MADARA ギルガメシュ・サーガ

MADARA ギルガメシュ・サーガ

宿敵ミロクを追い転生したマダラを探し、様々な世界を旅するカオスとユダヤ。彼らを縛る悲劇的な宿命と戦いを描くファンタジー・バトルもの。登場人物が108回の転生を繰り返して戦う設定のファンタジー『魍魎戦記MADARA』シリーズの続編のひとつ。時系列としては、『魍魎戦記摩陀羅MADARA赤』の後にあたる。当初は『ギルガメシュ・サーガ』として刊行されたが、後に短編『死海のギルガメシュ』『蒼の漂泊者』『二天童児譚』『夜の少年』を併せた形で『MADARA青』と改題して再刊行された。田島昭宇作画の同名タイトル作品『MADARA青』は同じくカオスのその後を描いたものではあるが、内容は異なる。原作は大塚英志。

正式名称
MADARA ギルガメシュ・サーガ
ふりがな
まだら ぎるがめしゅ さーが
原作者
大塚 英志
作者
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
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概要・あらすじ

『魍魎戦記摩陀羅MADARA赤』において転生の門を開いたユダヤ。しかしユダヤは門の中でミロクに出会い、転生を行いマダラを追いかけるには、赤の戦士であるユダヤと対になる青の戦士カオスと一緒に出なければ、マダラを追い続けることはできないと告げられる。そこでユダヤは、ジャミラと結婚し一子アレクサンドールをもうけ幸せに暮らすカオスの元を訪れる。

カオスの幸福な暮らしを壊すまいと身を引く決意を固めたユダヤだったが、カオスユダヤが余命いくばくもないことを知り、二人で門を開き不老不死の体を手に入れることを決意する。門を開き、約百年ほど未来のエデンに現れた二人は、マダラの転生と思しき少年デューと出会う。

しかしエデンの王に即位したデューは強国アレクサンドリアへの出兵を命じる。戦に巻き込まれていくなかで、二人は再び自分たちの持つ宿命と直面させられることとなる。

登場人物・キャラクター

ゲド=ユダヤ

『MADARA ギルガメシュ・サーガ』の主人公のひとり。マダラの眷属で、青の戦士カオスと対を為す二天童子・赤の戦士。赤い髪の青年。軽薄で明るい性格。親友・カオスとは従兄弟にあたる。左手はマダラの使わなくなったギミックを譲り受けた機械の手となっている。ホウライにおいて転生の門を開いた後(『魍魎戦記MADARA赤』)、カオスと共にマダラを探す時空を超えた旅に出る。 エデンにおいてマダラの転生であるデューに出会うが、エデンの王となったデューがアレクサンドリアに戦争を仕掛けた際、人質としてアレクサンドリアの王にしてジャミラの息子であるアレクサンドールの元へ送られてしまう。 そこでもうひとりの影王マダラの転生であるコケバに出会う。多くの人間を殺した罪を負ったまま転生の門をくぐったカオスに禊として宿命付けられた「愛する者に七度殺されなければならない」という呪いを解くため、幾度も生まれ変わり親友を殺さなくてならない運命を知らされ、苦悩する。

カオス

『MADARA ギルガメシュ・サーガ』の主人公のひとり。マダラの眷属で、赤の戦士ユダヤと対を為す二天童子・青の戦士。白い髪の青年。冷静沈着。優しさと残酷さを併せ持つ性格。親友・ユダヤとは従兄弟にあたる。ホウライ国の王子という出自を持つ。かつて金剛国のミロク帝に自らの左半身を人質として差し出し、バイオギミックをその代わりにつけているため、半機械人と言われることも。 マダラと共に金剛国のミロク帝を倒した戦いの後(『魍魎戦記MADARA』)、建国した千年王国をロキに譲り、旅に出る。その後ジャミラと結婚、一子アレクサンドールをもうけ隠遁生活を送っていた。しかしユダヤと再会したことで、マダラを探す時空を超えた旅に出ることを決意する。 エデンにおいては王位継承権を持つ二つの家柄の一つ「ニュクス家」に養子として入り、国政に参与している。しかしマダラの転生であるエデンの王・デューがマダラとして目覚めるのを拒否したことから、自ら真王となる野心にとり憑かれ、マダラやユダヤを敵に回しても世界を手に入れようと画策し始める。 そしてアレクサンドリア領内のかつてホウライ国のあった地ニルヤに残されていた自らの左半身を手に入れ完全体になると、「ホウライ王国」の建設を宣言した。多くの人間を殺した罪を負ったまま転生の門をくぐったため、その罪を雪ぐためには「愛する者に七度殺されなければならない」という呪いを背負っている。

