私この度、王国騎士団独身寮の家政婦をすることになりました

私この度、王国騎士団独身寮の家政婦をすることになりました

如月美樹の小説『私この度、王国騎士団独身寮の家政婦をすることになりました』のコミカライズ作品。ある日、突然異世界に飛ばされた貯金が趣味のアラサー女子の鈴原梓紗は、異世界から現れた渡り人として丁重に扱われ、新たな生活を送ることになった。そんな梓紗の前に現れるのは、輝かしいイケメンばかり。ごくごくふつうのアラサー女子が、異世界でキラキラのイケメンたちに溺愛される姿を描く、異世界ラブコメディ。

正式名称
私この度、王国騎士団独身寮の家政婦をすることになりました
ふりがな
わたしこのたびおうこくきしだんどくしんりょうのかせいふをすることになりました
原作者
如月 美樹
作者
ジャンル
ファンタジー
 
逆ハーレム
レーベル
フロース コミック(KADOKAWA)
巻数
全7巻完結
関連商品
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あらすじ

第1巻

貯金だけが趣味という、アラサーで会社勤めの平凡なOLの鈴原梓紗は、深夜に及ぶ残業に忙しい日々を送っていたある日、会社帰りに駅のホームから転落。せまりくる電車に死を覚悟するが、次の瞬間、彼女は異世界のマルガリード王国で目を覚ます。見覚えのない場所に混乱する梓紗は、盗賊に襲われて再び命の危険に遭遇するが、そこにイケメンぞろいの近衛騎士団が姿を現す。彼らのおかげで命拾いした梓紗は、騎士団長のカイル・ゴルドーニ渡り人として保護され、さらに国王への謁見も許可される。丁重に扱われることとなった梓紗は、身なりを美しく整えられ、マルガリード王国の国王であるクレマンテ・マルガリードのもとを訪れる。それ以降は、城で暮らすことになったのはいいが、国王をはじめに近衛騎士団に至るまで梓紗の周囲は輝くばかりのイケメンぞろい。しかも、梓紗を貴重な渡り人と知った彼らは誰もが優しく、一様にお姫様扱いしようとする。そんな状況が恥ずかしくて梓紗が悶絶する中、1か月が経過。根が働き者の梓紗は、何かを与えられるだけの日々になじめず、働きたいという欲求がふつふつと湧き始めていた。しかし、市井で働きたいという彼女の申し出はことごとく却下される。大事な渡り人を危険な目に遭わせるわけにはいかないと、城からの外出さえままならない状況に、梓紗はさらに働きたい思いを吐露して懇願。それを見かねたクレマンテは、サフィナの助手として、騎士団独身寮で家政婦の仕事に就くことを彼女に提案する。

関連作品

小説

本作『私この度、王国騎士団独身寮の家政婦をすることになりました』は、如月美樹の小説『私この度、王国騎士団独身寮の家政婦をすることになりました』を原作としており、KADOKAWA eロマンスロイヤルより刊行された。イラストは蔦森えんが担当している。

登場人物・キャラクター

鈴原 梓紗 (すずはら あずさ)

会社勤めのOLで、間もなく30歳になるアラサー女子。会社ではまじめに仕事に励んでいるが、見てるだけで堅苦しいと言われたり、若い子からおばさん扱いされたりと、何かと理不尽な扱いを受けていた。貯金することしか趣味がなく、ためにためた貯金はすでに5000万円に達した。日々忙しすぎて出会いもないため、恋愛偏差値はゼロに近い。そんなある日、帰宅途中に駅のホームから転落して死を覚悟するものの、なぜか異世界のマルガリード王国に転移してしまう。見知らぬ場所で目を覚ました途端、盗賊に襲われるが、盗賊討伐のために運よく通りかかった近衛騎士団に助けられ、渡り人として保護されることになった。国王クレマンテ・マルガリードへの謁見後は、城に滞在することが決まり、異国の姫として扱われることになるが、国王をはじめに近衛騎士団や兵団に至るまで、周囲がイケメンばかりで構成される中、姫扱いされることを恥ずかしがり、とても嫌がっている。もともと深夜に及ぶ残業でハードな暮らしをしていたため、体力維持のための食事や疲労回復のためのおやつなど、見た目の印象よりはよく食べるが、かなり小柄で細身の体型をしている。サフィナが驚くほど細いウエストで、大きな胸を誇る。また、よく手入れされた黒髪と黒い瞳、真珠のような肌を持つ。元居た場所では、いくつかの外国語を話すことができたが、マルグ語を公用語とするマルガリード王国では、言語が違うことすら気づかないほど、自然に言葉を理解し、鈴原梓紗自身もその言葉を話し、通訳を介さずに言語を理解することができている。王国で暮らし始めて1か月が過ぎた頃、優雅すぎる毎日が辛くなり、外で働きたいと申し出るものの、許可されなかった。それでも食い下がった結果、クレマンテの計らいにより、騎士団独身寮でサフィナの手伝いをすることとなる。

