概要・あらすじ
ローマ帝国は、かつてこの世の富や名声、そして広大な大地と、すべてを手にした偉大な国であった。WW1の中、ローマ帝国の子孫だというイタリアに出会ったドイツは、そのあまりのヘタレっぷりに驚きながらも、彼を捕虜にする。ドイツは、捕まっても逃げ出そうともせず、のんびりと歌う日々を過ごすイタリアを結局は送り返すことになるが、そんなイタリアは「友達になりたい」と、再びドイツの前に姿を現す。
こうして同盟を組むこととなったイタリアとドイツは、のちに同盟を結んだ日本とともに、時に連合国と戦いながら、ドタバタな日常を過ごしていく。
登場人物・キャラクター
イタリア
北イタリアを擬人化した青年で、枢軸国の一員。フルネームは「イタリア=ヴェネチアーノ」で、ロマーノの弟。基本的に陽気な性格だが、甘えん坊で泣き虫な一面もある。好きなものは女の子とパスタで、美人を見かけるたびにナンパをしている。かつて地中海を制した大国であったローマ帝国の孫で、彼のことを「ローマじいちゃん」と呼び慕っている。
ドイツ
ドイツを擬人化した青年で、枢軸国の一員。プロイセンの弟で、兄からは「ヴェスト」と呼ばれている。生真面目な性格の男性で、規則や秩序を常に大事にしている。好きなものはビールとヴルスト(ソーセージ)で、酔うと普段の生真面目な性格から一転し、ハイテンションになって騒ぐ。WW1中に出会ったイタリアを捕虜にし、のちに同盟を結ぶことになるが、軍事面でまったく頼りにならないイタリアには、いつも振り回されている。
日本 (にほん)
日本を擬人化した青年。イタリアやドイツと同盟を結び、枢軸国の一員となった。小柄だが、実年齢はイタリアよりもずっと上。常に敬語で話し物静かで真面目、お人好しな性格。自分の意見や本音をはっきりと言えないことが多く、何かと周りに流されがち。動物好きで、「ぽちくん」という犬を飼っている。
アメリカ
アメリカを擬人化した青年で、連合国をまとめるリーダー的存在。イギリスの義弟で、カナダとは双子の兄弟。正義と自由を愛する、エネルギッシュで明るい性格の持ち主。ハンバーガーとアイスが好きで、会議中でも食べていることがある。料理が下手なイギリスに育てられたため味音痴だが、そんなアメリカでも、イギリスの料理は不味いと思っている。
イギリス
イギリスまたはイングランドを擬人化した青年で、連合国の一員。アメリカとカナダの義兄でもある。意地っ張りで皮肉屋な元ヤンキー。魔術や呪いを得意としており、ユニコーンや妖精、妖怪、幽霊などの類を見ることができる。料理が好きだがバリエーションが少なく、周囲から不味いと言われることが多い。フランスとは昔から仲が悪い。
フランス
フランスを擬人化した青年で、連合国の一員。愛情表現豊かな気取り屋のナルシストで、「世界のお兄さん」を自称しており、弟分のイタリアからは「フランス兄ちゃん」と呼ばれている。美しいものが大好きで、芸術や文化をこよなく愛する。プロイセン、スペインとは昔から悪友のような関係。イギリスとは昔から仲が悪く、よく喧嘩している。
ロシア
ロシアまたはソ連を擬人化した青年で、連合国の一員。大柄だが昔はいじめられっ子だった。純朴で温厚な男性だが腹黒い一面があり、どこか恐ろしげな雰囲気をまとっている。そのため周囲から怖がられることが多いが、実は寂しがり屋。貧乏な姉のウクライナと、執拗に求婚してくる妹のベラルーシに悩まされている。
中国 (ちゅうごく)
中国を擬人化した人物で、連合国の一員。青年の姿をしているが、実年齢は登場キャラクターの中でも最年長。老人を通り越しもはや仙人のような存在となっているが、若作りしている。「~あるよ」「~よろし」などのエセ中国語で話し、よくパンダを連れている。特技は料理と拳法で、中華鍋を武器代わりに振り回すこともある。日本とは古くからの知り合い。 台湾には「老師(センセ)」、香港には「先生(センセー)」と呼ばれている。
ロマーノ
南イタリアを擬人化した青年で、イタリアの兄。フルネームは「イタリア=ロマーノ」。口が悪く強気に振る舞っているが、本性はヘタレで弱虫。好きなものはトマトとパスタ。スペインの支配を受けていた頃は、彼の使用人として働いていた。ドイツとフランスのことを心底嫌っている。
ちびたりあ
幼少期のイタリアの姿。かつては欧州の他の国々と一緒に暮らしていたが、祖父のローマ帝国に連れ出され、その後しばらくは、祖父と絵を描いたり歌ったりしながら過ごしていた。オーストリアの屋敷で働いていた時期があり、メイド服を着ていたため、神聖ローマには女の子と間違われていた。
ローマ帝国 (ろーまていこく)
イタリアとロマーノの祖父。イタリアからは「ローマじいちゃん」と呼ばれている。豪快な性格で、女と酒と戦いが大好き。かつて地中海を制し、この世の富や名声を手に入れた大国であったが、ある日突然姿を消してしまう。孫のイタリアを溺愛しており、神様に無理を言って彼の様子を見に来たこともある。
