概要・あらすじ
エリア11、かつて日本と呼ばれたその国に亡命し、学生生活を送るルルーシュ・ランペルージは、ある日C.C.という少女と出会い、ギアスと呼ばれる人を服従させる絶対尊守の力を手に入れた。
これにより、かねてより思い描いてたいたものの叶いようもなかった、祖国神聖ブリタニア帝国への復讐が現実的なものとなった。自分、妹、そして母親を見捨てた祖国への反逆の戦いが始まる。ルルーシュの前に立ちはだかるのは、親友・枢木スザク。
日本人でありながら名誉ブリタニア人としてブリタニア軍に入隊し、功績を上げることで中から神聖ブリタニア帝国を変え、日本の尊厳を取り戻そうとしていた。
登場人物・キャラクター
ルルーシュ・ランペルージ (るるーしゅらんぺるーじ)
エリア11の私立高校アッシュフォード学園に通う高校生で、生徒会副会長。細身で黒髪の青年。容姿端麗で女生徒からの人気は高い。聡明だがどこか達観した言動が多く、人とは一線を引いた振る舞いを取っているが、妹のナナリーを溺愛し、何事にも優先している。 出自を隠すため本名であるルルーシュ・ヴィ・ブリタニアではなく偽名を名乗ってはいるが、神聖ブリタニア帝国の第11皇子。幼少時、母マリアンヌ・ヴィ・ブリタニアが何者かの襲撃により殺害され、それを防ぐことができなかった父であり皇帝シャルル・ジ・ブリタニアを糾弾するも、人質として妹ナナリー・ヴィ・ブリタニア共々日本へ送られる。 この際、枢木スザクと出会い、親友となる。 神聖ブリタニア帝国の日本侵攻において公的には死亡したとされるが、神聖ブリタニア帝国の貴族アッシュフォード家に匿われている。ギアスを手に入れてからは、日本解放を求めるレジスタンス扇グループを中核とした黒の騎士団を結成し、学生とテロリストの首領ゼロとの二重生活を送る。 幼少期の母マリアンヌの死の真相を究明するため、ギアスを用いながら裏切り工作や奇策によってブリタニア軍を次々と破りつつブリタニア権力の中枢へと迫る。 戦況や事態の先読みが得意で、あらかじめ洗脳した敵兵を状況に応じて使い分け、危機的な状況を幾度となく切り抜けるが、それゆえ不測の事態には脆い面もある。 ナイトメアフレームの操縦、運動能力は人並み程度。大義を成すため、人を駒としか思わない残忍な作戦を躊躇なく実行するが、身近な人間の犠牲に対してはまだ躊躇い、後悔を覗かせる。 チェスが得意。
ミレイ・アッシュフォード (みれいあっしゅふぉーど)
私立高校アッシュフォード学園の学生で、生徒会長。祖父は学園の理事長。悪戯好きで、学園では彼女の発案による妙なイベントが様々に開催されている。ルルーシュ・ランペルージを匿っているアッシュフォード家の長女で、彼が神聖ブリタニア帝国の皇族であることを知る数少ない人物。 ルルーシュに秘かな好意を抱いているが、同じく好意を抱いているシャーリー・フェネットの恋路を応援する。
ヴィレッタ・ヌゥ (ゔぃれったぬぅ)
神聖ブリタニア帝国の軍人。ジェレミア・ゴットバルトの部下であり、彼同様「ブリタニア軍はブリタニア人のみで構成されるべき」という主義を掲げる純血派。ルルーシュ・ランペルージがギアスを得るきっかけとなったシンジュク事変においてギアスをかけられ、自らが搭乗していたナイトメアフレームサザーランドを彼に手渡してしまう。 ギアスを受けたことによる記憶の欠落に違和感を覚え、これを手掛かりにルルーシュへ疑惑の目を向け独自に調査を進める。 ゼロの正体に肉薄するが、シャーリー・フェネットからの思わぬ銃撃で重傷を負い失敗。昏睡していたところを扇要によって保護され、一命を取り留めるも記憶を失う。 扇は彼女を千草と名付け、やがて互いに惹かれていくこととなる。
シャーリー・フェネット (しゃーりーふぇねっと)