カイル・ゴルドーニ

マルガリード王国の精鋭部隊、近衛騎士団を率いる団長を務める男性。陰では「氷の美貌の騎士」と評されている。ある日、盗賊団討伐のために訪れた先で、盗賊団に襲われている鈴原梓紗を発見して助けた。まじめで誠実な性格で、ふだんは女性からの誘いなどもことごとく冷めた目で接している。しかし、梓紗に対しては明らかに態度が違い、過保護なほどに優しく、何かとすぐに梓紗を抱きかかえようとする。ふだんは女性に対して笑顔を見せることはないが、梓紗にだけは感情をあらわにし、自分以外の男性がかかわることを嫌がっている。

ロドルフォ

マルガリード王国の精鋭部隊、近衛騎士団の第二十位長を務める男性。まだ23歳と若いが、近衛騎士団に入隊を許可されるほど優秀な人物。盗賊団討伐のために訪れた先で、異世界からの渡り人である鈴原梓紗を保護した。その後の国王謁見に際し、馬車から降りようとして転びそうになった彼女を支えようとして、梓紗の巨乳をわしづかみにするというアクシデントがあった。童顔で子供っぽく見られるため、女性から恋愛対象として見てもらえないことを悩んでいる。

ベルトラン・マルガリード

マルガリード王国の精鋭部隊、近衛騎士団の副団長を務める男性。国王であるクレマンテ・マルガリードとは従兄弟同士で、王族の一員でもあり、本当は国王になるはずの存在だった。イケメンだが、かなり軽薄なタイプで、数多くの女性と浮名を流していたと噂されている。盗賊団討伐のために訪れた先で、異世界からの渡り人である鈴原梓紗を保護した。その後の国王謁見に際し、彼女が着るためのドレスをロドルフォと共に買いに行った。ドレス選びでは、彼女の豊満な胸を強調するデザインのものばかりを選ぶため、ロドルフォから呆れられる一幕もあった。結局、謁見用のドレスとは別にセクシーな自分好みのドレスを自腹で彼女にプレゼントした。女性に対してつねに調子よく振る舞うが、梓紗から真っすぐに感謝を伝えられると、とたんに調子が狂って動揺してしまうかわいらしいところもある。

デラージ・ウブド

マルガリード王国の精鋭部隊、近衛騎士団の第五位長を務める男性。宰相のイスハック・ウブドは兄にあたる。爽やかでまぶしすぎるほどの笑顔と独特な色気を持つため、女性から秋波を送られることが絶えないが、デラージ・ウブド自身はあまり女性に興味を持っていない。盗賊団討伐のために訪れた先で、異世界からの渡り人である鈴原梓紗を保護した。その後、国王のクレマンテ・マルガリードへ報告に行き、そのまま身支度の整った梓紗のもとに迎えに来た。近衛騎士としてハードな仕事を苦にせず、休みなく働くことを心配する梓紗にも笑顔で対応している。それ以来、梓紗に興味を持ち、彼女の可憐な指先に触れてみたいとほのかな思いを寄せている。

