世界観
『遊☆戯☆王』には、遊戯が悪人に対して様々な「闇のゲーム」を仕掛け、最後には恐ろしい「罰ゲーム」を与えるというダークヒーロー・ストーリー的な基本構造が見られるが、遊戯が暴力を振るうことはない。対決・勝負がさまざまなゲームで行われるのが『遊☆戯☆王』の大きな特徴となっている。ただし、仲間である城之内や本田が人を殴ることはある。
作者・高橋和希も、本作のコンセプトが「主人公が絶対人を殴らない格闘モノ」であるとコメントしている。
主要テーマは「友情」。気の弱い童実野高校1年生の遊戯が仲間と出会い、友情を育みながら様々な決闘(デュエル)を繰り広げ、自分自身を見つけていく成長譚が本作の核となっている。
本作を象徴する最重要アイテムは、9話から登場するトレーディングカードゲーム・「マジック&ウィザーズ」である。ストーリーの進行とともにカードゲームの比重が増し、やがて、古代エジプトの神秘的な力を巡る戦い模様へと展開していくことになる。
本作は、古代エジプト文明の影響を強く受けている。ストーリーのカギを握るアイテム「千年アイテム」等、作中の設定や造形などにその影響が見て取れる。オカルト、ファンタジー、SF的な設定も数多く見られる。遊戯自身は超能力に懐疑的な発言などをしているが、闇のゲームで行う「マジック&ウィザーズ」の際にカードの図柄が実体化するなど、超自然現象がふつうに発生するが、登場人物たちは大きな抵抗なくそれを受け入れている。
作品が描かれた背景
『遊☆戯☆王』の世界観を支えるトレーディングカードゲーム・「マジック&ウィザーズ」は実在のカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」(MtG)の強い影響下にある。この日本語版がホビージャパンから発売されたのが、『遊☆戯☆王』の連載開始の前年、1995年だった。
1996年2月には、任天堂がゲームボーイ用ソフト『ポケットモンスター赤・緑』を発売し、一部で話題となっており(ブームとなるのは翌年)、「モンスター等を“集める”ゲーム」への認知が急速に高まっていた。
また、同年2月10日に、IBMのコンピュータ「ディープ・ブルー」がチェスでチャンピオン・ガルリ・カスパロフに初勝利して話題となったり、同じく2月14日に、将棋界で羽生善治が王将戦で谷川浩司王将を破って、将棋史上初のタイトル七冠独占(七冠王)を達成するなど、ゲームプレイやゲームプレイヤーに大きな注目が集まっていた。
世相を見ると、連載開始の前年(1995年)に「阪神・淡路大震災」、「地下鉄サリン事件」と大きな災害・事件が続き、1996年になっても社会的な不安が残っていた。加えて、学校での「いじめ」が原因となる殺人事件の発生もあって体感治安が低下しており、暴力・破壊が好まれない風潮があった。
あらすじ
学園編
ゲーム好きの内気な少年武藤遊戯は、祖父からもらった立体パズル・千年パズルを完成させ、不思議な力を持った闇遊戯と体を共有するようになる。闇遊戯は、敗者を罰ゲームで懲らしめる闇のゲームで悪人との戦いを開始する。
友人の城之内らと「マジック&ウィザーズ」をプレイしていた武藤遊戯は、祖父の双六のカード「青眼の白龍」を海馬瀬人に盗まれ、これを奪い返すため、闇遊戯は海馬に「闇のゲーム」で挑む。
DEATH-T編
闇遊戯に敗北した海馬瀬人は、復讐のために死のテーマパーク「DEATH-T」を作る。海馬は武藤遊戯の祖父・双六を拉致し、「デュエルボックス」で決闘を挑む。遊戯たちは双六の救助に向かう。
モンスターワールド編
転校生・獏良了は、千年アイテムのひとつ「千年リング」を所有しており、遊戯と同じように別人格バクラを有していた。バクラは獏良の肉体を乗っ取って遊戯たちを騙し、闇のゲームであるTRPG「モンスターワールド」を仕掛ける。
決闘者の王国編
遊戯のもとに、「マジック&ウィザーズ」の創造者ペガサス・J・クロフォードからビデオレターによる決闘(デュエル)の挑戦状が届く。このゲームは闇のゲームだった。闇遊戯はペガサスの策略によって敗北し、罰ゲームとして、双六の魂が封印されてしまう。遊戯は双六を救うため、「決闘者の王国(デュエリストキングダム)」へ参加する。
