研修医なな子

研修医なな子

大学病院を舞台に、研修医になりたての新米女医が指導医や同僚、患者を巻き込んで繰り広げる、医療現場 の日常をリアルに描いたコメディタッチの人間ドラマ。

正式名称
研修医なな子
ふりがな
けんしゅういななこ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
医療
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概要・あらすじ

研修医の杉坂なな子は、K大医学部附属病院で働く新米女医。配属された第2外科は男だらけで体力勝負の大変な部署だが、天才外科医の緒方医師指導のもと、人一倍の明るさと元気さで、一人前の医者になるため日々頑張っている。

登場人物・キャラクター

杉坂 なな子 (すぎさか ななこ)

大学を卒業したばかりの新米研修医。おっちょこちょいだが、元気いっぱいの第2外科の紅一点。学生の頃に参加した医局説明会で、第2外科の酔った医局長に誘われたのを真に受け入局。気難しい小山田教授に真っ先に名前を覚えられ、研修医の間で「避雷針なな子」というおそるべきあだ名がついた。 その他、「導尿のなな子」、「じじこまし」というあだ名がついたこともある。

緒方医師 (おがたいし)

杉坂なな子の指導医。クールな天才外科医だが、手術では人が変わったようにハイになる。「バイ菌ちゃん」、「ブラシ君」と言ったり、メスを入れる時は、「ぴっぴっぴーのつつっつっつー」など、お茶目口をきく。手先の器用さ、その鮮やかなメスさばきは他に並ぶ者がいない。大学に呼び戻される前、“2年ともたない”といわれる恐怖の中央救急センターに5年勤務していたというハードな実績を持つ。 救急車で車酔いした杉坂なな子を笑ったが、学生の時にコンパで飲みすぎ、急性アルコール中毒で救急車に乗ったことをばらされてしまう。いつでもどこでも1分で熟睡できると豪語している。

小山田教授 (おやまだきょうじゅ)

杉坂なな子の働く第2外科の教授で絶対的な存在。実績も実力もあり対外的な受けも良いが、内部には短気で厳しく神経質。髪型がちょっと変わっている。教授回診の時は、カルテが細かく書いてないと非常に機嫌が悪く、カルテを窓から捨てられ他の科に回された研修医がいたり、手術後のシャワー室で髪型がヘンだと言ったのをうっかり聞かれ、左遷された研修医もいたりと、おそろしげな言い伝えが多数ある。 しかしながら、奥様には頭があがらないらしい。

荒巻 (あらまき)

杉坂なな子と同期の第2外科の研修医。常にマイペースで、寝坊が多く、初めての教授回診でも遅刻したが、指導医や杉坂なな子たち同期にかばってもらい難を逃れた。次第に杉坂なな子のことを意識するようになり、希望の研修先が被ったときは、杉坂なな子に譲ったりもしたが、これといった進展はない。

田上 (たがみ)

杉坂なな子と同期の第2外科の研修医。杉坂なな子とは、高校1年で出会って以来、お互いの事を何でも知る、正真正銘、男の友情で固く結ばれた親友。多少抜けてる所もあり、第2外科では手術前にマグコロール(下剤)を使用するが、必要のない患者にまで飲ませてしまい、2度ミスしたところで、マグコロール入りのスプライトを飲まされる事となった。 意外と胃カメラの扱いがうまい。

鎌田 (かまた)

杉坂なな子と同期の第2外科の研修医。うっかりな性格で、“半抜糸”という、手術後に縫合糸をひとつ置きに抜糸する処理をミスし、上から半分抜糸してしまった。指導医からはこっぴどく叱られ、後に“鎌田の半抜糸事件”という名を残す。スキーで骨折して他の病院に入院したが、自分の患者が気になり勝手に入院先を抜け出し医局に現れるも、看護師たちに叱られ叩き返されたこともある。 研修先の病院で知り合った女医に一目惚れし、あっさり結婚した。

原医師 (はらいし)

