Variante -ヴァリアンテ-

Variante -ヴァリアンテ-

ヒトゲノム遺伝子の変種キマイラが左腕に寄生した少女が、キマイラ殲滅のために戦うホラーアクション漫画。杉基イクラの初単行本化作品。

正式名称
Variante -ヴァリアンテ-
ふりがな
ゔぁりあんて
作者
ジャンル
アクション
 
ホラー
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概要・あらすじ

宝生アイコキマイラによって、惨殺された家族と共に命を落とした。だが、奇跡的に宝生アイコは一命を取り留めた。 ATHEOS研究所に収容された宝生アイコは、自身の左腕が見たこともない姿に変容していることに気付く。 宝生アイコが左腕に寄生したキマイラを自在に操れることが判明すると、ATHEOS宝生アイコキマイラ殲滅の道具として利用し始めた。

この時、宝生アイコキマイラ誕生の秘密をまだ知らなかった。

登場人物・キャラクター

宝生 アイコ (ほうしょう あいこ)

15歳。宝生一家惨殺事件の生き残り。一旦死亡が確認されたが、解剖直前に蘇生が確認されたため、保護された。ATHEOS設立前の実験体の娘で、育ての親の宝生一家に現れた実の父親のキマイラ化で命を落とし、父親の残した左腕と融合することで蘇生した。左腕にキマイラが寄生する特異体。 実地検分で自宅に戻った際、須藤ヒロミの隙をついて脱走する。再会した親友の高嶋サチヨを眼前でキマイラに殺され、茫然自失状態に陥る。宝生アイコの感情の昂ぶりに呼応して左腕はキマイラ化し、敵対するキマイラを殲滅することが可能。ATHEOSの一員となってキマイラと闘うことを請われるがこれを拒絶する。 しかし、須藤の説得で両親を殺したキマイラを探すため、戦うことを選択する。左腕の細胞が心臓に到達しているため、腕を除去することは宝生アイコの死を意味する。言われるがままにキマイラを抹殺してきたが、キマイラが人間が変容したものであると知り、戦闘不能に陥った。

須藤 ヒロミ (すどう ひろみ)

ATHEOSの総務課所属の調査員。キマイラの捕獲と情報調査を任務とする。宝生一家惨殺事件の調査を担当し、宝生アイコと出会った。須藤が担当する飯田橋駅地下鉄構内でのキマイラ掃討戦で、キマイラと戦うと決意した宝生アイコは初陣を飾った。 一旦は解任されたが東風川の判断で、宝生アイコの担当に復帰する。14年前にナナを匿った事件で、額に傷を負い、大きな傷跡が残っているため、頭に常にバンダナを巻いている。この事件がきっかけでATHEOSで働くことになった。自らが殺したと思い込んでいたナナが実験材料となっていたことを知り、ATHEOSに不信の目をむける。

東風川 (こちがわ)

ATHEOS研究所所長代理。キマイラに寄生された宝生アイコの管理を行う。実質的なサポートは須藤ヒロミに任せている。ナナに関する事実を知っていたり、奥田代表と親密であるなど、謎多き人物。キマイラ化して、奥田代表に殺された母親を蘇生するため、実験に関与した黒幕の一人。

高嶋 サチヨ (たかしま さちよ)

宝生アイコと同じ私立高校に通う幼馴染。脱走した宝生アイコと再会するが、キマイラ化した宝生アイコの左腕に愛犬タロを殺されてしまい、恐怖から宝生アイコを拒絶する。しかし、宝生アイコとの友情を思い出し、二人でよく遊んだ井の頭公園で再会を果たす。 友情を再確認した直後、キマイラに殺害される。

奥田代表 (おくだだいひょう)

ATHEOSを父親から引き継いで、キマイラの生物兵器化を推し進める。先代の研究の遺産である宝生アイコをキマイラ殲滅の生物兵器として利用する。ことが露呈した際に理事会の情報操作で全責任を負わされる。最愛の女性である、東風川の母親を蘇生させるために研究を続けてきた。

臼井課長 (うすいかちょう)

須藤の上司。14年前のナナ脱走の調査をしていた、ATHEOSの調査員。少年だった須藤ヒロミにナナは死んだと伝えた。最終決戦で宝生アイコ救出に向かった須藤ヒロミに加勢する。

武田 (たけだ)

ATHEOSの調査員。偏見から研究所の秘密兵器である宝生アイコを差別する。心を残したままのキマイラを追って地下下水道に降り立つが、捕食されかけたところを宝生アイコに救われる。

須藤 マサミ (すど うまさみ)

須藤ヒロミの母親。骨髄線維症という難病で5年間、ATHEOS附属病院に入院している。自身が須藤ヒロミの重荷になっていると自覚。ATHEOSを裏切ろうとする須藤ヒロミの背中を押す。

ナナ

14年前、理事会が所有するコード045と呼ばれる非公開施設から脱走したところを須藤ヒロミに匿われた。名前の由来は実験番号7番から。背中に瘢痕(ケロイド)があり、ナナは先生たちから立派な羽根になると言われたと須藤ヒロミに話した。調査員に追われて逃走中にキマイラ化。 その後、ATHEOSによって幽閉され、実験材料とされていた。

世良 ユウジロウ (せら ゆうじろう)

自称ただのジャーナリスト。ATHEOSに大事なものを奪われたとうそぶく。須藤ヒロミにATHEOSの正体と真の目的を告げた。その正体は元ATHEOS諜報部所属の近江ユウジ。

集団・組織

ATHEOS (あしおす)

『Variante -ヴァリアンテ-』に登場する組織。特殊法人組織。表向きはバイオ関連技術の研究開発に携わる法人企業。40年前日本のヒトゲノム研究の最先端を担ってきたある科学研究所。国際プロジェクトのヒトゲノム解析計画が始動する数十年も前にすでに研究所ではその解読が進められていた。研究所は謎の爆発炎上を起こし、施設内の関係者は全員死亡した。 そこではどんな病気にも効果がある万能抗体の研究が行われていた。研究所が閉鎖されて、社会に拡散した被験者がキマイラ化。これを回収するために設立された政府直属機関。現在はキマイラの生物兵器として利用するため、品種改良を行っている。

理事会 (りじかい)

『Variante -ヴァリアンテ-』に登場する組織。ATHEOSの上部組織。キマイラの生物兵器利用を推し進める。故意にATHEOSを買収せずに、奥田代表に受け継がせているが、これは理事会に被害が及ばぬための危機回避策である。ATHEOSとは別にキマイラの研究を行っている。ナナからキマイラの素材を採集していた。

その他キーワード

キマイラ

『Variante -ヴァリアンテ-』に登場する用語。万能抗体の開発中に、拒絶反応を起こした人間が、変性してしまった生物を指す。その存在自体が最重要国家機密となっている。人体の変容も個体により様々で、人間としての理性も同様で保つ者や失う者もおり、人により千差万別の変容を見せる。

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