ジゴサタ~地獄の沙汰もお前しだい

ジゴサタ~地獄の沙汰もお前しだい

何者かに殺害されたことであの世へと送られ、「堕獄番号GO3876256110」のコードネームを与えられた少女は、ニノス王の勧めによって地獄の刑吏に就職。新人の刑吏となった堕獄番号GO3876256110が、刑吏K10と共に刑罰の見学や執行を行いつつ、さまざまな囚人たちの様子を覗いていくホラー漫画。因果応報や風刺などが大きなテーマとなっており、時には地獄のみならず、煉獄や天国などを舞台とした物語が展開されることもある。「ゴラクエッグ」で2019年7月から配信の作品。

正式名称
ジゴサタ~地獄の沙汰もお前しだい
ふりがな
じごさたじごくのさたもおまえしだい
作者
ジャンル
ホラー
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あらすじ

第一巻

背後から刃物で刺されて死亡した少女は、死後の世界である獄界へと飛ばされる。そこで「堕獄番号GO3876256110」と名づけられた彼女は、獄界選罰長官であるニノス王から煉獄行きの判決を下されるが、地獄刑吏の仕事を行えば、煉獄での刑期が短縮することを聞かされる。ニノス王の勧めによって刑吏に就職した堕獄番号GO3876256110は、刑吏K10をはじめとした刑吏たちと行動を共にして、地獄におけるさまざまな囚人や刑罰などを見学していき、時にはネットストーカーテロリストパシリを強要した女噓つきの男など、地獄に落ちてもなお反省の意思を見せない自分勝手な罪人たちに、怒り半分、呆れ半分に自ら刑を執行していく。一方で、被告を殺した女病苦で自殺した老婆など、他者のために行動して地獄に落ちた囚人には、温情のある刑罰を与えていることを目の当たりにし、堕獄番号GO3876256110は因果応報を実感する。そして彼女は、地獄に落ちた罪人のみならず、人の邪魔をする女両親に会いに来た少女など、煉獄や天国に行った人とも交流し、彼らの心に触れつつ、任務をこなしていく。これに伴い堕獄番号GO3876256110は、獄界を構成する三つの世界とそこに住む人たちに影響を与えるものが、人の心であることを強く実感するのだった。

登場人物・キャラクター

堕獄番号GO3876256110

何者かによって殺害され、死後の世界へと飛ばされた少女。男性的な口調で話す。送られて早々に、ニノス王から「堕獄番号GO3876256110」のコードネームを与えられ、煉獄行きの宣告を受けることとなった。しかし、ちょうど地獄の刑吏が足りなくなっていたため、ニノス王の勧めに従い、刑期を短縮する見返りとして刑吏の仕事を請け負う。その後、先輩となる刑吏K10に付き従う形で地獄のさまざまな箇所を巡り、刑罰に苦しむ罪人たちの姿を見ては、彼らに課せられた因果応報を理解し、堕獄番号GO3876256110自身も、刑罰用の道具を受け取り、次第に自らの手で罪人に対する刑罰を執行していくようになる。基本的には心優しい性格で、強い正義感を持ち合わせている。その正義感から、自らの行いを悔いたり、利他的な罪人に対しては温情を見せることが多いが、自分の犯した罪の重さも考えずにただ保身のみを考えるような悪党には微塵も容赦をせず、残虐な刑罰を科すこともいとわない。また、天国の住人や両親に会いに来た少女との交流によって、天国に行けた人々も決して聖人君子という訳ではなく、まして天国に行けたからといって幸せになるとは限らないことに気づいていく。地獄の刑吏としての仕事は基本的に残酷で、その過程で神経をすり減らしていくことも多かったが、やがてそれ自体が煉獄における刑罰の一種であることに気づく。なお、神曲おじさんとは知り合いで、彼からは「新人ちゃん」と呼ばれている。

刑吏K10

地獄の刑吏を務めている性別不明の人物。堕獄番号GO3876256110と共同で仕事をすることが多く、彼女からは「先輩」と呼ばれている。刑吏としてはベテランで、地獄の囚人に対する刑罰をつつがなく執行しつつ、同行する堕獄番号GO3876256110のこともサポートしていく。自分勝手かつ冷血な囚人を憎み、彼らに刑を執行する際にはどのような残虐なものでもためらうことはない。堕獄番号GO3876256110とは正義感の強い者同士で気が合い、悪人に対しては共同で刑罰を執行することもある。地獄の中では中間管理職のような役割も担っており、ニノス王の無茶ぶりに対して文句を言ったり、逆に互いに感心しあったりと、懇意に接している。7つの大罪まんじゅうが好物で、その中でも特に「憤怒味」と呼ばれるものを好んでいる。

ニノス王

獄界を束ねている青年で、「獄界選罰長官」の肩書を持つ。刺殺されたことで獄界に送られた少女に堕獄番号GO3876256110の呼称を与える。さらに、煉獄の刑期を短縮する見返りとして、地獄の刑吏に就職するよう勧めた。ふだんは飄々とした様子を見せることが多いが、その一方で用心深さも併せ持ち、刑吏の反乱や地獄における異変など、あらゆる事態の可能性につねに目を光らせている。刑吏は死後の人間が就職することになっているが、ニノス王自身は、かつて人間であったのか、そうでないのか不明である。また、現在のニノス王は、オリジナルのニノス王とは別人であるという噂が流れているが、真偽は定かではない。

オボトロス

地獄に落ちた罪人たちに刑罰を与えるため、刑吏たちに使役されている魔獣。厳つい顔に、たくましい身体つきなど、その姿は一般的な獄卒を想起させるものとなっている。罪人を苦しめることに特化した性能を持ち、狂暴性や貪欲さに突き動かされるままに、目の前の罪人を傷つけたり喰らったりし続ける。罪人の身体は無限に再生するため、オボトロスをけしかけられた場合は、終わりのない苦痛に苛まれることとなる。しかし、彼の持つ狂暴性は、まさに現世で罪を犯した悪党たちが持つ側面を示し、因果応報を体現するものとなっている。また、オボトロスは無数に存在するため、いくら罪人が増えても足りなくなることはない。

隻腕のドルフ

獄界の治安組織である「黒鎌」に所属している性別不明の人物。ひょうひょうとした性格で、よく軽口を叩く。異名にたがわず片腕を失っているものの、戦闘能力が非常に高いことから、刑吏たちからも頼りにされている。刑罰を受ける前に逃げ出した囚人を捕縛する役割を担っており、狙われた罪人は、首だけなどの無残な姿になって捕獲される。生前の様子は明らかにされていないが、一説によると、かつて多くの人を殺害しながらも天国に行く予定だったといわれている。

ネットストーカー

堕獄番号GO3876256110が地獄の刑吏に就職してから、初めて出会った囚人の男性。生前、複数の人間に対してネットストーキングを行っていた。その罪によって地獄へと落とされ、罰として彼がネット上に書き込んだ中傷文を一文字ずつ舌に焼き印される罰を受けることとなった。堕獄番号GO3876256110には、その刑罰を重いものと考えられていたが、刑吏K10からは、被害を受けた人たちの心の傷に比べれば、舌への焼き印くらい大したことはなく、むしろ軽い刑だろうと評された。

極潰し

地獄の刑吏たちによって使役されている拷問用の生物。巨大な顔のような形状をしており、頭に人が一人は入れる程度の穴が開いている。地獄に落ちた囚人に対する刑罰に用いられており、囚人を頭の中に入れると、100年ものあいだ圧死と再生を繰り返すという責め苦を自動的に受けさせることとなる。広い交友関係を悪用していじめを繰り返した陽キャの女を苦しめるため、刑吏K10の手によって使用された。

陽キャの女

堕獄番号GO3876256110が地獄の刑吏に就職してから、3日後に出会った囚人の女性。生前、広い交友関係を悪用していじめを繰り返していた。その罪によって地獄へと落とされ、罰として拷問生物である極潰しの頭の中に放り込まれて、100年間再生と圧死を繰り返すという罰を受けている。堕獄番号GO3876256110からは当初、彼女が陽キャであるというだけで地獄へと落とされたのかと訝(いぶか)しまれたが、刑吏K10が真相を語ったことで、陽キャの女が極潰しの刑罰を受けるに相応しい悪人であることが露見する。

被告を殺した女

生前、裁判中に被告を殺害した女性。貧困に苦しんでおり、ろくに学校にも行けず、字すら読めないという凄絶な人生を余儀なくされていた。さらに、ようやく授かった一人娘を被告によって殺されたうえ、彼が裁判中も反省するどころか、被告を殺した女を挑発するような仕草を見せたため、怒りに身を任せて殺害してしまう。その罪によって地獄へと落とされ、文字を覚えて天国にいる娘に毎日手紙を書くという刑罰を科された。刑吏K10と堕獄番号GO3876256110からは、この刑を重い罰だと語られたが、実際は被告を殺した女への恩情にほかならなかった。

