緋色の椅子

緋色の椅子

『夏目友人帳』で知られる緑川ゆきの連載作品。中世ヨーロッパをモチーフにした架空のファンタジー世界を舞台に、幼なじみのルカリアが「国王に即位する」と告げて貧しい村から姿を消す。主人公のセツは彼を追ううちに、王家に隠された禁断の秘密にせまっていくミステリアスファンタジー。白泉社「LaLa DX」2002年1月号から2004年7月号まで連載。

正式名称
緋色の椅子
ふりがな
ひいろのいす
作者
ジャンル
ファンタジー
 
推理・ミステリー
レーベル
花とゆめコミックス(白泉社)
巻数
全3巻完結
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幼なじみの王位継承の謎

幼なじみのセツとルカリアは、貧しい田舎町で仲よく暮らしていた。しかしある日、ルカリアが国王の妾腹(しょうふく)の子であることが明らかになる。同時期に、王族が敵対するバジ一族によって次々と殺害される事件が起こる。唯一の王族の血を引くルカリアは、王位継承のため王都へ招かれ、二人は離れ離れになってしまう。それから5年後、セツは元気なルカリアの姿を一目見ようと王都を訪れるが、そこで「陛下」として振る舞っていたのは、ルカリアとはまったく似ていない別の男性だった。驚くセツに対し、その男性は「自分は偽物であり、本物のルカリアは行方不明だ」と衝撃の事実を告げる。セツは偽物の陛下の協力を得て、本物のルカリアを探す旅に出る決意をする。

玉座を守る青年の秘密

偽りの国王として玉座を守る青年は、セツとルカリアの故郷の村の近くに住み着いていた元浮浪孤児である。彼は、ルカリアが王都へ向かう途中で拾われたが、その道中でバジ一族の差し金と思われる賊に襲撃された。その際、重傷を負ったルカリアをその場に残し、一人で逃げ出してしまったという秘密を抱えている。その後、唯一真実を知る国王の世話役、カズナの頼みを受け、ルカリアだと偽って国王として振る舞うことになった。彼自身も、国に謀反を企てたとしてバジ一族に村を襲われ、命からがら逃げ出したという壮絶な過去を持つ。短い時間ではあったが、ルカリアには深い恩義を感じており、彼が戻ってくるまで玉座を守り続けることを固く誓っている。

ルカリア失踪の手がかりを握る人物たち

セツはルカリアの生存の手がかりを追ううちに、彼の母親がかつて「ヨダカ」と呼ばれた元女剣士であったことを突き止める。そんな中、ヨダカの元同僚であり親友のキラと出会う。キラもルカリアの行方を案じ、セツに捜索を依頼するが、どこか秘密を抱えている様子を見せる。一方、玉座を狙うバジ家の地頭、ナギもルカリアに関して何か知っているような言葉を口するが、敵対関係にあるため、セツはなかなか接近できない。すると、かつてバジ家の刺客であり、現在は一族への敵討ちのために修行を積むドリィ・ジンが、ルカリア探しの協力を申し出る。誰が味方で誰が敵なのかわからないまま、事態は緊迫し、国内では反乱が勃発。セツと偽物の陛下は、絶体絶命の窮地に追い込まれていく。

登場人物・キャラクター

セツ

小さな貧しい村「ニオルズ」で生まれ育った少女。活発な性格で剣術にも優れている。短い髪とさっぱりとした物言いから、初対面の人には少年と間違われることも少なくない。幼なじみのルカリアを心から慕っており、彼が国王となるために離れ離れになってからも、ずっと再会を願い続けている。王都へ向かう旅費を稼ぐため、剣術大会で賞金稼ぎをしていたほど、その思いは強い。考えるより先に行動するタイプで、その真っすぐな行動力が、行き詰まった状況を打開することも多い。

ルカリア

小さな貧しい村「ニオルズ」で生まれ育った少年。セツの幼なじみ。平穏な日々を過ごしていたが、ある日突然、王都からやって来た国王の世話役、カズナに「王家の血を引く最後の一人」だと告げられる。国王に即位するため村を離れることになるが、その途中、敵対するバジ家の刺客と思われる者に襲撃され、行方不明となってしまう。セツには伝えていなかったが、幼い頃から母親に、玉座を狙う卑劣なバジ家の話を聞かされており、バジ一族に対して強い恐怖と怒りを抱いていた。

書誌情報

緋色の椅子 全3巻 白泉社〈花とゆめコミックス〉

第1巻

(2002-12-05発行、978-4592172987)

第2巻

(2004-01-05発行、978-4592172994)

第3巻

(2004-09-04発行、978-4592173007)

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