あらすじ
第1巻
新しい学校に転校して来た星馬翼は、そこで少し気弱だが周囲に合わせて生きている少年・大地駿と出会う。初対面で俊がミニ四駆を好きな事を見抜いた翼は、少し強引に友達になる。しかし、ほかのクラスメイトは声が大きく元気な翼を生意気だと考え、翼が大切にしている愛機・Zウイングマグナムをわざと落とさせるなど、嫌がらせを仕掛ける。
第2巻
星馬翼達は牙光太郎の協力を得てミニ四駆部を発足させた。光太郎の兄であり、ミニ四駆部の顧問・牙輝太郎の特訓で格段に上達したメンバー達は、全国小学生ミニ四駆大会に挑む。初戦のリレーバトルで対戦相手を突き放したと思ったメンバーだったが、バトンが大地駿に渡った途端、大幅なスローダウンをしてしまう。
関連作品
本作『レッツ&ゴー!! 翼ネクストレーサーズ伝』は、世界を相手にミニ四駆レースを繰り広げる二人の主人公・星馬豪と星馬烈の戦いを描いた『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』の系譜を汲んでいる。また本作の主人公である星馬翼が登場する直接の前作『爆走兄弟レッツ&ゴー!! Return Racers!!』では、翼の父親である豪が翼を引き取る事になった経緯なども描かれている。
登場人物・キャラクター
星馬 翼 (せいば つばさ)
ミニ四駆が大好きな少年で、額に丸い形のゴーグルを付けている。愛機はZウイングマグナム。転校初日に出会った大地駿が、Zウイングマグナムを一目見て「ふつうのミニ四駆ではない」と見抜いた事から、駿がミニ四駆レーサーである事を見抜き、半ば強引に友人になった。ミニ四駆部の突撃隊長的な役割をしているが、短気な一面があり、怒るとつい仲間の悪口を言ってしまう。
大地 駿 (だいち しゅん)
星馬翼の同級生の少年で、つねにキャップ帽をかぶっている。愛機は「スーパーアバンテRS」。ミニ四駆好きな父親の影響で、ミニ四駆に詳しくなった。本当はミニ四駆が大好きだが周囲に仲間がいなかったため、周囲に合わせて興味がないフリをしていた。セッティング技術が高く、コースに合わせたセッティングを素早く組む事ができる。ミニ四駆部の頭脳として、周囲の状況判断に秀でている。
牙 光太郎 (きば こうたろう)
牙輝太郎の弟。髪の右側が金髪、左側が黒髪になっており、もみあげだけが長い。「かかか」と笑う癖がある。愛機はウルフファング。細木貴士打倒の仲間を探すためにミニ四駆部の設立に尽力したが、その際に不審な動きが見られたため、当初は大地駿から「なにか裏があるのではないか」と疑われていた。負けず嫌いだが、仲間に心配させないようわざと明るく振る舞うなど細かな気配りができる。
宇佐見 丸夫 (うさみ まるお)
肥満体の少年。勉強もスポーツも苦手だが、父親がピアニストなため非常に耳がいい。愛機は「ラウディーブル」。ミニ四駆内部の駆動音から、マシンの調子を言い当てる事ができるため、大地駿にミニ四駆部へ勧誘された。小さな音を聞く際、耳が動く癖がある。臆病な性格だがつねに穏やかで、ミニ四駆部の潤滑油としての役割をこなしている。
牙 輝太郎 (きば きたろう)
牙光太郎の兄で、ミニ四駆部の顧問を務める青年。光太郎と同じく髪の右側が金髪、左側が黒髪で、ボサボサの長髪を結わずに下ろしている。顧問である事から、「牙先生」と呼ばれている。取り壊される予定の旧校舎や廃遊園地を利用して、ミニ四駆部のメンバーに特訓を行っている。ロボットの開発もでき、製造したロボットを特訓に役立てている。
細木 貴士 (ほそき たかし)
VRワールドサーキットで最強といわれているミニ四駆レーサー。炎のように逆立った髪に、オーバル型の眼鏡をかけており、牧師を思わせる衣装を身につけている。愛機はホワイトアーマーG。VRワールドサーキット内では「ゴッドアイ」と名乗っている事から、参加者からは「神」とも呼ばれている。人当たりのいい紳士的な態度で対戦者に接するが、他人を利用するためには平気で噓をつき、裏切る。