自殺をした少女

生前、酷い虐待やいじめ、中傷、裏切りなどを受けたことで、人生に絶望して自殺をした少女。自殺という罪によって地獄へと落とされ、刑の執行を待っていた。彼女の刑罰については刑吏のあいだでも慎重に話し合われ、堕獄番号GO3876256110や地獄刑吏第13班のメンバーとの協議の結果、心だけ天国に行って植物状態になった少女の身体に自殺をした少女の魂を移し、もう一度人生をやり直すという刑罰が科せられることとなった。優しい家族こそ用意できたが、幸せをつかめるかどうかはわからないという刑吏K10に対して、今度こそ幸せになってみせると高らかに宣言し、刑吏たちに感謝しつつ現世に戻って行った。

テロリスト

堕獄番号GO3876256110が地獄の刑吏に就職してから、1週間後に出会った囚人の男性。生前はテロの実行犯として活動しており、人質の首や手足を面白半分に切り落とすという暴虐を働いていた。その罪によって地獄へと落とされ、刑吏によって首や手足を切り落とされ続けるという刑罰を受ける。新しく支給されたナタの切れ味を試したいという堕獄番号GO3876256110の要望によって、刑吏K10に紹介された。堕獄番号GO3876256110から早速、ナタを使ってテロリストの頭を切断されるが、その際に自分のことを棚に上げて「面白半分に酷いことをするな」と叫び、堕獄番号GO3876256110と刑吏K10を呆れさせた。

あおり運転犯

生前は悪質なあおり運転をし続けた挙句、五人もの命を奪った男性。その罪によって地獄へと落とされ、巨体の刑吏にぶつかっては金棒などで押しつぶされ、再生してはまた押しつぶされるというループを延々と繰り返す罰を受けている。あおり運転犯自身はその痛みからやがて涙を流し始めるが、それを見ていた堕獄番号GO3876256110や刑吏K10からは、生前犯した罪に見合った刑を受けているだけだと考えられ、冷ややかな目で見られてしまう。

動物虐待の男

刑吏K10と共に地獄の視察をしていた堕獄番号GO3876256110が、道中で発見した男性。刑吏のストレス解消として、身体を切り刻まれるという趣旨の刑を受けている。堕獄番号GO3876256110には、いくら受刑者といっても、刑吏のストレス解消に利用するのはまずいのではないかと訝しまれるが、実は生前、子猫や子犬をストレス解消のおもちゃとして虐殺しており、前言を撤回されることとなった。

詐欺師

生前、多くの人をだまし続けて、時には自殺者まで出している詐欺師の男性。その罪によって地獄へと落とされ、自らの金銭欲を実体化した化け物に身体を食べられ続けるという刑罰を受けている。詐欺師自身の行ってきたことやその罪深さを自覚しており、現在受けている刑罰は自分にこそふさわしいと悟っている。しかし、時々刑罰による痛みが和らぐ瞬間があり、その理由がわからずにいた。刑を執行していた刑吏K10にその理由を尋ねたところ、詐欺によって巻き上げた金を時おり養護施設に寄付していたため、施設にいた子供たちが詐欺師のことを思うたびに、痛みが和らぐよう調整したことを知る。このことを聞いた詐欺師は、子供たちが立派に成長したことを喜ぶと共に、彼らが絶対に自分のような詐欺師にならないようにと願いつつ、終わりのない刑罰に身を委ね続けた。

いじめた男

生前、一人の少年をいじめたことで自殺に追い込んだ男性。その罪によって地獄に落ち、待ち受けていた刑吏K10から「葬式ごっこ」を行っていたことを問いただされる。しかしそれを認めつつも、単なるやんちゃだと主張するなど、まったく反省の色が見られない。その様子を見た刑吏K10から、堕獄番号GO3876256110や地獄刑吏第13班のメンバーと話し合った末に、いじめた男に対する刑罰として、葬式ごっこを執り行うことを宣言される。いじめた男はそれに対して、単なるごっこ遊びで済むのかとたかをくくっていたが、火葬と称して300年のあいだ身体を焼き続けることを宣言され、絶望する。

痴漢

生前、さまざまな女性に痴漢行為を働いていた男性。その罪によって地獄へと落とされ、オボトロスから暴行を受け続ける罰を課された。オボトロスの欲求のままに、目玉をくり抜かれたり、指をもぎ取られたりと、凄惨な暴力に苦しみ続ける。それをたまたま見ていた堕獄番号GO3876256110からは、何をすればあのような罰を受けるようになるのか疑問を抱かれるが、そんな彼女に対して刑吏K10は、欲求を我慢できずに罪を繰り返してきた悪漢には似合いの罰だと言い放つ。

飲酒運転の男

生前、無免許および飲酒運転の挙句、妊婦と子供二人を事故で死なせた男性。その罪によって地獄へと落とされ、堕獄番号GO3876256110や刑吏K10から罪の重さを語られる。しかし、「うっかりしていた」と言い訳をするばかりで、まったく反省の意思を見せなかったことから、憤った堕獄番号GO3876256110によって「うっかり」濃硫酸をかけられる。そして、受けた傷に苦しんでいたところ、ほかの刑吏が堕獄番号GO3876256110と刑吏K10に対して治療するように命じる。しかし、どちらも医師免許を持っていなかったことから、三人の「うっかり」によって切り刻まれる羽目になった。

転落死した女

生前、ある人間をいじめて、挙句の果てに屋上から突き落とそうとしたところ、抵抗にあって逆に突き落とされた女性。いじめた罪によって地獄へと落とされ、堕獄番号GO3876256110にその罪を問われる。しかし、転落死した女自身は、自分の罪をまったく反省しておらず、あまつさえ抵抗したことで死に追いやった相手も地獄行になっただろうとうそぶく。こんな身勝手かつ悪質な物言いが堕獄番号GO3876256110の逆鱗に触れて、「仮に転落死させた方にも罪が発生するのなら、その原因を作ったお前にその罪を上乗せする」と宣言された。

連続誘拐殺人犯

生前、複数回の誘拐と殺人を犯した男性。その罪によって地獄へと落とされ、かつて無理やり迫って結婚した美人の妻と過ごした記憶と引き換えに、刑吏K10からの指令を遂行させられるという罰を課せられる。指令の内容は、錆びたナイフで手首を切断するという過酷なものだが、実際は連続誘拐殺人犯は妻に殺害されており、それを聞いた堕獄番号GO3876256110からは、知らない方が幸せなことを必死に思い出そうとしていることの滑稽さを揶揄された。

絶縁された男

生前、ヤクザとしてさまざまな悪事に手を染めていた男性。その罪によって地獄へと落とされ、刑罰の執行を待つ身となっている。そんなある日、刑吏K10の手によって息子からの手紙が届き、さらにその内容が、さまざまな悪事を働いた父親を軽蔑しており、生涯絶縁された男を父親と思うことはないという内容の絶縁状であることを知らされる。その事実を知ったことで泣き崩れるが、その理由は息子から絶縁されたことを悲しむものではなく、息子が自分と同じように悪の道に走らなかったことを喜ぶゆえのものであった。

DV男

生前、両親や妻子、仕事の部下など、あらゆる関係者に対して暴力を振るった男性。その罪によって地獄へと落とされた。堕獄番号GO3876256110にその行方を捜索されており、のちに刑吏K10の手で、パンチングマシーンに身体をくくり付けられ、ひたすら彼から殴られ続ける刑罰を受けていたことが判明した。

浮気をされた女

生前、恋人と浮気していた友人を刺殺した女性。その罪によって地獄へと落とされ、堕獄番号GO3876256110の手によって、刃物で傷つけられる刑罰を受けることが決まる。堕獄番号GO3876256110からは同じ女性として、浮気をされたことについては少なからず同情されるものの、同時に刑吏の仕事として痛めつけなければならないことを告げられた。

教祖

生前、カルト教団の教祖として君臨し、その権力で信者たちにさまざまな犯罪行為を指示していた男性。その罪によって地獄へと落とされ、刑罰として刑吏K10からなんでも言うことを聞くように洗脳された。それからは、踊らされたり切腹させられたりと、さまざまな行動を強要されていた。そこに通りがかった堕獄番号GO3876256110が刑に興味を抱くと、刑吏K10の命令によって過去の悪行を洗いざらい白状させられる。そして、教祖の悪辣な行動に怒った彼女より、自分で自分の手足を喰わされる刑罰を受けた。

デマを流した男

生前、インターネット上に毒物テロやニセ被災者、猛獣逃亡などのさまざまなデマを流し続けた青年。その罪によって地獄へと落とされた。生前の行いをまったく反省しておらず、自分の罪などは地獄に落ちるほど重いものではないと主張する。これを聞いた堕獄番号GO3876256110から、処分を取り消すよう約束しつつ、水と称して液体の入ったコップを差し出され、これを飲み干す。しかし、実際は処分を取り消すつもりなど毛頭なく、コップの中身も水などではなく猛毒だった。これによって、デマを流されることで生じるダメージを思い知るという、因果応報な結末を迎えた。