D・D・D編
新作ゲーム「D・D・D(ドラゴン・ダイス&ダンジョンズ)を購入しようとした遊戯は店主のMr.クラウンの罠にはまり、千年パズルを奪われてしまう。遊戯は、千年パズルと闇遊戯を取り戻すため、御伽龍児との「D・D・D」対決に自分一人の力で臨むことになる。
バトルシティ編
「神のカード」の存在を知った海馬瀬人は、神のカードを奪還するためデュエル大会「バトルシティ」を開催する。闇遊戯はエジプトで出土した石版に自らの姿を見出し、神のカードが自分の記憶を取り戻すカギになると考え、バトルシティに出場する。
決勝トーナメント編
バトルシティ決勝トーナメント出場者8名が決定した。神のカードを賭けた戦いも終盤戦を迎えていく。
王の記憶編
闇遊戯は自分の本当の名前と記憶を求めて、古代エジプトを訪れることになる。そこで闇遊戯が見たものは、魔物や精霊を召喚して行う「ディアハ」と呼ばれる「マジック&ウィザーズ」に似た戦闘だった。やがて、遊戯たちも闇遊戯の世界へと入り、真の名を探り当てようとする。
闘いの儀編
遊戯は、王の魂を冥界へ帰すため、「闘いの儀」を自らの意思で受けることにする。壮絶な戦いのなか、遊戯の胸にはさまざまな想いが去来する。
特殊背景
『遊☆戯☆王』は、主人公武藤遊戯が住む童実野町など架空の世界が舞台になっているが、連載当時の社会情勢や、歴史(主に古代エジプト文明史)などがモチーフとして取り込まれている。
千年パズルを解く前の武藤遊戯が童実野高校で城之内や本田らから当時問題となっていた「いじめ」を受けていたことや、8話で「エアマックス狩り」(ナイキ製スニーカー「エアマックス」を履いた被害者を複数の加害者が襲撃し、強奪する行為)を題材として取り上げたり、21話に、本作と同時期に流行した「たまごっち」のような携帯型ペット育成ゲームが登場することなどがその一例である。
作中世界では、科学技術は現実の社会よりも進んでいる様子が描写されており、3D技術など先端技術がふつうに用いられている。
メディアミックス
TVアニメ
『遊☆戯☆王』は2度、アニメ化されている。
第1作は『遊☆戯☆王』で、1998年に東映動画の制作でテレビ朝日系で半年(全27話)放映され、第2作は『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』で、2000年にNASの制作でテレビ東京系で2004年9月まで、全224話放映された。この2作品は、制作会社、放送局、担当声優がまったく異なり、別作品として扱われている。第1作が原作単行本第1巻から第7巻、第2作が第7巻から最終第38巻をアニメ化している。第2作では、第1巻から第7巻の必要部分を挿入して補完している。
また、第2作は、「遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ」(遊戯王OCG)とのタイアップであり、遊戯王OCGのヒットに伴い、再放送、リマスター版の放映が続いている(2015年9月現在)。
アニメ版では、主要ゲーム「マジック&ウィザーズ」の名称が「デュエルモンスターズ)」に変更されている。
映画
1999年に「'99春東映アニメフェア」の中の1作品として『遊☆戯☆王』が上映された。2004年にはアメリカを皮切りに海外で『Yu-Gi-Oh! The Movie』(『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 光のピラミッド』)が公開されヒット、2010年1月には10周年を記念した『10thアニバーサリー 劇場版 遊☆戯☆王 ~超融合!時空を越えた絆~』が公開され、同作は2011年2月にアンコール上映された。
