あらすじ
お札女
古いアパートに引っ越してきた女子高生のカナ。部屋に残された御札を剥がしていたカナは、向かいの窓から髪の長い女性がじっとこちらを見ていることに気づく。部屋の至る所に貼られた御札の謎と因縁を描く。
台所
遊び相手の女性の家で、得体の知れない物体に襲われる青年の拓也。エアコンや台所から現れる、目玉を持った黒い化け物から逃れた拓也は、本命の彼女の家に逃げ込む。
異階
高校受験を控えた女子中学生の千夏は、塾の帰りに、気になっていたデパートに初めて立ち寄る。いろんなものがたくさんあって、時間がたつのも忘れて楽しんでいた千夏だが、母からの電話で寄り道したことを責められる。暗い気持ちでエレベーターに乗った彼女は、あるはずのない地下13階にたどり着いてしまう。
ロッカー
サッカー部の先輩にあこがれる女子高生の三上ナオ。ある日彼女は、人形が入った駅地下のコインロッカーに、好きな人の写真を入れると恋が叶うという噂話を耳にする。さっそくロッカーを探し当て、大好きな先輩の写真を入れるが、それは恋を叶えるロッカーではなかった。
家訓
ある日、彼の家に行った女子高生のナナは、祖父の葬儀で笑い転げる人々を目撃する。彼の家には、変わった「家訓」があった。それは、葬式の時は、必ず笑って見送らなければならないというもの。その家訓を破って泣いてしまった人間は、何者かによって食われてしまい、その話を知った者も同じ運命をたどるというのだ。
トモナリクン
父の転勤で、新しい土地に引っ越してきた小学生のマモルは、新しい学校になじめずにいた。そんなある日、公園で遊んでいたマモルに三人の少年が声を掛けてきた。彼らとなかよくなったマモルは、翌日もいっしょに遊ぶが、三人の少年にしか見えない「トモナリ君」という少年が居ることに気づく。
矛盾
深夜2時。ベッドで寝ていたユウカに、親友のメグミから電話がかかってくる。彼女はトールといっしょに、心霊スポットになっている廃病院へ行ったのだが、ある部屋に入った途端、トールの様子がおかしくなったという。そんな電話の途中、ユウカの家の玄関を激しく叩く音がした。ユウカを訪ねてきたトールは、ドアの外でメグミが大変だと叫んでいた。
証明写真
大学生である徳山の自宅アパートのベランダからは、証明写真機が見える。ある日の深夜2時、酔っ払って帰った徳山は、証明写真機のカーテン越しに、ハイヒールをはいた女性の脚を見かける。翌朝になっても、同じハイヒールの脚が見えることに不審を抱く徳山だったが、1限目に遅れそうな彼は、そのまま大学へと急いだ。その後、同じ場所で証明写真を撮った徳山は、自分の後ろに女性の姿が写っていることに驚く。
登場人物・キャラクター
紙芝居屋 (かみしばいや)
能楽の翁に似た面をかぶった紙芝居屋。大きめのハンチング帽と法被、足袋が特徴。自転車の荷台に紙芝居道具を載せた、昔ながらのスタイル。夕方5時の公園で、太鼓を叩いて子供たちを呼び込み、『闇芝居』のお話の数々を読み聞かせる。
クレジット
- 原作
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闇芝居