Z/X Code reunion

Z/X Code reunion

トレーディングカードゲーム「Z/X」シリーズを原作とするコミカライズ作品。パートナーのリゲルと共に新たに設立された富士御崎学園に進学した各務原あづみは、入学早々、謎の敵に襲われて世界の命運を懸けた戦いに巻き込まれる。トレーディングカードゲームを基に描かれる、ファンタジー学園バトルアクション。本作『Z/X Code reunion』の作者である藤真拓哉は「Z/X」シリーズに初期からかかわっており、原作の「Z/X」でおなじみのキャラクターが本作にも多数登場する。一方で、本作はほかのシリーズと直接的なつながりはないため、原作を知らない読者でも楽しめる内容となっている。「Vジャンプ」で2017年11月号から連載の作品。2019年10月にはTVアニメ化もされ、TOKYO MX、AT-Xほかで放映された。

正式名称
Z/X Code reunion
ふりがな
ぜくす こーど りゆにおん
漫画
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
関連商品
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あらすじ

第1巻

地球は五つの異世界から現れた侵略者のゼクスとの戦いに巻き込まれ、存亡の危機を迎えていた。しかし、五つの世界と地球の人類は休戦条約を結び、つかの間の平和を手にする。それから数年後、各務原あづみは難病を異世界の一つ「青の世界」の力で治してもらう代わりに、監視役のリゲルを伴って新しく設立された富士御崎学園に入学することを命じられる。だが学園に到着早々、あづみたちは謎の敵による襲撃を受ける。命からがら逃げ出したあづみは、そこで天ノ川衣奈月形由仁東雲纏鬼神野シュリと合流。さらに合流した生徒会執行委員の力もあり、危機を脱することに成功する。そしてあづみは校長から富士御崎学園は謎の敵、イネルマに対抗するために設立されたことを知らされるのだった。本格的な指導の前に、あづみは衣奈たちとチームを組み、模擬戦を行うが評価は散々で、落ちこぼれのランクEチームと評価される。あづみたちの担当となった指導係のイラは超スパルタで、あづみたちは慌ただしい学園生活をスタートさせる。

第2巻

各務原あづみたちは落ちこぼれ扱いされつつも、日々の生活の中で仲間たちと絆を育み、少しずつ成長していく。東雲纏天ノ川衣奈との交流を経て、自身の力に向き合うことでオーバーブーストを発現。月形由仁も脱走騒ぎのトラブルをきっかけにしてオーバーブーストを習得する。そして名誉挽回を懸けた模擬戦を迎えるが、模擬戦の最中、二度目のイネルマの襲撃を受けてしまう。苦戦するランクEチームであったが、あづみがリゲルとオーバーブーストをしたことで、イネルマの撃退に成功するのだった。そして模擬戦を再開するが、あづみはオーバーブーストできなくなってしまい、結果は惨敗。落ちこぼれチームの脱出は叶わなかったが、あづみたちはイネルマ撃退の功は認められ、一歩前進する。そして迎えた夏休み、あづみは仲間たちと夏を満喫していた。絆を深めていく五人だったが、衣奈だけは楽しそうにしつつもどこか憂いを帯びた表情を浮かべていた。夏も終わり、あづみたちはイラからイネルマの背後に存在するデュナミスについて聞かされる。世界を守るため、イネルマと戦う気持ちを固めるあづみであったが、新たなイネルマ発生の報を聞き、駆けつけた場所であづみが目にしたのはイネルマとして覚醒した衣奈の姿だった。

メディアミックス

TVアニメ

2019年10月より、TOKYO MX、AT-Xほかで、本作『Z/X Code reunion』のTVアニメ版が放映された。制作はパッショーネ。各務原あづみ役を小倉唯、リゲル役を内田彩、天ノ川衣奈役を水瀬いのりが演じた。

登場人物・キャラクター

各務原 あづみ (かがみはら あづみ)

富士御崎学園に通う1年生の女子。パートナーゼクスはリゲル。水色の髪を長く伸ばし、赤い瞳を持つ少女で、同年代の中では小柄な体形をしている。つい最近まで不治の難病に冒され、余命いくばくもない状態だったために学校に行ったことがなく、友達もいなかった。青の世界からの技術提供によって病気を克服し、その代償として青の世界の指示に従って富士御崎学園に入学する。リゲルは監視役も兼任しており、青の世界の意向に従うことを義務付けられている。病弱だったために戦闘経験はいっさいなく、落ちこぼれのランクEチームとなる。当初は足を引っ張ることも多かったが、経験を重ねてリゲルとも正真正銘のパートナーとなっていく。難病に侵された経験から人一倍死を恐れ、生きたいという気持ちが強い。二度目のイネルマとの戦いでは「リゲルと生きたい」という気持ちで、リゲルとオーバーブーストを発現する。オーバーブースト時は白を基調とした衣装を身にまとい、巨大な銃を手に戦う。その火力はかなり強力だが、オーバーブーストに成功したのはその一度限りで、再び行おうとすると原因不明の失敗を繰り返す。