ジャミラ

カオスの妻。カオス、ユダヤとは元々幼馴染。マダラと共に金剛国のミロク帝を倒した戦いの後(『魍魎戦記MADARA』)、カオスと結婚、一子アレクサンドールをもうけ隠遁生活を送っていた。しかしユダヤが現れたことにより、カオスは家庭を捨ててマダラを探す旅に出てしまう。 そのことを恨んだジャミラは、アレクサンドールをアガルタへの供犠に捧げ、カオスとユダヤに再びめぐり合い復讐を果たすため、不老の魔女となることを望んだ。その後、エデンとアレクサンドリアの間に位置する小島にある都市国家エッセネの女王に即位。 エデンのアレクサンドリア侵攻により、カオスとユダヤに再会することとなる。妣の力の化身のひとり。

アレクサンドール

カオスとジャミラの息子。カオスに瓜二つの面差しを持つ。自分たちを捨てたカオスを激しく憎みつつも、愛情を捨てきれないジャミラに対して複雑な思いを抱えながらも尽くす。青年に成長して後、アレクサンドリアの王となり、千年王国を滅ぼす。エデンの使者としてジャミラの治めるエッセネに来たユダヤを人質にし、コケバとヒミカに引き合わせた。 ジャミラから真王を殺す力を持った剣を渡され、真王となるためホウライ王国を建国したカオスに立ち向かう。

ミロク

アガルタの眷属である破壊を司る男。『魍魎戦記MADARA』においてマダラと共に転生の門を開いた後、「七度愛する息子に殺される」という禊を済ませ呪いから脱した。黒衣をまとってあらゆる場所に現れ、ユダヤやカオスをはじめとするマダラに関わる人々を時に唆し、時に助ける。

ピュラ

エデンに住む少女。アルル神殿で生まれ、巫女となる将来を約束されていた。血のつながらない弟・デューを溺愛している。デューがエデンの王に即位するにあたり、カオスの計らいで一緒に宮殿に入った。王としての権勢を振るい、他国への侵略をはじめたデューを心配している。 ミロクから自らがキリンの転生であることを告げられるが、自覚は起きなかった。妣の力の化身のひとり。

デュー・カリオン (でゅーかりおん)

エデンに住む少年。アルル神殿でピュラの弟として育てられたが、血はつながっていない。しかし王家の血が途絶えたことから古い分家であるアルル神殿の子として王位継承資格があるとされ、急遽エデンの王に即位した。宮殿の地下にあるアガルタへの門の前に氷付けになっていた影王であったことで、自らがマダラの転生であることを知るが、真王となるため旅立つ宿命を受け入れず、現世での強大な王となることを望む。 しかしそのためにカオスの離反を招くこととなる。姉であるピュラには恋愛感情を持って接しているが、受け入れられないことに苛立つ。

ザイン

エデンの経済的重鎮アダマー家の長男。13年前に宮殿の地下にあるアガルタの門を開こうとして影王に阻まれ、反逆者として流刑地に送られた。しかしそこでヒジュラの技術によって体を半機械化。13年の追放期間を生き延びてエデンに帰還したことから、改めて貴族の称号を得る。 ヒジュラの機械兵を調達した功績により、国政の中枢に近づく。マダラやカオス、ユダヤの正体と目的を知っており、それを利用しようとしている。

