THE END

THE END

『闇金ウシジマくん』で知られる真鍋昌平が、2001年から2002年にかけて連載した作品。舞台は現代の東京。退屈な毎日を送る青年、シバシロウの前に、ある日突然、全裸の少女、ルーシーが空から落ちてくる。ルーシーとの出会いと別れをきっかけに、非日常のバトルに巻き込まれるシロウを描いたバイオレンスアクション。講談社「アフタヌーン」2001年4月号から2002年11月号まで連載。

正式名称
THE END
ふりがな
じ えんど
作者
ジャンル
バトル
 
裏社会・アングラ
レーベル
アフタヌーンKC(講談社)
巻数
全4巻完結
関連商品
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空から降ってきたルーシー

ある日、シロウの前に、空から全裸の女性が降ってきた。ルーシーと名乗る彼女を連れ帰ったシロウは、退屈だった日常にこの上ない幸福感を感じるようになる。しかしその2日後、ルーシーが姿を消し、シロウの部屋に集まっていたアパートの住人が惨殺される。犯人とおぼしき作業着の大男は、シロウを連れ出し、マンホールから逃げるよう誘導した。わけがわからないまま下水を進んだシロウは、暗闇の中で溺れそうになっていたところを、ニット帽の男、地底人に救われた。地底人によれば、シロウは記憶を失っており、自分たちの他に五人の仲間がいるという。そして、命を狙われているため、3日以内にバラバラになった仲間を集めてくるようシロウに告げるのだった。

仲間を集めながら記憶を取り戻すサスペンス

五人の仲間は、全員記憶を失っており、シロウ同様、体のどこかに「リコリスの花」の入れ墨があるという。地底人は仲間の居所を知っているが、人との距離を測って交渉する能力にかけるため、シロウに協力を要請した。シロウは地底人に示唆された「昔の知人」に会いにいく。第1の男「ギブス」は、広域暴力団の組長の元愛人で、大金を盗んだために組から追われていた。第2の男「鸚鵡」は、地下格闘技界最強のファイター、第3の男「ミスターQ」は、借金に追われる自称私立探偵だった。シロウは、様々な事情を抱えた「昔の知人」を仲間にしながら、謎の「敵」との交戦を繰り返す。戦いの中で、シロウと仲間たちは、超人的な能力を覚醒させ、少しずつ忌まわしき過去の記憶を取り戻していく。シロウたちとその敵の正体とは何なのか、またシロウはルーシーと再び会うことができるのか。本作は、多くの謎をはらみながら展開していくミステリーサスペンスでもある。

登場人物・キャラクター

シバ シロウ

肉体労働で生計を立てていた青年。見た目は19歳で、右肩、右腕に「リコリスの花」の入れ墨がある。退屈な日常に埋もれた生活をしていたが、ある日空から降ってきたルーシーと出会い、経験したことのない幸福感に包まれるが、2日後にルーシーは姿を消す。記憶を失っているが、超人的な力を持った人物で、戦いの中で覚醒していく。昔の仲間を探しながら、ルーシーとの再会を望んでいる。

ルーシー

ある日、シロウの前に、空から降ってきた美少女。見た目は17歳で、人当たりがよく、初対面の人間とも明るく接する。2日間シロウと一緒に暮らすが、その後アパートの住人たちが惨殺される事件が発生し、ルーシーは姿を消してしまう。

ギブス

暴力団組長の愛人をしていた青年。凄腕(すごうで)のスナイパー。見た目は18歳で、左腕に「リコリスの花」の入れ墨がある。茶髪のため「チャパ」と呼ばれていたが、シロウと出会った際、ギブスと包帯だらけだったことから「ギブス」と呼ばれるようになった。シロウとは「昔の知人」らしいが、その記憶はない。「人が一番大切にしているものを奪う時」が最高に興奮するといい、元愛人である組長の金を盗んで逃亡した。

鸚鵡 (おうむ)

地下格闘技界で最強といわれる男。見た目は26歳で、背中に「リコリスの花」の入れ墨がある。シロウとは「昔の知人」らしいが、その記憶はない。小動物が好きでインコを飼っている。生きる目的が見つからず、ルーシーを一途に愛するシロウのことをうらやましく思っている。

ミスターQ (みすたーきゅう)

自称私立探偵の男。禿げ頭が特徴。見た目は48歳で、口は悪いが寂しがりや。シロウとは「昔の知人」らしいが、その記憶はない。尻の左側に「リコリスの花」の入れ墨がある。多額の借金があり、金のためにシロウたちに同行する。

書誌情報

THE END 全4巻 講談社〈アフタヌーンKC〉

第1巻

(2001-08-01発行、 978-4063211269)

第4巻

(2002-11-22発行、 978-4063211412)

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