2016年には、原作者高橋和希が製作総指揮、キャラクターデザイン、脚本を担当する新作『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』が公開予定である。これは、『遊☆戯☆王』の続編であるとアナウンスされている。
小説
1999年に脚本家・千葉克彦によるノベライズ『遊☆戯☆王』が発表された。2004年には、作家・脚本家の武上純希によって同名の映画を原作とする『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 光のピラミッド』が刊行されている。
カードゲーム/ボードゲーム
『遊☆戯☆王』に登場するトレーディングカードゲームは、「マジック&ウィザーズ」は、1998年にバンダイから『遊戯王カードダス』としてリリースされ、ついで1999年にコナミから「遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ」(遊戯王OCG、OCGと略されることもある)としてリリースされた。
2011年6月には、累計販売枚数が251億7000万枚を突破して、ギネス・ワールド・レコーズ社から、「世界で最も販売枚数の多いトレーディングカードゲーム」として認定された。大会も「参加人数が最も多いトレーディングカードゲームトーナメント」として認定され、「遊戯王OCG」は一般ゲームとして人気を得て、ゲームの1ジャンルとして定着している。
作中に登場する「DDD(ドラゴン・ダイス&ダンジョンズ)もコナミから「遊☆戯☆王ダンジョンダイスモンスターズ」として発売されている。
デジタルゲーム
『遊☆戯☆王』に登場するトレーディングカードゲーム「マジック・アンド・ウィザーズ」とそれをカードゲーム化した「遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム」(遊戯王OCG)をゲーム機で再現したゲーム『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』が1999年にコナミから発売され、携帯ゲーム機を中心に展開しながら現在までシリーズが継続している。機種は、ゲームボーイ・ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンス、ニンテンドーDS、ニンテンドー3DS、Wii、PlayStation・PlayStation 2、PlayStationPortable・Vita、Xbox360、携帯電話、Windows、SNS(Facebook)となっている。
作中に登場する「カプセル・モンスター・チェス」や「D・D・D(ドラゴン・ダイス&ダンジョンズ)もコンピュータゲーム版が発売された。
スピンオフ/後続作品
『遊☆戯☆王』のみならず、『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム』(遊戯王OCG)のヒットもあり、テレビアニメ、マンガ作品において、多くの関連作、後続作品が生み出されている。これらの中で『遊☆戯☆王』の世界観を共有、または引き継いでいるのは、漫画では『遊☆戯☆王R』、『遊☆戯☆王GX』、アニメでは『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX』である。他作品は基本的に「遊戯王OCG」を共通項として成立している。
社会に与えた影響
『遊☆戯☆王』と「マジック&ウィザーズ」は社会現象となるほどヒットした。作中に登場するカードゲーム「マジック&ウィザーズ」は、1998年にバンダイから「遊☆戯☆王カードダス]」としてリリースされた。ついで1999年にコナミから「遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ」(遊戯王OCG、OCGと略されることもある)としてリリースされ、ギネス・ワールド・レコーズ社から、「世界で最も販売枚数の多いトレーディングカードゲーム」として認定された。現在ではゲームの1ジャンルとして定着している。