シャモン

黒い髪の男。青年の姿をしているが、体のほとんどがギミックでできているため外見が老いないだけで、実際は100歳以上。マダラと共に金剛国のミロク帝を倒した戦いの後(『魍魎戦記MADARA』)、千年王国の使者としてフダラクへ行き(『魍魎戦記MADARA赤』)、移動寺院アクパに乗ってカオスとユダヤを探し各地を旅していた。 千年王国がアレクサンドリアの侵攻を受け滅ぼされた後、風使いの村の生き残りたちと行動を共にしていたが、ザインが調達したヒジュラの機械兵の中にジョフクを見つけ、機械兵にまぎれてエデンの宮殿に入る。デューの体でマダラのチャクラが暴走しかけたのを防ぎ、デューがマダラとして目覚めることを拒んでいることを察した。

ジョフク

かつてホウライ国でカオスに仕えていたヒジュラの賢者。ザインを半機械人に改造した本人でもあり、彼が発注した機械兵と共にエデンにやってくる。マダラではなく、カオスこそを世界を統べる真王とすることが願い。

バル=コケバ

アレクサンドリアの少年。アレクサンドールによってユダヤと引き合わされる。ユダヤに対しては「マダラ」であると名乗るが、実際は影王の転生体の一部。額に太陽のチャクラを持つ。アレクサンドリアが千年王国に侵攻した際、第二皇女ヒミカを助け、以降行動を共にしている。

ヒミカ

千年王国の第二皇女。ユダヤの妹の孫。千年王国がアレクサンドリアの侵攻を受けて滅んだ際、コケバによって命を救われ、以降行動を共にしている。妣の力の化身のひとり。

影王 (かげおう)

光の皇子マダラと対になる存在である、闇の皇子。金剛国の戦いでマダラに敗れて以降(『魍魎戦記MADARA』)、マダラの魂と共に門の中で休息の時を過ごしていたが、13年前エデンでザインがアガルタの門を開こうとしたのをとめるために出現、門ごと自分の体を氷漬けにしてこれを防いだ。 その際自分の一部を転生させたのがコケバ。

マダラ

光の皇子。赤の戦士と青の戦士、そして妣の力の化身たる女性を従え、アガルタと現世を統べる真王になる資格を持つ存在。しかし金剛国におけるミロクとの戦いで真王になることを拒否し、異世界へ逃れようとしたミロクを追って転生の門をくぐり、いずこへかと去ってしまった。

ボイス

アレクサンドリアの都市ニルヤの司祭王。長髪の美しい青年。正体はマダラの使徒の一人であり、魍鬼八大将軍の一人でもある妖焔候戊倭主。ジョフクに召還され、カオスの左半身を守護していた。

ヒョウブ

コケバに仕える青年。マダラの使徒の一人であり、魍鬼八大将軍の一人でもある蛇括神憑分。影王とその転生体に強い執着を持っている。

場所

エデン

海に浮かぶ小国家。交易を中心に栄えてきた。「エレボス家」と「ニュクス家」、「ウルク家」の3つの血筋からなる王家によって支配されている。宮殿の地下にはアガルタへの門が存在している。首都はアクロポリス。

アレクサンドリア

三つの大陸を支配する巨大な帝国。アレクサンドールが兄弟たちと共に治めている。

エッセネ

『MADARA ギルガメシュ・サーガ』に登場する国家。エデンとアレクサンドリアの間に位置する小島にある都市国家。巫女王ゼノビアが統治している。良質なオリハルコンが産出される。

千年王国 (せんねんおうこく)

『MADARA ギルガメシュ・サーガ』に登場する国家。アレクサンドリアの東方にあり、アレクサンドールの侵攻によって滅んだ。『魍魎戦記MADARA』の舞台。

その他キーワード

アガルタ

『MADARA ギルガメシュ・サーガ』に登場する用語。世界各地に存在する門の向こうにあるという異世界。理想郷とも神の国とも魔界とも伝えられている。

クレジット

原作

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