概要・あらすじ
寮住まいで金銭的に厳しい生活を送る高校生・佐藤洋は、ある日のスーパーで半額弁当へと手を伸ばしたところ、次の瞬間には意識を無くし、気づくとボロボロの状態で床に横たわっていた。日を改め、同級生の白粉花と再びスーパーとへと通い始めた洋が目にしたのは、半額弁当争奪をかけて誇りを持って戦う「狼」たちの姿。
その中でもひときわ目をひく「氷結の魔女」は、学校の先輩であるクールビューティー、槍水仙であった。
槍水が会長を務めるハーフプライサー同好会へと入会することになった2人は、様々なことを槍水の経験から学びつつ、「狼」として半額弁当を追い求める日々へ身を投じていく。
登場人物・キャラクター
佐藤 洋 (さとう よう)
SEGAのゲームをこよなく愛する、烏田高校1年生の少年。寮住まいで金銭的に困窮しており、自慢の体力を活かして半額弁当争奪戦へと足を踏み入れていく。槍水仙率いるハーフプライサー同好会のメンバーで、一部の狼からは「変態」の二つ名で恐れられている。
槍水 仙 (やりずい せん)
ハーフプライサー同好会の会長を務める、烏田高校2年生の少女。クールかつ野性味溢れる風貌と、厚底ブーツ着用の美脚から繰り出される足技で、名うての狼「氷結の魔女」としてその名を知られている。 佐藤洋と白粉花を同好会へと半ば強引に引き入れ、彼らを狼の道へと導いていく。
白粉 花 (おしろい はな)
ライトノベル研究会に所属する、烏田高校1年生の少女。後にハーフプライサー同好会へも入会する。眼鏡姿の地味な容姿に大人しい性格であるが、一部に人気のBL小説「筋肉刑事」を執筆する腐女子という一面を持ち、スイッチが入ると妄想と奇行に走る癖がある。
井ノ上 あせび (いのうえ あせび)
著莪あやめの友人である、丸富大学付属高校1年生の少女。ファミ部に所属しており、猫耳帽子がトレードマーク。不幸を呼び寄せる体質で、半額弁当争奪戦に未勝利ながらも「死神」の二つ名で恐れられている。
沢桔 梗 (さわぎ きょう)
丸富大学付属高校の2年生で、生徒会長を務める少女。沢桔鏡は双子の妹で、狼として2人揃って「オルトロス」の二つ名で知られる。常に暴走気味だがボキャブラリーに乏しく、よく言葉に詰まる。
狼 (おおかみ)
『ベン・トー』の登場概念。暗黙のルールに乗っ取り、半額弁当争奪戦へ参加する者たちの総称。その中でも力等が目立つ人物には二つ名が与えられる。また、ルールは弁えるものの実力が未熟な者は「犬」、礼儀を持たぬ者は「豚」、豚の中でも主婦層のことを「大猪」、半額シールを貼りに来る店員は「半額神」と呼称される。
白梅 梅 (しらうめ うめ)
烏田高校の1年生で、佐藤洋のクラスの学級委員長を務める少女。超がつく優等生であるが、親友の白粉花のことを異常なまでに溺愛しており、花に近づく相手には高圧的な態度をとる。
著莪 あやめ (しゃが あやめ)
丸富大学付属高校の1年生で、佐藤洋の従姉である少女。イタリア人とのハーフで、フランクな性格と金髪に眼鏡の容姿がトレードマーク。狼として「湖の麗人」の異名を持つ。佐藤家に幼少期から入り浸っていたために洋とは双子同然であり、その影響で自身もSEGAのゲームを好んでいる。
沢桔 鏡 (さわぎ きょう)
丸富大学付属高校の2年生で、副生徒会長を務める少女。沢桔梗は双子の姉で、狼として2人揃って「オルトロス」の二つ名で知られる。常に冷静な振る舞いで、奔放な言動をとる姉をフォローする。