柔道に命をかける少年一条直也とその師匠・車周作との師弟愛を中心に、一条直也の柔道家としての成長を描く。梶原一騎が『巨人の星』に続いて発表したスポ根もの。オランダの柔道家アントン・ヘーシングが東京オリンピックで金メダルを取るなど、日本柔道の凋落が嘆かれていた世相を背景に、柔道の本来の精神や本質を問うた作品。作画は永島慎二だが、終盤斎藤ゆずるにバトンタッチされた。また、師・車周作から地獄車破りの秘策を受けたアメリカ人柔道家ゴードンといよいよ対決という場面で一旦連載が終了されるが、読者からの要望を受けて、3か月後に『大完結編』と銘打たれた読み切り作品が発表された。『大完結編』掲載の前には、若き日の車周作を描いた番外編、『鬼車青春双六』『鬼車の子守り歌』も発表されている。