神聖ローマ (しんせいろーま)
神聖ローマ帝国を擬人化した青年。かつてオーストリア、ちびたりあ、ハンガリーとともに暮らしていた。当時メイド服を着ていたちびたりあのことを女の子と勘違いし、密かに想いを寄せていた。しかし口下手で不器用なため、仲良くなろうとしても空回りすることが多い。
オーストリア
オーストリアを擬人化した青年。几帳面で怒りっぽい性格だが、優雅な雰囲気を漂わせている。衣服を捨てずに何度も直して着ようとするなど、倹約家な面もある。「お馬鹿さん」が口癖。音楽をこよなく愛し、ピアノ演奏やお菓子作りが得意。かつて少年時代に、イタリア戦争で勝ち取ったちびたりあを、屋敷の召使いとして雇っていた。
ハンガリー
ハンガリーを擬人化した女性。外見はおっとりしたように見えるが、昔は馬とともに平原を駆けた勇敢な遊牧民であり、自分を男だと思っていた。かつて少女時代に オーストリアの屋敷でちびたりあと同居していた時期があり、彼のことを弟のようにかわいがっていた。昔から頼りにしてきたオーストリアのことが好きで、彼にちょっかいを出すプロイセンを嫌っている。
プロイセン
プロイセンを擬人化した成年。ドイツの兄で、彼のことは「ヴェスト」と呼ぶ。笑う時や悪巧みをする時は、「ケセセセ」と奇妙な声を上げる。ひよこのような小鳥を頭に乗せていることがある。フランスやスペインとは悪友のような関係で、この2人とともにオーストリアと戦ったことがある。新しいものが好きでずる賢いが、根は真面目な性格。
カナダ
カナダを擬人化した青年。イギリスの義弟で、アメリカとは双子の兄弟。のんびり屋でおっとりした性格だが、アメリカの影に隠れがちで、よく存在を忘れられている。メープルシロップが大好きで、コーヒーやホットケーキなどによくかけている。「クマ次郎さん」というシロクマを飼っている。
スペイン
スペインを擬人化した青年。関西弁で話し、明るくマイペースで少しお人好しな性格をしている。イタリアとロマーノを弟分としてかわいがっており、特にロマーノとは長く同居していたため、彼の親分的存在となっている。フランスやプロイセンとは、悪友のような関係。トマトが大好き。
シーランド
シーランドを擬人化した少年。語尾に「なのですよ」とつけるのが口癖。WW2後にイギリスが残した海上要塞が独立宣言したことで、いつの間にか生まれていた小さな国(ミクロネーション)であり、国家を自称しているが、正式には承認されていない。自身をいつか大きな国にするのが夢。
セーシェル
セーシェルを擬人化した少女。明るく大らかで、少しずぼらな性格をしている。海で捕った巨大な魚を持っていることがある。物価が高くなっているのが悩みだが、フランスとイギリスにひいきされているので、まだまだのんびり暮らす気でいる。音楽が大好き。
ポーランド
ポーランドを擬人化したキャラクター。名古屋弁に似た口調で話す。リトアニアの相方。一見おちゃらけた青年だが、意外と考えて動いていたり、自分の意見をはっきり述べたりなどしっかり者な一面がある。初対面の相手には人見知りが激しいが、懐くといつも付いてくる。
リトアニア
リトアニアを擬人化した青年。バルト三国の一員で、エストニアとラトビアをまとめる兄のような存在。相方のポーランドには振り回されることも多いが、日々楽しく過ごしている。忍耐強く真面目だが、ロシアへの依存を何とかしたいなど悩みも多い。
エストニア
エストニアを擬人化した青年で、。バルト三国の一員。IT関係に強く、幾度となく降りかかるピンチを、長年の知識で何度も乗り越えて来たことから、「バルトの優等生」と評される。バルト三国の中では、ロシアへの依存度は低め。
ラトビア
ラトビアを擬人化した少年で、バルト三国の一員。よくロシアに頭を押さえられているため、成長が遅れがちで小柄。泣き虫な一方で、本音をはっきり言って失言につながることが多く、リトアニアに心配されている。バルト三国の中でも特にロシアへの依存度が高く、その支配から脱却しようと他国との交流に励んでいる。
台湾 (たいわん)
台湾を擬人化した少女。おしゃれで芯が強く、性格はマイペース。語尾に「ヨ」や「ネ」を付けて話す。中国のことは「老師(センセ)」と呼び、遠回しにちょっかいをかけることがある。おみくじの悪い結果は信じないなど、ポジティブな面を持つ。
香港 (ほんこん)
香港を擬人化した青年。語尾に「的な」を付けるなど、若者言葉で話す。中国のことは「先生(センセー)」と呼び、彼やイギリスにしばしばちょっかいをかけている。商売上手で、常に流行を追っている。何を考えているか分からないところがあるが、昔は素直な性格だった。
ウクライナ