リゲル

各務原あづみのパートナーゼクスで、青の世界出身の女性。種族はバトルドレスで、容姿は金色の髪をストレートロングにした、人間の女性のような姿をしている。戦闘では剣と銃を武器にし、遠距離戦、近距離戦ともにそつなく戦う。あづみのパートナー兼監視役で、彼女に力を貸すことと同時に、彼女が青の世界の命令に従うか監視することを役目とする。そのため、最初は義務としてあづみに付き従い、辛らつな態度を取っていた。しかし友人として接するあづみに、次第に信頼感を抱くようになり、自発的にあづみを守るようになっていく。あづみが苦手な戦いを克服していく様を見て、名実ともにパートナーとして成長していく。二度目のイネルマとの戦いでは「あづみを守る」という気持ちで、あづみとオーバーブーストを発現する。しかし、オーバーブーストに成功したのはその一度限りで、再び行おうとすると原因不明の失敗を繰り返す。

天ノ川 衣奈 (そらのかわ えな)

富士御崎学園に通う1年生の女子。パートナーゼクスはネフライト。雪のような白い髪をツインテールにし、青い瞳を持つ少女で、左目は前髪で隠している。また、各務原あづみと同じく同年代の中では小柄な体形をしている。あづみたちのチームに編入され、落ちこぼれのランクEチームとなる。やさしくまじめな性格で、チーム内の人間関係の潤滑油となり、ランクDチームとの交流戦を経て東雲纏からも姉のように慕われるようになる。実はデュナミスの造り出した偽りの生命体で、ネフライトもパートナーではなく監視役を担っている。生徒として学園に潜り込み、学園の情報を収集していた。ランクEチームで仲間たちと過ごした日々はかけがえのない経験となり、仲間たちにも親愛の情を向けていたが、デュナミスに刻まれた刻印によって行動を束縛され、良心の呵責に苛まれつつもデュナミスに逆らうことはできなかった。三度目のイネルマ襲来時、ネフライトと融合してイネルマとして覚醒。白いドレスのようなスーツを身にまとい、巨大な杖を携えた姿となる。

ネフライト

天ノ川衣奈のパートナーゼクスで、出身は白の世界。二足歩行をする猫のような姿で、黒いシルクハットとスーツを身にまとっている。冷静沈着で視野が広い頭脳派で、適切な状況分析やアドバイスを衣奈に与える。戦闘の際には持っている杖でビームを撃って攻撃する。その正体はデュナミスの側に属する者。富士御崎学園でスパイ活動を行うため、ゼクスに成りすまして衣奈と共に学園に潜り込む。衣奈の監視役も担っており、彼女の体の主導権を奪い、デュナミスに情報を送っていた。三度目のイネルマ襲来時には、衣奈と融合して衣奈をイネルマとして覚醒させる。

月形 由仁 (つきがた ゆに)

富士御崎学園に通う1年生の女子。パートナーゼクスはアムリタ。エメラルドグリーン色の髪をセミロングに伸ばした少女で、面倒事が嫌いなのんびりとした性格をしている。「働きたくない」が口癖。実家は裕福なお嬢様だが、外に出たがらない引きこもりで友達もいなかった。あづみたちのチームに編入され、落ちこぼれのランクEチームとなる。やる気がないうえに、パートナーのアムリタを御することができないため、ランクEチームでも実力は最低で、個人戦能力の評価も最下位。向上心も低いため、落ちこぼれ扱いされることも大して気にしていなかったが、ランクEチームを担当する指導官のイラの指導が超スパルタで、イラから逃げ出すために脱走したりしている。面倒くさがり屋ながら、追い詰められると力を発揮するタイプで、寮から脱走した際に野生の熊に襲われ、オーバーブーストを発現させる。ランクEチームではオーバーブーストを発動させた二人目で、ぬいぐるみと化したアムリタをリュックのように背負い、猫科の動物の耳と尻尾が生えた姿となる。オーバーブースト時には前衛にリソースを供給するという能力が使える。