地獄第四層の受刑者

地獄の奥深くで、半身を切り落とされた状態でその苦痛を味わうという刑罰を受けている青年。かつて愛し合った女性がおり、彼女のことを自分の半身と思うほど大切にしてきた。そして、やがて恋人とのあいだに子供ができたことを知るが、恋人から実の父親に乱暴されており、その結果できてしまった子供の可能性であることを聞かされる。そして、憤怒と絶望に突き動かされるままに恋人の父親を刺殺し、さらに死を望む恋人も殺害したあとに自殺した。誰のことも幸せにできず、ただ不幸のみをまき散らしたと考えており、現在受けている刑罰も、自分に相応しいものとして受け入れている。しかし、堕獄番号GO3876256110から、恋人のお腹の子供は奇跡的に一命を取り留めたまま出産され、しかも地獄第四層の受刑者との子供であったこと、そして長命ではなかったが、その子供自身も子孫を残したことを聞かされ、嬉し涙を流した。

首絞めレイプ犯

生前、三人の女性を強姦した上に首を絞めて殺した男性。その罪によって地獄へと落とされ、罰として首を吊られつつ全身を無数の針で刺され続けることとなった。長らく刑を受け続けているうちに、集中しているあいだは痛みを意識の外へと追い出せるようになった。そして、そのことを見学に訪れた堕獄番号GO3876256110に対して自慢げに話し、刑期を終えたあとの生まれ変わりを期待するとうそぶく。しかし、堕獄番号GO3876256110から、首絞めレイプ犯に対する刑期に終わりなどなく、そもそも生まれ変わりという概念自体が存在しないと知らされ、絶望した。

無限シカト箱の囚人

生前、さまざまな相手をシカトしていじめていた男性。その罪によって地獄へと落とされ、「無限シカト箱」と呼ばれる箱に閉じ込められ続ける刑罰を受けることとなった。刑罰を受けているあいだは、何も見えず、何も聞こえないという環境に置かれ続けて、長いあいだ閉じ込められるにつれてだんだんと精神をむしばまれていき、ついには現実逃避を行うようになる。堕獄番号GO3876256110と刑吏K10からは、かつて行ってきた所業が返ってきているにすぎないと考えられ、その様子を冷ややかに見られていたが、やがて刑吏K10の口から、無限シカト箱の囚人にかかわる現世の記憶を読み上げられる。そして、死を惜しんだ人はおろか、顔を正確に覚えている人すらいないという、因果応報というべき結果を思い知らされる。

パシリを強要した女

生前、足の不自由な弟にパシりを強要し、金も払わないどころか、買い間違えた場合には折檻するなど非道な行いをしてきた女性。その罪によって地獄へと落とされたが、罪状を読み上げた堕獄番号GO3876256110に対して、まったく反省する素振りを見せないどころか、「身内なんて合法的な奴隷に過ぎない」と言い放つ。これに対して堕獄番号GO3876256110からは呆れ半分に、6万キロ離れた地点にある小石を拾ってくる刑罰を与えられる。そして、パシリを強要される苦しみを延々と味わい続けることとなった。

バイトテロの男

生前、不適切な動画を投稿し、アルバイトしていた店を潰してきた男性。その罪によって地獄へと落とされ、オボトロスに身体を食べられ続ける刑罰を受ける。さらに、刑吏K10の意向によって、生前彼が楽しんでいた中傷目的の動画撮影が行われ、バイトテロの男自身が不適切動画のネタとして使われる運命を背負わされる。完成した動画は、のちに堕獄番号GO3876256110によって鑑賞された。

ネット詐欺の男

生前、ネットオークションや通販を利用して詐欺行為を働いていた男性。その罪によって地獄へと落とされ、つねに頭が焼けるように痛む刑罰を受ける。たまたまそばを通りがかった堕獄番号GO3876256110に対して、近いうちに頭痛の特効薬が届くことになっており、それを必死に待ち望んでいることを告げる。しかし、薬が届くことは永遠になく、特効薬が届くという話は、ネットオークションの商品が永遠に届かなかった被害者の気持ちを思い知らせるための、偽りの情報だった。

経営者

生前、ある会社を経営していた男性。部下にサービス残業や休日出勤を強制して過労死に追い込んだうえ、遺族に対して「ガタガタうるさい」などと暴言を吐き、その罪によって地獄へと落とされた。堕獄番号GO3876256110により、刑罰として労働を強制されるも、仕事は好きだから構わないとたかをくくっていた。しかし、課せられた労働条件は、連勤1500万日、かつ週給2円というすさまじいもので、かつて部下に行った仕打ちを実感させられるという、因果応報の結果をたどる。

噓つきの男

生前、さまざまな罪を犯したことで地獄へと落とされた男性。堕獄番号GO3876256110の手によって、ゲヘナイト合金の刃で胴を切り裂かれたり、頭を真っ二つにされるなど過酷な刑罰を受け続けている。堕獄番号GO3876256110からは、「これで最後だから」と言われながら刑罰を執行され続けており、その所業に耐えかねて、どうして噓をつきながら刑罰を続けるのかと訴える。しかし、それに対する答えは、その場逃れの噓をつきながら再犯を繰り返した罰という、まさに噓つきの男の自業自得を指摘するものだった。

店員を刺した男

生前、人を殺したことで地獄へと落とされた男性。地獄へは最近来たばかりで、罪を問いに来た刑吏に対して、まずは自分の言い分を聞いてほしいと訴えた。そして、刺された男は許されざる暴言を吐いており、それによって自尊心を著しく傷つけられた結果、自らの心を守るために犯行に及んだのだと主張する。しかし実際は、ただ店の中で立ち入り禁止の警告を受けただけで、話を聞いていた刑吏に対して、そんな些細な理由で人を殺せる人間がいることを恐れさせ、やがて休養を命じられるほどの精神的ダメージを負わせる結果となった。

退屈しのぎをする男

生前、人の心を癒す歌手を志しながらも挫折し、それを苦に自殺をした男性。その罪によって地獄へと落とされ、深い穴の中で延々と退屈を強いられるという刑罰を受けている。そして、長いあいだ退屈を持て余し続けた結果、生前の経験を活かして、曲を作って自ら歌うことを始める。それ自体はなんてことはない退屈しのぎにすぎなかったが、やがてほかの自殺した囚人の耳に届き、その心を癒していく。こうして、かつて挫折した夢を叶えるが、退屈しのぎをする男自身がその事実を知ることはなかった。

いねむり運転の女

生前、いねむり運転で人を死なせた女性。その罪によって地獄へと落とされ、睡魔に襲われ続けながらも、決して眠ることができない刑罰を受けている。いねむり運転の女自身の犯した罪を受け止めており、刑罰自体も妥当なものだと思っているが、この刑罰に終わりがあるのか気になり、通りがかった堕獄番号GO3876256110に対して、刑罰を受け続けた受刑者は最終的にどうなるのか訪ねる。そして、やがて自我が喪失することで完全な無となることを知らされ、終わりがあることに安堵するが、堕獄番号GO3876256110からは、自分を自分として認識できなくなることが救いにつながるとは限らないと宣告されてしまう。

突き落とした男

生前、人を突き落としたことで地獄へと落とされた男性。刑吏K10の手によって、転落死させられては肉体を再生され続けるという刑罰を執行され続けている。刑を受けている最中に通りがかった堕獄番号GO3876256110からは、かつて突き落とした男が5歳の時に誤って友達を突き落として死なせてしまったことを知るが、過失にしては重過ぎるのではないかと訝しまれる。しかし、その後3回にわたってわざと人を突き落として殺害するという行為を繰り返しており、現在受けている刑罰はそれが理由であることが発覚した。

違法アップロードの男

生前、インターネット上でコピー製品の販売や違法アップロードなどを繰り返していた男性。その罪によって地獄へと落とされ、肉体の一部を延々と増殖させられつつ、それをオボトロスに食べられるという刑罰を受けている。食べられることはもちろん、増殖させられる際にも苦痛が生じている。刑を執行した刑吏K10からは、海賊版で稼いだクズには似合いの末路だと皮肉られた。

パワハラの男

生前、暴言やパワハラを繰り返したことで、八人もの部下をPTSDへと陥れた男性。その罪によって地獄へと落とされ、拘束されたうえで堕獄番号GO3876256110たちから延々と鞭で殴打されるという刑罰を受けている。堕獄番号GO3876256110からは、鞭を打つ際に、「すみませんですむか」「お前のためを思って言ってるんだからな」など、身勝手かつ悪質な発言を聞かされているが、これらはパワハラの男が生前部下に対して言っていたことで、彼がいかに独りよがりな所業で他者を苦しめていたかを思い知らせる意図が含まれている。

