概要
雨が降らなくなって3年が経つ砂漠の町では、悪徳企業シルバーカンパニーが水不足に苦しむ人々へ高値で水を売りつけ荒稼ぎをしていた。そんな折、会社が輸送する水を幾度も強奪する1人の女児が砂漠にいた。まだ年端もいかないが見事な腕をもつ水泥棒の少女ピンクは、物心ついた頃にはもう見られなくなっていた雨の存在を知るや実際に降らせてみようと思いたち、大量の水を狙ってシルバーカンパニー本社へ忍びこむ。
登場人物・キャラクター
ピンク
砂漠で水を牛耳る悪徳企業シルバーカンパニーを相手に水泥棒をしている幼い少女。仲間の小型恐竜1匹およびロボット2体と共に町外れの一軒家で暮らしている。父母は2年前に他界しており、保安官コバルト・ブルーへ以前から擬似父子的な好意を抱いている。 常に笑顔を絶やさない天真爛漫な性格。親の形見の傘やレインコートを見つけ、雨に興味をもつ。
コバルト・ブルー
砂漠の町で保安官を務める青年。シルバーからの通報を受けて捜査中にピンクと出会うが、あまりに幼いので彼女が水泥棒とは最初は考えつかなかった。ピンクの亡くなった父とかすかに面影が似ているため、慕われている。 プロの殺し屋を素手で圧倒できるなど、治安を守る保安官としての能力は優秀。
パープル・山本 (ぱーぷるやまもと)
シルバーカンパニーに用心棒として雇われている殺し屋。日本刀を携えた武士装束の中年男性。剣術のほか、口にくわえた楊枝を吹き矢のように撃ち込む技も身につけている。ピンクを追いつめたところで介入してきた保安官コバルト・ブルーと対決する。
シルバー
砂漠地帯で水を販売する会社シルバーカンパニーの社長。わずかな水に高い金を払わなければいけない人々の苦しい生活を気にせずプールで水遊びするなど、自分のためだけに水を利用している。3年ものあいだ砂漠に雨が降らない異常気象の秘密を握る人物。 たびたび水泥棒をはたらくピンクに腹を立てている。
レインボー
シルバーカンパニーに用心棒として雇われている殺し屋。容姿はカメレオンのようなヒト型爬虫類。体色を周囲の風景にあわせて自分の存在をカムフラージュする能力をもっており、事実上の透明人間として動きまわり敵を翻弄する。
グレイ
シルバーカンパニーに用心棒として雇われている殺し屋。本社建物へ侵入してきたピンクを最初に迎えうつ。容姿はエリマキトカゲのようなヒト型爬虫類。襟巻き部分のヒレや尻尾、トサカを高速回転させながら切り離して、鋭利な切断力をもつブーメランとして射出する攻撃の使い手。
シルバーカンパニー
『Pink みずドロボウ あめドロボウ』に登場する企業。シルバー社長が経営する会社。雨の降らなくなった砂漠で秘密の水源を独占しており、横暴な価格設定で水を販売しては人々を困らせている。社員はみな黒いスーツを着たワニや蛇などのヒト型爬虫類。 本社には、外部からの侵入者を始末するための用心棒として複数の殺し屋が配置されている。