私立高校アッシュフォード学園の学生で、生徒会メンバー。ルルーシュ・ランペルージのクラスメイトで、彼に好意を持っており、何かと面倒を焼きたがる。優しく素直な少女。日本人である枢木スザクとも気兼ねなく交流する。 ナリタ連山攻防戦において、父ジョセフ・フェネットがゼロの作戦による土石流に巻き込まれ死亡。その後、ルルーシュがゼロであることを知りショックを受けるも、ギアスによりその事実を忘却。 ルルーシュのことも忘れ、以降初対面の人物として接することになる。
黒の騎士団 (くろのきしだん)
『コードギアス 反逆のルルーシュ』に登場する組織。反ブリタニアのレジスタンス活動を行っていた扇グループを母体に、ゼロが組織する。中核メンバーは扇グループから所属している扇 要、紅月カレン、玉城 真一郎ら。 主に日本人で構成されるため神聖ブリタニア帝国への反抗活動が目立つが、「武器を持たない全ての者の味方である」と宣言し、相手が旧日本軍であっても法で裁けない悪は断罪するとして粛清。 これにより、支持層を拡大することに成功する。ゼロの戦略により活躍を続け、他の反ブリタニア組織を吸収し、最大勢力へと成長する。
神聖ブリタニア帝国 (しんせいぶりたにあていこく)
強大な軍事力をもって世界の三分の一以上を支配するに至った、架空の大国。占領した地域を元の国名ではなく「エリア」と呼び、日本の場合はエリア11と呼称される。占領地の先住民をナンバーズと呼び、差別的な扱いが横行しているこれは、エリート主義により発生する格差が社会を活性化するという考えに元づくもので、皇帝を頂点とする絶対王政の体制がしかれている。
コーネリア・リ・ブリタニア (こーねりありぶりたにあ)
神聖ブリタニア帝国の第二皇女。クロヴィス・ラ・ブリタニアの死後は彼に代わりエリア11の総督として赴任する。高圧的で冷静な武人だが、妹ユーフェミア・リ・ブリタニアを溺愛しており、彼女には甘い。 高いナイトメアフレーム操縦技術とゼロに匹敵する戦略を併せ持ち、忠実な部下アンドレアス・ダールトン、ギルバート・G・P・ギルフォードらを従え自ら最前線に立って幾度となくゼロと対峙する。 専用ナイトメアフレームはグロースター。
紅月 カレン (こうづきかれん)
私立高校アッシュフォード学園の学生で、生徒会メンバー。学園では病弱でおとなしいお嬢様を装っているが、反ブリタニア組織の扇グループリーダー・紅月ナオトの妹で、彼の死後は自身もレジスタンス活動に身を投じる。 母は日本人だが、父はブリタニア人。日本占領後はシュタットフェルト家に引き取られ不自由のない生活をしている。カレンと同じ家で生活するためシュタットフェルト家の使用人として暮らす母を嫌悪していたが、その真意を知って以降は和解する。 高い身体能力を発揮し、ナイトメアフレームの操縦にも才能を見せる。ラクシャータ・チャウラーが開発した専用機紅蓮弐式を与えられてからは一層黒の騎士団のエースパイロットとして獅子奮迅の活躍を見せる。 当初はルルーシュ・ランペルージに対し不信感を抱いていたが、やがて好意を抱くようになる。
ユーフェミア・リ・ブリタニア (ゆーふぇみありぶりたにあ)
神聖ブリタニア帝国の帝国第三皇女で、コーネリア・リ・ブリタニアの妹。学生であるためこれまで政治の舞台に出ることがなかったが、クロヴィス・ラ・ブリタニアの死後、エリア11の副総督として赴任する。 心優しい性格で、理想を求める高貴な精神の持ち主。周囲の日本人への差別意識に疑問を持ち、反対を押し切って枢木スザクを専任の騎士と決める。また、日本人もブリタニア人も平等に扱う行政特区日本構想を提唱する。 ルルーシュ・ランペルージとは幼少期に交流があり、互いにほのかな好意を抱いていた。そのため、ゼロの正体にもいち早く気付く。その上でルルーシュを説得し、行政特区日本への協力を取り付けるが、その調印の場で悲劇に見舞われてしまう。
ジェレミア・ゴットバルト (じぇれみあごっとばると)