霊感商法の女

生前、困っている人や心が弱っている人などに対して、インチキな霊感商法で壺などを売りつけていた女性。その罪によって地獄へと落とされ、堕獄番号GO3876256110の手により、砕かれた身体を小さな壺の中に押し込められて、再生する際に圧迫を繰り返して無限に苦しみ続けるという刑罰を下された。さらに、罰を下した堕獄番号GO3876256110と、それを見ていた刑吏K10に対して、性懲りもなく「お前たちには天罰が下る」などと言い放ち、二人を呆れさせる。

無理心中の男

生前、育児に自信をなくして自らの子供たちと無理心中を行った男性。その罪によって地獄へと落とされ、現在は刑罰を待つ身となっている。そんな中、刑吏K10から無理心中に巻き込まれ、現在は天国にいるという子供たちから送られてきた手紙を手渡される。無理心中の男自身は、子供たちはさぞ自分を恨んでいるだろうと覚悟を決めていたが、その想像に反して、手紙には自分たちのせいで父親が地獄に落ちてしまったことを詫びる内容が記されていた。これを読んだ無理心中の男は、改めて自分の行いを深く後悔する。なお、刑吏K10は、その後悔もまた地獄における刑罰の一つと考えられている。

17歳の男

生前、三人の女性に乱暴を働いたのちに殺害した少年。17歳の時にバイクで事故を起こし死亡した。生前の罪により地獄へと落とされたが、罪を問いただした堕獄番号GO3876256110に対し、死んだ時に17歳だったことから少年法を適用するべきだと、見苦しくあがき続ける。その所業を見た堕獄番号GO3876256110によって、身長を17ミリに、視覚と聴力をもとの17%に下げるという刑罰を受ける。さらに、様子を見に来た刑吏K10によって踏みつぶされるなど、因果応報といえる結末をたどった。

村おこしの男

生前、村おこしのためにさまざまな悪事に身を染めていた老年の男性。死後、地獄へと落とされ、刑吏K10からその罪を問いただされた。村おこしの男自身は、村の森に未知の原人が出没するというデマを流したことや、村おこしのためにその原人のグッズを作って儲けたことなどを懺悔するが、彼が地獄に落ちた理由は、原人の存在が怪しいと考えて調査に来た男性を殺害して埋めたことにあった。さらに自分が行動しなければ、村は過疎で滅んでいたと自己弁護を行うなど、最後まで自身に非があったことを認めなかった。

病苦で自殺した老婆

生前、不治の病に苦しみ、衝動的に自殺を行った老年の女性。自殺をしたことで地獄へと落とされ、刑罰を与えられた。その刑罰は、孫娘が大事にしているぬいぐるみと視覚や聴覚を共有するというもので、そのぬいぐるみを通じて、自殺という形で彼女の前から去ってしまったことを詫び続けると共に、全身全霊をかけて応援をし続けた。その声が彼女に届くことは決してなかったものの、愛する孫娘が日々を懸命に生きる様子を見られたことで、刑罰を与えた刑吏に対して感謝の意を示した。

モンスターペアレント

生前、娘のためを思って行動していたが、ある時突然、謎のコートの人物に殺害された女性。死後地獄に落ちたことで呆然としつつ、自分を殺した相手こそが地獄に落ちるべきだと主張し続ける。これに対して刑吏K10は、娘を思うあまり過干渉になっていき、彼女の同級生や教師、同僚などから「モンスターペアレント」と恐れられ、さらに愛を育んだ恋人と無理やり別れさせたことから恨みを買っており、コートの人物は娘自身であること、さらにモンスターペアレントを殺害した娘自身も地獄に落ちたことを聞かされる。コートの人物が地獄に落ちるべきという望み自体は果たされたが、娘のためを思ってやったことがすべて裏目に出たことを思い知り、茫然自失となる。刑吏K10からは結局罰を与えられなかったが、その理由は、アイデンティティの崩壊や人生の全否定などで人格が崩壊するほどの苦しみをもたらしたため、これ以上罰を与える必要はないという判断によるものである。

大量殺人犯

生前、35人もの人間を殺害した青年。当然ながらその罪によって地獄へと落とされ、罪を問いただした刑吏K10からも、相当厳しい刑罰を下されることが告げられる。それに対して、両親や祖父母が無理解であり、学校でも良き友人に恵まれておらず、そのような環境から情状酌量の余地もあるのではないかと主張するが、大量殺人犯が犯した殺人によって125人もの孤児を出したことを持ち出され、彼の主張は却下された。

両親に会いに来た少女

死後、天国に迎えられた少女。両親に会うために、地獄に見学に訪れる。堕獄番号GO3876256110からは、地獄の光景が子供には酷ではないかと心配されるが、刑吏K10によると、どうしても両親に一目会いたいと言って聞かず、刑罰を受けている両親のもとへ案内される。そこでは、両親が右腕だけを残して互いに殴り合うという凄惨な刑が執行されていたが、それを見ると満足そうに笑って天国に戻って行った。のちに両親に会いに来た少女が生前両親に何をされたのかが明かされるが、その理由は堕獄番号GO3876256110が、苦しむ両親を見て笑顔を見せるにふさわしいものだった。

コインロッカーの女

生前、遊びで作った子供をコインロッカーに捨て、その直後に事故死した女性。子供を捨てた罪によって地獄へと落とされ、自らがコインロッカーの中に無理やり押し込められるという刑罰を受ける。子供を捨てた時には死んでも構わないと考えていたが、今になって生きていて欲しかったと願うようになり、刑の苦痛以外の苦しみを味わうようになる。しかしある時、堕獄番号GO3876256110から子供は生き延びており、捨てた母親の存在を知らずに引き取った里親を実の両親と思って幸せに暮らしていることを聞かされ、わずかながら救いを得た。

堕獄番号NHBSXAC003

生前、親のコネを使って名門学校に不正入学をした男性。ニノス王の判断によって地獄へと落とされた。不正入学を行っただけで地獄に落ちるほどの罪に値するのかを疑問に思った堕獄番号GO3876256110からは、何故堕獄番号NHBSXAC003を地獄へ落したのか疑問に思われていた。実は、不正入学した彼の代わりに落第させられた受験生は、3年間の勉強とアルバイト生活を無にされた苦学生で、1年後に合格をしたうえに、努力と研鑽の末に製薬会社の研究員に上り詰め、ある新薬の開発に成功。だが、もし不正入学がなければ新薬の完成も早まり、さらに多くの命が救えただろうことから、その機会を無にしたという理由で地獄行きになったことがニノス王によって明かされた。

人を殺してみたかった男

生前、13歳の時に、ただの好奇心から人を殺害した少年。その罪によって地獄へと落とされ、堕獄番号GO3876256110から犯した罪について問いただされる。人を殺したにもかかわらず罪の意識はまったくなく、人を殺してみても何もわからず、何も変わらなかったと言い放つ。そこで、人を殺せばまず間違いなく地獄に落ちることを聞かされ、さらにこのあとすぐ、長く苦しい刑罰を受けることで、人を殺害した罪に対する報いを思い知ることとなる。

ながらスマホの男

生前、スマートフォンを見ながら自転車に乗っていたところ、不注意から一人の子供を轢いて死なせた少年。その罪によって地獄へと落とされるが、まったく反省の色を見せず、それどころか避けられなかった子供が悪いなどと責任転嫁する発言を行う。それを見ていた堕獄番号GO3876256110から、見えない自転車に延々と轢かれ続ける刑罰を科せられ、その苦痛に苦しむことになる。それでも懲りずに、避け方を調べるためにスマホを貸してほしいとせがむが、聞き入れられることはなかった。

切り裂きジャック

生前、イギリスで大量殺人を犯し、のちの世にも広く名前を知られている男性。その罪によって地獄へと落とされ、現在も身体を刑吏によって切り裂かれるという刑罰を受け続けている。その知名度から、新人の刑吏などから興味を抱かれやすく、堕獄番号GO3876256110から、その正体を探ろうと刑罰を受けている切り裂きジャックの様子を見学される。しかし、いざ見てみると大した印象を抱かれず「こんな奴か」と吐き捨てられる。さらに、刑吏K10からも猟奇殺人犯など、優れた人間でもカリスマでもなく、単に害を振りまくだけの存在にすぎないと辛辣な評価を受けた。

ネグレクトの女

生前、男と遊ぶために自分の子供を家に置き去りにして、餓死に追いやった女性。その罪によって地獄へと落とされ、身体を縮められたうえに言語能力を奪われ、さらに飢餓に苦しみ続けるという刑罰を与えられた。また、身勝手な理由でネグレクトを行ったことが許せなかった堕獄番号GO3876256110によって、「ネグレク投」と称して放り投げられた。

記憶を奪われた男

生前、振り込め詐欺の片棒を担いでいた男性。その罪によって地獄へと落とされ、顔と身体と記憶を奪われた挙句、永遠に電話をさせられ続けるという刑罰を科せられた。さらに、電話をするたびに現金が目の前に現れつつも、それを誰かが持ち去るところを見ることしかできず、記憶を奪われた男自身の行った行動が無意味で愚かしいことだと思い知らされつつも、記憶がないためにだんだんと何も考えられなくなっていく。