アムリタ

月形由仁のパートナーゼクスで、緑の世界出身の女性。種族はアムールトラの獣人で、猫の耳と尻尾を生やした人間の女性の姿をしている。また手足にはヒョウ柄の毛が生えており、手袋と靴をはいている。地球の言葉を話すことができず、「にゃ」としか鳴けない。由仁とは「言うことを聞く」という約束で契約するが、基本的に彼女の言うことを聞かず、自由奔放に振る舞う。由仁を放って勝手に散歩に行ったり、戦闘でも指示に従わずに勝手な行動をしたりするが、由仁のことはパートナーとして大切に思っており、パートナー間の仲はいい。野生の熊に襲われた際にオーバーブーストを発現させ、由仁と融合する。ほかのオーバーブーストと違い、オーバーブースト化するとぬいぐるみ化したうえで由仁に背負われる形となる。

東雲 纏 (しののめ まとい)

富士御崎学園に通う1年生の女子。パートナーゼクスはゾンネンシュターン。黒い髪をおかっぱ頭にした少女で、おとなしい性格をしている。パートナーのゾンネンシュターンを何よりも大切にしている。鬼神野シュリとは入学早々、ゾンネンシュターンを粗雑に扱ったために犬猿の仲。あづみたちのチームに編入され、落ちこぼれのランクEチームとなる。戦闘でもシュリとの相性は最悪で、最初は同士討ち紛いのことをやっていたほど。個人戦能力の評価も月形由仁に次いで低いとされた。幼い頃、ブラックポイント発生に巻き込まれ、その際に東雲纏自身はゾンネンシュターンと契約して辛くも逃れるが、最愛の姉を失い、さらに助けに来た人間をゾンネンシュターンの力を暴発させて傷つけた過去がある。これらの経験がトラウマとなり、ゾンネンシュターン以外には心を開かない現在の性格となった。ゾンネンシュターンとのシンクロ率は高く、チーム内では最も早くオーバーブーストに至るが、トラウマから力を暴走させてしまう。だが、天ノ川衣奈の励ましで力の制御に成功し、以降は衣奈を姉と慕う。オーバーブースト時は姿ががらっと変わり、ゾンネンシュターンのような長髪となり、黒いドレスを身にまとう。戦闘では拷問器具から針のような物を射出して戦う。

ゾンネンシュターン

東雲纏のパートナーゼクス。黒の世界出身の小さな女の子の人形で、ウエーブのかかった金色の髪を長く伸ばし、ゴシックロリータ系の黒いドレスを身にまとっている。ふだんは人形のようにしゃべらずに振る舞っているが、表情は豊かで自力で活動することも多い。纏からは「ゾンネ」と呼ばれ、肌身離さず持ち歩いて大切にされている。戦闘の際にはスカートの中から、銃火器や爆弾を取り出して戦う。かわいらしい見た目に反して凶暴で好戦的な性格をしており、戦闘の際には味方も巻き込んだ広範囲攻撃をする。過去のブラックポイント発生時、両親や姉と離れ離れになり、一人逃げていた纏に呼びかけ、契約する。纏の恐怖に反応して力を使うが、そのせいで無関係の人間にまで攻撃してしまい、纏に大きなトラウマを残す。纏との相性はよく、オーバーブーストもチーム内で最も早く発現させるが、トラウマから力を暴走させてしまう。纏が天ノ川衣奈との交流を経てからは、力に向き合うことで制御に成功する。

鬼神野 シュリ (きじの しゅり)

富士御崎学園に通う1年生の女子。パートナーゼクスはムラマサ。長く伸ばした赤毛の髪をハーフアップにした少女で、直情的な性格をしている。武士にあこがれているため「見事ナリ」や「ソレガシ」などイントネーションの怪しい古風な日本語をあやつり、語尾に「ネ」を付けて話す。鬼神野流剣術の免許皆伝で、師の鬼神野一刀斎からムラマサを授けられるが、ムラマサに認められていないために刀を抜くことができず、戦闘ではムラマサを鞘から抜かずに鈍器のように使って戦う。また鬼神野流剣術の道場は、怪しい広告が満載の見るからにうさんくさい道場なため、月形由仁はまともな剣術じゃないと怪しんでいる。しかしそれでも鬼神野シュリは、同年代では頭一つ飛びぬけた実力を持ち、各務原あづみたちのチームでの個人戦能力の評価は1位で、イラが学園トップクラスと太鼓判を押すほど。戦闘能力には恵まれている一方で、猪突猛進な性格をしている。そのため、チーム戦では連携を考えずに一人で敵に突っ込み、味方の弾に当たったり、敵に囲まれたりして、その恵まれた力を生かしきれずにいる。

