概要・あらすじ
柔道の「達人」・猪熊滋悟郎を祖父に持つ女子高生・猪熊柔は、幼少期から厳しい稽古を受けて育っていた。本人はお洒落や恋をする普通の暮らしに憧れるも、その天才的な柔道の素質を周りは常に放っておかない。
街でひったくりを投げ飛ばす姿をスポーツ記者の松田優作に目撃されたのをきっかけに、柔は滋悟郎の思惑でなしくずしに試合を重ね、やがて様々な選手との戦いや友情を通して柔道家として目覚めていく。
登場人物・キャラクター
猪熊 柔 (いのくま やわら)
天性の柔道家として生まれた女の子。3歳のころから同じく柔道:の達人である祖父・猪熊滋悟郎に鍛えられてきた。子供だった自分に敗れた父が失踪したこともあり本人は柔道家になることには反発、普通の女の子とに憧れている。 物語初めは女子高生で、後に女子短大生を経て旅行会社勤務のOLとなり社会人柔道選手として世界選手権に臨む。
風祭 進之介 (かざまつり しんのすけ)
本阿弥さやかのコーチをつとめる青年柔道家。女遊びが激しく、柔にも言い寄って自分へ気持ちを向けさせていた。しかし柔が松田へ想いを傾け、さらに自分はさやかに惚れられてしまったことでなしくずしに本阿弥家の婿養子になる道を進む羽目に陥る。 柔道の実力は高いが極度の上がり性で、公式試合の実績は出せずじまいだった。
本阿弥 さやか (ほんあみ さやか)
財閥令嬢。多くの競技でトップクラスの実力を誇っていた才女だったが、さらなる天才の柔にプライドを傷つけられ、本格的に柔道を修めていく。傲岸不遜な言動が目立ち、試合運びにも見映えのよさを好む性格があらわれるが、柔に勝つため過酷な訓練を惜しまない泥臭さも備えている。 コーチにつけた風祭を婚約者にする。
猪熊 滋悟郎 (いのくま じごろう)
柔の祖父。高名な柔道家。小柄だが柔よく剛を制す原理を極め、体格がふたまわり以上大きな相手でも易々投げ倒す達人。功名心が強く、孫に国民栄誉賞とオリンピック金メダルを取らせることを悲願に稽古をつけている。 ひょうきん者だが、自分の目的のためなら嘘をついても他人を徹底的に利用する企み深い言動で柔の反発を買っている。
伊東 富士子 (いとう ふじこ)
柔が短大時代に友人となる女性。幼少期からバレエに励んでいたが身長が伸びすぎて夢破れた過去をもつ。柔との関わりをきっかけに柔道へ転向し、バレエで培ったバランス感覚や柔軟性を180cmの長身とあわせて活かす戦い方で柔道家として頭角をあらわす。 世界一になれる道をたびたび自ら放棄しようとする柔を励まし続け、親友となる。
松田 耕作 (まつだ こうさく)
スポーツ新聞記者。柔が引ったくりを巴投げにかける姿をスクープし、結果的に彼女が柔道選手としてデビューするきっかけを作る。以降、記者として、柔のファンとして、情熱的で誠実な記事を書き続け、その活躍を世間へ伝える。 猪熊家との交流は長く続き、やがて柔の精神的な支えとなっていく。
ジョディ・ロックウェル (じょでぃろっくうぇる)
カナダの柔道選手。女子72kg超級を制覇した、腕力の強い巨躯の女性。新聞記事で知った柔に会うため来日し、猪熊家と交流。柔の大親友となる。怪我のためじゅうぶんな腕比べができずじまいになり、いつか大きな公式試合で戦う事を誓い合う。
クレジット
原作
YAWARA! (やわら)
類いまれな柔道の実力を持ちながら、平凡な女の子の幸せを夢見る美少女・猪熊柔。2人の男性の間で揺れ動きながらも、柔は五輪を二度制覇し、国民栄誉賞に輝く。無名だった高2の柔がバルセロナ五輪で2階級制覇する... 関連ページ:YAWARA!