FAIRY TAIL ZERO

真島ヒロの代表作『FAIRY TAIL』に登場する魔導士ギルド「妖精の尻尾」の誕生秘話をテーマにした外伝。原作『FAIRY TAIL』はテレビアニメ化やゲーム化を中心に多数のメディアミックスが展開されているほか、本作以外にも多数のスピオンオフ作品が発表されている。原作の主人公であるナツ･ドラグニルは登場せず、ナツが所属するギルド「妖精の尻尾」の初代マスターであるメイビス･ヴァーミリオンが本作の主人公を務め、彼女が魔導士となってギルドを創設するまでの前日譚が、バトルファンタジーを交えて展開される。

時系列では原作本編より前のx679年にさかのぼり、メイビス･ヴァーミリオンの生まれ故郷である「天狼島」から物語は始まる。天狼島で生まれ育った幼少期のメイビスは、亡くなった両親が残した借金の返済のため、ギルド「赤い蜥蜴(レッドリザード)」に引き取られて奴隷のような酷い扱いを受けながらも、いつか妖精に出会うことを夢見て力強く生きていた。しかしある日、ライバルである闇ギルド「青い髑髏(ブルースカル)」の夜襲を受け、「赤い蜥蜴」は滅ぼされてしまう。そして、生き残ったメイビスは親友となったゼーラと支え合い、過酷な環境に耐えながら成長していく。原作では一部しか語られていなかったメイビスの不思議な生い立ちや成長、悲しくも美しい過去が明かされる。

ギルド「赤い蜥蜴(レッドリザード)」の崩壊から7年の月日が流れ、13歳になったメイビス･ヴァーミリオンは天狼島の財宝「天狼玉」を狙うトレジャーハンターのユーリ･ドレアー、プレヒト･ゲイボルグ、ウォーロッド･シーケンの三人と出会う。天狼玉がなくなったことに気づいたメイビスは、ゼーラを連れてユーリたちと共に盗まれた天狼玉を取り戻すため、冒険に旅立つ。旅先のマグノリアでは、かつて「赤い蜥蜴」を襲った闇ギルド「青い髑髏」が街を支配しており、メイビスたちは彼らに対抗するため、ある人物から魔法を教わることになる。メイビスと黒魔導士･ゼレフの出会いのほか、戦いのあとには天狼玉とゼーラの秘密も明かされ、メイビスやゼレフだけでなくギルド「妖精の尻尾」の初期メンバーの過去も楽しむことができる。