聖戦士ダンバイン

聖戦士ダンバイン

テレビアニメ『聖戦士ダンバイン』のコミカライズ作品。異世界と地上を舞台にし、ファンタジー色を前面に押し出した世界観。異世界に召喚されたショウ=ザマが、広がり続ける戦闘を止めるために、仲間とともに奮闘する姿が描かれている。原作は富野由悠季。

正式名称
聖戦士ダンバイン
ふりがな
せいせんしだいばいん
原作者
富野 由悠季
作者
ジャンル
ロボット
関連商品
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概要・あらすじ

地上でバイクに乗っていたショウ=ザマは、前触れもなく異世界「バイストン=ウェル」に召還されてしまう。突然の出来事にショウは混乱するが、召喚された先にいたドレイク=ルフトに保護され、地上に帰してもらうことを条件に、ドレイクの手伝いをすることにした。ドレイクの協力者であるショット=ウェポンが開発した人型の巨大ロボット・オーラバトラーに搭乗しての偵察中に、ショウはドレイクと敵対するマーベル=フローズンから「ドレイクに手を貸さないように」と説得される。

バイストン=ウェルに来たばかりのショウは、判断ができずにマーベルの説得を拒否する。やがて、その後のドレイクたちの行動や、ドレイクの娘のリムル=ルフトから話を聞いて反ドレイク側につくことを決める。

そして戦闘の混乱に乗じてドレイクの領地から脱出したショウは、マーベルたちと合流し、以降はドレイクと敵対する陣営の主力として戦っていくのだった。

登場人物・キャラクター

ショウ=ザマ

地上からバイストン=ウェルに召喚された男性。性格は強気で、やや好戦的な面もある。オーラ力が非常に高く、「聖戦士」とも呼ばれる。オーラバトラー「ダンバイン」のパイロットを務める。最初は地上に帰してもらうためにドレイク=ルフトに協力していた。しかし、マーベル=フローズンやリムル=ルフトの説得、ドレイクとその配下の行動などを見てドレイクから離反し、ドレイクの野望を止めるために、マーベルたちに協力を申し出る。 反ドレイク側についた後もダンバインで数々の戦果を上げ、シーラ=ラパーナから新型のオーラバトラーであるビルバインを受け取ると、戦力の主軸として多くの強敵と戦っていく。

チャム=ファウ

ショウ=ザマと一緒に行動するフェラリオ。単身、敵地に忍び込んだり、ショウと一緒にオーラバトラーに乗り込んだりしている。またショウやニー=ギブンなどにも、言いたいことを言う勝気な性格。

マーベル=フローズン

ショウ=ザマより前に地上からバイストン=ウェルに召喚された女性。ドレイク=ルフトと戦うニー=ギブンに協力しており、オーラバトラー「ダーナ=オシー」のパイロットを務める。状況がよくわかっていないショウを説得し、ショウがドレイク側から自分たち側に来た後は、コンビを組んで戦うことが多くなる。エイブからオーラバトラー「ボチューン」を受け取るとボチューンに乗り、ショウがビルバインに乗るようになるとダンバインのパイロットとなる。

ニー=ギブン

ドレイク=ルフトに敵対するロムン=ギブンの息子。オーラシップのゼラーナを拠点に、マーベル=フローズンを始めとする多くの人間と協力して戦っている。ドレイクの娘であるリムル=ルフトとは両想いの間柄で、戦闘中でも互いの無事を祈っている。

エレ=ハンム

バイストン=ウェルにある「ミの国」の国王ピネガン=ハンムの娘。ドレイク=ルフトがミの国を攻めて来る前に、ピネガンの命令で、祖父フォイゾンが治めるラウの国へ脱出する。そしてラウの国もドレイクに攻められ、フォイゾンが死亡すると、ラウの国の指導者となる。その後はオーラシップ「ゴラオン」に搭乗して自ら戦闘の指揮を執る。 ジャコバによって地上に追放された後は、協力関係にあったトルストールと互いに惹かれあう。

シーラ=ラパーナ

バイストン=ウェルにある「ナの国」の女王。新型のオーラバトラーであるビルバインをショウ=ザマに送る。そしてショウたちの考えと心構えを聞いて、支援することを約束。自分もオーラシップ「グラン=ガラン」に乗って戦闘を指揮する。ジャコバによって地上に追放された後は戦闘の指揮を執り、イギリスのエリザベス女王から支援を得るなど、さまざまな面で活躍する。