登場人物・キャラクター
武藤 遊戯 (むとう ゆうぎ)
小柄でひ弱な高校生の少年で、パズルやゲームが得意な優しい性格の持ち主。祖父の武藤双六からもらった千年パズルを組み上げたことがきっかけで、好戦的で大胆な別人格闇遊戯が表れるようになった。当初は闇遊戯に頼りがちだったが、互いに信頼し合い「もう一人のボク」「相棒」と認め合う関係となる。
ファラオ
千年パズルを組み上げた武藤遊戯へ宿った別の人格で、彼が表に出ている時は遊戯の顔つきが鋭くなる。あらゆるゲームに高い能力を発揮し、悪党には闇のゲームを持ちかけて、敗者に罰ゲームとして悲惨な目に会わせる能力を持つ。その正体は古代エジプトの王の魂であり、事情を知る者からは「ファラオ」と呼ばれる。 さらに真の名を持つが、こちらは秘匿されていた。
城之内 克也 (じょうのうち かつや)
武藤遊戯の同級生の少年で、元不良。遊戯に対してはいじめ同然の行いをしていたが、本来は男気ある熱血漢。後に遊戯と親友になり、闇遊戯とも信頼関係を築く。マジック&ウィザーズの大会にもデュエリストとして参戦するようになり、当初は未熟さが目立ったが、強敵との戦いを経て成長していく。
武藤 双六 (むとう すごろく)
『遊☆戯☆王』の登場人物で、武藤遊戯の祖父。童実野町でゲームショップを営んでいる、陽気な老人。若い頃は世界中を渡り歩いたギャンブラーで、エジプトで千年パズルを手に入れた。デュエリストとしても一流で青眼の白龍や封印されしエクゾディアを所有していた。
真崎 杏子 (まざき あんず)
武藤遊戯の幼馴染で、ダンサー志望の少女。気は強いが面倒見がよく、日頃から気弱で友達のいない遊戯を支えてきた。闇遊戯に助けられ、それ以来彼へ恋愛に近い感情を抱くようになった。ゲームは嗜む程度だが、城之内克也がマジック&ウィザーズを始めたばかりの事はよく負かしていた。
本田 ヒロト (ほんだ ひろと)
城之内克也とは中学以来の不良仲間で、高校では城之内と一緒に武藤遊戯をいじめていた。自分ではマジック&ウィザードのデュエリストにはならないが、意外に冷静で観察眼があり、遊戯や城之内をサポートすることもある。
海馬 瀬人 (かいば せと)
高校生にして大企業の社長であり、天才的ゲームプレイヤー。特にチェスとマジック&ウィザーズを得意とする。青眼の白龍のカードをめぐって対決して以来、武藤遊戯や闇遊戯とは何度も戦う宿敵となる。青眼の白龍収集のため所持者を破滅させる、養父を失脚させるなど目的の為なら手段を選ばない男だったが、その性格は幼少期からの悲惨な境遇ゆえであり、遊戯たちとの戦いを経て誇り高い人物へと成長していく。
海馬 モクバ (かいば もくば)
海馬瀬人の弟であり、小学生にして瀬人が社長を務める企業の副社長でもある。武藤遊戯たちにゲーム勝負を挑んだが、イカサマ等の手段も辞さない卑劣な性格で、闇遊戯に闇のゲームで敗れた。兄の瀬人が本来は優しい性格と知っており、一時は瀬人に見捨てられるが、後に兄弟の絆を取り戻した。
獏良 了 (ばくら りょう)
武藤遊戯の通う高校に転校し、ゲームを通じて遊戯たちと仲良くなった美少年。手先が器用で、ゲームモンスターワールドに使うフィギュアを自ら製作している。千年輪の所持者であり、その中に宿るバクラにたびたび人格を支配される。
バクラ
千年輪に宿る人格であり、所持者の獏良了をしばしば操る。千年アイテムの収集を目的とする狡猾な人物だが、目的の為ならば遊戯たちに力を貸すこともある。元は古代エジプトの盗賊王バクラであった。
御伽 龍児 (おとぎ りゅうじ)
武藤遊戯たちの、高校二年生からのクラスメイト。D.D.Dを作ったゲームデザイナーでもある。父が武藤双六に恨みを持っており、その復讐のため遊戯に千年パズルをかけた勝負を挑んだ。勝負後には和解し、遊戯の友達の一人となる。
ペガサス・J・クロフォード (ぺがさす・じぇい・くろふぉーど)