神聖ブリタニア帝国の名門を出自とし、「ブリタニア軍はブリタニア人のみで構成されるべき」という主義を掲げる純血派の軍人。皇族への忠誠心が高い。枢木スザクをクロヴィス・ラ・ブリタニア暗殺事件の犯人として軍事法廷へ護送する際に、ゼロのギアスにかかり彼を見逃したことで、いわれなき汚名を着せらる。 この際、ゼロが意味ありげに用いた「オレンジ」という呼称が、彼の人生を狂わせていく。 騎乗するナイトメアフレームはサザーランド。
扇 要 (おうぎかなめ)
反ブリタニア組織扇グループリーダー。紅月カレンの兄紅月ナオトとは親友で、彼の死後、意志を継いで組織のリーダーとなった。圧倒的に不利な状況から勝利をもたらすゼロの手腕に信頼を寄せ、彼に全面的に協力する。 黒の騎士団では副司令の地位を与えられる。温厚な性格から人望はあるが、優柔不断で皆を率いるリーダーとしては不向きな性格。
シャルル・ジ・ブリタニア (しゃるるじぶりたにあ)
神聖ブリタニア帝国第98代皇帝。圧倒的な軍事力により、日本をはじめとする各国を占領。自分の皇位継承者たちに世界各地のエリアの統治を委ねている。ルルーシュ・ランペルージらの身柄をを外交目的で日本へ引き渡し、かつその日本を戦禍のただ中に巻き込んだことから彼の不審を買い、それがゼロ暗躍の原因ともなる。 冷酷で、力を何よりも重んずる実力主義者。
枢木 スザク
日本が神聖ブリタニア帝国に敗北した当時の内閣総理大臣枢木ゲンブの息子。生真面目で温厚な性格。幼少期の出来事から、自分を省みず人に尽くすよう自分に戒めている。正義感が強く、ブリタニアの内側から働きかけることで、日本を救いたいと考えている。 戦時下での徹底抗戦派の主導者だった父の自害、エリア11としてブリタニアの属領となった日本において名誉ブリタニア人となっていることから、ブリタニアからも日本からも指を差される日々を過ごしてきた。 ルルーシュ・ランペルージとは幼少の頃に出会い、親友。ながらく互いに離れていたが、軍の作戦行動中に偶然再会を果たす。常人離れした身体能力を持ち、それがロイド・アスプルンド伯爵の目に留まったことで、彼の新兵器実験開発部隊特別派遣嚮導技術部にナイトメアフレームのデヴァイサー(操縦者)として引き抜かれる。 彼の能力と、最先端技術を導入したランスロットはゼロの作戦を幾度となく阻止することになる。 特別派遣嚮導技術部配属後はユーフェミア・リ・ブリタニアの口添えもあり私立高校アッシュフォード学園へ編入。 生徒会メンバーとしてルルーシュらに受け入れられる。ゼロには助けられる場面もあり、手段は違えど最終的な目的は同じであるとして理解を示していたが、とあることがきっかけで彼への憎しみを募らせていくことになる。
ディートハルト・リート (でぃーとはるとりーと)
トウキョウ租界で活動するTV局のプロデューサー。枢木スザクがエリア11総督クロヴィス・ラ・ブリタニア暗殺事件の犯人として軍事法廷へ護送される際に、ジェレミア・ゴットバルトが彼の身柄をゼロに引き渡す様子を報道した事をきっかけにゼロに心酔。 ブリタニア人でありながら黒の騎士団へ参加することになる。冷静で状況分析、推察能力に優れており、広報のみならず、情報分野において黒の騎士団を支える。
ナナリー・ランペルージ (ななりーらんぺるーじ)
ルルーシュ・ランペルージの妹。私立高校アッシュフォード学園中等部在籍だが、学園生徒会の仮メンバーとして生徒会室にも出入りしている。幼少期母が殺害された際にそばにおり、そのショックからか目が見えず足も不自由なため、車椅子で生活している。 身の回りの世話はアッシュフォード家に仕える篠崎咲世子が担当し、常に付き添っている。兄を慕う、心優しい可憐な少女。人に触れることで、相手の事をおぼろげに理解できるが、ルルーシュがゼロであることには気づいていない。
C.C.