リオネル・ウォルドボード

マルガリード王国の兵団で総将軍を務める男性。近衛騎士団と違って、たたき上げが多い兵団を実力と人望でまとめ上げている。その屈強な体格と強面で、周囲からは恐れられているが、他人への気遣いができる優しさを持っている。異世界からの渡り人である鈴原梓紗が保護され、国王のクレマンテ・マルガリードに謁見に来た際、毅然とした態度で対応した。しかしのちに、体調を崩した梓紗からハグを懇願されて抱きしめて以来、態度を軟化。その後ハグを無理強いしたのではないかと気に病み、兵団まで謝罪に訪れた梓紗から、大量に溜まっていた書類仕事の手伝いを申し出られて快諾する。

クレマンテ・マルガリード

マルガリード王国の国王を務める男性で、近衛騎士団に所属している。ベルトラン・マルガリードとは従兄弟の関係。「美貌の国王」と評されている。しかし即位して以降、正妃も側室も持とうとしないために後継ぎもなく、国民をはじめとする周囲をやきもきさせている。だが、そんな周囲の気持ちを知ってか知らずか、クレマンテ・マルガリード自身はどこ吹く風。ある日、異世界からの渡り人である鈴原梓紗が保護されたことを知る。デラージ・ウブドから話を聞き、渡り人の存在に明らかな警戒心をあらわにするが、男性ではなく女性であることを知ると、途端に態度を軟化させた。さらに、梓紗を城に留め置くことを強引に決め、彼女を妻にするのも悪くないと発言して周囲を驚かせた。王様らしさはまったく、威圧感もない。

頭領 (とうりょう)

マルガリード王国で盗賊のお頭を務める男性。ならず者たちを盗賊団としてまとめ、さまざまな悪事に手を染めている。右目に大きな傷痕があるが、緑色の瞳はどこか優しげでもある。ある夜、道端に倒れていた鈴原梓紗を発見し、手籠めにしようとした仲間たちを制止し、大事にしてやるから自分の女になれと梓紗を口説いた。その直後に近衛騎士団がやって来たため、梓紗を自分のものにすることは叶わなかったが、盗賊仲間の大半が近衛騎士団によって捕えられたにもかかわらず、彼と数名の仲間は逃げ延びることに成功した。

鈴原 拓海 (すずはら たくみ)

鈴原梓紗の弟。ある日突然姿を消したまま、音信不通になっていた梓紗を心配していた。そんな中、梓紗のスマートフォンに電話がつながり、異世界に飛ばされた梓紗から詳しい状況を聞くことになる。優しい人に囲まれているならと、姉の無事な様子にホッと胸をなで下ろした。また、異世界に行ったのにはきっと何か意味があるはずと、親切にしてくれるその国の人々の役に立つように応援して背中を押した。

アーカンソー

マルガリード王国で医師を務める男性。近衛騎士団と行動を共にしていた時に、盗賊団から襲われて傷ついた鈴原梓紗を発見して、ケガの具合や体の様子を診察した。簡単な治療を行ったが、その際に男性ばかりの団員たちが近づかないようにと、団長であるカイル・ゴルドーニに人払いをさせ、盗賊団からひどいことをされなかったかと遠慮気味に確認し、震える梓紗に優しく接した。

サフィナ

マルガリード王国の騎士団独身寮で、家政婦を務めるおばあさん。渡り人として連れてこられた鈴原梓紗を歓迎し、梓紗の体の採寸を行って、彼女が新しく着るドレスの手配をした。明るい性格でてきぱき仕事をこなし、近衛騎士団に所属する者たちにとって、優しいお母さんのような存在。しかし、年齢的に家政婦としての仕事を続けるのが難しくなってきたため、仕事を辞めたい思いがあった。代わりの人材がおらず、のちに梓紗が手伝いに入って共に働くことになる。

イスハック・ウブド

マルガリード王国で宰相を務める男性で、デラージ・ウブドの兄。つねに高圧的な態度で、デラージとはあまりいい関係を築けていない。国王であるクレマンテ・マルガリードが、いつまでも正妃も側室もいない状態で後継ぎもいないことを心から懸念している。

