40歳からラジコンできるかな? 断言しようラジコンはとてつもなく面白い!

40歳からラジコンできるかな? 断言しようラジコンはとてつもなく面白い!

40歳を過ぎて、小学生の頃に熱中していたラジコンカー熱が再燃した漫画家の阿部秀司が、数々の名作キットと再会する中で忘れていたトキメキを取り戻し、あこがれのサーキットデビューを果たすまでの姿を描いた実録エッセイ漫画。「マンガクロス」で2018年から2019年9月まで配信された作品。

正式名称
40歳からラジコンできるかな? 断言しようラジコンはとてつもなく面白い!
ふりがな
よんじゅっさいかららじこんできるかな だんげんしようらじこんはとてつもなくおもしろい
作者
ジャンル
ラジコン・ミニ四駆
関連商品
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あらすじ

第1巻

10年にわたったハードな週刊連載が終了し、引きこもり生活を送っていた漫画家の阿部秀司は、毎日ゴロゴロした生活を送っていた。温泉につかっても日々の疲れがまったく取れず、ボーっとしたままネットサーフィンをしていた秀司は、1970年代に発売されたバギーチャンプという、秀司が小学生の頃にあこがれだったラジコンカーを走らせている動画を発見。興奮のあまりバギーチャンプの情報を検索した秀司は、当時発売されたラジコンカーの多くが復刻販売されていることを知る。さっそく通販でバギーチャンプを注文した秀司は、チーフアシスタントの久能明志からは不審な目で見られるが、実物のバギーチャンプのキットを見た秀司は「オレはこれを手に入れるために今まで頑張ってきたのだ」と確信する。ご機嫌なまま一晩をかけてバギーチャンプを組み立てた秀司だったが、誤って取り付けた部品のせいで試運転中にギアが破損し、ただの大きなプラモデルと化してしまう。しかし、部品1個でも個別に注文できると知った秀司は、さっそく破損した部品を注文。部品が到着するまでバギーチャンプを心ゆくまで鑑賞し、奥深くて楽しいラジコン沼へとハマり始めたことを自覚するのだった。(第1話「ラジコン組み立てられるかな?」。ほか、15エピソード収録)

登場人物・キャラクター

阿部 秀司 (あべ しゅうじ)

漫画家の男性で、年齢は40歳。10年間続いた週刊連載を終えたばかりで、引きこもり生活を送っている。休みがほとんどないハードな週刊連載を続けたことで、ストレスから来る精神的な疲労が蓄積しており、日々何もせずゴロゴロして温泉に入っても疲れが取れないことに悩んでいた。そんなある日、動画サイトで発見したバギーチャンプの動画を見たことで、小学生の頃に熱中していたラジコン熱が再燃。バギーチャンプをはじめとするさまざまなラジコンカーを次々と購入し、公園などで走らせるようになった。その熱意は凄まじく、数十年の空白を埋めるかのように、ラジコンの組み立てや走行に傾倒するようになる。チーフアシスタントの久能明志からネットオークションで高価なラジコンを購入していたことを責められた時は、バイオリンの名器「ストラディバリウス」を例えに出し、「こうして人類の文化遺産は守られていくんだ」と断言していた。友達が少なく、いっしょにラジコンをやってくれる友達もいない。そのため明志をはじめ、出会った人々に手当たり次第にラジコンをやらないかと声を掛けていたが、その努力が実ることはなかった。漫画編集者のk林に別作品のネームを出した際、ラジコン漫画を描くように勧められ、本作を執筆した。最終的にあこがれだったサーキットでのレースデビューも果たす。酒が好きで、飲み会で記憶がなくなるまで前後不覚になることもしばしばあった。実在の人物、阿部秀司がモデル。

久能 明志 (くのう あかし)

フリーの漫画家アシスタントをしている男性で、年齢は35歳。悠々自適な人物で、一見するとチンピラのような風貌をしている。阿部秀司が週刊連載している時は、チーフアシスタントとして活躍していた。高卒で職歴なし、この歳にしては絵も下手と、自分のことを冷徹に自己分析をしている。ほかの現場に行ってもお荷物になることから、秀司に早く連載の仕事を再開してもらい、最年長チーフとしてデカい面をしたいと、臆面もなく秀司に言い放っていた。新しい仕事の催促をするため、秀司の仕事場には足しげく通っている。成り行きから秀司のラジコン生活に付き合うようになるが、ラジコンに傾倒する秀司にツッコミを度々入れるようになる。ただし、ラジコンにはまったく興味がなく、秀司に勧められてもまったく始めようとはしなかった。ヘルプでほかの漫画家のアシスタントに入っていたが、だいたい酷い目に遭うため、それを秀司に愚痴っていた。

前住 諭 (まえずみ さとし)

大手模型メーカーであるタミヤの男性社員で、ラジコン界では知らぬ者がいない超有名人。広報を担当し、TRFというタミヤのレーシングチームにも所属している。ラジコン漫画を執筆することになった阿部秀司たっての願いで、前住諭と会うことになり、作品にも登場することになった。掛川ラジコン秋祭りの前日に行われた飲み会でへべれけになり、同じくへべれけとなった秀司と路上で抱き合っていた。翌日、二日酔いで泥のような顔色になりつつも、しっかり仕事をこなしていたプロフェッショナルな人物。実在の人物、前住諭がモデル。

k林

漫画編集者の男性で、阿部秀司の担当を務める。週刊連載を終えた彼の新作ネームを見ている最中に、秀司のラジコンに対する熱意を知り、ラジコン漫画を描くことを勧めた張本人。ネタになるという理由で、秀司にレースに出ることも強く勧めていた有能な編集者。

その他キーワード

バギーチャンプ

悪路に適応したオフロードタイプのラジコンカー。1979年に田宮模型(現タミヤ)から発売された。実車さながらにオイルダンパーを備え、防塵や防水性も備えた本格派のレーシングバギー。小学生だった阿部秀司のあこがれのマシンだったが、結局手に入れられなかったという過去を持つ。動画を見て思わず復刻版を購入した秀司は、そこからラジコン熱を再燃させた。

グラスホッパー

悪路に適応したオフロードタイプのラジコンカー。1984年に田宮模型(現タミヤ)から発売された。ラジコンブームの真っ只中に発売され、デザインのスタイリッシュさと価格の安さで絶大な人気を誇った、入門機となるエントリーモデル。2005年に再版されており、ラジコン熱が再燃した阿部秀司が購入していた。

ラルトRT2

オンロードタイプのラジコンカー。小学生だった阿部秀司が、お年玉の残りをかき集めてセール品のキットだけを2980円で購入したという思い出の品。数十年後、秀司はネットオークションで同じキットを入手したが、その落札価格が7万円と高額だったこともあり、久能明志を驚愕させていた。

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