概要・あらすじ
父親の仕事の都合で花木桃子が転入した聖アリス学園は、別名「聖アリス帝国」と呼ばれる一風変わった学園だった。学園では「女王」と呼ばれる生徒会長を頂点に、特別待遇の生徒が「貴族」と称し校則も守らず我が物顔にふるまっている。一般生徒は市民と呼ばれており、貴族に口答えさえ許されない。花木桃子は、生徒会わいろ事件、女王暗殺未遂事件など、怪盗ゼロとともに荒唐無稽な事件に巻き込まれていく。
登場人物・キャラクター
花木 桃子 (はなき ももこ)
父親の仕事の都合で両親がドイツに転勤することになり、聖アリス学園に転校してくる。貴族に口答えするなど、活発で明るい性格。貴族相手に盗みを働く怪盗ゼロの正体が気になり、恋をしはじめている。
大和 火美子 (やまと ひみこ)
聖アリス学園の生徒会会長で最高権力者。別名、女王陛下(クイーン)。貴族や校長より権力を持つ。暗殺計画で命を狙われる。
大庭 吉子 (おおば きちこ)
図書館の裏にいるタロットカード好きの生徒。花木桃子の身の上を言い当て、学園に起こる大事件、恋の予感などを予言する。別名、「占い師のおばば」。
怪盗ゼロ (かいとうぜろ)
黒いマスクに黒いマントがトレードマークの少年。貴族をターゲットに貴重品だけを盗むため、一般生徒には「弱い者の味方」と人気があるが正体は不明。ナイフ投げが得意。盗んだ後は赤字で「0」と書かれた白紙の答案用紙を残して行く。学校を憎んでおり復讐を企んでいる。花木桃子と出会ったとき、女性の写真が入ったロケットを落としていく。
変化 薫 (へんげ かおる)
演劇部部長でミス聖アリス学園。長い巻き毛に黒いカチューシャをしている。花木桃子を演劇部にスカウトする。怪盗ゼロと同じ場所をケガしていることがあった。
木戸 次郎 (きど じろう)
一味を引き連れて、クラブに殴り込みをかけ、キャプテンを打ち負かして部具やカップなどを奪う。スポーツ万能でケンカに強い。常に右目に眼帯を付けた海賊の格好をしている。別名、学園の荒らし屋。正義感があり、危機に陥った花木桃子を助けにくる。元貴族。女王に惜しい男と呼ばれている。 本名の木戸次郎の名で呼ばれることは少ない。
黒魔 妖子 (くろま ようこ)
鏡文字を書き、他の生徒から魔女と噂されており貴族にも恐れられている。バラ十字魔術学校の通信教育を受けており、文化祭で魔術を披露しているとき、トランシルバニアからの留学許可が学園に届いた。
華房 良一 (はなぶさりょういち)
写真部部長。聖アリス学園治安部から指名手配された怪盗ゼロの正体を探っている生徒。ある日、怪盗ゼロの正体を見破り、写真展で発表しようとするが、花木桃子と薫の君の機転で、失敗する。
場所
聖アリス学園 (せんとありすがくえん)
絶対的権力を握る生徒会長を女王と呼び、特別待遇の優等生らが貴族と称して一般生徒を支配する、風変わりな学園。生徒数750名。別名、「聖アリス帝国」。
その他キーワード
ロケット
怪盗ゼロが落としたものを花木桃子が拾った。ペンダントになっており、ロケットには女性の写真が入っている。写真の女性は怪盗ゼロの姉。
貴族 (きぞく)
『聖アリス帝国』の用語。成績が学年で10番以内、スポーツ芸術部門で才能を発揮、寄付金学が多いなど、何らかの形で学園に貢献した生徒だけがなれる。制服を着ていれば、身分の証として「優」のバッチをつけており、アクセサリーの使用許可、掃除当番の免除、校内施設の優先使用などの特権がある。