ムラマサ

鬼神野シュリのパートナーゼクスで、鞘におさまった日本刀の姿をしている。ほかのゼクスと違い、ただの日本刀として扱われるが、鞘から抜くことができない「抜けない刀」で、シュリは鞘ごと敵に叩きつける使い方をしている。その正体は「絶刀職人」と呼ばれる、赤の世界の天才的刀職人、ムラマサの魂を宿した刀。ムラマサの魂は巫女服をまとった幼い少女の姿をしている。刀職人の家系に生まれ、幼くして刀職人の技を極めたムラマサは、名刀を生み出すべく心血を注いで刀を鍛えているうち、いつしか自らも刀と一体化してしまう。その後、名刀として使われることを望んだムラマサは、ブラックポイントの発生に伴って日本に転移。シュリの師匠、鬼神野一刀斎をムラマサを振るうに相応しい真の武士と認め、彼に振るわれることで無類の強さを発揮した。しかしその後、一刀斎がシュリに自身を渡したことに納得できず、シュリを「似非武士もどき」と嫌い、真の主として認めずにいる。このためシュリはムラマサの力をほとんど発揮できていない。一刀斎の顔を立てて一応シュリとパートナー契約をしているが、シュリとはいっさい会話せず、夜な夜な自らの現状を呪い、泣いている。

イラ

富士御崎学園の生活指導部を担当する女性教師。ランクEグループの指導をし、各務原あづみたちの担任となる。金色の髪をストレートロングに伸ばし、大きな角の生えた女性の姿をしたゼクスで、学校内では動きやすいジャージ姿でいることが多い。面倒見がいいが直情的な性格をしており、訓練ではスパルタ教官と化す。また負けず嫌いで、生徒たちの模擬戦では大騒ぎしながら観戦していた。実はゼクスと人類の休戦条約を主導した五人の評議員のうちの一人。黒の世界に君臨する七大罪の一人「憤怒の魔人」で、「七大罪イラ」とも呼ばれる。デュナミスを警戒しており、彼らと戦う戦力を育てることを急務と考えている。

アドミニストレータ・ポラリス

富士御崎学園で、ランクAグループの指導を担当する女性教師。見た目は年若い少女だが、語尾に「じゃ」「のう」など年寄りじみた言葉を使う。ランク上位の生徒の指導を担当しているため、イラからは一方的にライバル視されている。ゼクスと人類の休戦条約を主導した五人の評議員のうちの一人。青の世界の重鎮で、「電子の支配者」と呼ばれている。

娑伽羅 (さーがら)

豪華な装飾の付いた巫女服をまとった女性。「大樹の賢人」と呼ばれており、緑の世界の全存在「ユグドラシル」と交信し、ユグドラシルの蓄えた知識を引き出すことができる。ゼクスと人類の休戦条約を主導した五人の評議員のうちの一人であり、イネルマに対抗するためにユグドラシルとの交信能力を使い、富士御崎学園に協力する。イネルマ襲来時には、学園の中枢であるセントラルタワーを大樹の結界で覆い尽くして防衛する役割も担っている。

上柚木 綾瀬 (かみゆぎ あやせ)

富士御崎学園に通う女子。金髪をロングヘアにした少女で、学園の生徒会会長を務めている。学園設立に当たって、生徒のモデルケースとして1年前に集められたメンバーの一人で、実質的に今年入学する新入生の先輩のような立場となり、生徒会長として生徒たちをまとめている。生徒会のメンバーは副会長の上柚木さくらと生徒会執行委員のメンバー五人で、彼女たちと協力して生徒会を運営している。のちに評議会が主導する他校の設立が早まったため、現生徒会執行委員のメンバーが他校の設立メンバーとして送り出されることとなり、新入生のランクAチームを繰り上げる形で新たな生徒会執行委員のメンバーに任命する。

倉敷 世羅 (くらしき せら)

富士御崎学園に通う女子。茶色の髪を長く伸ばした少女で、無邪気で明るい性格をしている。一人称は「せら」と自分の名前を呼ぶ。学園設立に当たって、生徒のモデルケースとして1年前に集められたメンバーの一人で、生徒会執行委員のチームに所属する。パートナーゼクスはティラノと呼ばれる巨大な龍で、その実力は圧倒的。初のイネルマ襲撃時では、ランクEチームが苦戦していたイネルマを一撃で葬り去っている。またランクEチームとの模擬戦では、ほぼ一撃でEチームを壊滅に追い込んでいる。戦うことが大好きで、強敵と戦って勝つことで、自分たちこそが最強であると証明したがっている。二学期の開始時に、ほかの生徒会執行委員のメンバーと共に、新たな学園設立のために転校した。

場所

富士御崎学園 (ふじみさきがくえん)

