人間が他種族を迫害している、剣と魔法の世界
27歳の若さで過労死した女性が、ネフェルティマとして転生したのは、人間が他種族を迫害している異世界だった。その迫害の酷さから、人間の滅亡も視野に入れて検討した神は、人類を滅ぼすかどうかの見極めをネフェルティマに委任している。ネフェルティマが所属するガシェ王国では創聖教が信仰されており、特に創聖教の熱心な信者たちは獣人を見下し、世界はふつうの人間が統べるべきだと考えている様子が見受けられる。
目的はひたすら動物たちをなでること
ネフェルティマに転生する際、女性が神に願ったのは「動物をもふもふなでなですること」だった。その結果、ネフェルティマは人間以外の生物に無条件で好かれる能力を身につけており、他者と契約を交わしている聖獣や魔物たちとも意思疎通することができる。そのため、予期せぬ場所に魔物が出現した際などには軍との同行を求められることもあるが、異世界での知識に疎く、不用意に名前を与えて眷属にしてしまうこともある。
反逆組織・ルノハークとシアナ計画
ネフェルティマは動物や魔物たちを愛でる中で、ガシェ王国には故意に魔物たちを焚き付けて人間を襲うように仕向けている者たちがいることを知る。ネフェルティマたちはその組織を、ゴキブリを意味する「ルノハーク」と呼び、仮想敵対組織として秘密裏に対処を進めることにした。また、すみかを追われた魔物たちを案じたネフェルティマは、魔物本来の生活環境や文化を疎外せず、かつ人間とも共存できる環境を整備するため、冒険者たちの試練の場として魔物たちを集め、「シアナ計画」を立案し、その完成に向けて動き出す。
登場人物・キャラクター
ネフェルティマ
オスフェ公爵家の第三子として生まれた令嬢。転生前は社会人の秋津みどりとして日本で暮らしていたが、27歳の若さで過労死し、異世界「アスディロン」にあるガシェ王国に転生した。転生時に神様から「人間以外の生物に好かれる」という特殊能力を授かり、重大な使命を与えられた。愛称は「ネマ」。スペックの高い貴族やチート能力に恵まれた仲間たちに囲まれ、時には冒険をしながら、アスディロンの人々や動物たちと交流を深めている。転生する前からもふもふした動物が大好きだった。
ヴィルヘルト・レガ・ガシェ
ネフェルティマが3歳の時に出会った謎の美少年。ウェーブのかかった藍色の短髪と紫色の瞳を持つ。大きな白虎のような聖獣「天虎」と契約しており、ラースと名付けて大切にしている。その正体はガシェ王国の王太子で、国王であるガルディー・ラス・ガシェと王妃のリリーナ・ライナス・ガシェの息子。愛称は「ヴィル」で、ネフェルティマからは「ヴィ」と呼ばれている。
クレジット
- 原作
-
向日葵
- キャラクター原案
書誌情報
異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。 14巻 双葉社〈モンスターコミックス〉
第10巻
(2022-10-28発行、 978-4575415162)
第11巻
(2023-04-28発行、 978-4575416350)
第12巻
(2023-12-28発行、 978-4575417968)
第13巻
(2024-04-30発行、 978-4575418736)
第14巻
(2024-10-30発行、 978-4575420067)