杉坂なな子の働く第2外科の医師。まじめで良い先生だが、見た目が少し不気味。37歳ですっかりハゲあがっている。毎年研修医を焼き鳥屋に連れていっては、焼き鳥で内臓や手術の話をするのが好き。開業するが借金だらけで繁盛せず、1年足らずで2億の負債を抱え、売却の危機に陥る。

三田医師 (みたいし)

杉坂なな子の研修先であるK中央病院の外科医。レジデント(3~4年目の研修医)で杉坂なな子の指導係を任される。最初は杉坂なな子のことを面倒だと思っていたが、次第に気になる存在に。杉坂なな子とセットで「三田杉くん」と呼ばれることもある。手先が器用で仕事ができるうえ、イケメンなので看護師の間では王子様扱い。 女性の患者からも人気があり杉坂なな子の「じじこまし」に対し、三田医師は「ばばこまし」と言われる。

伊万里医師 (いまりいし)

杉坂なな子の研修先であるK中央病院の外科医。三田医師の同級生でレジデント(3~4年目の研修医)。救命センターの専属で、海外青年協力隊の医療チームを希望している。学生の頃からの夢ですぐにでも行きたいが、救急で経験を積んでから行けと言われ、毎日やきもきしている。熱血な性格だが、ウブで可愛いところもあり、面食いである。 念願叶い登録していた民間団体からお呼びがかかり、アフリカ中部の国・チャリゴのナムロ村に派遣された。

たもっちゃん

杉坂なな子の研修先であるK中央病院の内科医。杉坂なな子の同級生の研修医で、K大医学部附属病院の第3内科から研修に来た。ふくよかな体型で、杉坂なな子から、大都会の真ん中で牛を見たようなあったかい気分だ、と言われた。患者とのめぐり合わせが悪く、理由もわからず、入院したばかりの担当患者に逃げられたりする。 友人に、伊万里医師の派遣先であるチャリゴ出身のタガロキ君がいる。

集団・組織

第2外科 (だいにげか)

『研修医なな子』に登場する組織。杉坂なな子の配属された医局。小山田教授を筆頭に50余名の医師を抱える大所帯。手術の9割は、胃・腸・肝・胆・膵の消化器系である。医局への勧誘時にはいいことだらけの話をしたが、実は暗くて不気味で口の悪い医師が多数おり、関連病院はど田舎にも多く、いつ飛ばされるかわからない。研修医のお給料はとても少なく、休日はあっても休めない。

場所

K大医学部附属病院 (けーだいいがくぶふぞくびょういん)

杉坂なな子が大学を卒業し研修医として働く病院。内科・外科など21の診療科があり、医学生たちは学部4年(大学6年)の冬頃にどこの科に入るか決める。その頃、各科の“医局説明会”が行われ、学生を集めて飲めや食えやで勧誘する。入局して5年くらいから指導医(オーベン)として研修医を受け持つ。

斉藤外科医院 (さいとうげかいいん)

杉坂なな子が毎週水曜日の午後にバイトしている病院。K大医学部附属病院出身の斉藤医院長が水曜の午後、看護学校の講義で不在のため、その間杉坂なな子が一人で患者を診ている。ベッド数19で救急指定でもなく、一見ごく普通の町の開業医院だが、近所に小学校と幼稚園があるため、子供が多数やってくる。 子供が苦手な杉坂なな子や研修医にとっては恐怖の館である。

K中央病院 (けーちゅうおうびょういん)

杉坂なな子が研修医2年目の研修先となった病院。総合病院で、内科・外科をはじめ12の診療科があり、それぞれの科に数人ずつ医師が勤務している。外科は杉坂なな子を含めて5名の医師がいる。大学病院より患者数が多く、以前は研修医は指導医と一緒に2~3人の担当患者を受け持ったが、ここでは7~8人の担当患者を受け持つ。 大学病院とは違って、各科の研修医及びレジデント(3~4年目の研修医)が同じ部屋を使う。

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