無反応の男

生前、多くの罪を重ねたことで地獄へと落とされた男性。堕獄番号GO3876256110の手によって、身体全身を巨大な釘で貫かれるなどのさまざまな刑罰を受け続けてきたが、やがてむなしさに心を支配されるようになり、刑罰による苦痛も意味をなさないほど、何に対しても無反応になってしまう。そこに通りかかった刑吏K10から、無反応の男の姉が、天国に行けたにもかかわらず、罵られながらも被害者に謝罪して回っていることを聞かされる。これによって自分のしでかしたことの重さを改めて思い知り、むなしさではなく悲しみから涙を流した。

独裁者

生前、どこかの国家で独裁政治を行い、その結果として実に300万人もの犠牲者を出した男性。その罪によって地獄へと落とされ、300万匹の超小型の虫を体内に入れられ、内臓を食い散らかされるという刑罰を与えられた。独裁者は、誰がこんな刑罰を制定したのかと喚き散らし、一人の刑吏によって決められたことを知ると、その刑吏に対して「独裁者め」と詰め寄るが、「それはお前がやったことだろう」と一蹴され、虫の入ったケースへと放り込まれた。

奴隷にされた女

生前、息子の嫁を散々いびってこき使い、さらに罵倒し続けた女性。さらに嫁が心を病むと、息子と離婚させた挙句に孫を取り上げるなど、悪逆の限りを尽くした。その罪によって地獄へと落とされ、堕獄番号GO3876256110から、半魚人のような姿をした魔獣の奴隷になり、永遠に尽くさせるという刑罰を強いられた。地獄の刑罰が絶対的なものであると知らず、課された刑罰を回避するべく堕獄番号GO3876256110に対して抗議しようとするが、息子の嫁を家族ではなく奴隷のように扱ってきたお前には似合いの罰だろうと皮肉られる。さらに、奴隷だけではなく産む機械として扱ってきた経歴を鑑み、魔獣とのあいだに子供を作ることも命じられた。

救いようがない男

生前、女性を一人殺害した男性。殺害に及んだ理由は不明だが悪質なものではなかったことで現世では死刑とならず、服役中に改心し、出所後はまじめに働いて50人もの少年少女の命を救う。さらに、殺害した女性が天国から、許したいという内容の書面を前もって堕獄番号GO3876256110に渡しているため、刑吏のあいだでも、地獄ではなく煉獄へ行くべきではないかという意見が主流となる。しかし、殺人犯としての自分を許せず、自分の意思で地獄に落ち、殺人犯としての刑罰を課して欲しいと願い出たことで、堕獄番号GO3876256110から「救いようがない男」と称される。堕獄番号GO3876256110からもその扱いに苦慮されるが、刑吏K10からのアドバイスにより、12時間の刑罰と12時間の自由を交互に与えられることが決まる。

悪質クレーマー

生前、さまざまな店に悪質なクレームを行い、苦しめてきた男性。その罪によって地獄へと落とされ、堕獄番号GO3876256110の手により、大きな音を聞くと身体に激痛が走るという刑罰を下された。さらに、堕獄番号GO3876256110と刑吏K10によって悪質クレーマーが繰り返してきた暴言の数々を再現され、その轟音で耐えず激痛に苦しむと共に、いかに多くの人々を苦しめてきたかを存分に思い知ることとなった。

煉獄の女

死後、煉獄へと落とされた女性。地獄で刑罰を受けている夫がおり、彼は家族には優しい人だったので、罰を軽減できないかと、堕獄番号GO3876256110に対して訴え出る。しかし、彼女からはその主張は欺瞞にすぎないと考えられており、自分に対して許しを請う前に、夫によってなぶり殺しにされた被害者に詫びるように命じられてしまう。

虐待された女性

死後、天国で暮らすことになった女性。生前、母親から酷い虐待を受け続けており、その母親が地獄に落ちたことを知ったため、特権を使って彼女に会いに来た。しかし、その理由は彼女に対する恨み言を口にするためではなく、自分が産んだ四人の子供に対しては決して虐待することなく、真っ当に育て上げたことを報告するためであった。虐待された女性は、その経験から母親のようにはなるまいと強く決意し「虐待された子供だから、きっと本人も同じことをするだろう」という陰口に耐え続けた。そして、母親の所業を許すつもりはないが、反面教師になったという事実だけを告げると、天国へと戻って行った。

燃え続けている男

生前、放火を繰り返してきた男性。その罪によって地獄へと落とされた。放火を行ってきた理由は、火を付けたら人が大騒ぎするため、その反応を見て楽しむという悪質極まりないもので、その報いとして、刑吏K10から意識を保ちつつもまったく反応できないまま、身体を燃やされ続けるという刑罰を受ける。その様子を見ていた堕獄番号GO3876256110からは、どれだけ苦しくても絶叫したり暴れまわったりして紛らわすこともできず、笑える余裕すらいっさい与えない苦痛は、被害者にやってきたことを考えれば妥当な刑であると評された。

生前、ある宗教を信仰していた男性。その立場を悪用して、女性の教徒にわいせつな行為を働いたり、老人から資産を騙し取るなど、悪質な犯罪を繰り返してきた。その罪によって地獄へと落とされるが、ここは自分の信じてきた宗教における地獄と違うため、まやかしに過ぎないなどと現実逃避を始める。その結果、呆れ果てた堕獄番号GO3876256110と刑吏K10から、口先で多くの人を騙して不幸にした報いとして、口裂きの刑罰に処されることになった。

天国の住人

死後、天国で暮らすことになった女性。業務によって煉獄と天国の狭間を訪れた堕獄番号GO3876256110に声を掛け、握手を求めた。堕獄番号GO3876256110は、地獄における刑罰の執行で自分の手が汚れていると考えたことから、一度は天国の住人と握手することを拒む。すると、刑吏たちが、自分を殺害した犯人を地獄で切り刻んでいるために、天国の住人本人も平穏な心でいられることを告白し、握手を求めたことも純粋な感謝の気持ちによるものであることを明かす。天国の住人の存在は、天国に暮らす人も決してすべてを許しているわけではないことを堕獄番号GO3876256110が思い知る契機となった。

パンを盗んだ少年

生前、病気に苦しむ弟のためにパンを盗んだ少年。窃盗に成功したものの、病の重さから弟はもう助からないと考え、空腹に苦しんだことで自らパンを食べてしまう。その翌日弟の死を看取るが、それからずっと罪の意識に苦しみ続け、死後、自ら望んで地獄へと訪れた。そして、堕獄番号GO3876256110に対して、パンを盗んだことと、弟を見殺しにしたことに対する刑罰を望むが、彼女から弟を見捨ててしまった後悔以上に辛い刑罰などあり得ないと諭された。

ひったくり犯

生前、ひったくりを行っていた男性。その罪を問われ、ニノス王の判断により地獄へと落とされた。罪に対する反省の念がいっさいなく、地獄行きが決まった際も、口汚くののしった。しかし、高速移動する魔獣に乗った堕獄番号GO3876256110の手によって首を狩られ続けるという、まさに因果応報といえる刑罰を延々と受け続けることになった。

勉強し続ける少年

堕獄番号GO3876256110が、地獄の図書館で出会った少年。刑罰として、ただひたすらに勉強のみをさせられ続けている。地獄の囚人によく見られる素行が悪い様子などはいっさいなく、まじめに勉強に打ち込んでいることから、堕獄番号GO3876256110から興味を抱かれ、刑罰は辛くないのかと尋ねられる。すると、生前は少年兵で勉強を行う機会にすら恵まれず、死後、自ら望んで地獄にやってきたこと、そして本当は学校に行きたかったため、刑罰によってその望みがかなったことを語る。

医者だった男

生前、医者として活動していた男性。その立場を利用し、利益優先で治療を引き延ばしたり、違法な臨床試験を行うなどの悪行を繰り返していた。その罪によって地獄へと落とされ、堕獄番号GO3876256110の手によってさまざまな薬を注入されるという刑罰を課せられる。薬の種類は興奮剤や鎮静剤、幻覚剤など多種多様で、打たれるたびに極端とすらいえる反応を示し、だんだんと医者だった男自身に関する記憶も喪失していく。そんな中、自白剤を投与されたことでわずかながら記憶が戻り、過去の悪行の一部を告白した。

ぼったくりの男

生前、ぼったくり行為を繰り返していた男性。その罪によって地獄へと落とされ、ビールやチョコスティックなどを注文するたびに、堕獄番号GO3876256110の手によって指を切断されたり、目玉を刺されたりする刑罰を受け続けている。苦痛にうめきながらも注文を止めることができず、やがて自分が犯した罪すら忘れそうになる。そして、堕獄番号GO387625611から、生前の罪を思い出すよう注文させるように仕向けられ、代償として首を殴打された。