ドレイク=ルフト

バイストン=ウェルにある「アの国」の地方領主を務める男性。非常な野心家で、ショット=ウェポンが作ったオーラバトラーを使って、バイストン=ウェル全土の制圧に乗り出す。シルキー=マウに命令して、オーラバトラーを動かせるだけのオーラ力を持つ人間を、地上から召喚させた人物でもある。戦力の拡大により多くの国に進攻。 ジャコバによって地上に追放された後は、オーラシップのウィル=ウィプスを拠点に、地上でも戦闘を続ける。

リムル=ルフト

ドレイク=ルフトの娘。立場上では敵対しているニー=ギブンとは両想いの間柄で、常にお互いの無事を祈っている。父親がやっていることを悪と認識しており、ニーと一緒に戦うよう、ショウ=ザマに説得する。

ルーザ=ルフト

ドレイク=ルフトで妻。リムル=ルフトの母親。ドレイクをサポートする傍ら、裏ではビショット=ハッタとつながっている。ビショットが自分の思い通りに行動するように扇動する。

バーン=バニングス

ドレイク=ルフトに従う男性。騎士道を重んじているが、冷酷な性格をしており、敵対する者には非戦闘民であろうと容赦がない。ショウ=ザマの裏切り以降、ショウに辛苦を舐めさせられることが多くなり、徐々に立場を失う。搭乗機はドラムロやビランビー、レプラカーン。

黒騎士 (くろきし)

兜と鎧をまとった男性。ドレイク=ルフトのもとで戦う。ジャコバによって地上に追放された後は、ビショット=ハッタに協力する。搭乗機はズワースやガラバ。ショウとの戦いでオーラ力が上がりすぎた結果、ガラバをハイパー化させた。その正体はバーン=バニングスであり、ショウ=ザマに復讐するために、ショウを狙い続ける。

トッド=ギネス

地上人の男性。ショウ=ザマと同時期にバイストン=ウェルへ召喚された。地上ではアメリカ空軍のパイロットをしており、バイストン=ウェルではドレイク=ルフトに協力して、ダンバインのパイロットを務める。ショウにライバル意識を持ち、ショウが反ドレイク側についた後は、戦場でショウと出会うと、執拗にショウを狙う。 ジャコバによって地上に戻された後もショウと敵対し、高まったオーラ力によって、ライネックをハイパー化させる。

トカマク

地上人の男性。ショウ=ザマと同時期にバイストン=ウェルへ召喚された。ダンバインのパイロットを務めたが、ギブン領地を偵察中に遭遇したニー=ギブンによって撃墜される。

ショット=ウェポン

地上人の男性。カリフォルニア出身で、ドレイク=ルフトに協力している。ロボット工学の権威で、オーラバトラーの開発者。つぎつぎと強力なオーラバトラーを生み出す。ジャコバによって地上に戻された後は、オーラシップのスプリガンで、部下のミュージィ=ポーとともに、絶体絶命のビショット=ハッタの救援に駆けつける。

ミュージィ=ポー

ショット=ウェポンの部下の女性。ビランビーやブブリィに搭乗し、ショウ=ザマやマーベル=フローズンを苦しめる。

ガラリア=ニャムヒー

ドレイク=ルフトに従い、オーラバトラーのパイロットを務める女性。バイストン=ウェルにある「アの国」に攻め込んだ戦闘で、オーラ力の上がったショウ=ザマとともに、地上に飛ばされてしまう。搭乗機はバストール。

ビショット=ハッタ

バイストン=ウェルにある「クの国」の国王。ドレイク=ルフトと同盟関係を結び、裏ではルーザ=ルフトとつながっている。オーラシップ「ゲア=ガリング」に乗って戦闘の指揮を執る。ジャコバによって地上に追放された後は、ドレイクに協力する振りをしつつ、彼を利用して、自分が地上を制圧できるように動く。

ジェリル

バイストン=ウェルへ召喚された地上人の女性。好戦的な性格で、バイストン=ウェルにある「ラウの国」を攻めた時は、ラウの国王であるフォイゾンを倒すなど、数々の戦功をあげる。ジャコバによって地上に戻された後は1人でショウ=ザマを狙うが、ショウやマーベル=フローズンによって追い詰められる。絶体絶命の状況でオーラ力を制御できなくなり、レプラカーンをハイパー化させる。

