概要・あらすじ
巨大な力を恐れたミロク帝に身体を8つに割かれて生まれた主人公摩陀羅は、育ての親タタラの遺言により自分の身体と霊力を奪った8人の魍鬼を退治する旅に出る。旅の中で金剛国の兵士を味方につけ、闇の帝王ミロク帝を追い続けて転生していくストーリー。
登場人物・キャラクター
摩陀羅 (まだら)
赤子の時、父親のミロク帝に強大な力を恐れられ、身体を8つに割かれ捨てられた少年。白修羅一族(ひじゅらいちぞく)の村でタタラという村人に拾われ、欠損した手足などを義肢に霊力を合わせたギミックで補われて普通の生活ができるようになった。麒麟という仲の良い幼馴染がいる。 魍鬼の襲撃により自身の運命を知ると、タタラから聖剣クサナギを授かり、彼の遺言を聞いて真実の体を取り戻すため金剛国八大将軍を倒す旅に出る。
麒麟 (きりん)
幼いころから摩陀羅と同じ村で育ち、彼を見守りながら面倒をみている女性。旅に出る際、摩陀羅の霊力を増幅させる勾玉のネックレスを育ての親タタラから託された。麒麟の身体には他人の霊力を増幅させる不思議な力がある。
影王 (かげおう)
ミロク帝を父に持つ、摩陀羅の双子の兄。体と力をすべて摩陀羅に奪われて生まれてきた。金剛国八大将軍の一人である憑分(ヒョウブ)と同化していて、体から出現させることができる。不思議な力をもつ麒麟に興味を持ち、彼女を自分のものにしようと企んでいる。
廃皇子 夏凰翔 (はいおうじ かおす)
ミロク帝に滅ぼされたオロチ族の末裔の男で、武術の達人。体の半分をミロク帝に奪われている。摩陀羅には協力的。理想郷アガルタの王座を狙い、徐福(じょふく)を従えて行動している。
ミロク帝 (みろくてい)
理想郷アガルタの王座を狙う金剛国の帝王。主人公・摩陀羅と、その双子の兄・影王の父親でもある。摩陀羅の持つ強大な力を恐れて彼の体を8つに割き、自分の手下である金剛国八大将軍の中にそれぞれ分けた。摩陀羅とカオス(廃皇子夏鳳翔)を憎み、どんな手を使ってでも彼らを殺そうと、闇の軍団を送り込んで邪魔をしている。
タタラ
アガルタからやって来た男で、赤子の摩陀羅を拾い麒麟と一緒に白修羅一族(ひじゅらいちぞく)の村で育てていた。高齢になってもギミック技師を続けており、摩陀羅の失われた体を補い、整備している。禍耳幽羅から村を守るために命を落とし、摩陀羅に真の体を取り戻してほしいと遺言を残して聖剣クサナギを渡す。
聖神邪 (せいしんじゃ)
イズモ族王家の末裔の男で、金剛国に所属していた兵士。可愛い妹がいる。戦いを好んでミロク帝に仕えていたが、聖剣クサナギを手に入れると、魎鬼狩りを楽しむようになる。摩陀羅と出会った後、ミロク帝を裏切り、摩陀羅一団と行動するようになった。
スクネ
リョサンの村に暮らすタタラの兄。聖神邪の育て親でもある。アガルタの王が現れるまで、聖剣クサナギと対になる剣、魔剣クサナギを守っていた。
邪魅羅 (じゃみら)
金剛国の軍団にいた女戦士。魎鬼狩りをしていた聖神邪とは幼馴染の関係で、命を助けられたことがある。一度は摩陀羅の敵として現れるが、ミロク帝の卑劣さを知り、彼に抵抗するようになる。カオスの許嫁で、彼を助ける手がかりを探している。
禍耳幽羅 (かじゅーら)
金剛国八大将軍の一人で、主人公・摩陀羅の耳を奪った魍鬼。蝙蝠のような姿で音波を使った攻撃をする。小さな魍鬼となって分散する事もできる。摩陀羅と幼馴染の麒麟が暮らしていた村を襲ったが、村を護る老人タタラの助言を受けた摩陀羅により倒される。
闇界睨魔 (おんかいぎょーま)
