王の獣 掩蔽のアルカナ

王の獣 掩蔽のアルカナ

藤間麗の代表作の一つ。同じく代表作である『黎明のアルカナ』の世界観を継承している。人間と獣の特性を持つ「亜人」が差別される世界を舞台に、亜人の少女、藍月が弟を殺されたことに復讐するため、男装し第四皇子・天耀の「従獣」として皇宮に潜入する物語。当初は天耀への暗殺を企てた藍月だが、第三皇子・江凱との対立や皇位継承を巡る陰謀に巻き込まれ、同時に天耀の真の姿を知ることで、心境に変化が生じていく。この作品はファンタジー要素を含む宮廷ロマンスで、「アルカナ」と呼ばれる特殊能力や種族間の対立が特徴となっている。人間が支配者として君臨し、亜人を従属させる社会制度が確立された世界で、皇宮には皇子に仕える「従獣」という制度が存在する。小学館「Cheese!」2019年3月号から2025年3月号まで連載。

正式名称
王の獣 掩蔽のアルカナ
ふりがな
おうのけもの えんぺいのあるかな
作者
ジャンル
ファンタジー
レーベル
フラワーコミックス(小学館)
巻数
既刊18巻
関連商品
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作品の概要

基本情報

藤間麗の代表作の一つ。同じく代表作である『黎明のアルカナ』の世界観を継承している。

要旨と舞台設定

舞台は人間と獣の特性を持つ「亜人」が人間から差別される世界。亜人の少女、藍月が弟を殺されたことに復讐するため、男装して第四皇子・天耀の「従獣」として皇宮に潜入することから物語は始まる。

ストーリー展開

藍月は当初、弟の敵と考えていた天耀への暗殺を企てていた。だが、第三皇子・江凱との対立や皇位継承を巡る陰謀に巻き込まれ、さらに天耀の真の姿を知ることで、次第に心境に変化が生じていく。

ジャンル的特徴と位置づけ

本作はファンタジー要素を含む宮廷ロマンスで、「アルカナ」と呼ばれる特殊能力や種族間の対立が物語の重要な要素となっている。

作品固有の表現技法と特徴

作中では、藍月の心理描写と行動を通じて、亜人差別や身分制度、復讐と赦しといったテーマが描かれる。また、皇宮内の権力闘争や陰謀が複層的に展開される。

世界観の構築と設定

世界設定として、人間が支配者として君臨し、亜人を従属させる社会制度が確立されている。皇宮では皇子に仕える「従獣」という制度が存在し、これが物語の重要な鍵を握る要素となっている。

連載状況

小学館「Cheese!」2019年3月号から2025年3月号まで連載。

あらすじ

「亜人」と呼ばれる半人半獣の種族が人間に支配され、奴隷のように扱われている世界。生まれつき異能力を持っていたことで、皇族の男子に仕える「従獣」という職務に着いた亜人の少年、胡-蘇月は、皇宮内で何者かに殺されてしまう。蘇月の双子の姉、胡-藍月は弟の敵を討つため、男装して武勲を立て、かつて弟が仕えた第四皇子、天耀の従獣となる。天耀を弟の敵と信じていた藍月は彼を暗殺しようとするが、天耀は弟を殺した首謀者ではなかった。それどころか、天耀は皇宮内での後継者争いに巻き込まれて蘇月が殺されたと思っており、彼の死にに責任を感じて悲しんでいるほど心の優しい人物だった。天耀は、藍月も何者かに殺害されるのではないかと不安になっていたが、彼女の覚悟が強いことを知り、自分の兄を敵に回してでも蘇月を殺した真犯人を突き止めると約束する。始めは皇族のことを嫌っていた藍月も、天耀のことを次第に信頼するようになっていくのだった。

登場人物・キャラクター

胡-藍月 (こ らんげつ)

「亜人」と呼ばれる半人半獣の種族の少女。白い髪に、犬や猫のような尖った耳を持つ。双子の弟、胡-蘇月が皇宮内で何者かに殺害されたことで復讐を決意。異能力は何も持っていないが、女であることを隠して武勲を立て、第四皇子、天耀の従獣として参内することに成功する。かつて弟が仕えた天耀こそが真犯人だと考え、彼を暗殺しようとするが、天耀に仕えるうちに首謀者は別にいることを知る。

天耀 (てんよう)

胡-藍月が仕える男性。第四皇子。亜人が人間に支配されている中で、人間でありながら亜人のことを差別しない、心優しく清廉潔白な性格の持ち主。かつて自分の従獣だった胡-蘇月が何者かに殺されたことを悲しみ、皇族の名誉のためにその事件の犯人が追及されなかったことに憤りを覚えている。事件の犯人を突き止めることが皇室の清浄化にもつながると考え、藍月に協力しようとする。

関連

黎明のアルカナ (れいめいのあるかな)

藤間麗の代表作で、後の作品『王の獣~掩蔽のアルカナ~』とは世界観を共有している。舞台は、人間と亜人が共存し、長年にわたって争いを繰り広げている小さな島にある二つの国。政略結婚によって、敵国であるベルク... 関連ページ:黎明のアルカナ

書誌情報

王の獣 18巻 小学館〈フラワーコミックス〉

第1巻

(2019-09-26発行、978-4098706273)

第2巻

(2019-09-26発行、978-4098706280)

第3巻

(2020-01-24発行、978-4098707980)

第4巻

(2020-06-10発行、978-4098710027)

第5巻

(2020-09-25発行、978-4098710805)

第6巻

(2021-02-25発行、978-4098712526)

第7巻

(2021-06-25発行、978-4098713226)

第8巻

(2021-10-26発行、978-4098715114)

第9巻

(2022-02-25発行、978-4098715763)

第10巻

(2022-06-24発行、978-4098716456)

第11巻

(2022-10-26発行、978-4098718382)

第12巻

(2023-03-24発行、978-4098718955)

第13巻

(2023-07-26発行、978-4098722532)

第14巻

(2023-12-26発行、978-4098724499)

第15巻

(2024-04-25発行、978-4098726332)

第16巻

(2024-08-26発行、978-4098727612)

第17巻

(2025-02-26発行、978-4098730124)

第18巻

(2025-07-25発行、978-4098730926)

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