若林くんが寝かせてくれない

若林くんが寝かせてくれない

音井れこ丸の代表作の一つで、同じく代表作である『おじさんとマシュマロ』と世界観を共有している。高校を舞台に、つねに寝不足の高校教師、須住が学校の隙間時間に昼寝をしようとするものの、担任クラスの女子生徒、若林郁乃に邪魔される様子をコミカルに描いた睡眠ラブコメディ。双葉社「漫画アクション」2015年4/21号から2018年1/16号まで連載の作品。

正式名称
若林くんが寝かせてくれない
ふりがな
わかばやしくんがねかせてくれない
作者
ジャンル
ラブコメ
 
青春
レーベル
アクションコミックス(双葉社)
巻数
全5巻完結
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寝不足先生と暴走女子生徒のラブコメディ

つねに寝不足の中年教師、須住と、行動力に満ちた無表情の女子生徒、郁乃による学園ラブコメディ。昼休みやテストの合間など、なんとか睡眠をとろうとする須住が、恋心から暴走する郁乃のアプローチによって睡眠を妨害される様子がコミカルに描かれる。行き過ぎたアプローチから、添い寝や膝枕といったシチュエーションに発展することもあり、登山中に遭難した際には裸で暖を取り合うなど、セクシーな描写も盛り込まれている。また、郁乃の恋敵として、学生時代から須住を慕っていた教育実習生の西宮宝子も登場し、須住を巡る駆け引きが彼の睡眠時間を奪いながらコミカルに展開される。

郁乃の全力暴走アタック

郁乃は、常識を超えたシュールな行動をしばしば見せる。郁乃は大胆不敵で、ある日、女子生徒が更衣室として使う教室で須住が居眠りしているのを見つけると、ためらうことなく彼の机に登り、目の前で服を脱ぎ始めるという驚くべき行動に出る。また、食事中に須住が眠り込むと、彼の箸に噛み付いたり、立ったまま寝ている須住をベッドに誘導し、わざと押し倒されるなど、常識では考えられないアプローチを繰り返す。郁乃の予測不可能な行動と、常識を逸脱した愛情表現こそが、彼女の最大の魅力となっている。

新任教師は魅力的な多汗症

教育実習生の宝子は、須住が教鞭を執る高校の卒業生であり、在学中から彼に強いあこがれを抱いていた。新任教師として母校に赴任することになった宝子は、美しい容姿と抜群のスタイルを持ちながらも、異常なほどの汗っかきという悩みを抱えている。寝汗で布団がびしょ濡れになるほどで、須住と肩が触れ合うだけで緊張から大量の汗をかいてしまう。そのため、スーツやTシャツが汗で濡れ、下着が透けて見える場面も多く描かれ、郁乃とは異なるセクシーな魅力が際立っている。

登場人物・キャラクター

須住 (すすむ)

高校で教鞭を執る中年男性。その温和な人柄から、生徒たちに深く敬愛されている。もじゃもじゃの天然パーマで、ふっくらとした体型をしている。となりに住むカップルが毎晩ハッスルしているため、つねに睡眠不足に悩まされている。そのため、授業の合間や昼休みなどのわずかな時間を見つけては、睡眠を貪るように取っている。平均睡眠時間はわずか2時間。しかし、寝ようとするたびに担任するクラスの女子生徒、郁乃が現れ、いつも彼女に睡眠を妨害される日々を送っている。睡眠不足を解消するために日光浴を欠かさない須住は、睡眠中も本能的に光を求めて動いてしまうという奇妙な習性を持つ。「嫌なことがあっても寝て起きたら忘れる」という信条を持ち、つねに穏やかな笑顔を絶やさない。その優しさに惹かれる生徒は多く、郁乃や宝子のように、密かに須住に思いを寄せる者もいる。

若林 郁乃 (わかばやし いくの)

高校1年生の女子。須住が担任するクラスに在籍している。ふだんはクールで表情が乏しいものの、時おり大胆で予測不可能な行動を見せる一面も持つ。教師の須住に好意を抱いており、休み時間や放課後には、ストーカー行為と見紛うほどの積極的なアプローチを繰り返している。その結果、須住の貴重な睡眠時間を奪うことになっている。実は、郁乃は高校入学前から須住と面識があり、中学時代の受験シーズン中に精神的に不安定だった際、電車内で須住に寄りかかって眠ってしまったことがある。また、郁乃自身は覚えていないものの、幼少期に家出した際にもバス停で須住と出会っており、バスを乗り間違えた彼女を優しく助けてもらった過去がある。須住に恋心を抱くもう一人の女子生徒、宝子は、郁乃を恋敵として敵視しており、出会うたびに胸をもみしだくという独特な嫌がらせを繰り返している。

西宮 宝子 (にしみや ほうこ)

大学4年生の女性。年齢は21歳。須住が教鞭を執る高校の卒業生で、現在は母校に教実習生として戻ってきた。高校在学中から須住に密かに恋心を抱いており、卒業を機に告白するも、あいにく須住は居眠りをしていたため、告白のことを覚えていない。教育実習の初日、緊張のあまり「須住先生の彼女です」と自己紹介し、恥ずかしい思いをしたことがある。その後、実習期間を終え、正式に教師として赴任したあとも、須住への思いは変わっていない。そのため、同じく須住に思いを寄せる郁乃からは激しい敵意を向けられている。美人でスタイルも抜群、性格も優しいが、多汗症という悩みを抱えており、緊張すると滝のような汗をかいてしまう。

書誌情報

若林くんが寝かせてくれない 全5巻 双葉社〈アクションコミックス〉

第1巻

(2016-01-25発行、978-4575847475)

第2巻

(2016-08-27発行、978-4575848427)

第3巻

(2017-03-28発行、978-4575849509)

第4巻

(2017-08-28発行、978-4575850253)

第5巻

(2018-02-28発行、978-4575851113)

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