概要・あらすじ
物語の舞台は2305年、地球から遠く離れた植民地惑星・ティノス。過酷な環境のため人心までも荒廃したこの惑星で、少年・ブルーは貧しいながらも歪むことなく懸命に生きていた。ところが高級品である地球行きのチケットを騙し取っている悪徳保安官に、殺人の罪をなすりつけられブルーは殺されてしまう。だが、ひょんなことから彼と友達になっていた作業ロボット・ファッツは、自分の電子頭脳を移植することで、ブルーを無敵の超人・サイバービーイングとして復活させた。
300年の時を生きたファッツの英知と無類の力を手に入れたブルーは、この星にはびこる悪党たちに対する怒りを糧に戦いを始める。
登場人物・キャラクター
ブルー
惑星ティノスに住む射撃が得意な少年。死んだ母親の遺言に従い、荒廃した時代でも悪に染まることなくまっすぐに生きていた。悪徳保安官のワイザーに殺害されたが、友人のロボット・ファッツの電子頭脳を移植され、人間と機械の融合体・サイバービーイングとして生まれ変わった。 サイバービーイングとなった彼は体格も別人のように大きくなり、お人好しだった性格はクールで大人びたものに変化した。人間離れした超人となったが、胸の中には悪に対する強い怒りがある。戦う度に強くなっていく彼は、世界を支配する者をすら脅かす存在へとなっていく。「ファック」という罵声が口癖。
ファッツ
300年前、地球からの開拓者と共に惑星・ティノスにやってきた工業用作業ロボット。型番はZZ-7011。ロボットであるため冷静ではあるが、粗暴な発言が多い。自己を生存させるプログラムに従い、自分で自分を改造して生き延びてきた。生存するための生存は無意味であると感じていたファッツは、お人好しのブルーと友達になる。 そのブルーの死に立ち合うことで、彼と合体しサイバービーイングとして生まれ変わることを決意した。
アレン
ブルーの仲間で弟分。まだまだ非力ではあるが、仲間のためなら銃をとって戦うことも辞さない勇敢な少年。ブルーがワイザーに殺された後も、子供たちや仲間を守るために命をかけて戦っていた。S・P・C(セキュリティーポリスカンパニー)によって右足を失い、機械の義足をつけるように。 ブルーのことを「アニキ」と呼んで慕っている。
ローニィ
ブルーの仲間。動物が好きで、人が傷つくのを見たくない心優しい少年。虚数のエネルギー・シャドーフォースを操り、手を触れずに物を動かしたり、未来予知ができる。その力に目を付けられ、元老・ガザに捕らえられてしまう。彼の遺伝子にはシャドーフォースを宿す特殊な力があり、彼の体組織を利用してブルーの宿敵である戦闘兵器バイオビーイングが誕生した。
クレア
地球連邦政府の特別麻薬捜査官。妙齢の美女。捜査官としてのプライドが高く、非常に正義感が強い。麻薬の流れを追ってティノスまで捜査にやってきた。地球育ちのクレアは、最初こそ粗暴なブルーのことを「野蛮人」と罵倒していたが、共に行動するうちに元老たちの画策する地球征服作戦のことを知り、彼の戦いに協力するようになる。
ジョーK (じょーきんぐ、れっどいーぐる)
本名はレッドイーグル。ジーク星特殊部隊の生き残り。戦いに意義を見いだし正々堂々と戦うタイプ。誇り高き孤高の戦士。自らの体を薬物により強化改造し、戦闘力が異常進化している最強のバトルマシーン。ブルー抹殺のために雇われた傭兵だったが、戦いに敗れた後はブルーのことを戦友と呼び、協力者となる。
ワイザー
惑星ティノスの警察組織S・P・C(セキュリティーポリスカンパニー)に所属する保安官。狡猾であくどい男で、高級品である地球行きのチケットを弱者から騙し取ったり、ブルーに殺人の罪を着せて殺害したりと、悪辣の限りを尽くしていた。その後、裏工作によりS・P・Cの新署長となる。 市民からは非道な人間だと恐れられ、彼が署長になることでティノスは終わりだと思った者も少なくなかった。
キメラドーベル・バルタ
ドーベルマンと人間の細胞が融合したバイオビーイング。気位が高く人間より進化した上位存在であるという自負がある。人間のことを下等生物と呼び、息が臭いと蔑視。ブルーの前に立ちふさがる強力な刺客であり、非常に強力な嗅覚と聴覚、強靱な肉体を持っている。あらゆるものを原子破壊するシャドーフォースを口から放つことも可能。
キメラスフィンクス・ガルゴ
ライオンと人間の細胞が融合したバイオビーイング。卑怯な行為を好まず、真っ正面からの戦いを望む武人然とした男。高い戦闘力を誇り、しなやかな肉体はあらゆる攻撃を無効化してしまう。バイオビーイングの中でも最強の戦士であるため、もうひとつの最強と言われるサイバービーイングのブルーとの戦いを熱望している。
ガザ
300年前に地球から惑星ティノスにやってきた五人の開拓者のうちの一人。彼ら開拓者はのちに、惑星ティノスを支配する元老となった。ガザは欲しいものは何でも手に入れようとする非常に強欲な男。世界中の首脳を自分の息の掛かったものたちにすげ替える地球征服作戦を実行し、地球を支配しようと企んでいる。
シーラ
元老ガザの愛人。シルバーメドゥーサの異名を持つ天才ディーラー。大人びたクールな美女。唯一の家族である弟をガザに殺され、力尽くで愛人にさせられた。そのため、自由への渇望が強い。背中にメドゥーサの入れ墨が彫られている。ガザのことを調べに彼女に接触するものがいるため、元老に関する記憶は脳手術によって消去された。
場所
ティノス
『CYBERブルー』に登場する惑星。地球からもっとも遠く離れた植民惑星。地球の半分ほどの空気と寒冷な気候、そして砂漠の大地を持つ。非常に過酷な環境で人間は生命維持装置を身につけなければ生きていけない。人心はかなり荒廃しており、富める者はこの星を捨て地球へと移住していく。
その他キーワード
サイバービーイング
『CYBERブルー』に登場する用語。機械と人間が融合することで生まれた新人類。銃弾も刃も通じない強靱な体、正確無比の射撃、人間の脳をハッキングし情報を引き出す能力を持つ。自分の体を改造して武器にしたり、別の機械と一体化したりなど、様々な能力を駆使。戦いの中で自己進化していくため、戦う度に強くなっていく。
バイオビーイング
『CYBERブルー』に登場する用語。遺伝子の組み換えや二種類以上の細胞を掛け合わせてつくられる複合人間。非常に強力な戦闘兵器だが実験段階であるため、寿命が限られている。ブルーの仲間で特別な力を持ったローニィの遺伝子を元に作成されるため、シャドーフォースの能力を持っている個体も存在。