イレーナ

マルガリード王国の城で侍女を束ねる侍女頭を務める女性。城に住むことになった鈴原梓紗の専属侍女を任される。共に専属侍女を務めるムゼッタ、アリーネ、シェイナが、梓紗のもとに近衛騎士団のイケメンが訪ねてくるたびにキャーキャーとはしゃいで仕事にならないため、厳しく引き締める役割を担うことになった。国王のクレマンテ・マルガリードからは、梓紗のことを自分にとって大切な人と紹介されているため、将来正妃になるかもしれないとひそかに期待し、正妃候補の侍女を任されていると胸を躍らせている。

侍従の少年 (じじゅうのしょうねん)

マルガリード王国の隣国であるアラハタ王国の侍従を務める少年。幼い第二王子がマルガリード王国を訪れた際、歳の近い侍従として共にやって来た。ある時、城内で迷子になり、偶然鈴原梓紗のいる庭に姿を現した。その後は梓紗に優しく接してもらい、イレーナに連れられて関係者のもとへと戻っていった。

ベノア

マルガリード王国の兵団で副将軍を務める男性。眼光鋭く、兵団におけるNo.2としての実力を誇る。鈴原梓紗が突然兵団のリオネル・ウォルドボードを訪ねてやって来た際には、彼女が名乗らずとも名前を知っていた。

集団・組織

兵団 (へいだん)

マルガリード王国の兵士部隊で、市民に人気の高い職業でもある。入団までには数多くの試験があり、最終試験に残るだけでもステータスとなるほどで、その難易度は非常に高い。受験者は受付後から試験終了まで寝る場所と食事が提供されるなど待遇もよく、それも人気の理由となっている。しかし近衛騎士団と違い、たたき上げが多く、素行のよくない者も多いのが実情。そんな面々を、総将軍を務めるリオネル・ウォルドボードが実力と人望でまとめ上げている。

近衛騎士団 (このえきしだん)

マルガリード王国の精鋭部隊。団員はすべて独身男性のみで構成されており、騎士団独身寮で生活を共にしている。それは家族を持つと、王の盾としての役割に躊躇が生まれるからという理由によるもの。そのため、結婚をした団員は近衛騎士団からはずされ、ほかの騎士団や兵団に所属が移されることになっている。現在は、団長のカイル・ゴルドーニと副団長のベルトラン・マルガリードがまとめ上げている。

場所

マルガリード王国 (まるがりーどおうこく)

クレマンテ・マルガリード国王が統治する国。鈴原梓紗が暮らしていた日本がある世界とは違う異世界にある。公用語はマルグ語。近衛騎士団をはじめとする騎士団と兵団があり、彼らによって国の平和が守られている。建国以来、渡り人が来た事例はなく、梓紗が初めての渡り人となった。

その他キーワード

渡り人 (わたりびと)

マルガリード王国における、異世界から来た人間。渡り人の顕現は国に安寧と幸福を招き、渡り人が国にいる限り、その幸福が続くと伝えられている。それは、異世界からもたらされる豊富な知識や技術が国の繁栄に寄与するため。その存在は貴重なものとして国の保護対象となっており、国王への謁見が許されるほか、その後も丁重に扱われることが約束されている。一番新しい記録では、150年前にマルガリード王国の隣国のエスカヤ王国に現れたことが文献に記されている。また、渡り人は世にただ一人といわれており、同時に複数存在することはない。この世界では、どの国においても黒髪、黒い瞳を持つ者はいないため、変わった服装や髪、瞳の色などの外見が、渡り人と認定する一つの要因になり得る。立場と権限においては、王族と同等のものとなっている。

クレジット

原作

如月 美樹

キャラクター原案

蔦森 えん

書誌情報

私この度、王国騎士団独身寮の家政婦をすることになりました 全7巻 KADOKAWA〈フロース コミック〉

第1巻

(2020-02-05発行、 978-4040644578)

第2巻

(2020-07-03発行、 978-4040648118)

第3巻

(2020-12-04発行、 978-4046800688)

第4巻

(2021-05-01発行、 978-4046804259)

第5巻

(2021-10-05発行、 978-4046808271)

第6巻

(2022-03-04発行、 978-4046812698)

第7巻

(2022-08-05発行、 978-4046816436)

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