ルルーシュ・ランペルージと契約し、彼にギアスの力を与えた緑の髪の謎多き少女。本名も不明。物言いや態度など高圧的で傍若無人な性格。拘束具を着せられ、レジスタンスに奪われた護送車に幽閉されていたところをルルーシュによって開放される。 不老不死の存在であり、契約者にギアスの力を発現させる能力を持つ。ルルーシュ以外にも、過去にマオ等ギアスを与えた者が存在する。ルルーシュにギアスを与えた後は、彼に保護されることとなる。 私立高校アッシュフォード学園学生寮のルルーシュの部屋にかくまわれるが、度々勝手に部屋を抜け出して彼を慌てさせる。ピザが大好物。ゼロの窮地には影武者として現れるなど、共犯者としてルルーシュを見守る。
藤堂 鏡志朗 (とうどうきょうしろう)
旧日本軍将軍。ブリタニア軍との戦いにおいて、日本軍側に勝利をもたらした戦い、通称「厳島の奇跡」の功績者であり、それをもって「奇跡の藤堂」と呼ばれ、旧日本軍、ブリタニア軍からも一目置かれる存在。 日本占領後は旧日本軍人を中心に組織された日本解放戦線の客分として活動していたが、ブリタニア軍に囚われてしまう。四聖剣と呼ばれる4人の部下千葉凪沙、朝比奈省悟、仙波崚河、卜部巧雪が彼の救助を黒の騎士団に要請し、成功したことから、以降は四聖剣と共に黒の騎士団に所属する。 高いナイトメアフレームの操縦技術で黒の騎士団躍進の一翼を担う。枢木スザクとは同じ道場の門下生だった。
場所
エリア11
『コードギアス 反逆のルルーシュ』の舞台となる架空の都市。皇歴2010年、希少資源・サクラダイトを巡る外交上の衝突から、神聖ブリタニア帝国と交戦状態に突入し、占領される。以降、日本の名は奪われエリア11と呼称されることになる。 このことから、日本人は差別的に「イレブン」と呼ばれる。エリア内にはブリタニア人が住むために環境が整備された租界が設けられ、イレブンは興廃したゲットーと呼ばれるスラム化した居住区へと追いやられている。 イレブンであっても、役所で所定の手続きと試験を経れば、名誉ブリタニア人として市民登録される。ただしそれを屈辱的と感じるイレブンは多い。 当初は第三皇子クロヴィス・ラ・ブリタニアが総督として統治していた。
その他キーワード
ギアス
『コードギアス 反逆のルルーシュ』の専門用語。ルルーシュ・ランペルージがC.C.より授けられた力。ギアス保持者は複数存在し、それぞれその能力内容は異なる。ルルーシュの力は、彼の左眼を見ながら彼の命令を耳にした者は、自身の意思とは関係なくその命令に服従させられる、というもの。 いずれの能力も万能ではなく、ルルーシュの場合は同じ人間に二度はギアスをかけられないなどの制限が存在する。 また、ギアスを使用し続けると徐々にその制御が困難となり、自らの意思とは関係なく発動するようになるなど暴走の危険性がある。
ナイトメアフレーム
『コードギアス 反逆のルルーシュ』の専門用語。ブリタニア帝国軍が採用し、同軍の主力をなす人型自在戦闘装甲騎の総称。ナイトメア(Knightmare)とは騎士と雌馬のこと。ナイトメアフレームに搭乗することを「騎乗」というのもここにちなむ。 普段は頭部の装甲下に収納されている情報収集用センサー「ファクトスフィア」と、脚部に備え付けられた地上高速滑走移動用の「ランドスピナー」を持つのが特徴。搭乗者や、投入する戦場にあわせてさまざまなバリエーションが存在する。