ゼクスとそのパートナーである少女を教育する女子校。日本中のゼクスと少女たちの中からエリートが選抜され、集められている。富士御崎学園の設立には、ゼクスと人類の休戦条約を主導した評議会が深くかかわっている。その設立目的は異存在「イネルマ」に対抗するための人材を育てて戦うためのもので、学園の中央に存在するセントラルタワーにはイネルマに対抗するための設備が整えられている。所在地が海沿いの田舎町に建てられているのも、イネルマの襲撃を想定して周囲への被害をおもんぱかったから。また、学園と対になる男子校も設立中だが、そちらも襲撃に備え、絶海の孤島に建てられることとなっている。新しく設立された学園であるために2年生と3年生はいないが、学園には生徒のモデルケースとして1年前に数名の少女たちが集められており、彼女たちが現生徒会を結成し、生徒たちをまとめている。生徒たちは五人一組のチームを作ることとなっており、チームは五つの異世界のゼクスを一人ずつ入れた構成を推奨される。またチームはAからDのランクで分類されるが、各務原あづみたちのチームはあまりのひどさから新たにランクが作られ、ランクEと評された。

その他キーワード

ブラックポイント

異世界と地球をつなぐ門。ゼクスはこの門を通って現れるほか、ブラックポイントはゼクスの活動に必要不可欠なリソースを放出する場所であるため、地球人と契約していないゼクスはブラックポイントの近くから離れることはできない。この傾向は強い力を持つゼクスになればなるほど顕著となるため、ブラックポイントの近くには必然的に強力なゼクスが集まることとなる。地球で初めてブラックポイントが発生した際には、各地にゼクスが跋扈(ばっこ)して多くの被害をもたらした。富士御崎学園には東雲纏のように、その被害の当事者も存在する。

ゼクス

異世界の住人の総称。正式名称は「Zillions of enemy X(数えきれない正体不明の敵)」で頭と最後の文字を取り、「ZX(ゼクス)」と呼ばれる。一時期はゼクスたちは地球に侵攻していたが、現在は五つの異世界と地球の人類が休戦条約を結び、一時的に共存している。異世界は「赤の世界」「青の世界」「白の世界」「黒の世界」「緑の世界」の五つで、それぞれの世界に特色があり、さまざまな種族が暮らしている。ゼクスが地球で活動するためにはブラックポイントから放出されるエネルギー「リソース」が必要で、リソースが不足するとゼクスは消耗し、ほとんど活動することができなくなってしまう。上位のゼクスほど多くのリソースが必要となる。ゼクスがブラックポイントから離れて地球上で活動する場合、地球人と契約すればリソースの供給と運用の効率化を図ることができ、活動範囲を広げることができる。ただしゼクスが契約者と離れると、たちまちリソース不足に陥るため、基本的にゼクスは契約者から離れることができなくなる。契約したゼクスはカード化することが可能で、移動の際にはカード化されて収納されたりもする。

イネルマ

異存在と呼ばれる謎の存在。既存のあらゆるデータに存在しない未知の存在で、「イネルマ」という名前は評議会に便宜上付けられた名前。緑の世界のユグドラシルはイネルマを「滅びの記憶の主体」と呼び、「デュナミス」からの尖兵だと語った。見た目は生物というより無機質な物体に近い者が多く、宇宙から現れ、富士御崎学園を攻撃する。

デュナミス

イネルマを送り込む謎の存在で、「神域」と表記される場合もある。地球にも五つの異世界にも所属しない未知の存在で、地球と異世界の戦いでは裏から手を引いている。すべての世界をある一定の時期が来たら滅ぼし、世界を一から創り直すことを繰り返しているが、その目的は謎。緑の世界のユグドラシルのみが、過去に滅ぼされた世界の記憶を保持しており、娑伽羅を通じて世界にそのことを知らせた。

オーバーブースト

契約者とゼクスの融合を指す言葉。契約者がゼクスにリソースを供給し、強化するインプリメントの第一段階「オーバードライブ」に対し、契約者とゼクスの融合はインプリメントの第二段階として「オーバーブースト」と呼ばれている。オーバーブーストすることでゼクスの持つポテンシャルやリソース効率など、あらゆる能力が大幅に向上。さらに新たな能力に目覚めたり、無防備な契約者に戦闘能力を付与することで戦闘での死角を解消したりと、その恩恵は凄まじい。ただしオーバーブーストは近年発見された新しい手法で、その発現は手探りな部分が多い。富士御崎学園では生徒会執行委員、ランクAとランクBの3チームは早々に全員がオーバーブーストを発現させたほか、他チームでも少しずつ発現させ始めている者が現れ始めている。

クレジット

ストーリー

裏畑 達彦

監修

ブロッコリー

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