カードゲームマジック&ウィザーズのデザイナーにして製作企業の名誉会長。デュエリストとしては、無敵の王者として君臨していた。カタコトの日本語を話す陽気な男だが、千年眼の力で相手の魂をカードに封じるなど、冷酷な一面もある。海馬瀬人の企業乗っ取り、一流デュエリストを集めたイベント「決闘者の王国」などを計画したが、それらの真の目的は亡き恋人と再会することにあった。
ブラック・マジシャン
『遊☆戯☆王』に登場するカードの1つであり、そこに描かれたキャラクター。武藤遊戯と闇遊戯がマジック&ウィザーズで戦う際の主力となるカードで、魔法使いの青年が描かれている。その由来は、古代エジプトでファラオに仕えた精霊魔導士が、自ら精霊と合体して生まれた存在。
ブラック・マジシャン・ガール
『遊☆戯☆王』に登場するカードの1つであり、そこに描かれたキャラクター。マジック&ウィザードのキャラクターブラック・マジシャンの弟子という設定の少女が描かれており、ブラック・マジシャンとの連係でたびたび使用される。古代エジプトでは、ブラック・マジシャンの由来となった精霊魔導士の弟子として、彼女に酷似した少女が登場した。
青眼の白龍 (ぶるーあいずほわいとどらごん)
『遊☆戯☆王』に登場するカードの1つであり、そこに描かれたキャラクター。マジック&ウィザードの中でも強力かつレアリティの高いカードで、世界に4枚しかないとされる。海馬瀬人が3枚を所持し、彼の主力カードとなっている。その由来は、古代エジプトの神官セトが助けた少女に秘められていた精霊の龍。
シャーディー
千年パズルをはじめとする千年アイテムを守護する「墓守の一族」の一人であり、自らも千年アイテムを所持する。古代エジプトの王家の墓を荒らした者を裁くため童実野町を訪れ、そこで武藤遊戯に出会う。千年アイテムの力で遊戯の心に入り、そこで闇遊戯と闇のゲームで戦った。 過去にペガサスやマリクにも関係している、黒幕的な人物。
マリク・イシュタール
古代エジプトの王の記憶と千年アイテムを守護してきた「墓守の一族」の末裔たる少年でイシズの弟。一族の役目を受け継ぐ儀式の強い苦痛により、凶悪な別人格が誕生している。別人格の時に父を殺害するが、それをファラオの仕業と思い込み、復讐の念を抱く。マジック&ウィザーズのレアカード窃盗集団を結成し、遊戯たちと敵対。 ファラオすなわち闇遊戯と、互いの「もう一人の自分」を賭けて対戦した。
イシズ・イシュタール
古代エジプトの王の記憶と千年アイテムを守護してきた「墓守の一族」の末裔たる女性で、マリクの姉。未来予知の力を持つ千年アイテムを所持する。邪悪な別人格に囚われ出奔した弟を救うため来日して、海馬瀬人と接触しマジック&ウィザーズの大会を開催させた。自らも大会に参加し、デュエリストとして高い実力を発揮する。
セト
古代エジプトでファラオに仕えていた、神官の青年。権力志向が強く身分にこだわるが、それは秩序を尊び平和を愛するが故の、正義感から来るものである。彼自身は知らないが、ファラオの叔父にあたるアクナディンの子であり、ファラオとは従兄弟にあたる。容姿と性格は海馬瀬人によく似ているが、関係は不明。
アクナディン
古代エジプトの人物で、ファラオに仕えていた神官のリーダー的存在。ファラオの父の弟であり、セトの父。敵国から国を守るため千年アイテムを作り出したが、代償として村を1つ滅亡させる。自らも千年眼を所持するが、その際に芽生えたセトを想う心をバクラによって歪められる。 大邪神ゾークの復活を目論む闇の大神官となるがゾーク復活は成らず、ファラオと共に魂を千年パズルに封じられていた。
アクナムカノン
。古代エジプトの人物で、ファラオの先王であり、父。敵国から国を守るためアクナディンが千年アイテムを作ることを認めたが、その際に虐殺が起きた事を知り、苦悩の末、病死する。死後、自らの魂を精霊に捧げ、ファラオを守護させた。
大邪神ゾーク・ネクロファデス (だいじゃしんぞーくねくろふぁです)
冥界に君臨する邪神で、古代エジプトにて復活するためアクナディンに千年アイテムを作らせ、バクラにそれを集めさせた。現実の古代エジプトでは復活を阻止されるが、現代でバクラと闇遊戯を利用した「闇R.P.G」で復活しようとする。