ウクライナを擬人化した女性で、ロシアとベラルーシの姉。巨乳の持ち主で、肩こりに悩んでいる。泣き虫で心優しい性格で、何かと弟のロシアのとばっちりを受けることが多い苦労人。貧乏なためロシアに石油代を払えておらず、借金返済のためにひたすら農業をしている。
ベラルーシ
ベラルーシを擬人化した女性で、ロシアとウクライナの妹。兄のロシアに異常な執着心を抱くヤンデレで、執拗に結婚を迫っては、彼を悩ませている。欧州の中でも特に経済状況が悪く貧乏だが、「食べ物があれば大丈夫」と農業に明け暮れている。
スイス
スイスを擬人化した青年。あまり農作物に恵まれない山岳地帯であり、また周囲を強国に囲まれるなど苦難の多い生活をしていた。そのため他国には、余り関わらないようにしている。生真面目でクールな性格で、可愛らしい動物の絵を描くのが得意。義妹のリヒテンシュタインをかわいがっている。
リヒテンシュタイン
リヒテンシュタインを擬人化した少女。おしとやかなお嬢様口調で話すが、自分の意見をはっきり述べるしっかり者。WW1末期の頃、恐慌でボロボロになっていたところをスイスに救われた過去を持ち、義兄であり恩人でもあるスイスのことを慕っている。
ギリシャ
ギリシャを擬人化した青年。のんびり屋で大らかな性格だが、頭の中では哲学的なことも考えている。猫が大好きで、常に複数の猫を連れ歩いている。日本とは友好関係にあり、何度か家に招いたこともある。トルコとは仲が悪く争うことも多い。
トルコ
トルコを擬人化した青年。熱く豪快な性格で人懐っこく陽気だが、頑固な一面もあり、べらんめえ口調で話す。日本とは友好関係にあるが、ギリシャとは仲が悪く、よく喧嘩している。また競争好きでもあるため、ギリシャと競い合うことも多い。
デンマーク
デンマークを擬人化した青年。茨城弁で話す、目立ちたがりな元ヴァイキング。明るく陽気な性格で、元気すぎて周りに怒られることもある。昔はスウェーデンとよく喧嘩していたが、現在は関係が落ち着いている。ノルウェーを気に入っているが、冷たくされることが多い。
スウェーデン
スウェーデンを擬人化した青年。几帳面な性格で、福島弁で話すが言葉を発することはめったにない。実は感情豊かな人物だが、表情に出ることもほとんどないため、周囲からは何を考えているか分からないと思われている。フィンランドとは特に仲が良く、「スーさん」と呼ばれている。手先が器用。
フィンランド
フィンランドを擬人化した青年で、愛称は「フィン」。温厚で素朴、大らかな性格の頑張り屋だが、発想や感性は奇抜。仲のいいスウェーデンのことは「スーさん」と呼ぶ。クリスマスにはサンタクロースの姿で登場し、イタリアたちにプレゼントを配った。好きなものはサウナ。
アイスランド
アイスランドを擬人化した少年で、ノルウェーの弟。愛称は「アイス」。「パフィン」というしゃべる鳥を常に連れている。無口で大人びた雰囲気からクールに見えるが、実は熱い心の持ち主で、子供っぽい一面を見せることもある。
ノルウェー
ノルウェーを擬人化した青年で、アイスランドの兄。愛称は「ノル」。口数少なく、不思議な雰囲気を漂わせた浮世離れした人物。デンマークに気に入られているが、「うぜえ」と冷たい態度をとることが多い。妖精や精霊を見ることができる。
オランダ
オランダを擬人化した青年。ベルギーの兄で、福井弁で話す。一見硬派だが策士で守銭奴な面を持ち、フランスやスペインを悩ませている。食にはあまりこだわりがないが、キッチンを汚されるのは嫌い。鎖国で引きこもっていた頃の日本と貿易していたことがある。
ベルギー
ベルギーを擬人化した女性。オランダの妹で、滋賀弁で話す。気さくで親切なお姉さんタイプ。食にあまりこだわらない兄と異なり、料理が好きで、特に焼きたてのワッフルが好物。兄との関係は良好だが、彼が守銭奴であることに悩まされている。
集団・組織
枢軸国 (すうじくこく)
WW2の中で「日独伊三国同盟」を結んだ、イタリア、ドイツ、日本を中心とした国々で、アメリカを中心とした連合国と敵対している。ドイツを中心に日々訓練に励んだり、無人島で遭難したりとにぎやかな日々を送っている。ちなみに「枢軸」という名称はイタリアのアイディアによるもの。
連合国 (れんごうこく)
WW2で結成された連合国家。メンバーはアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国が中心となっている。枢軸国とは敵対しており、彼らに正義の鉄槌を下そうと会議を開いているが、意見がまとまらないことが多い。とりあえず弱そうなイタリアから倒そうと狙っている。
アニメ
ヘタリア The Beautiful World
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