ゼット=ライト

カラバを作った地上人。黒騎士と協力して戦う。搭乗機はブブリィ。ショウ=ザマを黒騎士に任せ、自分はシーラ=ラパーナを狙い、グラン=ガランに大打撃を与える。

シルキー=マウ

地上から地上人を召還したフェラリオ。ドレイク=ルフトに捕獲され、ドレイクの命令のままに召喚した。ショウ=ザマやトッド=ギネスなど、多数の人物をバイストン=ウェルに召還する。

ジャコバ

強大な力を持つフェラリオ。協力を求めて来たショウ=ザマたちに対して、事情を理解するが、干渉することを拒む。そのまま情勢を静観していたが、戦いが激化することに業を煮やして、オーラバトラーやオーラシップ、それに関わる者すべてを、バイストン=ウェルから地上へ追放する。

トルストール

地上の中央政府軍の男性。突然現れたオーラシップ「ゴラオン」との和平交渉のために派遣された特使。エレ=ハンムに好意を持つ。

場所

バイストン=ウェル

海と大地の間にあるといわれる異世界。地上とは自由に行き来はできない。自然豊かで、「アの国」「クの国」「ナの国」など多くの国が存在する。また妖精のような姿をしたフェラリオが住む国もある。

その他キーワード

オーラ力

人間なら誰でも持つといわれる力。オーラバトラーを動かすのに必要。地上の人間の方が、バイストン=ウェルの人間よりオーラ力が強い傾向にある。

フェラリオ

不思議な力を持つ妖精に似た種族。バイストン=ウェルに住む人間である「コモン」とは不干渉を保ち、自分たちの国の周りに結界を張っている。フェラリオの中にも「ミ=フェラリオ」「エ=フェラリオ」といった区別があり、チャム=ファウはミ=フェラリオ、シルキー=マウとジャコバはエ=フェラリオにあたる。

オーラバトラー

人型の巨大ロボットの総称。昆虫に似た外見をしている。動かすにはオーラ力が必要で、オーラ力が強いほど強力な攻撃を繰り出せる。また核爆発にも耐えられる強力なバリアを持つ機体もある。

オーラシップ

バイストン=ウェルで使われる戦艦の総称。グラン・ガラン、ゴラオン、ウィル=ウィプス、ゲア=ガリングはサイズが非常に大きいため、「超ド級オーラシップ」に区分される。

ハイパー化

オーラマシンを覆うオーラバリアが実体化して巨大化する現象。搭乗者の憎しみや苦しみなど負の感情により、オーラ力が制御できないほど高まった結果、生じる。巨大化したオーラマシンは攻撃力が跳ね上がる。

ダンバイン

ショット=ウェポンが開発したオーラバトラー。全部で3機製造され、ショウ=ザマ、トッド=ギネス、トカマクが搭乗。剣による直接攻撃を主体しているが、左腕には銃火器も持つ。ショウがビルバインに乗るようになってからは、マーベル=フローズンがショウの代わりに搭乗する。

ビルバイン

ナの国で開発された新型オーラバトラー。変形機能を持ち、あらゆる面でダンバインを凌駕する性能を持つ。シーラ=ラパーナからショウ=ザマに託され、ショウの愛機となる。剣による攻撃のほかに、ライフルや背中にある2門の銃火器など、距離を問わず戦えるのが特徴。

レプラカーン

ドレイク=ルフトの軍が使用するオーラバトラー。パワーアップしたダンバインと同等の出力がある。おもな搭乗者はバーン=バニングスやジェリル。ジェリルによってハイパー化し、ショウ=ザマのビルバインを追い込む。

ガラバ

ゼット=ライトが作った機体。戦闘機に大型の大砲や機関砲を装備させ、推進部も巨大化している。高機動と高火力を誇り、パイロットの黒騎士の技量と相まってショウ=ザマのビルバインを苦しめる。さらに黒騎士のオーラ力によってハイパー化も果たした。なお、人型でないため、オーラバトラーには区分されない。

ライネック

黒騎士やトッド=ギネスが搭乗するオーラバトラー。2本の角と背中にある2つのバーニアが特徴。トッドはビショット=ハッタの救援に来た時に、ライネックをハイパー化させた。

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