男を振った女

死後、煉獄へと送られた女性。生前、ある男性を振ったことで、その男性の人格が歪み、やがて殺人鬼へと変貌させてしまった。そのために多くの人が死んだことに罪悪感を抱いており、煉獄を訪れた堕獄番号GO3876256110に対して、自分は本来なら地獄へ落されるべきではないかと尋ねる。しかし、堕獄番号GO3876256110からは、そもそも責められるべきは、大量殺人を犯した男の方にあり、むしろ強い罪悪感を抱いた男を振った女自身も、その被害者のはずと主張される。そして、なんでもかんでも自分のせいにすることは、一見すると美徳のようだが、時には感情のコントロールを誤らせることもあるのだと諭された。

人の邪魔をする女

堕獄番号GO3876256110が煉獄で出会った女性。生前、嫉妬からさまざまな関係者の邪魔をしており、その罪によって煉獄行きとなり、時おり現れる赤い手によって邪魔をされるという刑罰を与えられた。邪魔の内容は、大抵は足をもつれさせて転ばされるなどの些細なもので、堕獄番号GO3876256110からは、刑罰としては軽い方であると思われていた。しかし、時には赤い手によって目を突かれたことなどもあったことから、相当多くの人を邪魔していたと推測されてしまう。

轢き逃げ犯

生前、一人の子供を轢き逃げした男性。その罪によって地獄へと落とされ、大きな甲冑をまとった刑吏から体当たりを受け、そのまま放置されるという刑罰を課せられた。体当たりをされたことで、手足の骨が折れたうえに内臓にも著しい損傷が生じるが、刑罰を与えた刑吏を見つければ治ると告げられる。自力で動くことができないため、通りがかった堕獄番号GO3876256110に対し、刑吏を見つけてもらうよう懇願したが、生前行った轢き逃げに対して罪の意識を抱いてなかったことが発覚したため、堕獄番号GO3876256110からも見捨てられてしまう。

愛人を殺した女

生前、愛人の男性の性器を切断して殺害した女性。その罪によって地獄へと落とされた。男性には特に非がなかったため、刑吏のあいだでもどのような刑罰を下すべきか意見が割れた。そして、話し合いの結果、堕獄番号GO3876256110の手によって、男性器を生やして切り落とすことを繰り返す刑罰を下されることが決まる。愛人を殺した女自身もその刑罰に納得し、甘んじて受け入れることとなった。しかし、男性器が再生する速度が尋常ではなかったため、刑罰を受ける方はもちろん、執行する堕獄番号GO3876256110にも負担が及ぶ結果となった。

夫を殺した女

生前、夫を殺した女性。その罪によって地獄へと落とされた。まだ刑罰は執行されておらず、罪を問いただしにきた堕獄番号GO3876256110に対して、夫が無理心中を図っており、それを止めるために殺害したことを告白する。一方で、いずれ獄界を訪れる娘にはこのことを告げないで欲しいと懇願した。堕獄番号GO3876256110からその理由を尋ねられたところ、娘は父親が大好きだったため、彼が無理心中を企てていたことを知られるよりは、夫を殺した女自身が酷い母親だと思われたいと涙ながらに語った。

おもちゃを修理する男

生前、鉄道の整備ミスで82人もの犠牲者を出してしまった男性。自ら贖罪を望んで地獄へと落ちて、天国の子供たちが使っているおもちゃを修理する刑罰を課せられた。生前に犯した罪を今でも強く悔いており、そのことで精神を病んでいるが、定期的におもちゃを直してもらった子供たちからのお礼が届き、それを見ることで精神の安定が図られている。刑吏たちからは、おもちゃを修理する男が直しているのはおもちゃだけではなく、自らの心もその対象に入っていると推測される。

介護に疲れた男

生前、介護疲れから老いた母親を衝動的に殺害してしまった男性。後悔によってあとを追うように衰弱死してしまい、地獄に落ちてからも泣き続けていることから、堕獄番号GO3876256110からも同情の目を向けられていた。そして、現れた刑吏K10により、天国に出張して母親の話し相手になるという刑罰を言い渡される。これによって、生前も得られなかった安息を、ようやく見つけることができた。

10歳で死んだ少年

生まれてすぐに大きな病気にかかり、10歳で命を落とした少年。両親からは愛情を注がれていたが、元気な姿を見せることができず、お金ばかりかかった挙句に泣いたり駄々をこねたりしたことから、両親に対して強い罪悪感を抱いている。そのため、両親を苦しめた刑罰を受けるべく、自ら望んで地獄へ落される道を選んだ。そして、懺悔を聞き届けた刑吏K10の手により、刑吏たちのレクリエーション施設で、好きなだけ元気に遊び続けるという刑罰を受けることが決まる。さらに、葬儀の際に両親から「生まれてきてくれてありがとう」と感謝の言葉を贈られていたことも伝えられた。

下敷きになった受刑者

生前、仮想通貨を盗み取る犯罪行為を繰り返して54億円もの被害を出した、性別不明の人物。その罪によって地獄へと落とされたが、今までにないパターンの罪だったため、刑吏のあいだでもどのような刑罰を下すか検討されていた。そして54億匹の虫に食わせる、身体を54億個に切り刻まれる、54億リットルの水を飲ませ続けるなど、さまざまな案が出されるが、最終的には54億トンの岩塊に潰されるという刑罰を受けることとなった。

組織を守ろうとした男

生前、会社の経営に携わっていた男性。立場を悪用して非のない社員を追放し、贔屓していた社員をかばった罪で地獄へと落とされた。さらに、罪を問いただした刑吏K10に対して、自分はただ組織を守ろうとしただけと言い張ったため、何も守る必要はないと判断されて、地獄の外に広がる何もない空間に追放されるという刑罰を与えられた。

プリンターにされた男

生前、暴力行為や恐喝などの犯罪に手を染めていた男性。金が欲しい場合は、親や弱い人を殴ればいいと考えている悪漢で、生前の罪によって地獄へと落とされる。そして、堕獄番号GO3876256110の手によって、叩けば紙幣が出てくるプリンターの一部にされるという刑罰を与えられた。のちにプリンターにされた男の両親に訪問されるが、堕獄番号GO3876256110の口から、地獄に落とされてからも何一つ生産的なことはできていないと宣言される。

濡れ衣の男

生前、多くの無実の人間に濡れ衣を着せ続け、人生を狂わせたり未来を奪ったりしてきた老年の男性。その罪によって地獄へと落とされ、毒で濡れた服を着せられ続けるという刑罰を与えられた。地獄で刑罰を受けている囚人が特別な衣服を着ることは珍しく、堕獄番号GO3876256110からも興味を抱かれた。しかし、なんの根拠もなく彼女を地獄に落とした黒幕と主張し出したために怒りを買い、ゲヘナイト合金の刃で首を切断されてしまう。

無力な女

生前、夫に洗脳されて彼の殺人行為を助長していた女性。その罪によって夫婦共々地獄へと落とされ、現在は刑罰の執行を待つ状態にある。死を迎えたことで夫の洗脳が解け、生前の罪と向き合うためにも、いかなる罰でも受けるという決意を固めている。しかし、現世に残してきた子供は、両親のしてきたことをきっかけにいじめを受けており、彼を助けられないことに強い後悔と無力感を感じている。これに対して堕獄番号GO3876256110から、無力な女の息子を虐げる者が現れたら、必ず地獄でその罪を罰することを約束された。

少尉

生前、兵士として戦争に赴き、その中で戦死した男性。戦争中における一兵士の行いは、理由によっては地獄行きを免除されることもあるが、自ら望んで地獄へと落ち、罪を償うために刑罰を受け続けている。本来は人格者で、部下からも慕われており、ある時、天国から訪問してきた部下から、何故地獄行きを志願したのかと詰め寄られる。すると、部下たちを生きて故郷に返してやれなかった自分をどうしても許すことができないと打ち明け、彼らを愕然とさせる。

悪鬼に追われる男

生前、ストーカーとして女性を付け回していた男性。その罪によって地獄へと落とされ、悪鬼に追われ続け、捕まった場合は食べられるという刑罰を受けている。自分の罪を軽いものと考えているが、通りがかった刑吏らしき人物に対して、減刑を嘆願する。しかし、その人物こそが悪鬼そのもので、彼によって頭からかじられてしまう。さらに、何度でも会いに来るという内容の手紙を残されるが、皮肉にもその文面は、生前悪鬼に追われる男がストーカー相手に書き残した手紙のものとまったく一致していた。

明智 光秀

生前、本能寺の変を引き起こした男性。死後は地獄に落とされ、現在も無数の剣で串刺しにされ続けるという刑罰を受けている。本能寺の変を起こした動機に興味を持つ堕獄番号GO3876256110に対して、打算や陰謀以上に「今しかない」という衝動こそが、大きな決断を行う動機となることを主張する。この出会いは、堕獄番号GO3876256110に、地獄においても収穫できることはいくらでもあることを思い知らせるきっかけの一つとなった。実在の人物、明智光秀がモデル。