金剛国八大将軍の一人で、主人公・摩陀羅の目を奪った魍鬼。普段は実態はなく目だけの姿をして、摩陀羅と麒麟を殺そうとした。結伽珠の存在に気づかず、結伽珠を護る街に摩陀羅たちを呼び寄せてしまう。
淒斬刃双臀 (せいざんばそうび)
金剛国八大将軍の一人で、主人公・摩陀羅の両腕を奪った魍鬼。拿髏(ナロ)、拿穢(ナエ)という姿に分裂することができる。ミロク帝に滅ぼされた王国の廃墟に繭を張り、そこにやって来たカオスと摩陀羅に襲い掛かるが、摩陀羅が霊妙勁を使えるようになり、敗れた。
漲緋統凱聯 (ちょうひとうがいれん)
金剛国八大将軍の一人で、主人公・摩陀羅の胴体を奪った魍鬼。スクネと聖神邪が暮らすリョサンの村を襲い、聖剣クサナギと対になる魔剣クサナギの剣を狙うが、スクネに阻止され失敗し、倒されてしまう。
妖焔候戊倭主 (ようえんこうぼいす)
金剛国八大将軍の一人で、主人公・摩陀羅の声を奪った魍鬼。影王に従い摩陀羅たちを殺そうとした。様々な物をコレクションするのが趣味で、カオスの半身をミロク帝から譲り受けて保管している。中性的な顔立ちで美しいが、一度怒ると醜い魍鬼の姿になる。
白沢 (はくたく)
結伽珠を護り、村では神官をしていたが、魎鬼・闇界睨魔の襲撃により住む場所を奪われ、主人公・摩陀羅達の旅に同行することになった精霊。ミエン、イエン、キコエンという名前の三匹の猿をつれている。麒麟を姫君と呼んでいた。
邪兎 (じゃと)
盗み聞きが得意な兎の姿をした魍鬼。弱点などを探りだし、主人公・摩陀羅たちを邪魔する。ミロク帝や影王の前ではおとなしいが、一人で行動している時は口が悪く自分勝手な性格。
集団・組織
金剛国八大将軍 (こんごうこくはちだいしょうぐん)
『魍魎戦記MADARA』に登場する軍隊。金剛国の帝王ミロク帝が地上に召喚した8体の強力な魍鬼達で、それぞれが主人公・摩陀羅の体の一部と霊力を奪っている。8体は協力することなく、別々に行動している。
場所
金剛国 (こんごうこく)
『魍魎戦記MADARA』に登場する国。アガルタの王座を狙うミロク帝の王国で、金剛国八大将軍が各地に存在する。巨大な軍隊を使い、カオスの一族など数々の王国を戦争により滅ぼしている。
アガルタ
『魍魎戦記MADARA』に登場する国。どこかに存在するとされる理想郷。儀精通者(イニシエ)と呼ばれる聖人たちの国で、大陸の人間に知識や文明の恵みを与えていた。人々がアガルタの文明をめぐり戦争を始めると地殻変動を起こし、地中に消えたあと地上に大津波をおこしたとされる。聖剣クサナギや結伽珠を生み出したり、地上に残った男タタラが技師をしていたギミックなどがアガルタの知識と思われる。
その他キーワード
ギミック
『魍魎戦記MADARA』に登場する技術。アガルタの技師から伝わったもので、義肢と霊力を合わせたもの。生活を補うためだけのものや、主人公・摩陀羅やカオスが使う戦闘に使用するタイプがある。
聖剣クサナギ
『魍魎戦記MADARA』に出てくる武器。選ばれたものしか使えない伝説の剣。主人公・摩陀羅の使う霊力と戦闘ギミックを解放できる聖剣クサナギと、持ち主の気を負の気に変換し、相手の滅びを活性化させることができる魔剣クサナギがある。
結伽珠 (けっかじゅ)
聖剣クサナギの柄に装着することで、霊気を剣に流して強化できる。アガルタからきた人物により、聖剣クサナギと結伽珠は別の場所に隠されていたが、主人公・摩陀羅が旅の中で二つを取り戻した。
霊妙勁 (れいみょうけん)
『魍魎戦記MADARA』の主人公・摩陀羅が使う技。霊気で剣を覆い、攻撃力を高める技。非常に威力が強く、一般の剣ではその力に耐えらないため、技を出すには聖剣クサナギが必要となる。