭わない。賢帝国の帝位簒奪を企んでいる。
クレジット
原作
獣神演武 (じゅうしんえんぶ)
破軍と貪狼という禍いをもたらす星のもとに生まれた、二人の英傑を中心に、一つの帝国の存亡をかけた戦いを描く武侠アクション。原案黄金周、作画荒川弘。 関連ページ:獣神演武