世界平和が2週間で終わり、再び冒険が始まる
「月刊少年ガンガン」で連載され、テレビアニメほかに展開された人気作『魔法陣グルグル』の正統派続編。前作終了から約9年ぶりの第2部開始となった。光の勇者・ニケと闇魔法グルグルを使う魔法使い・ククリが、世界を救ってから2週間後が物語の始まり。ジミナ村に戻り、超エリート校で嫌々ながら学生をしていたニケは、王様に呼び出され、再び現れ始めた魔物を退治してほしいと頼まれる。テストから逃れられると考えたニケは、魔物退治を決意した。一方ククリは、魔王ギリを封印して以来、グルグルを使えなくなっていた。しかし、ニケと一緒にいたい一心で、再びグルグルを発動させることに成功。王様に認められ、ニケと一緒に冒険の旅に出ることになる。道中では、風の精霊ギップル、ザザとミグ、キタキタおやじといったおなじみのキャラクターも登場。前作同様、ギャグ要素の強いシュールな冒険が繰り広げられる。
グルグル世界の闇魔法と光魔法
本作の舞台は、魔法や精霊、モンスターなどが存在する異世界。「レベル」や「メッセージウィンドウ」といったRPG要素も特徴の一つで、ゲームパロディやシュールなギャグが展開される。魔法には、魔界の力に由来する「闇魔法」と、自然界の力に由来する「光魔法」があり、闇魔法の最高峰が「グルグル」、光魔法の最高峰が「キラキラ」である。グルグルはミグミグ族の子どもだけが使用できる魔法で、魔法陣により、さまざまなものを召喚できる。本作で14歳になったククリは、グルグルが使えなくなっていたが「ニケと冒険の旅に出たい」という気持ちから、新生グルグルを発動させる。キラキラは、風・水・地・火の4要素のエネルギーを利用する魔法で、勇者だけが使える。ニケは、前作でキラキラを習得していたが、本作の物語開始時点ではその力を失っている。
謎のグルグル使いである新生魔王
本作の敵は、魔王ギリが封印されてから、わずか2週間で世界に脅威をもたらした新生魔王。ニケとククリの前に姿を現した、魔王軍の魔法使いによると、魔王はグルグル使いだという。しかも、ククリのグルグルとは比較にならない、美しく画期的な真のグルグルを使うらしい。グルグルが使えるのはミグミグ族だけだが、ククリが最後の一人だといわれてきた。しかし、もしかしたらどこかに存在していたのかもしれない。魔法使いの話を聞いたククリは、魔王を恐れるのと同時に、会ってみたいという気持ちにもなる。一方魔王も、全力でククリたちを潰すということもなく、まるで遊んでいるかのような罠を仕掛けてくる。ニケとククリは、旅を続けながら、少しずつ魔王の謎に近づいていく。
登場人物・キャラクター
ニケ
グルグル暦1298年10月21日生まれの14歳の少年。血液型はO型。金髪と赤いバンダナが特徴。お調子者で、かわいい女の子が好き。ククリと共に、魔王ギリを封印して世界に平和をもたらした勇者で、ジミナ村に戻ってからは学生をしていた。再び魔物が出現し始めたことから、国王に招かれ、新たな冒険の旅に出る。光魔法の最高峰キラキラを習得していたが、魔王ギリ封印後はその力を失っている。
ククリ
グルグル暦1299年3月16日生まれの14歳の少女。血液型はB型。三つ編みの二つ結びが特徴。ミグミグ族最後の子で、グルグル使い。天然な性格で空想癖がある。ニケに好意を抱いている。ニケと共に、魔王ギリを封印して世界に平和をもたらした。ジミナ村に戻ってからはニケと同じく学生をしていたが、再び魔物が出現し始めたことから、ニケと一緒に新たな冒険の旅に出る。
前作
魔法陣グルグル (まほうじんぐるぐる)
衛藤ヒロユキの代表作。そこに住む者たちが光の者と闇の者に区分される世界で、勇者の少年・ニケと魔法使いの少女・ククリの冒険を描くギャグ色の強い異世界ファンタジー漫画。日本のコンピュータゲームジャンル・R... 関連ページ:魔法陣グルグル
関連
魔法陣グルグル外伝 舞勇伝キタキタ (まほうじんぐるぐるがいでん ぶゆうでんきたきた)
衛藤ヒロユキの代表作『魔法陣グルグル』のスピンオフ作品。『魔法陣グルグル』の主要キャラクターキタキタおやじと、勇者に憧れる少年チキ、両親を石にされてしまった王女ルータらが、魔法使いガガルの打倒を目指し... 関連ページ:魔法陣グルグル外伝 舞勇伝キタキタ
書誌情報
魔法陣グルグル2 19巻 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックスONLINE〉
第1巻
(2013-07-22発行、 978-4757540071)
第17巻
(2022-10-12発行、 978-4757582019)
第18巻
(2023-07-12発行、 978-4757586628)
第19巻
(2024-06-12発行、 978-4757592476)