概要・あらすじ
アストラギウス銀河を二分した百年戦争の末期。ギルガメス軍の兵士キリコ・キュービィーは、味方の基地を攻撃するという不可解な作戦に参加した。そこで、ギルガメス軍の最高機密であるカプセルに入った素体と呼ばれる女を目撃した彼は軍から追われることになってしまった。
逃亡の果てに辿り着いたウドの街で、キリコ・キュービィーは再び素体を見つけ、彼女の謎を探り始める。それがアストラギウス銀河の影の支配者にまでつながるとは、この時の彼は知るよしもなかった。
登場人物・キャラクター
キリコ・キュービー (きりこきゅーびー)
メルキア星出身のギルガメス軍兵士。敵味方を問わず「吸血部隊」と恐れられた通称「レッドショルダー」に所属していた。惑星リドでの作戦行動中、軍の最高機密に触れて追われる身となる。アストラギウス銀河を影で支配する存在「ワイズマン」によって産み出された、人類を越える生まれながらのパーフェクト・ソルジャー「異能生存体」だった。
フィアナ
ギルガメス軍が開発したパーフェクト・ソルジャー、ファンタム・レディ。軍では「素体」と呼ばれ、キリコ・キュービィーは「フィアナ」と呼んでいる。覚醒前にキリコ・キュービィーを見てしまったため、彼の存在が刷り込まれてしまい、彼を愛するようになる。
セルジュ・ボロー (せるじゅぼろー)
秘密結社の幹部で、ファンタム・レディとイプシロンの監視役。キリコ・キュービィーを付け狙っている。
ジャン・ポール・ロッチナ (じゃんぽーるろっちな)
メルキア軍の情報将校だが更迭された後、敵であるババラントに亡命し、大佐としてキリコ・キュービィーの前に現れる。実はアストラギウス銀河を裏から操るワイズマンの「目」であり、キリコ・キュービィーとフィアナを追っていた。
ル・シャッコ (るしゃっこ)
クエント人の傭兵で、クメンでのキリコ・キュービィーの戦友。クメン内戦終結後はクエント星に戻っていたが、クエント星に現れたキリコ・キュービィーと再び行動を共にする。
ブールーズ・ゴウト (ぶーるーずごうと)
ウドを根城にするブローカー。キリコ・キュービィーをバトリングの選手に仕立てようと企んでいた。ウドの崩壊後はクメンで武器商人となり、傭兵になったキリコ・キュービィーに協力するなど、キリコ・キュービィーとフィアナに最後まで付き合った。
イプシロン
秘密結社が開発した二人目のパーフェクト・ソルジャー。フィアナを我が物にしようとしており、キリコ・キュービィーに激しい嫉妬と対抗心を抱いている。キリコ・キュービィーと幾度となく戦うが、最後に敗れる。
ココナ
ウドで暮らす戦災孤児の少女。ブールーズ・ゴウト、バニラ・バートラーとキリコ・キュービィーに関わる。キリコ・キュービィーに気があったが、彼とフィアナの関係を知って身を引く。
バニラ・バートラー (ばにらばーとらー)
メルキア軍のヘリコプターパイロット。ウドで闇商人をしている。キリコ・キュービィーに眼をつけ、そのまま行動を共にする。
その他キーワード
スコープドッグ
『装甲騎兵ボトムズ』の登場メカ。ギルガメス軍の正式主力アーマード・トルーパー。高い汎用性を誇り、地上から宇宙空間まで行動範囲は広い。キリコ・キュービィーは入隊当初から操縦していて慣れているとして、より高性能の機体が開発されているにも関わらずこの型に乗り続けている。
秘密結社 (ひみつけっしゃ)
『装甲騎兵ボトムズ』の用語。ワイズマンを信奉する組織。組織の主だった幹部は元軍人で、百年戦争終結間際に素体を奪い、ウドの治安警察を動かし、クメン内戦では反乱軍を援助するなど、影響力を行使する。
スタンディングトータス
『装甲騎兵ボトムズ』の登場メカ。ギルガメス軍の地上戦用重アーマード・トルーパーだが、秘密結社の主力機体でもある。
アーマード・トルーパー (あーまーどとるーぱー)
『装甲騎兵ボトムズ』の登場メカ。百年戦争末期にメルキア軍が最初に開発した全高4メートル前後の人型兵器。マッスルシリンダーと呼ばれる人工筋肉で稼働する。足底のローラーや履帯で高速移動が可能。 安価で大量生産しやすいが防御力は低い。通称「ボトムズ」。
スナッピングタートル
『装甲騎兵ボトムズ』の登場メカ。スタンディングトータスを原型とするパーフェクト・ソルジャー専用機。イプシロンが搭乗し、神聖クメン王国軍の戦力としてクメン内戦に参加し、「ブルーアーマード・トルーパー」と恐れられた。