責任転嫁の男

生前、万引きや恐喝、痴漢など、さまざまな犯罪に手を染めていた男性。いずれの罪に対しても反省の色をまったく見せず、罪を問いただされた時も、「スキが大きい」「弱く見える」などのくだらない理由をつけては、相手が悪いと主張した。この事実は刑吏たちの心象を著しく悪化させ、その結果、くだらない理由を付けられては、切断や焼却などを延々と繰り返されるという刑罰を受けた。

画家の息子

ある高名な画家の一人息子。父親の名声が、自分の人生にとっては足かせでしかなかったと主張し、父親の死後、彼に対する復讐心から最高傑作であった絵画を焼くという暴挙に走り、ほどなくして自殺する。絵を焼いたことで、画家の息子の名前は歴史に残り、父親の名声に泥を塗ることにも成功した。しかし死後、獄界でニノス王と対面した際に、地獄落ちを覚悟していたにもかかわらず、絵を焼いたことについて無罪を言い渡される。さらに、父親は生きてるあいだに描いた最高傑作などなんの未練もなく、天国で得た時間を使ってさらなる傑作を生みだそうとしていることを聞かされる。その結果、自分と父親とのあいだには超えられぬ壁があることを実感し、さらに現世における自分の行いなど、なんの意味もなさなかったことを思い知った。

密猟者

生前、密猟に手を染めた男性。その罪によって地獄へと落とされた。自分が密猟者であることから、他者から狩猟の対象にされる刑罰を受けるはずだと推測していた。しかし、その推測はみごとに裏切られ、刑吏K10から本来ならば命に対する敬意をもって行うべきだった解体や加工、料理などを面白半分に行った報いとして、逆に密猟者が料理や加工などを身をもって体感させられるという刑罰を課された。

いじめを指示した女

生前、多くの人間に対していじめを指示して、人々を苦しめてきた女性。その罪によって地獄へと落とされるが、自分はただほのめかしただけで、直接いじめるように言った覚えはないと訴え、無罪を主張する。しかし、刑吏K10からはそれを無視され、こざかしいことを考えた頭を、悪鬼から延々と鋭い牙で嚙み砕かれ続けるという刑罰を課される。なお、悪鬼は一つだけいじめを指示した女の命令を聞くようになっているが、その内容は「自分をいじめて欲しい」というものに限定される。

地獄を見た男

生前、よそ見運転によって五人をはねてしまった男性。その罪によって地獄へと落とされ、目を釘で打たれ続けるという刑罰を与えられた。よそ見運転をした理由は、愛する妻が不倫をしている現場を見たためであり、そのせいですべてを失ったと考えている。それだけに、釘を目に打たれることで何も見えなくなるのはむしろ望ましいものと考え、甘んじて刑罰を受け入れている。

身体を奪われた男

生前、気まぐれから人を刺殺した青年。その罪によって地獄へと落とされ、身体を奪われて頭だけの状態にされるという刑罰を受けている。地獄に落ちた当初は、自分が殺した人間も誰かから嫌われていたはずで、嫌っていた人間にとっては喜ばしいことだと考えており、自分の行いは100%悪いものではないのかもしれないと思い込んでいた。しかし、100年ものあいだ身体を奪われ続けたことで、たとえ大勢に嫌われている人間であっても、無関係な人間がその未来を曲げるのは間違っているということを思い知った。

カウンセラー

煉獄で、刑吏たちのカウンセリングを担当している男性。生前は医者を務めており、不治の病に苦しむ50人の依頼者と、自分の息子を安楽死させ、その罪によって煉獄へと落とされた。生前のカウンセラーに対する評価は割れており、50人もの命を奪った悪人と断じる人もいれば、50人の人たちを苦しみから解放したと言う人もいる。カウンセラー自身は、地獄に落ちても仕方ないと考えつつも、死を望む患者や息子を手に掛けた時の苦しみに比べれば、地獄の刑罰などどうということがないとも主張する。堕獄番号GO3876256110がカウンセリングに訪れた際は、ニノス王や刑吏の行いは正義か否かを問いかけ、それを迷うことは、時に刑吏を悪い方向に導くことを忠告する。なお、堕獄番号GO3876256110からは、自分たちの行いは独善に違いないが、人の気持ちに寄り添う一面もあるため、現段階では必要悪に近いと思っていることを告げられ、彼女が刑吏として問題のない素質を持っていることを確信した。

切断される男

生前、街や学校などで、不特定多数の人間たちに悪意に満ちた言葉をぶつけていた青年。その罪によって地獄へと落とされ、鋭い刃で身体を切断され続けるという刑罰を受けている。刑罰を執行する刑吏K10からは、切断される男を切断している刃は、彼が生前他者に浴びせ続けてきた暴言が具現化したものであると断じられ、刑罰を受けるたびに言葉の暴力がもたらす結果を体感させられることとなった。

募金詐欺犯

生前、募金詐欺によって暴利をむさぼった男性。その罪によって地獄へと落とされた。堕獄番号GO3876256110の手によって、針山の上に正座させられ、さらに膝の上に彼が生前巻きあげた募金の硬貨が満載した箱を、延々と乗せられ続ける刑罰を与えられる。載せられる箱は堕獄番号GO3876256110の意思によって変化し、最大で110トンまで上乗せできるが、これは募金が人の思いでできていることから、「ヒト」と「110」をもじったものである。

慈愛の母

生前、難病の息子を献身的に育て上げて「慈愛の母」と呼ばれ、テレビなどでも大々的に報じられていた女性。堕獄番号GO3876256110も知っており、てっきり天国に迎えられると思われていた。しかし、実際は息子の病気が完治したら注目されなくなると考えて、わざと治らないように仕向けていた。さらに息子が死を迎えたのち、あとを追うように命を絶ったと思われているが、これも注目を集めるために自殺未遂をしようとしたところ、失敗して本当に死亡してしまったに過ぎなかった。これらの所業が発覚したことで地獄へと落とされるが、本人は最後まで堂々とした姿勢を崩さなかった。

泥棒の孫

死後、天国へと迎えられた少女。祖父を慕っており、彼からプレゼントされたおもちゃや服などを大事にしていた。しかし、のちにそれらのプレゼントが、盗んだお金で買っていたことが発覚したため、すべて処分してしまう。天国に迎えられた当初は、自分の心を裏切っていた祖父を許すまいと考えていた。しかし、優しくしてもらった思い出をどうしても消すことができず、のちに地獄を訪れ、刑罰を受けている祖父のもとを訪れた。

神曲おじさん

死後、天国に迎えられた男性。ひょうきんな性格で、他者に対して気さくに接する。ダンテ・アリギエーリの『神曲』の大ファンで、そのモデルとなった地獄に強い興味を示している。そのため、地獄へ見学に来ることが多い。堕獄番号GO3876256110とは知り合いで、彼女のことを「新人ちゃん」と呼んでいる。現在最も興味を持っていることは、地獄の最下層に何があるかで、いつかそれを解き明かそうと躍起になっている。

統一しようとする女

死後、天国に迎えられた女性。人は死んだ時にすでに浄罪されており、本来は地獄も天国も煉獄も必要なく、死後はみんなが平等であるべきだという考えの持ち主。煉獄で堕獄番号GO3876256110と出会った際は、獄界を構成する三つの地域を統一して、「平国」と呼ばれる世界を作り上げようとしていることと、平国が完成した暁には、堕獄番号GO3876256110も刑吏として辛い役目を担う必要もなくなると主張する。しかし、堕獄番号GO3876256110からはよき所業も悪しき所業もなかったことにするのは、人生を愚弄する発想でしかないと切り捨てられる。そして、刑吏の仕事は確かにつらいが、浄罪をしている充足感を得られるため、辞めるつもりはないと断じられた。

蘇生した男

死後、地獄に落とされながらも、奇跡的に蘇生を果たした男性。通常、獄界から現世に戻る際には、獄界の記憶を消去されることになっているが、ごくわずかながら消えた記憶が戻ってしまう。地獄では、刑吏K10が罪を問いただすための問答をしており、蘇生された男の記憶の中に、その光景が中途半端に残っていた。そのため、現世では刑吏K10の仮面がちょっとしたブームになった。これを由々しく思った刑吏K10は、ニノス王に対してなんとかならないかと直訴するが、ニノス王は地獄が実在するという噂が現世で蔓延すれば、一つの戒めとなるため獄界にとっても有益になると判断し、様子を見るように求められた。