場所
童実野町 (どみのちょう)
『遊☆戯☆王』の舞台の1つとなる町。武藤遊戯らが住んでいる。美術館や水族館があり、童実野高校には武藤遊戯たちが通っている。
古代エジプト (こだいえじぷと)
『遊☆戯☆王』の舞台の1つ。闇遊戯の正体たるファラオが生きていた時代のエジプトで、現代より三千年以上前の古代エジプト第18王朝期とされている。この時代のファラオや千年アイテムにまつわる出来事を、武藤遊戯や仲間たちはバクラとの闇のゲームを介して追体験した。厳密には過去のエジプトではなく、その時代の記憶を宿した千年パズルによってテーブルトークRPGの舞台として再現された世界である。
その他キーワード
千年パズル (せんねんぱずる)
古代エジプトより伝わる千年アイテムの1つ。現代で入手した武藤双六から、武藤遊戯に渡された。ピースを組み立てる立体型のパズルで、完成すると四角錘の形になる。中には古代エジプトで相討ちとなったファラオと闇の大神官の魂が封じられており、パズルを完成させた遊戯の肉体にファラオが宿るようになる。
千年輪 (せんねんりんぐ)
古代エジプトより伝わる千年アイテムの1つで、他の千年アイテムを感知する力を持ったペンダント。バクラの魂が封じられており、所持者の獏良了がしばしばバクラに操られる。
千年眼 (せんねんがん)
古代エジプトより伝わる千年アイテムの1つで、義眼として人の目に埋め込まれる。人の思考や心の内を読み取る力があり、所有者のペガサスはその能力をゲームに活かしていた。ペガサスが武藤遊戯と闇遊戯に敗れた後、バクラに奪われる。
マジック&ウィザーズ (まじっくあんどうぃざーず)
『遊☆戯☆王』に登場するゲーム。世界的に流行する対戦型のトレーディングカードゲームであり、プレイすることはデュエル、プレイヤーはデュエリストと呼ばれる。ゲームデザイナーはペガサス・J・クロフォードだが、ゲームに登場するキャラクターには古代エジプトでファラオ達が関わった人物や神や魔物と似た者が多く、ペガサスに千年眼の力が影響したためとされている。
エクゾディア
『遊☆戯☆王』に登場するゲーム。『遊☆戯☆王』に登場するカードであり、そこに描かれたキャラクター。5枚1組であり、それぞれ単体では弱いカードだが、手札に5枚揃うことで自動的に勝利となる特殊なキャラクターである。武藤双六から武藤遊戯に譲られ、海馬瀬人の青眼の白龍3体を破る切り札となった。 その由来は古代エジプトの王宮を守る守護神。
闇のゲーム (やみのげーむ)
『遊☆戯☆王』で行われる対決法。特定のゲームに限られず、闇遊戯のような千年アイテムの所持者が、「闇のゲーム」と宣告した勝負事の総称とされる。敗者は勝者から「罰ゲーム」を宣告され、殆どの場合、強い精神的ダメージを負う。
モンスターワールド
『遊☆戯☆王』に登場するゲーム。進行役と複数のプレイヤーが会話で進行させる、ボードとフィギュアを使ったテーブルトークRPG。このゲームを介して、遊戯と闇遊戯がバクラと闇のゲームを戦った。
D.D.D (どらごんだいすだんじょん)
『遊☆戯☆王』に登場するゲーム。中にモンスターのフィギュアが封入された特殊なダイスで遊ぶ、テーブルトークRPGの要素を持ったボードゲーム。武藤遊戯の同級生御伽龍児がデザインした。
ディアハ
『遊☆戯☆王』に登場する戦闘法。魔力(ヘカ)を持つ者が精霊(カー)を召喚して、自らの代わりに戦わせる。その光景を見た現代人たる遊戯らは、マジック&ウィザーズを連想した。
関連
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カードゲームプレイヤーを養成する学校デュエル・アカデミアに入学した少年、遊城十代。楽しい伝説を信条とする彼は、デュエルキング・武藤遊戯から譲り受けた「ハネクリボー」を相棒に、さまざまな相手と繰り広げて... 関連ページ:遊☆戯☆王 デュエルモンスターズGX