概要・あらすじ
約3万8000年前の旧石器時代。ハジメ族の少年ベベは、幼なじみの少女オガと一緒に狩りをしていた。巨大なマンモスを仕留めた二人は大喜び。以前ならベベは、オガに抱きついてはしゃいでいただろう。しかし最近はオガの体に触れると、股間は熱くなるし、なんだかモヤモヤして嫌な気持ちになるのだ。村に帰り、ベベは兄貴分のオシバに、最近のモヤモヤについて相談した。オシバが言うには、それは「性欲」というもので、獣同然になってしまう者もいるという。その日の夜、オガはベベを「バッテン木」という、「×」印が刻まれた巨木の前に連れていく。オガは、最近ベベがよそよそしいことをさみしく思っていた。また、自分たちが死んだら何も残らないことにも、さみしさを感じていたという。そこで「バッテン木」に「自分たちがいた」という証拠を残せば、ずっとあとになってもわかるし、さみしくなくなるのでは、とオガは提案した。「村のみんながいた証拠になる」とベベは同意するが、オガはその言葉を否定する。そうではなくて、「ベベと二人だけの証拠が欲しい」と照れ笑いをしながら振り向くオガ。その姿を見たベベの胸は「土器土器(ドキドキ)」と高鳴る。それは獣っぽい性欲ではなく、初めて感じる優しい感情だった。二人は、「×」印の隣に、ハート印を刻んだ。それは、人類史上初めての「恋」が発見された瞬間であった。
登場人物・キャラクター
ベベ
旧石器人で、ハジメ族の少年。14歳。優しく穏やかな性格で、長い黒髪を後ろで結んでいる。幼なじみのオガの近くにいると「土器土器(ドキドキ)」するという「謎の感覚」に悩む。創意工夫する力があり、マンモス肉を初めて焼き、ハジメ族に「料理ブーム」をもたらした。オガに助けられてばかりの自分に嫌気が差し、一人前になるためにテドの特訓を受ける。
オガ
旧石器人で、ハジメ族の少女。15歳。明るくて元気な性格で、ヒョウの毛皮とロングヘアーがなじみ。幼馴染のベベに構うのが大好きで、すぐに抱きつく癖がある。ある日急によそよそしくなったベベに不審を抱く。しかし、ベベ同様、少しずつ「土器土器(ドキドキ)」するという「謎の感覚」がわかるようになる。
オシバ
旧石器人で、ハジメ族の少年。18歳。面倒見のよい力持ちで、頼りがいがあるベベの兄貴分。その一方で、ガサツで少々間が抜けているところもある。
トリア
旧石器人で、ハジメ族の少女。18歳。ハジメ族一の狩人で、熊と三日三晩闘って倒したこともある強者。しっかり者で、オガの姉貴分。ただし、狩りのこと以外ではあわてんぼうなところがあり、オシバによくからかわれる。
テド
ハジメ族で暮らす旧人。元は「ムカシ族」という部族で、北の方に住んでいたらしい。全身毛むくじゃらで、オラウータンのような外見だが、IQ180の天才。言葉はたどたどしい。
ハジメ・ハジメ
ハジメ族の族長。白髪と白いあごひげ、口ひげが特徴の小柄な老人。毛皮の数の確認、仕掛けの確認、石材の切り出しなど、あらゆる村の仕事の采配に忙しい。子供っぽいところがあり、若い世代にからかわれ、いじけてしまうこともある。
書誌情報
はじめラブコメ オガベベ 5巻 小学館〈少年サンデーコミックス〉
第1巻
(2021-11-18発行、 978-4098507269)
第2巻
(2022-01-18発行、 978-4098508686)
第3巻
(2022-05-18発行、 978-4098511297)
第4巻
(2022-08-18発行、 978-4098512249)
第5巻
(2022-09-15発行、 978-4098512669)