自傷する男性

死後、天国に迎えられた男性。しかし、ある時を境に頻繁に地獄を訪れ、そこで自傷行為を繰り返すようになる。あまりの事態に、刑吏K10と隻腕のドルフが出動する羽目になり、彼らに抑えられることでようやく落ち着いた。刑吏K10から、こういったことが続けば地獄へ行く権利を剝奪されるほか、拘束の対象にもなりうることを忠告され、天国に迎えられながら自傷行為を繰り返す理由を尋ねられる。それに対し、現世に残してきた息子が殺人を犯して逮捕されたことを知り、自分の育て方が厳しかったのかもしれないという後悔から自暴自棄になってしまったことを語った。しかし、息子が殺人を犯した理由が自傷する男性を中傷されたためで、父親を憎むどころか誇りに思っていたことが判明し、息子が地獄に来た際に叱ってやるべきだと諭される。

悪魔を崇拝する男

生前、悪魔にあこがれていた男性。悪魔に対する崇拝は狂信の域に達しており、儀式と称して二人の人間を惨殺し、その罪によって地獄へと落とされた。地獄に落ちてもなお悪魔に対する思いは消えないままで、罪を問いただしにきた刑吏K10に対して、悪魔はどこに行けば会えるのかを尋ねる。しかし、地獄にはそもそも悪魔などおらず、誰かに会いに行く自由すらないことや、悪魔を崇拝する男のような現世にはびこる悪人こそが悪魔そのものであると吐き捨てられた。

刑吏番号R3711802

かつて地獄の刑吏を務めていた男性。刑吏としてはベテランだったが、ある時突如として刑吏の職を辞してしまう。その場に居合わせた堕獄番号GO3876256110から、刑の短縮を無効にしてまで辞めた理由を尋ねられたところ、囚人の生前の話を聞くたびに、自分もかつて現世で生きていたことを否応なしに思い出させられ、二度と現世に戻れないという事実に耐えられなくなったためであることを明かす。そして、地獄の最下層に何があるのか知ろうとしてはいけないと忠告すると、彼女の前から去っていった。

女性を酔わせて乱暴した連中

生前、酔わせた女性に乱暴を繰り返していた男たち。その罪によって地獄へと落とされたが、性懲りもなく「自分たちはそこまで悪くない」と見苦しくあがき続けた。彼らの刑を担当した刑吏K10からは、彼らを串刺しの刑に処するつもりでいたが、彼らの姿を見て考えを改め、串刺しの刑を中止することを公言する。これによって、刑罰が中止になったことを喜んでいたが、最終的にはビール瓶を50本無理やり尻の穴に突っ込んで、肛門と内蔵をグチャグチャにする刑に処された。

一組の男女

生前、二人の仲を裂こうとした親たちを殺害した、恋仲にあった男女。その罪によって地獄へと落とされ、別の方向を向かされたまま目と口を封じられて、一つの縄につるされるという刑罰を受ける。刑の内容に関しては刑吏のあいだでも意見が分かれており、永久にそばにいられるため温情であると考える刑吏もいれば、近くにいるのに言葉も交わせないのは残酷だと考える刑吏もいる。

ゲーム監獄の三人組

生前、ゲームと称して同級生を土の中に埋めて蹴り殺した三人組。捕まる前に三人そろって事故死したことによって地獄へと落とされた。そして、堕獄番号GO3876256110の手により首を切断され、切り落とされた首をさまざまなゲームに利用されるという刑罰を受けた。

笠の重みの受刑者

生前、親族や知り合いなどの権力を笠に着て、悪事を重ねてきた罪人たち。その罪によって地獄へと落とされ、巨大な笠をかぶらされてその重みに苦しみ続けるという刑罰を受け続けている。笠の重さは、現世で行った悪行の数や質に比例しており、中でも「自分の父親が大統領だ」とうそぶいていた男性は、顔が地面にめり込んだ結果狐のような形に変形し、それを見ていた刑吏K10から「虎の威を借る狐のようだ」と皮肉られた。

集団・組織

地獄刑吏第13班

地獄で活動している刑吏たちの寄り合いの一つ。「EXCES.13th」の異名を持ち、堕獄番号GO3876256110や刑吏K10も地獄刑吏第13班に所属している。地獄にある森の中で定例会議を行うのが習わしとなっており、そこでは刑吏が独自に考案して執り行った刑罰についての話し合いなどが行われ、時にはその刑罰を正式に採用することもある。

場所

獄界

人間が死後に招かれる世界。俗に「あの世」とも呼ばれる。現世で死を迎えた人間は、まず入り口にあたるエリアでニノス王と面会し、彼の判決によって煉獄、地獄、天国のいずれかに送られる。ニノス王の判決は絶対で、一度送られる世界が決まれば、決して訂正されることはない。ただし、煉獄に落とされた罪人は、贖罪となる刑務を全うすることで天国に移ることが認められている。また、煉獄行きとなった人間は、刑吏と呼ばれる職務に就くことで、刑期を減らすことが可能となっている。なお、獄界における姿形は、本人が生前で最も充実していたと思っていた年代のものになり、刑罰や過失などで身体が破損した場合も、やがて再生するようになっている。

煉獄

獄界を構成する世界の一つ。天国に行くには善行が足りず、地獄へ落ちるほどの悪行を行っていない人間が落とされる。煉獄では、現世における労働に近い刑務が課されており、それをやり遂げることで天国に行く権利が与えられる。また、煉獄行きとなった人間は、地獄の刑吏として働く権利を与えられることがあり、刑吏としての役割を全うすることで、本来の刑期を短縮できる。

地獄

獄界を構成する世界の一つ。生前に犯罪やいじめなどの悪行を行った人間が落とされる。その光景は、現世とあまり変わらないが、天に浮かぶ空は本物ではなく、それを模した疑似映像に過ぎない。地獄に落とされた人間は、刑吏から生前の罪を問いただされ、それに応じた刑罰を受けることになる。刑罰は刑吏によって定められるが、基本的に生前の罪の重さと比例しており、相当の悪行を重ねてきた罪人は、肉体の破壊と再生を繰り返されるような残虐な刑罰を受けることになる。また、地獄に落とされた人間は、煉獄にも天国にも特別な事情がない限り行くことができず、大抵の罪人は、刑罰の中で自我を失っていき、やがて完全な消滅へと至る。なお、自殺も人を殺したこととみなされ、深い事情がない場合は地獄へと落とされる可能性がある。ただしその場合は、情状酌量の余地が生じることも多く、刑吏によって温情のある刑罰にとどめられやすい。また、ごくまれにではあるが、自分を許せない人間が、自ら望んで地獄に落ちることもある。地獄は九つの階層から成り立っているが、最下層には刑吏であっても踏み入ることは許されず、そこに何があるのかを探ることもタブーとされている。

天国

獄界を構成する世界の一つ。生前に善行を重ねたり、理不尽な仕打ちなどによって若くして亡くなった人間などが招かれる。天国では現世における義務というものが存在せず、自由に暮らすことができる。また、地獄を見学する権利が与えられるため、地獄には天国から訪問者が訪れることもある。ただし、親しかった人間が地獄に落ちていたり、生前に苦難を強いられたりしていた場合、記憶などに苦しめられることも多く、最悪の場合は精神崩壊にまで至ることすらあるなど、現世で考えられているほど理想的な世界というわけではない。また、子供が作れないという制約があるが、死という概念がなくなったことで本能が変わり、生殖欲求がなくなるというケースもあるため、こちらはさほど大きな問題には発展していない。

その他キーワード

新型灼熱監禁カプセル (しんがたしゃくねつかんきんかぷせる)

地獄の刑吏たちによって開発された新型の刑罰用器具。ドラム缶のような形状をしており、入れた相手に地獄のような灼熱を体感させられる。堕獄番号GO3876256110と刑吏K10に対して一基が支給されるが、定員が一名であるため、三人の候補者から一人を選ぶことを余儀なくされる。さらにその候補者が、パチンコに熱中しているあいだに、車に残してきた子供たちが熱中症で死んだり、炎天下の部活で部員たちに水も飲ませずしごいたせいで死なせたり、しつけと称して自分の子供に熱湯をかけたりと、そろいもそろって悪質なことを行っていたため、刑吏K10は迷わず新型灼熱監禁カプセルの追加注文を行った。

7つの大罪まんじゅう

出張によって煉獄に赴いていた堕獄番号GO3876256110が、地獄へ帰る際にお土産として購入した箱入りのまんじゅう。複数の種類が存在し、堕獄番号GO3876256110は貪欲味のまんじゅうを、刑吏K10は憤怒味のまんじゅうを、それぞれ好んでいる。

刑吏

地獄に落ちた罪人たちに刑罰を与える仕事を担う存在。煉獄に落とされた人間の中からニノス王によって選抜され、彼の誘いに同意することで就任できる。刑吏としての役割を果たすことで、煉獄における刑期を短縮させられるが、途中で刑吏の仕事を辞職した場合、刑期の短縮は無効となる。刑吏となった死者は、生前とは比較にならない身体能力を得られるうえ、ゲヘナイト合金など地獄特有の金属で作られた武器や、オボトロスなどの魔獣、新型灼熱監禁カプセルなどの器具を支給される。また、基本的に地獄で暮らすことになるが、煉獄や天国への出張任務なども存在する。

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