『名探偵コナン 100 万ドルの五稜星(みちしるべ)』プロデューサーインタビュー。
本インタビューでは、劇場版の製作秘話をはじめ、4月12日(金)公開『100 万ドルの五稜星(みちしるべ)』の見どころについて、お話を伺いました。
全2回にて公開。第2回目の本記事では、4月12日(金)より公開中の『100万ドルの五稜星(みちしるべ)』にフォーカスし、本作の制作に迫ります。
2024年4月12日(金)公開『名探偵コナン 100 万ドルの五稜星(みちしるべ)』、©2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
『名探偵コナン 100 万ドルの五稜星(みちしるべ)』プロデューサーインタビュー。
本インタビューでは、劇場版の製作秘話をはじめ、4月12日(金)公開『100 万ドルの五稜星(みちしるべ)』の見どころについて、お話を伺いました。
全2回にて公開。第2回目の本記事では、4月12日(金)より公開中の『100万ドルの五稜星(みちしるべ)』にフォーカスし、本作の制作に迫ります。
近藤・秀峰 氏(こんどう・しゅうほう)
株式会社小学館所属。主な役割として、原作者・青山剛昌氏や、担当編集の意向を、劇場版『名探偵コナン』の現場につなぐ。
岡田・悠平 氏(おかだ・ゆうへい)
株式会社トムス・エンタテインメント所属。主な役割として、劇場版『名探偵コナン』の、アニメーション制作に関する現場を取りまとめる。
汐口・武史 氏(しおぐち・たけし)
讀賣テレビ放送株式会社所属。主な役割として、TVアニメ『名探偵コナン』のメディアパブリシティを担う。
1. 「北海道・函館」舞台設定について
2. 『100 万ドルの五稜星(みちしるべ)』のおすすめポイントとは
3. 制作時の苦労、今作の取り組みを振り返る
1. 「北海道・函館」舞台設定について
近藤秀峰氏(以下、近藤) 場所をはじめに決めたわけではなく、青山剛昌先生(以下、青山先生)の意向として、キッドと平次が対決するような話にしたいという思いがありました。
その対決する舞台を大阪にしてしまうと、ある程度平次の既定路線というか。「じゃあ全然違う場所で」ということで、北海道が候補に挙がったと思います。
実際に函館にお伺いして驚いたことは、街全体として(劇場版『名探偵コナン』の制作チームを)受け入れて下さったことです。皆様が大変協力的でしたため、ありがたいことに建物や風景などを忠実に再現しています。
そもそも観光都市として、北海道や函館は栄えています。沢山の見どころを出して、劇場版としてもさらに盛り上げていきたいという思いはあったのですが、岡田さんは大変だったと思います。
岡田悠平氏(以下、岡田) 昨年の『黒鉄の魚影(サブマリン)』は舞台が海だったので、潜ってしまえば建造物がないんですよ。
そのためCGを駆使し、背景を描くことができたのですが、今年は建造物のため、CGの使用が難しく……。(CGが)できないことはないのですが、みんなで手書きで行っています。
函館の背景や建造物などの写真を撮りに伺い、(写真を見ながら)背景を描いて、キャラクターたちを載せていく作業を繰り返していました。
訪れた函館の街は、小さくてきれいで、とても美しい港町なのですが、“100万ドルの夜景”という名にふさわしいような景色、景観にできたかなと思います。
2. 『100 万ドルの五稜星(みちしるべ)』のおすすめポイントとは
汐口武史氏(以下、汐口) 今作について、お話することが難しく……。
(どこを話してもネタバレにあたるため)そのくらいの重要な“秘密”だらけだと思っていただいて構いません。
事前試写会については、キッドにフィルムを盗まれたので致し方ないですが(笑)、そうまでして事前試写会を行わないというのは、(劇場版を観た後に)それだけ大きな衝撃が待っているということです。
是非とも劇場でお楽しみいただければと思います。
―― 試写会を行わないことへの思いについてお伺いしたいです。
岡田 個人的な感情で言うと、試写会は“お祭り”みたいな感じで好きでした。
ですがネタバレの対策や、ネタバレを防ぐためにSNSを自重してくださるファンの方がいることを考えると、皆様に同じタイミングで劇場版を観ていただくことがベストなのではと思っています。
―― 公開前イベントの開催理由とは?
汐口 試写会が“お祭り”という表現もありましたが、この時期がきたぞ!と毎年楽しみにしてくださる方がいらっしゃいます。
もちろん我々もそうですし、楽しめる場、決起集会のような場を設けたいという思いでの開催でした。
3. 制作時の苦労、今作の取り組みを振り返る
汐口 僕が気にしているのは、声優さんたちが集中できる環境を整えることですかね。
声を入れるタイミングではすべての映像が完成しているわけではないので、表情や感情を入れるのが(声優さんにとっても)難しい場合があると思うのですが、その都度、最適な形で演じていただいています。
完成された映像が入ったときに、ばちっと決まるのは、毎年観ていても素晴らしい仕事だなと思いますね。
―― 今作の取り組みで力を入れたこととは?
岡田 青山先生の原画ですが、今までの劇場版の中で一番描かれています。
去年はたしか10枚だったのですが、今年は12枚ですかね?。編集部の方にも「書かせすぎです……」と言われてしまいました(笑)。
ここから話をつなげると、それだけキーとなるカットが多いです。一番良いシーン、キーとなるカットを(青山先生に)お願いするのですが、今年は12カットつくれるくらい良いシーンがあります。
汐口 主題歌をaikoさんにお願いできたことです。
“キッドの真実は……”を全面に打ち出していますし、“お宝争奪バトルミステリー”などが先行して注目されていると思います。
ですがaikoさんを主題歌にすることによって、「ああ、恋愛要素も期待できるのね」とファンの方に思っていただけるのではないかなと。
近藤 今回は、北海道・函館を舞台設定にしたため、函館市の方々や観光業界の方をどれだけ巻き込んで、展開していくかを中心に考えていました。
東宝さんのお力添えもあり、「こういう映画があるので、一緒にやりませんか?」というアプローチや、クライアント様との打ち合わせ、ご挨拶を積極的に行うことができました。
ありがたいことに、劇場版26弾『黒鉄の魚影(サブマリン)』の舞台・八丈島、劇場版24弾『ハロウィンの花嫁』の舞台・渋谷などの例もあったため、函館市の皆様にも「是非!」と仰っていただき、大変ありがたかったです。
おかげさまで民間の企業様にも多数ご協力いただき、地元の有名なお土産屋さんなども含めて、展開することができました。
『名探偵コナン 100 万ドルの五稜星(みちしるべ)』は、4月12日(金)より公開中です。
重要な”秘密”とは一体……? 是非とも劇場でご確認ください!
第1回目の記事はこちらから→マンガペディアリンク
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