集団・組織
ミニ四駆部 (みによんくぶ)
牙輝太郎が顧問を務めるクラブ活動。星馬翼、大地駿、宇佐見丸夫、牙光太郎が所属している。一応の部室はあるが、中はボロボロで、内部には輝太郎が持ち込んだ機材をはじめ、VRワールドサーキットに接続するための機器などが置かれている。ミニ四駆の大会では「チームペガサス」として登録している。
場所
VRワールドサーキット (ぶいあーるわーるどさーきっと)
世界中のミニ四駆レーサーとレースする事ができる、ヴァーチャルサーキット。ミニ四駆部設立直後に牙光太郎が持ち込んだ機材で、星馬翼らが挑んだ。また、そこで「ゴッドアイ」こと細木貴士と出会い、ヴァーチャル空間でのミニ四駆を破壊された。貴士は自分の事を「VRワールドサーキット空間での神」と自称しており、任意のキャラクターなどを自在に創造している。
その他キーワード
ホワイトアーマーG (ほわいとあーまーじー)
細木貴士の愛機のミニ四駆。現実世界ではなんの変哲もないミニ四駆だが、VRワールドサーキットにおいてはペイントとセッティングの違う「ダークアーマーG」として登場する。タイヤホイールすべてに、横に突き出した大きなスパイクが取り付けられている。また、フロントから炎を放出してダークアーマーG全体を包み込み、前方にいる対戦機を一掃する事ができる。
Zウイングマグナム (ぜっとういんぐまぐなむ)
星馬翼の愛機のミニ四駆。フロント部分には翼の父親がかつて使用していたF1マシンのリアウイングで作ったウイングパーツが付けられており、非常に風に浮き上がりやすい。そのため、コースから飛び出したあとでも空中でコーナリングする事ができる。
ウルフファング
牙光太郎の愛機のミニ四駆。白と黒に塗り分けられた、狼の毛色と爪を思わせるデザインをしている。当初はVRワールドサーキットを荒らす「白と黒の悪魔」と呼ばれ恐れられており、ゆっくりと走るミニ四駆を攻撃しながら走行する事で名を知られていた。
ベース
爆走兄弟レッツ&ゴー!! (ばくそうきょうだいれっつあんどごー)
主人公の星馬烈と星馬豪の兄弟が、ミニ四駆の研究者である土屋博士からマシンの提供を受け、数々のライバルと戦う様子を描く。第二次ミニ四駆ブームの火付け役となり、アニメや映画、ゲームなど様々なメディアミック... 関連ページ:爆走兄弟レッツ&ゴー!!
関連
爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAX (ばくそうきょうだいれっつあんどごー まっくす)
主人公の一文字豪樹と一文字烈矢の兄弟が、所属するバトルレーサー養成施設ボルゾイスクールの方針に疑問を抱き、独立してスクール所属のレーサーたちと戦いを繰り広げる。 関連ページ:爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAX
爆走兄弟レッツ&ゴー!! Return Racers!! (ばくそうきょうだいれっつえんどごー)
こしたてつひろの代表作『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』の系譜を汲む作品。前作から15年後、大人になってミニ四駆レーサーを引退したあとの星馬豪ら「TRFビクトリーズ」の姿と、豪の息子を名乗る翼との交流、そし... 関連ページ:爆走兄弟レッツ&ゴー!! Return Racers!!
書誌情報
レッツ&ゴー!! 翼 ネクストレーサーズ伝 5巻 小学館〈コロコロコミックス〉
第1巻
(2018-03-28発行、 978-4091426727)
第2巻
(2018-11-28発行、 978-4091428288)
第3巻
(2019-07-26発行、 978-4091430335)
第4巻
(2020-05-28発行、 978-4091431868)
第5巻
(2021-03-26発行、 978-4091432971)