概要・あらすじ
西暦2055年、シェルターなどに使われる予定であった「生命反応のある有機体を通さない」見えない膜の実験事故によって、花井沢町は外界から隔絶されてしまう。生きているものは外には行けず、誰も中に入れないこの町に暮らす人々は、それぞれの日常を生きていく。
登場人物・キャラクター
市川 希 (いちかわ のぞみ)
「第1号」「第7号」「第8号」に登場。花井沢町に暮らす女性。外の世界の男性・総一郎と付き合っている。
エマ
「第2号」に登場。花井沢町に暮らす女子中学生。事故が起こった年に生まれ、外の世界を知らない「後世代」。2人ともアイドルファン。
曽部 (そべ)
「第3号」に登場。花井沢町に暮らす少年。泥棒を見つけ、町内の自警団活動に参加する。
男子小学生三人組 (だんししょうがくせいさんにんぐみ)
「第4号」に登場。花井沢町に暮らす悪ガキ三人組。ある日「秘密基地」の廃屋で少女2人がキスをしているところを目撃する。
タカちゃん
「第5号」に登場。花井沢町に暮らす青年。事故後に生まれた「後世代」。ファッション好きで、コーディネートの自撮りをSNSにアップすることを日課としている。SNS上では、「都内の大学生」を自称。
春樹 (はるき)
「第6号」に登場。花井沢町に暮らす18歳の少年。10歳くらいの頃から、コバシさんという女性に付きまとわれている。
場所
花井沢町 (はないざわちょう)
2055年5月15日、シェルターや刑務所などに使われる予定であった「生命反応のある有機体を通さない」見えない膜の実験中事故を起こし、外の世界から隔離されてしまっている。透明な膜に隔てられている範囲は花井沢市花井沢町1丁目から2丁目あたり一帯。生物以外の行き来は可能なため、必要物資は外から配給されている。 また、ネット回線や電波は遮断されていないため、外の世界との通信も可能。中の住人は、国から給付金や慰謝料が支払われているほか、ネットを介したデータ入力など在宅の仕事や、中のゴミ集めなどで生計を立てている。事故前に生まれた「前世代」と、事故後に生まれ外の世界を知らない「後世代」が暮らしている。